物流用語

荷姿の種類や特徴、使い分けの方法を紹介!

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物流業界において荷姿というのは重要なものです。安全にかつコストをかけずに荷物を送ることは物流業界において重大なテーマとも言えるでしょう。

この記事では以下のことを紹介しています。

・荷姿の種類と特徴
・荷姿を決めるポイント

荷姿のことをよく知らない、どんな荷姿があるのか知りたいという方はこの記事を読んで勉強しましょう。

荷姿とは

荷姿とは、取り扱う商品の形状のことを指します。

とはいえ、これだけでは少しわかりづらいですよね?

もう少しわかりやすく言うと、輸送する際に荷物の外観がどういう状態であるかといったことを指す言葉で物流用語に当てはまります。

輸送される際、荷物は梱包されているものと梱包されていない裸の状態のものがありますが、基本的に荷物は梱包されているため、荷姿とは梱包されている状態を意味していると考えて良いでしょう。

詳しくはこれから紹介しますが、段ボールやコンテナ、紙袋などで梱包されている状態が荷姿と捉えて間違いないです。

荷姿の種類や特徴をそれぞれ紹介

荷姿とは、荷物が梱包されている状態のことを指すと紹介しました。では、荷姿にはどういった種類があり、それぞれどんな特徴があるのかを紹介していきましょう。

密閉箱

木材や鋼材の板を貼り合わせて作られた箱のことを密閉箱と言います。密閉というと空気が入らないといったイメージを持たれるかと思いますが、空気までは遮断していません。

密閉箱に入れているのは主に精密機械や産業機械といった機器類です。水の侵入を防ぐため、錆から機械を守る役割があります。また、合板で中を見えづらくするため、運ぶ製品を見られないようにするといった役割を果たしたり、密閉することによる防犯効果も期待されています。

汎用性の高さから国内、海外問わず使われている方法です。

透かし箱

四方を木材や鋼材の板をはり合わせて作った箱で、それだけをプラスチッtく聞くと密閉箱と同じようですが、1点異なるのは板と板の間に隙間が作られていることです。

密閉箱と同じように精密機械や工作機械などを運ぶ際に使われる梱包箱ですが、こちらは製品を局地的に保護することが目的で防水にこだわりがない場合などに使われます。

中身が見えるといったデメリットがあります(何かで包めばこの問題は解消できます)が、板が空いている分、材料費がかからないメリットがあります。

主に国内向けの輸送に使われる方法となります。

パレット梱包

パレット梱包とは、ダンボールなどで個装された荷物をパレットに積み付ける荷姿を指します。パレットの材料は、木材やプラスチック、スチールやアルミ、強化ダンボールなどさまざまあります。これらの材料にはそれぞれ一長一短あるため、目的にあった使い方がされます。

パレットのサイズは一般的には1,000×1,100mmのものが使われていますが、積載する荷物に合わせたサイズも用意されています。

積み上げたダンボールが荷崩れを起こさないようにストレッチフィルムやP.Pバンドで固定しています。

パレット梱包のいいところとしては、形が異なる荷物をひとまとめにすることができるところと荷造りした後も外から荷物を判別することができるところです。人まとめするることでコンパクトに輸送できるため、パレット梱包は便利な方法となります。

スキッド梱包

スキッドとはゲタや腰下とも呼ばれ、元々は箱に入らないような機械類などをロープで括り付けて運べるようにしたものでした。

木材や鋼材で作られたスキッドの上に製品をのせて固定したもので、床に製品が当たらないようにしただけのシンプルな梱包となります。周囲を木材や鋼材で囲っていないため、見た目はパレット梱包と似た感じです。

ただし、パレット梱包のように製品を積み上げることができず1つのスキッドに1つ製品となるため、多数輸送したい時には不便な方法となります。しかしながら使用する材料が少ないため、材料費がかからないメリットがあります。

コンテナ1つを埋めるほどの大きな製品の輸送に使われる方法で、コンテナを外装用器をして使って運ぶため、コンテナから製品を出す際に傷をつけないよう注意しないといけなくなります。

バンドル梱包

建築用の鋼材や鉄材、配管など輸送する製品そのものが頑丈で傷つきにくく壊れにくいものを輸送する際にバンドルと呼ばれる鋼線の結束器具で固定する梱包方法を指します。長尺のものは梱包することも難しいので、この方法がとられます。

バンドル梱包のメリットとしては、梱包材を作成する必要がないためコストが抑えられる点です。

バリア梱包

バリア梱包とは、輸送中に製品から錆を発生させないために使われる梱包方法となります。

バリア材と呼ばれる湿気を通しにくい材料で製品を覆い、さらにバリア内の空気を完全に抜いて真空状態を作ることで内部の湿気といった水分を外に出しています。真空状態にしたとしても徐々に湿気は入っていくものの、乾燥剤を中に入れているため、湿気を抑えています。

バリア材はアルミを蒸着(金属を蒸発させて素材の表面に付着させる方法)させた透明度の低いメタルバリアと内部にケイ素といった湿気をコントロールできる粉末を塗った透明バリアの2種類あります。

透明バリアは完全に透明ではありませんが、ある程度は透けて見えるため、税関を通る際にバリアを剥がさずに銘板を確認できるため、主に海外への輸送に使われます。

緩衝梱包

揺れや衝撃に弱い製品(ガラスや陶器といった割れ物など)を輸送する際に使われる梱包方法です。製品の周りに緩衝材を置いて衝撃を吸収するようにさせています。

緩衝材に使われるものは、気泡緩衝材(プチプチ)やエアピロー緩衝材、発泡スチロールでできたクッション材、ダンボールなど様々あります。

緩衝材によって特徴が違うので、その時に最適なものを選ぶようにしています。例えば気泡シートやダンボールは材料は安いですが、一度衝撃を受けると元に戻らず、次の衝撃を吸収できなくなるため精密機械には向いていません。

重量のある製品には、バネを使って吊り上げて梱包する吊り梱包と呼ばれる方法を使ったりします。

荷姿はどのようにして決められるのか?

荷姿の種類について紹介しました。では、具体的に荷姿を決める際のポイントを紹介していきましょう。

輸送手段で異なる

梱包したものをどのように輸送するかで荷姿は変わります。輸送手段とは、陸上輸送、海上輸送、航空輸送の3種類あります。

陸上輸送を利用する場合は、揺れやしっかりとした梱包方法を取る場合が多いです。

海上輸送では、港で荷物をクレーンで動かしたり、輸送先の国でトラック輸送に切り替えられたりするため、特に強固な梱包方法を使っています。揺れや衝撃が多いため、緩衝材を使った梱包を採用しているケースがほとんどでしょう。また、海上を移動するため、サビから製品を守るために湿気からの防護をしていることも多いです。

航空輸送は飛行機に重量制限があるため、軽量化が求められています。なるべく透かし箱を使ったり、密閉箱であれば鋼材ではなく木材を使用したり、パレット梱包でダンボールを運んだりすることが多いです。

コストを意識する

製品を輸送する際にはコストも重要です。荷姿の材料費や手間賃を考慮しないといけませんし、衝撃や揺れなどから製品を守るばかりに緩衝材に費用を過剰にかけてしまっては余計な出費となります。

積載率も重要なポイントです。できる限りたくさんの荷物を運べる方が運送コストが下がります。

重量も意識した方が良いでしょう。重量が重いとその分燃料コストが上がります。製品だけでなく、荷姿の重量がどれくらいなのかを把握しておくといいでしょう。

トラックの形状

輸送に使うトラックの形状によって最適な荷役があります。

例えばウイング車は横から荷物を積めるため、フォークリフトを使ってパレット梱包を積みこみする際に便利です。

バン車は後ろから荷物を出し入れするしかないため、ダンボールを使用した緩衝梱包を用いることが多いです。

平ボディは屋根がないため、クレーン車を使って積み込みできるので鋼材など細長いものに最適となります。

まとめ

一口に荷姿と言ってもたくさんのバリエーションがあります。同じ製品でも輸送手段や輸送先によっては荷姿を変更しなければいけません。

それぞれに最適なものがあるので、自分達にあった荷姿を考えて効率よく、かつ無駄なコストをかけずに輸送できるようにしましょう。

関連記事:トラックへの荷物の積み方の知識や注意点をわかりやすく解説

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