サービスエンジニアは、機械の保守・メンテナンスや故障対応するのが仕事で、メーカーにとって欠かせない存在です。
将来性も高く、高収入を目指しやすいこともあり、人気の転職先と言えるでしょう。
これから面接を控えている方は、転職理由で自分の考えや仕事に対する熱意をアピールして、相手に採用したいと思わせることが大切です。
転職理由の内容によっては、逆にマイナスなイメージを与えてしまう恐れもあるため、注意が必要です。
今回は、サービスエンジニアの転職理由を書くコツについて解説します。
【この記事のまとめ】 ・転職理由は採用するかを決める重要な判断ポイントの1つ ・ネガティブな内容ではなく、今後どうしていきたいのかポジティブな内容で応える ・転職理由を踏まえながら、志望動機でさらに仕事に対する情熱や考えをアピールすることも大切 |
面接で転職理由を質問する理由
中途採用での採用面接では、必ずと言っていいほど前職の退職理由についての質問があります。
採用担当者が、転職理由について質問する主な目的は2つあります。
・前の退職した理由をこの会社でも繰り返えさずに長く働き続けられそうか ・今後のキャリアビジョンが当該企業の理念と合っているか |
この2つの目的は、採用するかを決めるうえで非常に重要なポイントと言えます。
転職理由の内容によっては、マイナスな印象を与えてしまう恐れがあるため、注意が必要です。
面接での転職理由に関する質問対策
前述した通り、転職理由は採用の合否を判断するための重要な項目で、事前に対策しておく必要があります。
ここでは、マイナスな印象を与えないためのポイントや、ポジティブな転職理由の考え方について解説していきます。
マイナスな印象を持たれにくくするポイント
転職理由の内容でマイナスな印象を持たれないためには「ポジティブな内容で伝える」ことが重要です。
「残業が多く、給料が低いのでやりがいを感じられないので辞めました」
「さらに機械に関する知識やスキルを高めて成長したいと思い、新しい仕事に挑戦するために転職を決意しました」
上記2つの意見を聞いて、前者を採用したいと思う人はいないでしょう。
仮に仕事で辛いことがあって辞めた場合も、次の職場ではどうしたいのかを転職理由の内容にしてみましょう。
ポジティブな転職理由の考え方
待遇面の悪さや人間関係で仕事を辞めたため、ポジティブな転職理由が思いつかないという人もいるでしょう。
そのような時には、不満に感じていた内容を紙に書き出したうえで、今後はどうしたいのか考えてみましょう。
・「上司の指示が理不尽だった」→自分で判断して動けるような仕事をしたい ・「収入が低くて嫌だった」→専門的なスキルを身に付けて成長したい ・「毎日に変化がなくつまらない」→臨機応変な対応が求められる刺激のある仕事をこなしたい |
このように、過去の不満を今後どのような仕事で解消したいのかを転職理由にしてみましょう。
【毎日に変化がなくつまらなくて辞めた場合の転職理由例】 前職では、複合機の製造工場で組み立て作業や部品加工業務に従事していました。 機械に関する知識を学べるだけでなく、機械操作スキルも身に付けられてとても満足しています。 しかし、身に付けた知識を機械のメンテナンスや故障など、さらに幅広く活かしたいと考えるようになり転職を決意しました。 |
転職理由だけでなく志望動機も重要
転職理由の応え方や適切な内容について解説してきましたが、志望動機も重要です。
なぜサービスエンジニアを目指したいと思ったのかを明確にする必要があり、転職理由と関係のある内容と言えるでしょう。
ここからは、転職理由を踏まえた志望動機の書き方について解説していきます。
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サービスエンジニアの志望動機をまとめるときのコツ
転職理由以外にも、履歴書で重要なのが志望動機です。
なぜ転職しようと思ったのか、なぜサービスエンジニアなのか、自分の考えを明確に伝えることが大切です。
応募者の職歴やスキルによって、最適な内容は異なりますが、まずは以下のようなポイントを意識して考えてみましょう。
・自分と志望先企業との接点を作る
・できるだけオリジナルの内容にする
・将来性を感じる内容にする
どのような内容でアピールできるのか、各ポイントについて具体的に解説します。
マイナスな印象を与えてしまう転職理由も紹介していますので、注意しながら考えてみましょう。
自分と志望先企業との接点を作る
なぜサービスエンジニアを志望するのかを示す際は「自分の過去の経験と志望先企業の接点」を意識して内容を考えます。
接点を明確にするには、以下の手順で内容を考えていきましょう。
1.サービスエンジニアの仕事内容について深く理解する 2.応募する求人の業務内容や企業の考えについて深く理解する 3.過去の経験で1と2に共通しそうなスキルを整理する 4.共通点を上手く思いを伝えられる内容を考える |
過去の経験とサービスエンジニア職や企業との共通点を見つけるためには、仕事内容について深く理解しておく必要があります。
また、過去にどのようなスキルを身に付けてきたのか、紙に書き出して整理してみましょう。
【共通点をもとにした転職理由の例】 ・機械をいじるのが大好きで人と話すのも得意であるため、直接お客様をサポートできる仕事に就きたいと考えるようになりました。 ・5年ほど複合機の組み立て業務に従事しており、身に付けた構造に関する知識をさらに幅広く活かしたいと思ったからです。 |
機械の保守・メンテナンス職ならではの特徴などを踏まえて、過去の体験で活かせそうと感じた内容であるため、適性や考えを明確にアピールできています。
【共通点をアピールできていない転職理由の例】 ・前職よりもさらに自分の努力で収入を上げたいと思ったからです。 ・もっと自分らしく自由に働きたいと思ったからです。 |
サービスエンジニアは、高収入を目指せる仕事で、1人で動くことが多いため自由に働きやすいと言えます。
しかしながら、高収入を目指せる仕事は他にもたくさんあり、サービスエンジニアにこだわって働きたいという熱意が伝わってきません。
また「収入の良い別の仕事があったら辞めてしまうのでは?」といった印象を持たれる可能性もあります。
できるだけオリジナルの内容にする
適性を強くアピールできるスキルや経験がない場合は、サービスエンジニアを目指すきっかけとなった理由を取り入れるのもおすすめです。
みんなから評価されるような内容である必要はなく、オリジナルの内容で正直に考えを伝えることが大切です。
【オリジナルの内容をもとにした転職理由の例】 勤務していた製造工場で、機械が故障してしまった際に、サービスエンジニアの方がすぐに駆け付けてくれて、短時間で機械を直してくれました。 異常の原因について説明してくれただけでなく、普段のお手入れ方法など分かりやすく教えてもらえました。 親切で丁寧な対応に感銘を受けて、自分も機械のスペシャリストとして人の役に立ちたいと思うようになり志望しました。 |
オリジナルの内容は、他の人と被ることがないため印象を強く残せます。
【ありきたりな内容で印象の弱い志望動機の例】 サービスエンジニアは、保守やメンテナンスを通じて、人々の生活を支えていることに感銘を受けました。 私も、より高度なスキルを身に付けたうえで、顧客のサポート役になりたいと思うようになり志望しました。 |
上記の内容は、サービスエンジニアの特徴を述べているだけで、オリジナル性がありません。
なぜ機械の保守やメンテナンス作業に感銘を受けたのか、より具体的にアピールすることが大切です。
将来性を感じる内容にする
未経験で求人に応募する場合、採用担当者は「仕事の適性と将来性の有無」をメインに判断します。
サービスエンジニアの仕事に活かせる適性が見つからない場合は、将来性を感じさせる内容で自分をアピールするのもおすすめです。
【将来性をアピールする転職理由の例】 私は、人々の生活に欠かせないIT機器に関する仕事に就きたいと思い、今回志望しました。 機械の保守やメンテナンスといった業務経験はありませんが、入社した後には製品についてしっかり学び成長していきたいです。 将来的にはITパスポートなどの関連資格を取得し、一人前のサービスエンジニアとして貴社に貢献したいと考えています。 |
将来的にどうなりたいのかを明確にアピールすることで「途中で諦めず最後まで頑張ってくれそう」といった印象を与えられます。
応募企業の仕事内容やキャリアプランを調べたうえで、自分の考えを伝えてみましょう。
ただし、自分ではなく企業の将来性を述べる場合には注意が必要です。
「今後伸びていきそう」「戦略が上手くいっているから」といった内容は、上から目線の印象を与えてしまいます。
サービスエンジニアの転職理由の例文
志望動機で自分をアピールするコツを踏まえながら、ここでは2つのパターンで例文を紹介します。
・サービスエンジニア経験者の例文
・サービスエンジニア未経験者の例文
文章が上手く浮かばないという方は、内容を参考にしながらオリジナルの文章を考えてみてください。
サービスエンジニア経験者の例文
サービスエンジニア経験がある場合は、採用後の仕事で活かせるスキルを明確にアピールします。
【転職理由(志望動機)の例文1】 私はこれまで通信機器のサービスエンジニアとして、機械設置や各種設定などを行ってきました。 以前から機械に興味があり、資格取得の際にソフトウェアについて学ぶ機会があり、エンジニアとしてより幅広く活躍したいと考えるようになりました。 現在、基本情報技術者試験の取得を目指して勉強も進めています。 現地で顧客と話しながら要望に沿った内容で機械設置や各種設定をこなしてきた経験は、今後の業務にも活かせると考えております。 今後は、プログラミングについても学び、一人前のサービスエンジニアとして貴社に貢献したいと考えています。 |
【志望動機の例文2】 これまでの会社では、複合機のサービスエンジニアとして4年間従事してきました。 テクニカルサポート部門では解決できないような、機械の故障などを中心に担当してきています。 さまざまな問題を解決していく中で、機械メンテナンスに関する技術だけでなく、コミュニケーション能力を身に付けてきました。 顧客の意図を把握したうえで最善の処置を施せており、貴社の仕事でも活かせると考えています。 多くの出張経験もあり、フットワークの良さとスケジュール管理能力にも自信があります。 |
即戦力として働けるかどうかを判断するため、さらに詳しく業務内容についての質問が予想されます。
応募企業の具体的な業務内容を理解したうえで、共通点を意識しながら自分の経験について答えられるように準備しておきましょう。
サービスエンジニア未経験者の例文
サービスエンジニアの経験がない場合は「過去の仕事の共通点・オリジナルの経験・将来性」のいずれかを意識します。
【志望動機の例文1】 前職では、複合機メーカーのコールセンターで、各種設定や機械エラーの初期対応を4年担当していました。 数多くの事例に対応してきており、問題解決能力とコミュニケーション能力に自信があります。 納得のいくサポートができて感謝されるのが昔から好きで、よりお客様と近い距離で働きたいと思うようになり、サービスエンジニアを志望しました。 あらゆる異常を最短で解決できるようなエンジニアになり、貴社に貢献できるようになりたいと考えています。 |
【志望動機の例文2】 私は、これまで精密機械を製造する工場で、機械オペレーターとして5年間従事してきました。 昔から機械をいじるのが好きで、機械関連の業界で活躍したいと考えており、5年間の中で機械の構造や仕組みについて深く学んできました。 機械オペレーターにはやりがいを感じていましたが、より人々の生活の役に立っていることを実感したいと思うようになり、サービスエンジニアを志望しました。 ただ、機械を直すだけでなく顧客の声を取り入れたうえで最善の提案を提供できるようなサービスエンジニアになりたいと考えています。 |
サービスエンジニアの仕事で役立てられそうなスキルをアピールする場合、過去の業務内容の詳細について質問されます。
どのような商品や部品を扱っていたのか、応募先の企業で扱う商品の保守・メンテナンスでどのように活かせるのか、具体的に答えられるようにしておきましょう。
サービスエンジニアの面接での転職理由の伝え方
ここまで、志望動機の書き方について解説してきましたが、面接では内容に応じてより具体的な転職理由について質問されることがあります。
この際には、エピソードを話すのではなく、そのときに「どう感じたのか・どう考えたのか」を明確に伝えられるようにしておきましょう。
また、以前の勤務先を辞めた理由を聞かれることもありますが「上司が理不尽だった」「休みが少なかった」といったネガティブな内容は避けましょう。
サービスエンジニアの転職についてのまとめ
転職理由は、入社後して長く続けられるか、サービスエンジニアとして活躍できるかを判断するうえで聞かれる内容です。
否定的でネガティブな転職理由は、相手にマイナスなイメージを与えてしまうため、避けるようにしましょう。
今後のキャリアプランを踏まえて、自分の考えを中心に述べるのがおすすめです。
志望動機も含めて、仕事に対する熱意や考えを上手にアピールできるように準備しておきましょう。
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