サービスエンジニアの職務経歴書は、どのようにして執筆すればいいのでしょうか。
サービスエンジニアの職務範囲は、企業の規模によってさまざまです。製品のメンテナンスや顧客対応、技術動向や市場動向の調査など、多岐にわたる業務を担当します。
また、製品に関する高度な知識や専門的な内容を分かりやすく説明するコミュニケーション力も必要とされます。
本記事では、サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイントなどについて解説します。
実際に文章を記載した職務経歴書の見本も紹介しているため、転職志望のサービスエンジニアの方は参考にしてください。
サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイント
まずは、サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイントをお伝えします。
職務経歴書は、自分の経験やスキル、資格などを詳しく伝えるほかに、パーソナルな部分も知ってもらえる機会になります。
担当業務と製品を明記する
サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイント1つ目は、担当業務と製品を明記することです。
担当業務と取り扱った製品を明記することは、採用担当者に技術力や経験の幅、専門性を理解してもらうために重要です。
例えば、特定の機械やシステムのメンテナンスまたは修理に携わっていた場合、それらの具体的な製品名や使用されている技術について詳細に説明することで、自身の技術力と専門知識の深さを効果的に伝えられます。
また、担当業務の具体的な内容を示すことで、実務での問題解決能力やプロジェクト管理能力、チームワークやコミュニケーションスキルなどもアピールできます。
このように、担当業務と製品を明記することは、サービスエンジニアとしての専門性と経験の幅を採用担当者に明確に示す効果的な方法なのです。
取り扱い可能な機器やスキル・知識をまとめる
サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイント2つ目は、取り扱い可能な機器やスキル・知識をまとめることです。
取り扱い可能な機器や保有するスキル・知識をまとめることで、自分が具体的にどのような技術や機器に精通しているか、どの程度の専門知識を持っているかを示すことができます。
例えば、特定の診断ツールやソフトウェアに関する知識、特殊な機械の修理や保守の経験、または特定の分野における認定資格など、個人の技術レベルと専門性を具体的に記述します。
これにより、自分が即戦力としてどのように貢献できるか、また、企業のニーズにどのようにマッチしているかを採用担当者に明確に伝えられます。
また、業界の最新トレンドや技術の進歩に適応し続けるための学習意欲や努力も、職務経歴書で強調すべきでしょう。
これにより、技術的なスキルだけでなく、継続的に自己成長をする意欲や新しい知識を積極的に取り入れる柔軟性を採用担当者に示すことができます。
このように、取り扱い可能な機器やスキル・知識をまとめることは、サービスエンジニアとしての自身の専門性をアピールし、採用担当者に自身がいかに価値の高い人材であるかを示すための重要なステップなのです。
研修歴や学習歴も詳しく記載する
サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイント3つ目は、研修歴や学習歴も詳しく記載することです。
参加した業界関連の研修プログラム、専門技術に関するセミナーやワークショップ、さらには自主的に取り組んだオンラインコースや資格取得の履歴など、サービスエンジニアの研修歴や学習歴を詳しく記載することは、自身の経験や努力を伝える効果的な手段です。
その際、単に参加した研修や学習経験を羅列するのではなく、それらがどのように技術力の向上に貢献したのかを伝えることも重要です。
例えば、特定の分野のトレンドに対応するために受講した研修や、新しいプログラミング言語を学んだことでプロジェクトの作業効率が向上した例など、学習が実務にどのようなプラスの影響を与えたかを具体的に記述しましょう。
このように、研修歴や学習歴を詳しく記載することで、サービスエンジニアとしての専門性の深さだけでなく、柔軟性と努力する姿勢を強調することができるのです。
課題解決をした経験をアピールする
サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイント4つ目は、課題解決をした経験をアピールすることです。
実際に直面した課題や、それを解決するために取り組んだアプローチ、そしてその結果としての成果や学びを詳細に記述することで、自身の実務能力を示すことができます。
例えば、特定の機器の故障を迅速に診断し、効果的な修理計画を立案して実行した事例や、チームと協力して複雑なシステムの障害を解決した経験などが挙げられます。
その際、単に問題を解決した事実を述べるのではなく、その過程でどのような技術的スキルや論理的思考、チームワークが発揮されたかを具体的にアピールすることが重要です。
また、問題解決において独自の方法を開発したり、コスト削減や作業効率の向上につながったりした場合は、それらの点を強調するべきです。
このように、課題解決の経験を伝えることで、サービスエンジニアが実務で直面するであろうさまざまな困難に対処できる能力をアピールできるのです。
取得資格を明記する
サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイント5つ目は、取得資格を明記することです。
業界認定の資格や技術証明、それに関連する研修や試験を通じて得られた認証を具体的にリストアップすることで、自身の専門性と技術力を客観的に示せます。その際、それぞれの資格が現在応募しているポジションにどのように役立つかを関連づけることが重要です。
また、資格を明記することは、応募者が業界標準や安全基準に精通しており、リスク管理や品質保証における責任を果たす能力を有していることを示すことにもつながります。
このように、取得資格を職務経歴書に明記することは、応募者の専門性、信頼性、そして業務遂行能力を強調するための効果的な方法なのです。
企業側のニーズを捉える
サービスエンジニアの職務経歴書を書くポイント6つ目は、企業側のニーズを捉えることです。
企業側のニーズを捉えるためには、まず応募先企業が直面している課題やその業界特有の要求を理解することから始めます。
応募先企業のウェブサイト、関連する業界報告、求人広告での記述などから、企業の文化や価値観、業務内容などを理解し、その企業が抱えているであろう技術的なニーズを洞察します。
そして、応募者はこれらの情報をもとに、過去に成功したプロジェクト、チームで協力した経験、技術的な問題解決例など、自身の経験が企業にどのような価値をもたらすかを示す事例を職務経歴書に盛り込む必要があります。
このように、企業側のニーズを捉え、それに応えることができる自身の能力と経験を明確に示すことで、職務経歴書はより説得力を持ち、成功の可能性を高めることができるのです。
関連記事:【例文あり】サービスエンジニアの転職理由のまとめ方と面接での伝え方
サービスエンジニア向けの職務経歴書の見本
それでは、サービスエンジニア向けの職務経歴書の見本を紹介します。
見本を確認しながら、実際に書いてみてください。
職務経歴書の見本
職務経歴書
20××年×月×日現在
氏名:○○ ○○
■職務要約
株式会社○○○○○に入社後、約x年間フィールドサービスエンジニアとして、レントゲン機器や超音波診断装置の設置、修理、点検、メンテナンス業務を担当しています。メンテナンスマニュアルを作成しチームで共有するなど、チームの業務品質の向上にも尽力。また20xx年からはリーダーに任命され約xx名のマネジメントも行っています。
■職務経歴
20xx年xx月~現在 株式会社○○○○○ | ||
事業内容:医療機器メーカー 資本金:x千万円(20xx年xx月)売上高:x億x千万円(20xx年xx月) 従業員数:xxx人 上場:未上場 | 正社員として勤務 |
20xx年xx月~現在 / ○○部 | 規模/役割 |
【業務内容】 ・レントゲン機器の設置、修理、点検、メンテナンス業務 ・メンバーの管理 ・新入社員教育 ・見積書、作業報告書作成 ・納期管理 ・クレーム対応 ・製品改善ポイントの本社への報告 【担当エリア】 ○○市、○○市 【実績・取り組み】 ・20xx年、担当病院にて約xx件の継続契約、約xx件の新規保守契約を受注。 | 全xx名 リーダー顧客の情報などに関して、メンバーとの情報共有が十分でないことから業務に遅延が発生したり、クレームになったりしていた。これを改善するため、各々がその週にやるべきことを一覧できる週間スケジュール管理票などを作成し、お互いのスケジュールや顧客の使用している製品の情報を確認するようにしたところ、好評を得て、社内の標準フォーマットに採用された。 |
20xx年xx月~20xx年xx月 / ○○部 | 規模/役割 |
【業務内容】 ・超音波診断装置の設置、修理、点検、メンテナンス業務 ・見積書、作業報告書作成 ・納期管理 ・クレーム対応 ・メンテナンスマニュアルの作成 ・新入社員への勉強会実施 【担当エリア】 ○○市、○○市 【実績・取り組み】 ・20xx年、担当病院にて約xx件の新規保守契約を受注。 ・チーム全体の業務品質の担保のため、メンテナンスマニュアルを作成、周知。 ・チーム全体の業務品質の向上により、クレームを約xx%削減。 | 全xx名 メンバー電話などの対応でも、努めて明るくていねいな言葉での対応を心がけるようにしていた。これにより、私を指名し電話をくださるお客様ができた。 |
■活かせる経験・知識・技術
- レントゲン機器、超音波診断装置に関する知識
- 顧客先での修理、点検、トラブル対応スキル
- クレーム対応、問い合わせ対応スキル
- 電気回路の知識
■資格
- 普通自動車第一種運転免許 / 20xx年xx月取得
- TOEIC Listening & Reading Test xxx点 / 20xx年xx月取得
- 医療機器点検技術者MRC / 20xx年xx月取得
■PCスキル
- Word / 書式設定、表の挿入、社内打ち合わせ用の資料作成が可能なレベル
- Excel / IF関数、ピボットテーブルの使用が可能なレベル
- PowerPoint / レイアウト図の作成、新規資料作成の使用が可能なレベル
■自己PR
<顧客へのていねいな対応力>
顧客先に修理や点検に伺い説明を行う際は、相手の理解度に合わせ、ていねいな説明を心掛けています。説明だけで足りない場合は、実際に使い方をレクチャーすることや、よく質問される項目は顧客用に手順書を作成しておくことを徹底。最初にしっかり理解していただくことで、不具合の際も電話対応だけで解決できるといった、効率化につなげられています。また、ていねいな対応を評価していただき、担当先はすべて継続契約していただくことができました。
<チーム全体の業務改善力>
担当者ごとにメンテナンスや修理の品質に差があることが課題として挙げられていたため、機器の修理やメンテナンスに関するマニュアルを作成し、チーム全体に周知しました。マニュアルの手順に沿って作業を行うことで、作業にかかる工数削減にもつながっています。チーム全体の作業品質が向上したことにより、クレームを前年比約xx件減少させることに成功しました。
以上
各項目のポイント
それでは、職務経歴書を実際に書く際の各項目のポイントをお伝えします。
まずは、どこでどれくらいの経験年数があるかなどを具体的に記載することや、資格やスキルなどの見出しをつけてわかりやすくしましょう。
また、以下の点を意識して入れることで、その人のオリジナルの職務経歴書のカラーが表現され、人事の担当者の目にも留まりやすくなります。
- 小規模でもマネジメント経験を記載する
- 業務経験は詳しく、仕事に対する意識もしっかりと記入
- 実際のエピソードを入れることで印象的に
- プライベートや学生時代の経験なども書いて、人となりをアピール
- 資格やスキルはわかりやすく
サービスエンジニアの職務経歴書の最終チェック項目
最後に、以下のサービスエンジニアの職務経歴書の最終チェック項目で確認しましょう。
- 誤字・脱字がないかどうか
- 日付や氏名など基本的な項目が抜けていないか
- 就学した学校の入学・卒業や前職の入社・ 退職などの年月を間違えていないかどうか
- 見出しやタイトルがあり、全体的に見やすいレイアウトになっているか
- 文章はわかりやすく書けているか
- 履歴書など他の応募書類の内容と違いがないか
人事や採用担当者は、サービスエンジニアの経験者とは限りません。
専門的な用語などは知識がない場合もあるため、誰が読んでもわかりやすい職務経歴書に仕上げることをおすすめします。
サービスエンジニアの職務経歴書についてのまとめ
サービスエンジニアの職務経歴書を作成する際は、自分の経験やスキルを明確にアピールすることが重要です。
メンテナンスや顧客対応の実績を具体的に記載し、技術力とコミュニケーション能力の両方を伝えられるようにしましょう。
本記事の見本やポイントを参考に、採用担当者に印象を残す職務経歴書を準備してみてください。
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