「タクシー運転手はきついって本当?」
「タクシー運転手が大変と言われる理由は?」
今回はこのような疑問をお持ちの方のために、タクシー運転手の仕事内容や実態、向いている人の特徴を紹介します。
タクシー運転手への転職を検討中の方は参考にしてください。
タクシー運転手がきついと思っているところ
簡単に言えば乗客を乗せて目的地まで送るだけの仕事ですが、どのあたりにきついと感じているのか紹介していきます。
勤務時間が長すぎる
タクシー会社の勤務形態は、「日勤」「夜勤」「隔日勤務」の3パターンが基本となっています。
日勤は昼間だけ働く、夜勤は夜だけ働く、隔日勤務は2日分を1回で行うといった内容です。
この中で特にきついと感じている方が多いのが隔日勤務です。
隔日勤務をすると、勤務時間が最低でも15時間、長いと20時間にも及びます。
休憩時間が3時間以上確保されていますが、拘束時間が長いので、特に年配層は体力的にきついと感じるのでしょう。
給料が安すぎる
タクシー会社は基本的に歩合制をとっています。
つまり、乗客を多く確保すること、長距離を運転して多くの料金をいただくことが必須となります。
うまいこと乗客を確保できれば給料も安定しますが、そうでない場合は給料も低くなってしまいます。
長時間働いたから、高収入が得られるとは限らないというのが、給料が低いと感じさせている要因にもなっているのでしょう。
また、景気にも左右されるので、不況の時にタクシー運転手を選んでしまうと余計に給料が低いと感じてしまうかもしれません。
乗客のせいでストレスが溜まる
タクシー運転手は、さまざまなお客様を乗せるため、必ずしもいいお客様と出会うわけではありません。
理不尽な要求をしてくる乗客、酔っ払って絡んでくる、もしくは吐きそうになる乗客、暴言を吐いたり、暴力を振るおうとする乗客などさまざまです。
暴力をふるわれてケガをしたなどと、ニュースで見たことがある方もいるのではないでしょうか?
そんなことが起きるので、ストレスが溜まりきついと感じ、転職を考える人も少なくありません。
乗客の命を預かっているいうプレッシャーがしんどい
タクシー運転手は、乗客を安全に目的地まで送り届けるのが仕事です。
しかし、毎日長時間運転しながらそれを達成するには責任力と集中力が必要です。
ずっとこの状態が続くと、きついと感じる人も少なくないのでしょう。
事故に遭う可能性がある
どれだけ安全運転を心がけていても、事故に遭う可能性は常にあります。
被害者になる可能性はもちろんのこと、状況次第では加害者になるリスクもあるのです。
日々そのようなプレッシャーを感じながら運転することをきついと感じる人は、少なからずいるでしょう。
そのため、タクシー運転手として就業先を選ぶ際は、事故への対処方がきちんと確立されている会社を選ぶことをオススメします。
機会があれば、乗車する車両にきちんとドライブレコーダーが搭載されているか、会社側に聞いてみるといいでしょう。
タクシードライバーの求人を検索する(無料)関連記事:タクシー業界ってブラックなの?きついと言われる理由や良い会社を見つける方法を紹介
きついと言われるタクシー運転手の仕事内容
タクシー運転手の仕事がきついと感じる理由の1つにリサーチ不足があります。
リサーチ不足により、いざ現場に出た際にイメージとのミスマッチが起きてしまい、きついと感じるのです。
そこで、こちらではタクシー運転手の仕事内容を深掘りします。
そもそもタクシー運転手にはどのような種類があるのか、どのような勤務形態で、1日の流れはどのようなものかを解説するので、参考にしてください。
タクシー運転手の種類
一言にタクシー運転手と言っても、厳密には3つのジャンルがあります。
- 一般タクシー
- ハイヤー
- 専門タクシー
の順で紹介します。
一般タクシー
道端でよく見かけるようなタクシーは「一般タクシー」と呼ばれるものです。お客様を乗せて、目的地まで運ぶことで運賃を稼ぎます。
集客方法は運転しながらお客様を探したり、乗り場や駅に付けてお客様を待ったり、お客様からの連絡で迎えに行ったりなどです。
なお、一般タクシーにはタクシー会社が管理するタクシーと、認可を受けた個人事業主による個人タクシーとがあります。
ハイヤー
一般タクシーと比べて、よりホスピタリティが高いと言われているのがハイヤーです。
完全予約制の仕組みであるため、スケジュール通りに正確に運転する技術や、高い接客力が求められます。
なお、企業がお抱えのタクシー運転手もハイヤーに該当します。
専門タクシー
専門タクシーとは、特定の分野に特化したタクシーを言います。
例えば介護業界の専門タクシーは、一般タクシーと違って主に高齢者や要介護者が利用するため、乗客のサポートや介護など、運転以外の技術を求められる場面もあります。
他にも観光業界の専門タクシーは、運転だけでなく観光ガイドも仕事の内です。
このように、運転以外の業務を求められるのが専門タクシーの1つの特徴と言えます。
タクシー運転手の勤務形態
タクシー運転手の勤務形態には、大きく分けて昼勤、夜勤、隔日勤務の3つがあります。それぞれの特徴は以下の通りです。
昼勤
昼勤には日中に勤務するスタイルですので、肉体的な負担が少なく、規則正しい生活を送りやすいです。
プライベートの予定を優先したい方や、収入の優先度が低い方にオススメと言えるでしょう。
ただし、交通量を考慮すれば、タクシー運転手の稼ぎ時は早朝、夜から深夜にかけてです。
昼勤で収入を増やしたい場合は、早朝出勤は避けられないでしょう。
夜勤
夜勤は夕方から早朝にかけて働く勤務形態です。
深夜料金が発生するため、昼勤と比べて給料が高くなりやすい特徴があります。
収入の優先度が高い方にオススメの勤務形態と言えます。
隔日勤務
隔日勤務とは、昼勤と夜勤を組み合わせたもので、20時間程度勤務します。
具体的には、昼から夕方にかけて出勤し、翌日の朝から昼の間まで働きます。そして、翌日は休みを取るのが一般的です。
稼ぎつつ、きちんと休みを取りたい方にオススメのスタイルです。
ただし、休憩を挟むとは言え長時間労働になるので、相応の体力が必要でしょう。
タクシー運転手の1日の流れ
先述のように、勤務形態によってタクシー運転手の1日はさまざまですし、営業所によっても違いはあります。
そこで、あくまで一例ですが、こちらではタクシー運転手の1日の流れを紹介します。
⑴集合・点呼
出社したら、まずは引き継ぎ、点呼、健康チェック、アルコールチェックをおこなうのが一般的です。
中でもアルコールチェックは、2013年5月から国土交通省によって法令で義務化されています。
酒気帯びの有無を確認する際は、必ずアルコール検知器を使用しなけれなばりません。
なお、アルコールチェックに引っかかった場合、その日の業務はおこなえないので注意が必要です。
⑵車の点検
営業を開始する前に、走行しても問題ないか車の点検をおこないます。
⑶営業
運転しながらお客様を探したり、乗り場や駅にタクシーを付けてお客様を探します。
最近ではアプリによる配送依頼もあるので、依頼があれば指定された場所まで迎えに行きます。
⑷休憩
一般的な会社員の方と違い、タクシー運転手は勤務スタイル上、自分の好きな時に休憩を取りやすいです。
疲れ具合や体調と相談して、適宜休憩を取りましょう。
⑸再び営業
休憩終了後、時間帯と場所に合った方法でお客様を下がします。
⑹帰社
帰社したら、まずはアルコールチェックを受けます。その後、営業報告や車の清掃・洗車をおこない、業務は終了です。

タクシー運転手がやりがいを感じているところ
タクシー運転手はきついと感じる人がいる一方で、タクシー運転手の仕事にやりがいを感じる人も多くいます。
そこで、こちらではタクシー運転手がやりがいを感じているところを6つ紹介します。
人間関係の面倒がない
タクシー運転手は、一人で仕事にあたるので上司や同僚と働くことありません。そのため、面倒な人間関係の渦に巻き込まれることもないため気楽だと感じるようです。
もちろん乗客のストレスはありますが、一回限りの短い時間なので、上司や同僚のように長期間の付き合いをする必要がないので、そういった点では面倒がないと言えるでしょう。
免許さえあればいつでも働くことができる
タクシー運転手になるために必要な資格は、2種免許だけです。つまり、この免許があればいつでもタクシー運転手になれるし転職も可能です。
タクシー運転手になってからも何かしらの資格を取得する必要もないので、変な手間もなく楽だと感じるのでしょう。
関連記事:タクシー運転手に必要な資格と難易度は?費用や試験内容も解説!
休みが多い
タクシー運転手の勤務形態で隔日勤務を選ぶと、労働時間は長いですが、休日が多いといったメリットがあります。2日分の労働を1回で行うので必ず翌日は休日となります。
これと公休を合わせると、月の労働日数が12、3日というのが基本となります。
休みが多いということは、プライベートの時間に費やせるので、家族がいる方はお出かけをしたり、趣味のある方は好きなことに時間を使ったりできるので、労働環境が悪いとは限りません。
翌日が休みとわかっていれば、予定を組みやすいというのも魅力でしょう。
地理に詳しくなる
タクシー運転手は、基本的にお客様の要望に従い、最短経路で目的地まで運転します。
そのため、日々業務を繰り返すうちに、自然と地理に詳しくなるのです。
慣れてくれば、お客様の要望やナビとは違う、自分独自のルートを見つけることもあるでしょう。
出会いが多い
タクシーを利用するお客様は、年齢層も職種もさまざまです。
中には話好きなお客様もいるので、つい話が盛り上がってしまうタクシー運転手も少なくありません。
また、お客様から直接お礼を言われやすい仕事でもあるので、やりがいを感じる機会は比較的多いでしょう。
マイペースで仕事ができる
タクシー運転手は一人で仕事を行うので、誰にも干渉されずに業務にあたれます。
給料が欲しければ、たくさんの乗客を捕まえないといけませんが、そうでない場合は、悪く言えばサボることも可能です。
自分のペースで仕事ができるといった点では、自分の体調や気分次第で調整できるので、ある意味気楽と言えるのではないでしょうか。
関連記事:タクシー運転手の休憩の取り方や内容、ルールを解説!
きついと言われるタクシー運転手の現実
前章まででは、タクシー運転手のきついところ、楽なところを紹介してきました。
では、実際のタクシー会社の現実はどうなのか、紹介していきましょう。
安定した生活を送ることができる
タクシー運転手の現在の給与体系は、固定給+歩合制+賞与がほとんどです。
歩合制も平均は60%なので、仮に1日の売り上げが3万円だとすれば、日給は1万8千円。ここに固定給もプラスされるので、低賃金とはなりにくく生活も安定しやすいです。
平均年収は近年の調査によると約375万円と決して低い数字ではありません。
これは全国での平均なので、タクシーをよく使うことの多い関東や関西ではさらに高い年収が期待できるでしょう。
タクシー運転手として経験を積んだドライバーの中には、年収800万円を超える方もいます。歩合制なので、自分の努力次第でさらにどうにでもなる魅力があります。
関連記事:タクシー運転手の平均年収はどれくらい?地域別や年齢別、稼ぐコツを合わせて紹介!
福利厚生が充実
タクシー運転手にとって困ることは、事故を起こしてしまうこと。車の損害賠償や相手への賠償など一度で多額の賠償金が発生するリスクがあります。
しかし、基本的にタクシー会社の車には任意保険の加入が義務づけされているため、事故時の補償がきっちりと組み込まれていることが多いです。
そのため、万が一事故を起こしても本人に賠償の請求が飛んでくることもないので、そういった点でも安心です。
また、ケガや病気などで休業しないといけなくなった場合、歩合制なので給料の心配もあるでしょう。
しかし、タクシー会社の中は休業補償をしっかり準備しており、福利厚生を整えているところも多いです。
将来的に独立もできる
タクシー会社に勤めていれば、安定した生活を送ることができるでしょう。しかし、歩合制でも自分の取り分が100%ということはできないデメリットはあります。
もし自分で個人タクシーを作れば、100%の取り分を確保することができます。
乗客の確保のコツやお得意さんの獲得など、自分一人でもやっていけるとなれば独立するといった選択肢ができるのもいいところです。
タクシー運転手に向いている人とは?
タクシー運転手も魅力的な部分はたくさんあることがわかりました。
それではタクシー運転手に向いている人はどんな人なのか、紹介していきましょう。
運転が好きな人
タクシー運転手は、車を運転することが仕事です。一日中車に乗車しているので、やはり運転することが好きな人が向いていると言えます。車が好きな人もこの中に入るのではないでしょうか。
一人が好きな人
タクシー運転手は、常に一人で働く仕事です。そのため、一人でマイペースで働くことが好きな人に向いていると言えます。
人間関係の面倒が苦手で、誰にも干渉されずに働きたいという方はタクシー運転手に向いているでしょう。
コミュニケーションが得意な人
乗客とコミュニケーションを取るのが億劫ではない、むしろ好きだという方はタクシー運転手に向いています。
乗客でも話さない方が多くいますが、中にはコミュニケーションをとってくる方はたくさんいます。
短い時間でどれだけコミュニケーションを取れるかで、もしかしたら次回指名されるかもしれません。
接客対応がいいドライバーほど、年収が高い傾向があります。コミュニケーションが得意な方はタクシードライバーに向いているでしょう。
ストレスが溜まりにくい人
タクシー運転手をやっていると嫌な乗客の対応が続くこともあります。
そんな時にストレスが溜まって爆発してしまうような方はタクシードライバーはきついと感じるでしょう。
しかし、そんな乗客に当たってもすぐに忘れることができる性格、切り返しの早い性格、ストレス発散が上手い方は、ストレスが溜まりにくいので、続けていきやすいでしょう。
休みが多い仕事を選びたい人
タクシー運転手で隔日勤務を選んだ場合、3日のうちで休日が1回あたることになります。さらに公休が混じるので、月の半分が休日といった感じになります。
趣味が多い人や友達が多い人、家族との時間を取りたい人、家でのんびりしたい人など休日が多くあることでプライベートを充実させたい人は、休日の多いタクシードライバーに向いているでしょう。
きついと言われにくいタクシー求人の特徴
タクシー運転手の仕事の中には、きついと言われにくい求人も存在します。
そこで、こちらではきついと言われにくいタクシー求人の特徴4つ紹介します。
特徴⑴日勤である
タクシー運転手の勤務時間が長くなりやすいのは、隔日勤務です。
その点、日勤(昼勤や夜勤)であれば、勤務時間は一般的な会社員の方と同じ8〜9時間程度となります。
長時間働くのがきついと感じる方は、日勤の求人を探すといいでしょう。
特徴⑵設備が充実している
地理がわからないために、仕事がきついと感じることもあるでしょう。
慣れない土地でもストレスなく働くためには、カーナビの存在が欠かません。
最近ではほとんどのタクシーにカーナビが付けられていますが、中には機械が古い場合もあります。
できる限り、設備が充実している会社を選ぶといいでしょう。
特徴⑶ノルマがない
毎月会社のノルマに追われるために、仕事がきついと感じる人もいます。
ノルマがない会社もきちんとあるので、求人票を確認する際は、ノルマ制度の有無をチェックしましょう。
特徴⑷業績が良い
安定して働き続けるためには、会社の業績が順調である必要があります。
そういった会社は、求人上で売上を開示していたり、歩合率の割合を高めに設定したりすることがあるので、チェックしてみてください。
タクシー運転手はきついばかりではない
タクシー運転手の仕事はきついときもありますが、必ずしもきついだけではありません。
資格を取得する難易度は他のドライバー職と比べてかなり低いですし、勤務形態によってはかなり稼ぎやすい職種と言えます。
他にも、休みが多かったり、マイペースに仕事ができたりなど、メリットは多いです。
最近では配車アプリも充実しており、需要は今後も継続する見込みが高いでしょう。
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国際基督教大学卒。エン・ジャパンの新規事業企画室でHRTech(SaaS)の事業企画と営業を経験。シード期のHR系スタートアップでインサイドセールスとキャリアコンサルタントに従事し全社MVPを獲得。その後、5年で300名と急成長するベンチャー企業ネクストビートにて、高所得女性向け情報メディア事業、ホテル向け人材事業の立ち上げを行う。