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建築士の一日の流れとスケジュールは?勤務時間と休日の内容について解説

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建築士 仕事中の様子

建築士は、チームで設計することはもちろん、クライアントや行政、メーカー、現場の職人など、多くの人と関わる仕事です。

そのため、関係者に合わせて動かなければならない場面もあり、日々流動的なスケジュールで働いています。

本記事では、建築士の一日の流れとスケジュール、建築士が休みの日にしていることなどについて解説します。

建築士の一日の流れは?

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建築事務所に勤める建築士の1日の過ごし方を紹介します。

9:00 出勤

出勤したらメールをチェックします。建築士の仕事は、クライアントや業者とのコミュニケーションを密に取らなければなりません。設計に関する質問やメーカーからの連絡などに適宜返信していきます。

10:30 打ち合わせ

クライアントや業者などと打ち合わせします。クライアントの希望をヒアリングしたり、設計を実現するためには何が必要なのか業者と意見交換をしたりします。

12:00 休憩

1時間ほどの休憩で昼食を取ります。忙しい日や繁忙期は、充分に休憩時間を確保できず、簡単に昼食を済ませる場合もあります。

13:00 設計

打ち合わせでヒアリングしたクライアントの希望を図面に反映させていきます。設計を修正し、図面を作成したら、ほかのスタッフに模型を作ってもらうよう依頼します。模型は、柱や梁など構造を立体的にチェックすることができるため、模型を作ってから修正すべき点が見つかればまた手直ししていきます。

さらには、内装などの設計も進めていく必要があります。床材はどうするのか、扱っているメーカーはどこか、建築雑誌などを参考にしながら考えていきます。

17:00 社内打ち合わせ

設計期間中は、社内打ち合わせが頻繁に行われます。設計はチームで行うので、全員で進捗状況を共有し合います。またデザインや設計の方針について意見を交わしたり、業者との打ち合わせ内容を共有したりします。

18:00 夕食

設計の進捗によっては、残業する必要があります。残業する場合は夕食を摂ります。事務所で食べたり、外に食べに行って気分転換したりすることもあります。

19:00 設計

社内で打ち合わせした情報をもとに、設計を詰めていきます。残業中は、電話がかかってくることもないので、集中して仕事に取り組むことができます。

22:00 退社

翌日に備えて退社します。家でゆっくり体を休めて体調管理をすることも大切です。

関連記事:建築士の仕事は何するの?資格別の仕事内容と流れをわかりやすく説明

建築士の勤務時間と休日は?

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ここからは、建築士の勤務時間や休日について解説します。

勤務時間は9:00〜18:00が基本になる

建築士の平均的な勤務時間は、9〜18時になります。午前中は打ち合わせ、午後は設計というスケジュールが多いようですが、固定されているわけではなく、流動的です。

建物を建てる際には、クライアントと建築士のほかにも、外装メーカーや行政など様々な人が関わります。そのため、お互いに連絡を取りやすい時間に勤務する必要があります。

実際に施工する工事現場は8〜18時という勤務時間が一般的で、企業や役所は9〜17時までという勤務時間であることが多いため、それに合わせるように勤務時間を設定する必要があるのです。

ただし、打ち合わせ時間はクライアントの都合に合わせるため、必要があれば、勤務時間帯からずれたり、休憩時間をずらしたりすることもあります。また、打ち合わせがスムーズにいけば、すぐに設計することができますが、難航して何度も打ち合わせをしなければならないこともあります。

近年では、労働時間のみが決められ、始業や終業の時間を好きに決められる、フレックスタイム制を採用する設計事務所も多くなっているようです。打ち合わせのタイミングや自分の都合に合わせて、スケジュールを調整することができます。

締切直前は残業時間が多くなる

建築士の仕事では、忙しさや残業の多寡が時期によって大きく異なります。

建築士の仕事は、図面を作成するだけではなく、図面作成のため土地や周辺環境をチェックしたり、建設現場の監理したりすることも含まれます。仕事量の多さから、一般の会社員と比べて残業時間は長い傾向があります。

建物を建てる時、設計図が完成しなければ何も始まりません。設計中は、毎日のように打ち合わせしたり、チームで進捗を確認しあいながら取り組みます。締め切り間際には忙しくなりやすく、時には連日残業しなければならないこともあるのです。

休日はバラバラな場合が多い

建築士の休日は、勤務している会社や手がける案件、クライアントにもよって異なります。

例えば、ハウスメーカーであれば、戸建てを設計するので、クライアントは一般家庭になります。打ち合わせは土日祝日に行う必要があるので、建築士は平日に休みを取ることになります。

ゼネコンなどの大手の会社では、オフィスビルや公共事業を手がけます。企業や行政がクライアントなので、打ち合わせは平日に行い、土日に休めます。

他にも、会社の規模によっても違います。大手では、福利厚生が整い、人員も多く有給が取りやすく、小さな会社では人員不足や制度が整っていないことから休暇が取りにくい、ということもあるようです。

建築士の人は休みの日何している?

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建築士はクリエイティブな仕事です。時には休日にアイディアが浮かび、そのまま図面作成をし始める人もいます。また、日々アートや建築に触れ、感性やデザイン力を磨いたり、スキルアップや資格のための勉強に励んだりする人もいるようです。

ただし、建築士は多忙な職業で、どんな勤務形態の会社に属しているかによって休日の過ごし方も変わってくるでしょう。

会社員の場合

会社に勤めている建築士は、土日に休みを設けることが一般的です。クライアントに合わせて連絡を取りやすいように勤務日を調整するからです。

ただ、休日が充分に用意されていても、残業しなければならず、休日に出勤することもあるようです。

2024年4月からは、労働基準法が改正され、一カ月の残業が原則45時間までという上限が設けられます。あまりにも時間外労働が多いと、法律違反となってしまうこともあるので注意が必要です。

独立開業している場合

独立開業している場合は、定時や休日を自分で決める必要があります。好きな時間に働いて、好きな日に休めるのが、独立開業の魅力なのです。朝が苦手なので昼頃に始業したり、私用のため早めに終業したり、自由が効きます。

一方で、仕事とプライベートの切り替えや仕事量の管理を自分でしなければならない難しさはあります。仕事の進捗によっては、休みたい日にも仕事をしなければなりませんし、納期を守れなければ信用を失い、のちの仕事を失いかねません。

外注をするなど効率的なやり方を見つけて、自分の仕事のペースを掴んでいく必要があります。

建築士がいないと困ること

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建物の設計は、建築士の「独占業務」といわれ、一定の建築は、建築士の資格を持つ者が設計や工事監理をする必要があります。

建築士でなければ設計・工事監理できない建物は、規模や構造、用途によって決められています。

建築士法による業務範囲の定めを一部紹介します。

  • 高さ13mまたは軒9mより高いものは、構造に拘わらず、1級建築士が設計する必要があります。
  • 木造であれば、延べ面積500㎡より大きく、学校や病院、百貨店などとして利用される建物は、1級建築士による設計が必要です。
  • 木造以外の建物は、延べ面積300㎡より大きい建物は、用途に拘わらず、1級建築士でなければ設計できません。

他にも2級建築士や木造建築士といったランクがあり、それぞれ建築できる建物の区分があるので注意が必要です。

出典:建築士でないとできない設計・工事監理|東京都都市整備局

建築士の一日の流れに関するよくある質問

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ここまで建築士の勤務形態や休日について解説してきました。

ここからは建築士の一日の流れに関するよくある質問に回答していきます。

  • 建築士は1日何時間働いていますか?
  • 建築士はどんな生活をしていますか?
  • 建築士はいつが忙しいですか?

では、一つずつ見ていきましょう。

建築士は1日何時間働いていますか?

建築士の勤務時間は、一般的に9~18時となっていることが多いようです。

しかし、扱っている案件の規模によって、残業が発生することがあります。設計図が完成しなければ、建物を建てることはできません。そのため、設計を必ず納期までに仕上げる必要があるのです。

仕事の進捗を随時把握して、必要であれば一日の作業量を増やし、残業時間を確保しなければなりません。

建築士はどんな生活をしていますか?

建築士は、事務所で設計図を作成するばかりではありません。

建物を建築するために、建設予定地や周辺環境をチェックするために一日中外にいたり、クライアントと会食したりすることもあります。

図面作成や打ち合わせ、現場に足を運ぶなど、その日ごとに流動的なスケジュールで仕事をしています。

建築士はいつが忙しいですか?

建築業界では一般的に9月末や3月末が忙しくなります。公共工事などでは、決算前に納期が設定されることが多いためです。

他にも、案件ごとに忙しくなる時期もあります。工事を始める時期は、工事に取り掛かるための計画を立てたり、書類作成の業務があります。建物の完成前も複数の検査や書類作成があり、忙しくなります。

まとめ

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今回は、建築士の一日の過ごし方や休日について解説しました。

建築士は、時には残業も多く大変な職業ですが、建築によって人々や社会に貢献できる仕事です。

建築士に興味のある方、建築士を目指している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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