「二種免許を取得したいけど難しいのかな...」と気になる方もいるでしょう。
結論、二種免許の難易度は高く、合格率54.1%と一種免許の74.5%より難しいと言われています。
しかし、二種免許の資格は最短8日で取得できます。費用は25〜40万円程かかりますが、取得補助をしているタクシー会社も多いため、取得にかかる負担を減らせます。
本記事では、二種免許の取得がどれくらい難しいのかを含め、受験資格や難易度、費用について解説します。
これから二種免許を取得しようと考えている人は、最後までチェックしてみてください。
この記事のまとめ
- 二種免許の難易度は合格率54.1%と一種免許より難しい
- 二種免許の取得にかかる日数は最短で8日
- 二種免許の取得支援してくれる会社を探すなら転職エージェントがおすすめ
二種免許の取得は一種免許より難しい
「運転免許統計(令和4年)」によれば普通二種免許の合格率は54.1%と、普通一種免許の合格率74.5%%よりも難易度が高くなっています。
普通二種免許はタクシーやバスなどの旅客運送をおこなうための免許であり、安全運転技術や高度な運転スキルが求められます。
そのため、試験内容も一種免許よりも厳しく設定されているようです。
資格取得支援制度ありタクシー求人を探す(無料)
難しいと言われる二種免許の取得条件
基本条件 | 内容 |
年齢基準 | ・21歳以上(特定条件で19歳以上) |
免許所持歴 | ・普通自動車第一種免許取得後3年以上 |
視力 | ・両眼で0.8以上、各眼で0.5以上 |
深視力 | ・三棹法による平均誤差2cm以下 |
色彩識別 | ・赤、青、黄色を識別可能 |
聴力 | ・10m離れて90デシベルの音を聞き取れること |
参考:第二種免許|大阪府警察
【規制緩和による特例条件】
特例 | 詳細 |
年齢要件特例 | ・年齢要件を21歳以上から19歳以上に引き下げ |
経験年数要件特例 | ・経験年数要件を3年以上から1年以上に引き下げ |
参考:「旅客自動車運送事業用自動車の運転者の要件に関する政令の一部を改正する政令」を閣議決定|国土交通省
二種免許を取得するためには、上記の条件を満たしておくのが前提となります。
また、特例を利用した場合、21歳になるまで「若者運転者期間」として特別な規定が適用されます。
このように二種免許の取得には一定の条件を満たす必要がありますが、しっかりした準備をしておくと未経験者でも十分取得可能です。
また、合宿をうまく活用すれば最短8日で二種免許の取得ができるため、うまく活用してみましょう。
出典:第二種免許|大阪府警察
出典:「旅客自動車運送事業用自動車の運転者の要件に関する政令の一部を改正する政令」を閣議決定|国土交通省
関連記事:タクシー運転手の資格取得は難しい?二種免許の取得条件や費用を解説
研修制度が手厚いタクシー求人を探す(無料)
難しいと言われる二種免許を取得する流れ
二種免許を取得するまでの5ステップは、以下のとおりです。
|
1.学科・技能教習
二種免許の取得は難しいと感じるかもしれませんが、計画的に学科と技能教習を受ければ十分合格できます。
具体的な教習時間は、以下のとおりです。
教習内容 | 時間数 | 詳細 |
学科教習 | 19時間 | ・交通法規、安全運転に関する知識を学ぶ |
技能教習 | 21時間※1) | ・実際の運転技術を習得する ・直角バックやエイカクの運転技も含む |
参考:普通第二種免許|京都府自動車学校
※1)準中型免許がある場合は18時間
上記の内容を理解したうえで、受講中は交通法規や安全運転に関する知識を深め、運転技術の習得に努めましょう。
2.学科試験
二種免許を取得するには、学科試験に合格しなければいけません。
学科試験は全部で95問あり、全問マークシート方式で実施されます。
試験形式 | ・正誤式の95問 |
問題の種類 | ・文章問題90問 ・イラスト問題5問 |
合格基準 | ・90%以上の成績(86問以上の正解) |
免除条件 | ・他の種類の二種免許を現に取得している場合、学科試験が免除 |
参考:普通二種免許|香川県警
上記のように学科試験は文章問題とイラスト問題があり、それぞれの問題に対して減点方式で採点されます。
普段の学科教習を真剣に受講していれば、十分に合格可能な内容です。
まずは教習所で配布される問題集をしっかり読み、合格を目指しましょう。
3.技能試験
技能試験は「校内試験」「路上試験」の2つに合格する必要があります。
いずれも教習で学んだ内容から出題されるため、しっかりと指導を受け練習を積めば未経験者でも問題なく合格できます。
はじめは慣れないかもしれませんが、努力すれば必ず合格できるので諦めず頑張りましょう。
4.応急処置講習
応急処置講習は、二種免許取得のための必須講習です。
一種免許の応急処置講習とは内容が一部異なるため、二種免許を取得する場合は必ず受講する必要があります。
二種免許における応急講習の時間は、6時間※1)となっており人形を使って人工呼吸や心臓マッサージの方法を学びます。
特別テスト自体はありませんが重要な講習になるので、受講の際は疑問点や不安点を教官にしっかりと確認してみてください。
5.旅客車講習
旅客車講習はタクシー運転手として安全運転を実践するうえで、重要な知識と技術を身につけるための必須科目です。
旅客車講習では旅客自動車を運転する際の危険予測や、安全運転に必要な技能と知識を学びます。
講習時間は、応急処置講習と同様に6時間※1)で実施されます。
資格取得支援制度ありタクシー求人を探す(無料)
難しいと言われる二種免許の取得費用や期間
二種免許を取得する際の「費用・期間」については、以下のとおりです。
取得方法 | 費用の相場 | 期間の目安 | 特徴 |
教習所に通う | 約20〜30万円 | 約1ヶ月 | ・自分のペースで通える ・学科と実技の指導が充実している |
合宿に参加する | 約20〜30万円 | 最短8日 | ・短期間で集中的に学べる ・宿泊施設が用意されている |
一発試験を受ける | 5千円〜1万円 | 最短1日 | ・自主学習が必要になる ・合格率は低い |
それぞれ解説します。
教習所に通う
教習所に通う方法は、自分のペースで確実に二種免許を取得できる一般的な方法です。
教習所で二種免許するのにかかる費用の参考例を紹介すると、以下のとおりです。
取得条件 | 入学料 | 技能教習料 | 検定料金 | 総額 |
普通免許有り | 117,260円 | 138,600円 | 9,900円 | 265,760円 |
大型・中型・準中型(各限定含む)免許有り | 117,260円 | 118,800円 | 9,900円 | 245,960円 |
上記の情報を確認してみると、教習所に通った場合の費用は約25万円前後になるのがわかります。
教習所の費用を把握したうえで、自分にあう教習所を探してみてください。
合宿に参加する
二種免許を短期間で効率よく取得したい場合、最短8日で免許取得できる合宿がおすすめです。
合宿を利用すると、以下のメリットがあります。
|
また、二種免許を合宿で取得する場合は、次のとおり20万円前後が相場のようです。
取得条件 | 費用の相場 | 期間 |
大型・中型免許保有 | 190,000円~209,000円 | 10日~ |
準中型5t限定MT・中型8t限定MT・普通車保有 | 210,000円~231,000円 | 10日~ |
短期間で集中して学びたい人は、合宿での二種免許取得を検討してみるとよいでしょう。
一発試験を受ける
一発試験を受けて二種免許を取得する方法は、最短かつもっとも費用を抑えられます。
しかし、一発試験の合格率は10%以下とかなり難しい結果がでているようです。
10%以下ということは、単純計算で10回受けて1回合格するかどうかの計算になります。
いくら一発試験が安いとはいえ、何度も受験していれば費用と時間が積み重なり大きな損失につながりかねません。
そのため、早く確実に二種免許の取得がしたい人は、教習所に通うか合宿で取得するのがおすすめです。
研修制度が手厚いタクシー求人を探す(無料)
難しいと言われる二種免許に合格する4つのコツ
二種免許の学科試験に合格する4つのコツは、以下のとおりです。
|
詳しく解説します。
「絶対に」「必ず」などのワードに注意する
二種免許の学科試験では「絶対に」や「必ず」といった、極端な表現に注意して問題を解く必要があります。
とくに100%と言っている言葉が含まれる場合、ひっかけ問題の可能性があり注意が必要です。
学科試験対策としては、過去問題を解く際にこのポイントを意識し、正しい選択肢を選ぶ訓練が有効的です。
効率的に学習し、二種免許の学科試験に自信を持って臨みましょう。
「カタカナ語」に注意する
二種免許の学科試験では「カタカナ語」に注意して、問題を解くのがポイントです。
学科試験では交通法規や安全運転に関する問題が出題されますが、中にはカタカナ語が使用されています。
これらのカタカナ語は専門用語や技術的な表現が多く、意味を正確に理解できていないと誤解を招きやすいです。
そのため、二種免許の学科試験に合格するには、カタカナ語に注意し正確に理解する必要があります。
「イラスト問題」に注意する
二種免許の学科試験では「イラスト問題」に注意しましょう。
イラスト問題は視覚的な情報をもとにした判断が求められるため、文字情報だけでなく図やイラストを正確に読み取る力が試されます。
イラスト問題は交差点や道路標識、交通状況などをイラストで示し、それにもとづいて適切な運転行動を選択する形式が多いようです。
「旅客輸送問題」に注意する
二種免許の学科試験に合格するためには、旅客輸送に関する問題に注意しておきましょう。
学科試験では、旅客輸送に関する問題が多く出題されます。
これらの問題は、乗客の安全を確保するための知識が問われるため、とくに注意が必要です。
これらの対策を講じて、二種免許の取得を目指してみてください。
二種免許は難しい?に関してよくある質問
二種免許に関連するよくある質問について、以下より3つ紹介します。
|
二種免許の実技試験はどのような内容がありますか?
二種免許の実技試験は、教習所内と実際の路上で実施されます。
具体的な内容としては、以下のとおりです。
試験項目 | 内容 | 合格基準 |
実技試験 | ・教習所内および路上で実施される | ・各項目からの減点法で80点以上 |
二種免許は80点となっていますが、一種免許は70点以上が合格基準となります。
一種免許を取得していたら二種免許の学科免除になりますか?
よくある誤解ですが、一種免許と二種免許では学科試験の内容が異なります。
そのため、一種免許を持っているからといって、二種の学科試験が免除になるわけではありません。
詳しくは「神奈川県警察」に記載されている、以下の資料を確認してみてください。
二種免許の緩和はいつから実施されますか?
改正道路交通法の中で「二種免許の見直し」が実施され、次の条件で令和4年5月13日から二種免許の緩和が施行されています。
要件 | 旧要件 | 新要件 |
年齢 | 21歳以上 | 19歳以上 |
運転経験 | 通算3年以上 | 経験1年以上(特別な教習を修了した場合) |
対象免許 | 普通・中型・大型・大型特殊 | 普通・中型・大型・大型特殊 |
二種免許の取得難易度は高いが、勉強のコツを知って合格を目指そう
二種免許の取得は一種免許に比べて難しいとされ、学科試験の合格率は54.1%です。
実技試験も厳しい採点基準が設けられており、応急処置や旅客車講習など、乗客を運ぶ責任を果たすため深い知識と技術が求められます。
また、難易度が高いからこそ、二種免許を活かした仕事の社会的な貢献度は高く、需要も多いと言えるでしょう。
弊社ではタクシードライバーを含む、ドライバーに特化した無料の「就職・転職」サポート「ドライバーキャリア」を運営しています。
「求人の探し方がイマイチわかわからない...」「応募先とのスケジュールを調整して欲しい...」
このような悩みがある人は、無料で利用できるのでキャリアアドバイザーと一緒に求人を探してみてはいかがでしょうか。
タクシー求人をお探しの方へ
ドライバーキャリアは、運送・旅客・物流業界に特化した転職支援サービスです。
- 希望条件に合う求人のご紹介
- 履歴書など書類作成のサポート
- 企業との条件交渉/面接日程の調整
無料でご利用いただけますので、ぜひご活用ください。
求人を検索する(無料)