引越し屋は給料の高いバイトの印象も強く、体力に自信があれば条件のいい仕事のひとつとして転職を考えている方も多い業種ではないでしょうか。
そこで今回は引越し屋の気になる給料面や仕事内容を引越し屋業界の現状と共に解説していきます。
引越し屋へ転職しようとしている方はもちろん、引越し屋として独立開業を考えている方もぜひ参考にしてみてください。
引越し屋の給料について
バイトとして働くには給料の高いイメージの引越し屋ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
引越し屋でも安定した需要や仕事の依頼が続かなければシーズンによって稼ぎのバラつきが出るため高い給料は見込めないことになります。
そこでまずは引越し屋業界の状況について確認していきましょう。
関連記事:きついと噂の引越しドライバーの給料・仕事内容について徹底解説
安定的な需要のある引越し屋
引越しといえば繁忙期に多くの稼ぎが見込める印象があります。
一般的には入学や就職シーズンである春の3~4月、転勤に伴って年度末や年末も引越し屋の繁忙期です。
実際に子どもが休みの春休みや冬休みは代表的な繁忙期となり、多くの引越し屋は料金設定を高めにしています。
では引越し屋の閑散期と呼ばれるそれ以外のシーズンはどうでしょうか。
実は閑散期でも一定の引越しの需要は多く、引越しの依頼がない日は一年を通してほとんどありません。
急を要するケースでない場合は割高になる繁忙期を避けて引越しの準備をする一般家庭も非常に多くみられます。
また平日以外の土日や祝日は引越しの依頼が集中するため、繁忙期ほどではありませんが引越し料金が高く設定されていることがほとんどです。
もちろん一般家庭以外にも企業や法人向けの引越し案件もシーズン問わず多く存在します。
つまり長い期間で考えても引越し屋の仕事は安定的な需要が見込めるため、高い給料を維持していける基盤が整っているのです。
実は儲けの多い法人向けの引越し屋とは?
さきほど少し触れた一般企業以外の案件にも引越し屋の高い給料を裏付ける理由が隠されています。
一般家庭での引越しの場合、数多く存在する大手引越し会社との仕事の取り合いにはじまり、荷物の取り扱いや作業中のクレームに悩まされることも珍しくありません。
競合他社に打ち勝つため相場以上に安く仕事を受注したり、引越し先の環境によっては請負金額に全く見合わないケースもみられるのが現状です。
一方で事務所や会社、企業などの法人向けの引越しは繁忙期などのシーズンに左右されることなく、規模や内容も一般家庭とは大きく異なります。
当然取り扱う荷物も一般家庭のような壊れ物や家具はほとんどなく、留意する点は最小限に留められ引越し先への運搬作業もスムーズに行うことができます。
法人の大きさによっては1回の引越しで大量の荷物を取り扱うため、その分利益も期待できるのです。
引越し屋にとって法人向けの仕事はコスパも割もいい内容で儲けも伴う案件になっています。
関連記事:ダンボールの積み方のコツは?強度と種類・注意点を徹底解説
引越し屋の給料と仕事内容
引越し屋は給料が高い分、仕事内容がハードなイメージを持っている方も少なくないでしょう。ここでは引越し屋の仕事内容を具体的に確認していくことにしましょう。
引越し屋の一日
まずは引越し屋の一日の流れをみていきましょう。
引越し屋の朝は早く8時頃には現場に向かい家具や荷物を梱包、運搬作業に取り掛かります。荷物を積み終わったら引っ越し先に移動して荷物を搬入していきます。
この一連の作業を一日に平均2~4回行いますがもちろん仕事の内容や規模、移動距離によってこなす件数も変わります。
勤務時間を8時間と考えた場合、だいたい仕事終わりは18時頃になるのが一般的です。
関連記事:引っ越し業務に筋肉は必要?作業の流れやコツを詳しく解説
引越し屋の平均的な給料は?
では気になる給料面はどうでしょうか。引越し屋のバイトの相場といわれているのは日給9,000~13,000円、学生の場合は割のいいバイトといえるでしょう。
正社員の場合だと月収は平均34万円ほど、年収に換算すると400万円前半~500万円半ばの給料になります。
この数字は地域や年代によって差はみられるものの、引越し屋は比較的給料の高い業界といえそうです。
関連記事:運送会社の給料ランキングTOP10は?ドライバー・業種別の平均年収も徹底解説!
残業はあるのか?
引越し屋で働くうえで知っておきたいことのひとつが残業の有無です。
基本的に肉体労働の仕事になるため残業が多いと身体の疲労に直結し、働き続けるのが難しい状況にもなり兼ねません。
実際、引越し屋は残業はもちろん深夜勤務もほとんどないようです。
さきほどみた一日の流れのように、決まったルートで件数をこなしていくため大きなトラブルがない限りは残業が発生しません。
逆に作業がスムーズに終われば早く帰宅できるケースもあります。
残業が多いといわれる運送業の中でも時間通りに勤務が終わるのは引越し屋の利点でもあるといえそうです。
これを考慮すると給料の条件もいい印象に変わるのではないでしょうか。
女性でも働ける?
力仕事がメインの引越し屋ですが、女性でも働くことはできるかも気になるところです。
結論からいうと、もちろん女性でも引越し屋で働くことは可能です。
引越し屋の仕事は大型の荷物を取り扱う力仕事だけではなく、小さい荷物の運搬や梱包などの細かく丁寧な作業も求められます。
大型の荷物を一人で任されることもなく、引越し屋によっては荷物運搬の負担を軽くするためリフト付きトラックも積極的に導入されています。
引越し業界でも女性にとって働きやすい環境づくりが進められているようです。
引越し屋として給料アップしたいなら独立もおすすめ
引越し屋は独立開業をするのにも向いている業種のひとつです。
実際に引越し屋での就労経験を生かして自分で引越し屋を開業する方も多いのが業界の特徴になっています。
そこで最後に独立を考えている方に必要な情報をいくつかまとめてみました。
独立開業しやすい業種としての引越し屋
なぜ引越し屋が独立開業しやすい業種とされているのか、その理由は一般的に独立のネックとされる開業資金が他の業種に比べて少ないことがあげられます。
引越し屋を実際に開業する場合に必要なのは、荷物運搬のためのトラックとその保険料、そして広告宣伝費のみです。
両方合わせて200万円前後の資金があれば引越し屋として独立開業することができます。
ここで注意が必要なのは引越し屋として独立開業するには国土交通省に定められた要件を満たさなければならない点です。
運送業者の場合は3つに分別され、行う事業によってそれぞれの許可が必要になります。
引越しに使うトラックを最低5台以上保有する場合は一般貨物自動車運送事業、トラックを保有せず借りて事業を行う場合は貨物利用運送事業に該当します。
そして軽自動車1台さえあれば事業が行えるのが貨物軽自動車運送事業です。
引越し屋の独立開業を考えている方は最低限の資金が集まったら、3つめの貨物軽自動車運送事業からはじめてみてもいいかもしれません。
時期限定で引越し屋を営むケース
また通年引越し屋をはじめるのではなく期間限定で引越し屋を営むケースも少なくありません。
引越し屋の独立開業は簡単にできることから繁忙期などの時期に合わせて事業を営む業者も増加傾向にあるのです。
本格的に引越し屋として独立開業を考えている方も、足掛かりとしてはじめるのに適した業態ともいえるでしょう。
先述した貨物軽自動車運送事業の許可を得てスタートするのもおすすめです。
引越し屋給料に関するまとめ
以上、引越し屋の給料面や仕事内容を引越し業界の状況を元に解説してきました。
力仕事で大変なイメージのある引越し屋ですが、他の業種と比べて給料が高いだけでなく残業がない利点や独立開業のしやすさも魅力になりそうです。
一年を通じて安定した需要が見込めるので、割のいい法人向け案件を受注するための足掛かりとして繁忙期など期間限定での開業に挑戦してみるのもいいかもしれません。
今回ご紹介した情報を参考に、将来の見通しを一歩進んで考えてみることをおすすめします。
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