特殊車両

バルク車とは?種類や構造・運転に必要な資格など

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バルク車

あまり聞き馴染みのないバルク車。この記事ではバルク車の基本的なことを細かく解説しています。

バルク車ってそもそも何?
どんなものを運んでいるの?
どういう仕組みなの?

などバルク車について興味を持っている方は最後までじっくり読んでくださいね。

バルク車とは?

バルク車

バルク車とは、粉粒体(ふんりゅうたい)と呼ばれる粉、または粉状のものを運搬するために作られた特種用途自動車です。

バルク車の正式名称は粉粒体運搬車と言いますが、荷台構造や積荷によってホッパー車やバルクローリーなどとも呼ばれます。

主な運搬物は、小麦粉やグラニュー糖などの食料品、セメントや石灰などの砂系、化学薬品や化学素材の素となるペレットなどです。

車体寸法はバルク車の種類によって異なりますが、長さが10m、車幅は2.5m、高さは3mほどと大型トラックに区分されるサイズとなります。

バルク車ドライバーの仕事内容

トラックを運転する様子

バルク車を運転するドライバーは、トラックには積むことができない粉粒体を目的地まで運ぶ仕事です。

荷物によって目的地は異なりますが、セメントなどは港や製造工場から中継地点もしくは消費するところまで、畜産飼料は工場から畜産農家まで、小麦粉などの食品は製造工場から加工工場まで運搬します。

バルク車の構造

バルク車

バルク車がどのように使われているのか、どういった種類があるのか紹介していきましょう。

バルク車の仕組み

タンクの上部にフタがあり、積荷となる粉粒体はここから投入されます。タンク内に入った粉粒体はタンク下部から送られてくる空気によって混合されます。

こうすることで長時間運送や高所への運搬が可能になり、さらに圧力をあがることで、排時に粉粒体はスムーズに出るようになります。

排出時にはバルブを開くとタンクから出ている管から空気と一緒に粉粒体が圧送されます。

バルク車の形式

バルク車にはさまざまな形があり、形式によって積荷の種類が変わります。それぞれ紹介していきましょう。

エアスライド式

この形式のバルク車はエア車とも呼ばれます。タイプ内部の底に布が貼られており、ここから空気をふき出して粉粒体を流動させ圧力をあげています。

粉粒体はタンクの傾斜によって中央にある排出部分に集まり、排出時にはエアの圧力によって空気と一緒に圧送されます。

主な積荷となるのは流動化しやすいセメントやフライアッシュなどです。

エアレーションブロー式

傾斜胴タンクを組み合わせたものでエアスライド式よりも傾斜角度が高いのが特徴です。傾斜角度が大きいため、粉粒体は底にある排出口に集まり、排出時には空気と一緒に圧送されます。長距離や高所への運搬に適しています。

主な積荷はセメントや石灰などの粗粒子などです。

セミトレーラー

セミトレーラーは車の部分であるトラクターと荷台部分となるトレーラーが接合されたもの。バルク車の中でも大型となり、大量の粉粒体を運搬することができるため、主に長距離運送に使われます。

ダンプ併用式

ダンプトラックと同じようにタンクを傾斜させることで粉粒体を後部の排出口に移動させて排出させます。タンク内に粉粒体を残さずに排出できたり、後部からハッチを開けることができるため掃除を行うことができたりします。構造がシンプルなため、簡単な操作で作業ができます。

小麦粉やグラニュー糖などの食品の運搬に用いられます。

飼料運搬車

家畜の飼料を専門とするタイプのバルク車。この1台で何種類もの飼料を格納することができます。格納された飼料を排出する際は、スクリューを使って吸い上げられます。

関連記事:タンクローリードライバーに必要な資格や取得方法をわかりやすく解説

関連記事:トラックの種類とサイズの一覧|大型・中型・小型はどう違う?サイズと寸法を解説!

バルク車を運転するために必要な資格

免許証

バルク車を運転するために必要な資格を紹介していきましょう。

基本的には大型免許が必要

ほとんどのバルク車は大型自動車に区分されています。そのため、運転するためには大型免許の取得が必要です。今持っていないという方は会社によっては資格取得支援制度を設けているところもあります。バルク車を運転したいという方は一度問い合わせてみてください。

セミトレーラーはけん引免許が必要

セミトレーラータイプのバルク車を運転するためにはけん引免許の取得が必要となります。また、けん引免許だけでなく、大型免許も合わせて必要となるため、両方取得しておきましょう。大型免許をお持ちの方は会社によってはけん引免許の取得支援制度を行なっている会社もあるので、一度確認してみてください。

LPガスの運搬には高圧ガス移動責任者の資格が必要

プロパンガスといったLPガス(液化石油ガス)を運搬するには高圧ガス移動責任者の資格を取得しなければいけません。LPガスの量が3t未満であれば必要ありませんが、基本的にバルク車で運搬するのは3t以上なので、取得が必要となります。

バルク車についてのまとめ

バルク車といってもさまざまな形状があり、運搬物も異なります。しかし、どれも社会インフラを支える重要なはたらくクルマです。社会を支えたいと思う方はぜひバルク車を運転する仕事についてくださいね。

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