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消防設備士乙4とは?受験資格・難易度・合格率と勉強法、取得後に活きる求人まで解説

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消防設備士乙4(乙種第4類)は、ビルや店舗、工場などに設置された「自動火災報知設備」などの点検・整備を行うための国家資格です。ビルメンテナンス(ビルメン)や設備管理の現場で評価されやすく、受験資格が不要で挑戦しやすいことから、電気系・設備系のキャリアの入り口として人気があります。

結論を先にお伝えします。乙種第4類は受験資格がなく、年齢・学歴・実務経験を問わず誰でも受験できます。試験は筆記30問と実技(鑑別)で構成され、筆記は各科目40%以上かつ全体60%以上、実技は60%以上が合格ラインです。近年の合格率は年度・地域で変わりますが、おおむね3割前後で、暗記を中心に計画的に学習すれば十分にねらえる資格です。そして「取っても意味がないのでは」という不安に対しては、クロスワークの公開求人のうち、求人本文に「消防設備士」という語を含む求人が1,172件(86社)ありました(2026年7月24日時点)。この集計には乙4以外の種類への言及や、応募資格・業務説明などで消防設備士に触れている求人も含まれるため、消防設備士全般に関連する求人の参考値としてご覧ください。これらの求人では、電気工事士や危険物取扱者などが併記される傾向が確認できました。

この記事では、試験実施団体である一般財団法人消防試験研究センターの公式情報と、クロスワークの公開求人データをもとに、乙4の試験概要・難易度・勉強法・科目免除、そして取得後にどう活きるかまでを整理します。試験日程や細かな取り扱いは年度で変わるため、出願前には公式の最新情報を必ず確認してください。

この記事のまとめ

  • 乙種第4類は受験資格なしで誰でも受験できる。筆記30問+実技(鑑別)
  • 合格ラインは筆記 各科目40%+全体60%、実技60%。近年の合格率はおおむね3割前後(年度・地域で変動)
  • 乙4は「点検・整備」ができる資格。設置工事まで行うには甲種4類が必要
  • 電気工事士は筆記の電気科目+実技(鑑別等)1問も免除。電気主任技術者は筆記のみ免除
  • 取得後はビルメン・設備管理で活きる。求人本文に「消防設備士」を含む掲載求人は1,172件(86社)(2026年7月24日時点・参考値)

消防設備士乙4(乙種第4類)とは|何ができる資格か

消防設備士は、消防法で設置が義務づけられた消防用設備等の工事・整備・点検を行う国家資格です。設備の種類ごとに「類」が分かれており、乙種第4類(乙4)が対象とするのは、自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備です。オフィスビル・商業施設・工場・マンションなど、多くの建物に設置されている設備で、定期的な点検が法律で求められています。

乙4でできること=自動火災報知設備の「点検・整備」

乙種の消防設備士ができるのは、対象設備の整備と点検です。設置されている自動火災報知設備が正しく作動するかを確認し、不具合があれば整備します。ビルメンテナンスや設備管理の仕事では、この自動火災報知設備の点検が日常的に発生するため、乙4を持っていると担当できる業務の幅が広がります。

甲種4類との違い(甲4は設置"工事"も可)

乙種と甲種の最大の違いは、新たに設備を設置する「工事」ができるかどうかです。乙種4類は点検・整備までですが、甲種4類は自動火災報知設備の設置工事まで行えます。そのぶん甲種は受験資格が必要で、試験にも「製図」が加わります。

乙種4類甲種4類点検・整備できるできる設置工事できないできる受験資格不要必要

制度の一般的な整理です。扱える業務の範囲や受験資格の詳細は、消防試験研究センターの最新案内でご確認ください。

まずは受験資格のいらない乙4から取得し、実務経験を積んで甲4へステップアップするルートが一般的です。甲種4類の受験資格や製図については、関連記事で詳しく解説しています。

関連記事:消防設備士甲種4類の資格・受験資格

消防設備士乙4の試験概要|受験資格・科目・手数料

乙4の試験は、筆記試験(マークシート・四肢択一)と実技試験(記述式の「鑑別等」)で構成されます。試験は全国の会場で、都道府県ごとに年に複数回実施されています。

筆記(30問)法令 10基礎 5構造・機能・整備 15実技鑑別等 5

問題数は下表・本文と一致。出典:消防試験研究センター「試験科目及び問題数」

受験資格(乙種は不要)・試験日・会場

乙種第4類は受験資格がありません。年齢・学歴・実務経験を問わず、どなたでも受験できます。試験は各都道府県で実施され、実施回数は地域によって異なります。申込方法・試験日は、消防試験研究センターの公式サイトで居住地や希望会場の日程を確認してください。

試験科目と合格基準

乙種第4類の筆記は全30問で、次の3分野から出題されます。実技は「鑑別等」5問です。

区分 科目 問題数
筆記 消防関係法令(共通6・第4類4) 10問
筆記 基礎的知識(電気に関する部分) 5問
筆記 構造・機能・整備(電気9・規格6) 15問
実技 鑑別等 5問

合格基準は、筆記は科目ごとに40%以上かつ筆記全体で60%以上、実技は60%以上です。筆記のどれか1科目でも40%未満だと、全体で60%を超えていても不合格になる「足切り」がある点に注意しましょう。

出典:試験科目及び問題数|一般財団法人消防試験研究センター(2026年7月24日取得)

受験手数料(乙種4,400円)

受験手数料は乙種が4,400円、甲種が6,600円です(非課税)。金額は改定されることがあるため、申込時に公式の最新額を確認してください。

出典:試験手数料一覧表|一般財団法人消防試験研究センター(2026年7月24日取得)

消防設備士乙4の難易度と合格率

乙4は、消防設備士のなかでも受験者が多い区分です。近年の合格率は年度・地域によって変わりますが、おおむね3割前後で推移しています。「3割」という数字だけを見ると難しそうに感じますが、記念受験や学習不足のまま受ける人も一定数含まれるため、過度に恐れる必要はありません。

出題は暗記で対応できる問題が中心です。消防関係法令や設備の構造・規格を正確に覚え、過去に出た問題の形式に慣れておけば、独学でも十分に合格をねらえます。ただし前述のとおり各科目に40%の足切りがあるため、得意分野だけで点を稼ぐのではなく、法令・基礎・構造をまんべんなく仕上げることが合格の条件になります。

出典:消防設備士試験(試験実施状況)|一般財団法人消防試験研究センター。合格率は年度・都道府県で変動します。

消防設備士乙4の勉強法・勉強時間の目安

学習の進め方(暗記+過去問反復)

乙4の学習は、市販のテキストで全体を一通り理解したうえで、過去問(類似問題集)を繰り返し解くのが基本です。法令や規格の数値は暗記が必要なので、スキマ時間に何度も見返して定着させます。学習時間は人によって幅がありますが、電気の予備知識がない人ほど多めに見ておくと安心です。仕事や生活の合間に無理なく続けられるよう、試験日から逆算して計画を立てましょう。

テキスト一巡過去問反復実技(鑑別)対策受験合格

学習の進め方の一例です。必要な期間・時間は、電気の予備知識や学習ペースにより人それぞれ異なります。

実技(鑑別)の対策

乙4の実技は「鑑別等」と呼ばれ、写真や図を見て設備の名称・用途・使い方などを記述する形式です。筆記で学んだ設備の構造・機能の知識がそのまま活きます。筆記と実技を切り分けず、設備の実物イメージとセットで覚えると得点しやすくなります。

電気工事士を持っている人の科目免除はどうする?

第一種・第二種電気工事士の免状を持っている場合、筆記試験の電気に関する部分(基礎的知識・電気5問、構造・機能・整備の電気9問)に加え、実技試験の鑑別等1問も免除されます。電気主任技術者(電験)の免状を持っている場合も筆記試験の電気に関する部分は免除されますが、実技試験の免除はありません。すでに電気の知識がある人にとっては、学習範囲を減らせるメリットがあります。なお、免除を受けるには受験申請時に申請が必要です。

出典:試験の一部免除・試験時間・試験問題数一覧表(乙種)|一般財団法人消防試験研究センター(PDF・乙種第4類の免除表および「電工」「電主」の定義)

一方で、注意したい点もあります。免除を受けると解答する問題数が減るため、残った問題での1問の比重が大きくなり、各科目40%の足切りをクリアしにくくなるという考え方があります。「免除して範囲を狭める」か「あえて免除せず得点源を増やす」かは、電気の得意・不得意や学習時間によって判断が分かれるところで、一概にどちらが有利とは言えません。自分の知識量と使える学習時間に合わせて選びましょう。

科目免除の対象となる資格や免除される範囲には制度上の定めがあります。ここでの説明は一般的な整理であり、実際に免除できる範囲は消防試験研究センターの最新の案内でご確認ください。

消防設備士乙4は取得後どう活きる?求人データで見る

「乙4を取っても意味がないのでは」と不安に思う人もいます。そこで、クロスワークに掲載中の公開求人(2026年7月時点)で、消防設備士がどう扱われているかを見てみます。

クロスワークの公開求人のうち、求人本文に「消防設備士」という語を含む求人は1,172件(86社)ありました(2026年7月24日時点)。この集計には乙4以外の種類への言及や、応募資格・業務説明などで消防設備士に触れている求人も含まれます。そのため、消防設備士全般に関連する求人の参考値としてご覧ください。

併記されやすい資格は電気工事士・危険物取扱者

消防設備士に言及する求人では、次のような資格が一緒に挙げられています(1件の求人に複数の資格が挙がるため、合計は100%になりません)。

一緒に挙げられる資格 言及している求人数 割合(消防設備士言及求人1,172件のうち)
電気工事士(全般) 801件 68.3%
第二種電気工事士 665件 56.7%
電気主任技術者・電験 334件 28.5%
危険物取扱者 286件 24.4%
建築物環境衛生管理技術者・ビル管系 236件 20.1%
電気工事士(全般)68.3%第二種電気工事士56.7%電気主任技術者・電験28.5%危険物取扱者24.4%ビル管系20.1%

出典:クロスワーク 公開中の求人(2026年7月24日時点・消防設備士言及求人1,172件)。1件に複数資格が挙がるため合計は100%になりません。

消防設備士に言及する求人では、電気工事士(とくに第二種電気工事士)や危険物取扱者などが併記される傾向が確認できました。ビルメン・設備管理では電気・消防・危険物といった複数の設備が対象になるため、関連する資格が併せて挙げられやすいと考えられます。

関連記事:危険物取扱者乙4の難易度

月給レンジ(掲載求人ベース)

消防設備士に言及する求人のうち、月給を提示している1,105件の月給レンジは次のとおりです。

指標 月給
下限の中央値 23.4万円
上限の中央値 35.3万円
上限の第3四分位(上位25%の水準) 44.0万円
下限の中央値23.4万円上限の中央値35.3万円上限の第3四分位44.0万円

出典:クロスワーク 公開中の求人(2026年7月24日時点・月給提示1,105件)。求人票の提示額で、実際の支給額とは異なります。

提示額は求人票の金額で、実際の支給額(残業・手当を含む)とは異なります。経験・保有資格・地域によって幅がある点にご留意ください。

勤務地は全国、都市圏に多い

消防設備士に言及する求人の勤務地は、東京199件・大阪131件・愛知67件・神奈川52件・千葉51件が上位で、以下、福岡・広島・北海道など全国に分布しています。

東京都199件大阪府131件愛知県67件神奈川県52件千葉県51件

出典:クロスワーク 公開中の求人(2026年7月24日時点・消防設備士言及求人1,172件)。

なお、「未経験」という語を含む求人は147件(消防設備士言及求人の12.5%)でした。ただし、この集計は未経験者の応募可否を個別に判定したものではありません。まずは乙4や第二種電気工事士を取得しておくと、応募できる求人の幅が広がります。年収の詳しい傾向は関連記事で解説しています。

関連記事:消防設備士の年収

資格を活かせる
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よくある質問(FAQ)

消防設備士乙4は意味ない?取っても無駄になりませんか

無駄にはなりにくい資格です。ビルメン・設備管理では自動火災報知設備の点検が日常的に発生します。クロスワークの公開求人でも、求人本文に「消防設備士」という語を含む求人は1,172件(86社)ありました(2026年7月24日時点・乙4以外の種類への言及も含む参考値)。これらの求人では、電気工事士や危険物取扱者などが併記される傾向が確認できました。

乙4と甲4はどちらを取るべきですか

点検・整備の仕事が中心なら乙4で対応できます。設備の設置"工事"まで担いたい場合や、将来的に扱える範囲を広げたい場合は甲4が必要です。受験資格のいらない乙4から始め、甲4へ進むのが一般的です(詳細は消防設備士甲種4類の記事へ)。

乙4と乙6はどちらがおすすめですか

対象とする設備が異なります。乙4は自動火災報知設備、乙6は消火器です。就きたい仕事や担当したい設備に合わせて選びましょう(消防設備士乙種6類の記事へ)。

独学でも合格できますか

可能です。出題は暗記中心で、テキストと過去問の反復で対策できます。ただし各科目40%の足切りがあるため、法令・基礎・構造をまんべんなく仕上げることが必要です。

乙4だけで仕事に就けますか

乙4だけでも点検・整備の求人に応募できますが、第二種電気工事士や危険物取扱者を併せ持つと応募できる求人の幅が広がります。複数の資格取得を計画すると、転職の選択肢が増えます。

まとめ

消防設備士乙4(乙種第4類)は、受験資格がなく誰でも挑戦でき、自動火災報知設備の点検・整備を担える国家資格です。筆記30問+実技(鑑別)で、合格ラインは筆記 各科目40%+全体60%・実技60%。近年の合格率はおおむね3割前後ですが、暗記中心の対策で独学でもねらえます。取得後はビルメン・設備管理の現場で自動火災報知設備の点検に活かせます。クロスワークの公開求人では、消防設備士に言及する求人で電気工事士や危険物取扱者が併記される傾向が確認できました。

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関連記事:消防設備士は「やめとけ」と言われる理由

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