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自動車整備士が年収1000万円を目指せる4つの方法

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自動車整備士の仕事に興味があり、チャレンジしたいと考えている一方で年収が気になる方もいるのではないでしょうか。

自動車整備士は特別に年収が高い職種ではありませんが、年収1,000万円を超えることは不可能ではありません。

今回は自動車整備士の平均年収や年収1,000万円を目指す方法、将来性について解説していきます。

現役の自動車整備士の方はもちろん、これから自動車整備士を目指そうとしている方はぜひ参考にしてみてください。

自動車整備士の平均年収

職業情報提供サイト「jobtag」によると自動車整備士の平均年収は454.1万円となります。

年代ごとの平均年収の推移は下記の通りです。

自動車整備士の年代平均年収
~19249,28万円
20~24歳325,84万円
25~29歳385,58万円
30~34歳457,55万円
35~39歳511,19万円
40~44歳527,98万円
45~49歳541,09万円
50~54歳529,13万円
55~59歳516,32万円
60~64歳399,21万円
65~69歳347,54万円
70 歳~305,63万円

参照元:厚生労働省|職業情報提供サイト(日本版O-NET)|jobtag|自動車整備士

勤める企業にもよるので一概に言えませんが、最も年収が高くなるのは40代後半頃となります。

関連記事:自動車整備士の年収は低い?実態や年収アップの方法を解説

自動車整備士の年収が低い理由

自動車整備士の平均年収が約454万円と聞いて、予想していたよりも少ないと感じた人も少なくないでしょう。

自動車整備士の年収が低い理由には業務の利益率の低さがあります。

自動車整備士の主な仕事内容にはメンテナンスや車検がありますが、どちらも利益率は低いと言えます。

車検費用は軽自動車で6~12万円、普通自動車で7~20万円程度と言われており、十分利益を出せそうですが、実際はそうとも限りません。

車検費用の中には下記のような費用が含まれているからです。

・自賠責保険
・重量税
・印紙代
・部品代

ここから最低限の人件費を差し引くと粗利は数千円ほどとなります。

点検にかかる時間を短縮すれば1日の点検台数を増やせますが、大幅に増やすのは難しく利益を出しにくいと言えます。

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関連記事:自動車整備士の年収は低い?実態や年収アップの方法を解説

自動車整備士の年収は上昇傾向

近年若者人材の参入が減少傾向にあり、自動車整備士の高齢化も深刻化していることから、対策として賃金の引き上げを行う企業が増えてきています。

今後も車が無くなるとは考えにくく、需要が無くなることはないので賃上げなどの対策は今後も続くでしょう。

そのため、自動車整備士の年収は上昇すると予想されます。

自動車整備士のままで年収1000万円は難しい

自動車整備士の仕事内容は利益率が低く、スキルや技術を身に付けても無限に給料を上げることは不可能と言えます。

そのため平均年収を上回ったとしても、自動車整備士として年収1,000万円を目指すのは現実的ではありません。

しかし、自動車整備士の経験を活かして年収1,000万円を目指すことは可能です。

自動車整備士が年収1000万円を目指せる4つの方法

自動車整備士の経験を活かし年収1,000万円を目指す方法は4つあります。

・工場長として雇われる
・独立して自動車整備工場を経営する
・カーディーラーとして出世する
・損保会社のアジャスターに転職する

これらの方法について詳しく解説していきます。

工場長として雇われる

整備士の経験を活かし工場長になれれば、母体の運営会社の規模次第で雇われ工場長としてでも年収1,000万円を目指すことは可能です。

工場全体をマネジメントして人材管理・収支管理・顧客対応など幅広く現場のサポートができるようになれば企業に重宝されるでしょう。

全企業の工場長において必ず年収1,000万円を目指せるわけではないので、転職の際には給料の上限や年収例をチェックするといいでしょう。

独立して自動車整備工場を経営する

自動車整備工場を経営し、上手に利益を出すことができれば年収1,000万円も可能です。

利益の出し方はさまざまで、車検やメンテナンスの他に中古車販売などの方法があります。

経営に関する業務も行いながら従業員を育てる必要もあり、決して簡単ではありませんが、成功して年収1,000万円を達成している自動車整備士は少なからずいます。

カーディーラーとして出世する

カーディーラーであれば、営業に異動して結果を出せば歩合給や出世によって年収1,000万円を目指せます。

営業と自動車整備士は全く関係ないと思うかもしれませんが、車の構造に詳しいことは営業する上で1つの武器となります。

営業の給料は「基本給+歩合給」であり、結果を残しトップセールスマンとなれば年収1,000万円超えも十分可能です。

また、営業やサービスフロント・工場長を経験し出世を目指していく流れでも年収1,000万円を目指せます。

損保会社のアジャスターに転職する

自動車整備士の知識や経験を活かせる職種に、保険会社のアジャスターがあります。

日本損害保険協会が定める「技術アジャスター資格試験」に合格すれば従事できるようになります。

アジャスターとして活躍するには、道路交通法などの法律や自動車保険の詳細に関する知識が必要です。

この他にも自動車整備や自動車修理の見積もり作成能力も必要となるため、自動車整備士の経験を十分活かすことができるでしょう。

経験を積み上位資格を取得したり、独立したりすれば更に年収アップを目指せます。

自動車整備士の将来性

自動車整備士は車が無くならない限り需要が続くので、急に稼げなくなることはないでしょう。

ただし、車の所有に関する考え方の変化や外国人整備士の台頭もあり、上手に対応していく必要があります。

ここではさまざまな視点から、自動車整備士の将来性について解説していきます。

シェア文化の浸透による影響

近年車離れが進んでおり、車を所有すること自体が贅沢という考えを持つ人が増えてきています。

そのような中で、急成長を遂げているのが「カーシェアリング」です。

会員となりネットで予約すれば自由に車を使用できるため、各地で利用者が増加してきています。

今後も利用者は増えると予想されており、多くの人が車を持たなくなるので、個人からの車の修理や車検の依頼は減ると予想されます。

外国人整備士の台頭

自動車整備士の人手不足対策として、大手カーディーラーでは外国人整備士の採用を積極的に行っています。

今後は外国人整備士と一緒に働く機会が増えていくため、チームでの連携がより重要となるでしょう。

特に細かい指示を出す上で言葉の壁は大きく、お互いが寄り添いながら協力して働いていくためのコミュニケーション力が求められます。

ITに強い整備士の需要が高まる

近年では電気自動車を取り扱うメーカーが増えてきており、自動走行システムの研究も進んでいます。

これらに関連した機能が搭載されることで、自動車の整備作業はよりIT化が進むと考えられます。

将来的にはより電子制御システムに強い自動車整備士の需要が高まっていくでしょう。

今後自動車整備士に求められること

近年環境に優しい車が求められるようになり、ハイブリッド自動車や電気自動車が増えてきています。

運転面では、電子制御システムによる自動運転技術が今後も積極的に採用されていくでしょう。

このような新しい技術に対し、常に探求心や向上心を持った自動車整備士が今後求められるようになります。

関連記事:【40代・50代】整備士は何歳まで働ける?年齢ごとの転職・就職を考える

自動車整備士に関してよくある質問

自動車整備士で年収1,000万円を目指す方法について解説してきましたが、この他にも年収や仕事内容でよくある質問について解説していきます。

1級自動車整備士の年収は?

1級自動車整備士の年収は約420万円ほどと言われています。

スキルや役職・企業によって異なりますが、2級自動車整備士と比べてより高い整備技術や知識を有しているため年収は高くなります。

1級自動車整備士と2級自動車整備士の違いって?

1級自動車整備士と2級自動車整備士は取り扱える車の種類に違いがあります。

2級自動車整備士の場合、扱える車は下記の通りです。

・2級ガソリン自動車整備士:ガソリンエンジンで稼働する車

 

・2級ディーゼル自動車整備士:ディーゼルエンジンで稼働する車

・2級自動車シャシ整備士:自動車のシャシを整備できる

・2級二輪自動車整備士:二輪自動車や原付自転車の整備全般

1級自動車整備士になると全ての部品を整備できます。

1級自動車整備士の難易度は高く、資格保有者は自動車整備士全体の約3%ほどとなります。

自動車整備士はやめとけと言われる理由は?

自動車整備士について検索すると「やめとけ」というような意見を目にします。

国土交通省が公表している「自動車整備人材の確保・育成に関する検討会」ではこのような意見が出る原因として5つの可能性を上げています。

・賃金の条件が悪い
・労働時間の条件が悪い
・休日・休暇の条件が悪い
・賞与がない・少ない
・自動車整備士を続けていくことに魅力を感じない

これらの理由に対しては各企業でさまざまな取り組みが行われています。

【賞与の有無・賃金の条件が低いことに対する取り組み例】

→さまざまな能力の評価に対応したインセンティブの付与や定期昇給の実施

【労働時間の条件が悪い・休日、休暇の条件が悪いことに対する取り組み例】

→管理職を中心とした意識改革を実施し、残業削減や育児等との両立ができるシフト設定

【自動車整備士を続けるやりがいを感じないことに対する取り組み例】

→社内で独自の資格制度を創設しモチベーション維持を目指す、店舗間のスタッフ入れ替えを行い新たな着眼点を見つけやすくする

参考元:国土交通省|自動車整備人材の確保・育成に関する検討会とりまとめ概要

このように、自動車整備士の労働環境改善に向けた取り組みが積極的に行われています。

関連記事:【自動車整備士の転職成功者にインタビュー】整備士キャリアはどんなサービス?大手転職エージェントとの違いや特徴を紹介します!

関連記事:大型トラックの整備士ってどんな仕事?仕事の流れ、給料、必要な資格を一挙公開!

まとめ

今回は自動車整備士が年収1,000万円を目指せる方法について解説してきました。

スキルや知識を身に付けるだけでは難しいですが、経験を活かして工場長となったり営業マンとして結果を残したりすれば、年収1,000万円も不可能ではありません。

この他にも、自動車整備士の経験を活かし自動車整備工場を経営する方法もあります。

今後需要の高まる電気自動車など、電子制御システムの整備技術を積極的に身に付けられれば、年収を上げる選択肢も広げることができるでしょう。

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