免許・資格

キャリアカーの運転に必要な免許・資格の種類別一覧

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街中で、クルマを積んで走行しているキャリアカーをたまに見かけることはありませんか?

クルマがクルマを運ぶという個性的な姿に、ついつい注目してしまいがちです。

ですがそのキャリアカーにも、さまざまな種類があり、また運転するために必要となる免許が車種によって異なっていることはご存知でしょうか?

今回は、このキャリアカーの種類や特性、必要な免許、そしてある意味ここが一番気なるかもしれませんが、キャリアカー運転手としてどのくらいの収入が見込まれるのかを、順を追って解説していきます。

キャリアカーについて興味がある人や免許を取得して運転手になりたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみて下さい。

【要免許】キャリアカーとは

キャリアカーとはカーキャリアとも呼ばれる他の車を運ぶための車のことです。

小さな軽自動車から大きいものでは2トントラックまで運ぶことができます。

前輪ないし後輪を固定して他の車をけん引するレッカー車と違い、車を乗せて運搬するのがキャリアカーです。

一台だけ積んで運ぶ一台積みタイプと、複数の車を載せることのできる複数積みタイプの2種類に大別されます。

三菱ふそうのキャンター、日野のレンジャー、いすゞのエルフなどが代表的ですね。

キャリアカーの種類と必要な免許は?

二種免許の取得は難しい?最短8日で取得する方法と費用

キャリアカーとは、クルマを運ぶことに特化したトラックで、それぞれの用途に応じた多くの車種や形式及び免許が設定されています。

車種としては、ローダー、単車、トレーラーの3種類に大きく別れています。

必要となる免許は、普通免許、中型免許、準中型免許、大型免許とけん引免許、巻き上げウインチ資格の5種類の免許があります。

ここからは、それぞれの車種及び免許の種類を、順番に紹介していきます。

ローダーを運転するには?

街中の道路などで、荷台の上に1台のクルマが載っているトラックをたまに見ることがありませんか?この車がいわゆるキャリアカーの種類の1つであるローダータイプの車になります。別名トランボともいわれています。

最大積載数は1台で、2トントラックがベースとなっており、見た感じは普通のトラックとほとんど変わりはありません。そのため、普通免許のみで運転することが可能です。

実際に自動車業界全体においてさまざま業者で使用されおり、1番普及しているキャリアカーになります。

関連記事:2tトラックは普通免許で運転できる?必要な免許と取得方法を解説!

単車を運転するには

「単車」と聞くと、オートバイそのものやオートバイのみを運搬する車を連想してしまいがちですが、そのようなものではなく、クルマを運搬することに特化したキャリアカーの種類の1つになります。

最大積載数は2台から5台のものがあり、積載数によっては2段式で運用したり、また上段を外して1段にすることもできたりと、キャリアカーの中でも、それぞれの用途に合わせた細かい設定ができる仕様になっています。

サイズはローダータイプのものより大きく、大型免許の取得が必要となってきます。普通免許では運転をすることができないので、その点に関しては注意が必要です。

トレーラーを運転するには?

よく自動車ディーラーの前などに、クルマを多く積んだトレーラーが止まっているのをよく見かけますが、何台まで積載できるかご存知ですか?答えは最大で6台までと道路交通法で決められています。

特徴としては、単車タイプと同じく上下2段式で構成されており、また積み下ろしを円滑にするために、荷台にスロープが付いていたり、荷台自体がやや斜めに傾いているものもあります。

道路法が定めた規定によると、最大全長が19メートル以内とされており、運転するには大型免許にプラスけん引免許が必要となってきます。

ただし、構造改革特別区域を申請した地域(北から岩手、宮城、静岡、愛知、福岡各県)に関しては、免許要件はそのままですが、例外として最大全長21メートル及び最大積載数も8台とやや規制が緩和されています。

関連記事:牽引免許の取得難易度はどれくらい?試験内容や仕事内容を解説!

キャリアカーの免許を取得するには?

ここまでは、キャリアカーの種類や特徴、それぞれのタイプについて運転するために必要な免許の種類について解説してきました。

ここからは、キャリアカーを運転するために必要な免許の取得方法について述べていくことにします。

普通免許

普通免許には、第1種免許と第2種免許の2種類があり、一般的に普通免許は第1種免許のことを指す場合がほとんどです。

AT(オートマチック)・MT(マニュアルミッション)双方とも満18歳以上から免許取得が可能です。

取得方法としては、自動車教習所に通うのが一般的で、費用についてはATが約30万円、MTが約35万円位が相場といえます。

時間を短縮したいなら合宿免許で取得する方法もあり、最短約2週間で取得可能です。また費用についても、自動車教習所に通学する分と比べて幾分か抑えることができます。

尚、免許取得時期よって、運転することができるクルマの内容が変わってくるので注意が必要です。

  • 平成29年3月11日以前に取得した場合は重量5トン未満及び積載量3トン未満
  • 平成29年3月12日以降に取得した場合は重量3.5トン未満及び積載量2トン未満

中型免許

中型免許も普通免許と同じく第1種免許と第2種免許の2種類があり、一般的な中型免許は1種免許のことを指します。

免許取得方法に関しても、普通免許と同じで自動車教習所に通って取得するのが一般的で、費用は約20万から25万円といったところが相場となります。

注意点としては、普通免許(または大型特殊免許)取得後2年が経過していることと、視力・聴力・色彩識別能力などといった適性検査があるということです。

よって免許取得年齢は、普通免許取得が18歳以上のため、最低でも20歳からになります。

上記の試験を合格すると、重量が5トンから11トン及び積載量が3トンから6.5トン、定員11名から29名に相当するクルマを運転することができます。

準中型免許

準中型免許は、普通免許と中型免許のちょうど中間に相当する免許として、平成29年3月に新設された比較的新しいジャンルの免許になります。

中型免許とは異なり、普通免許取得後2年という条件がないので、18歳以上から免許取得可能となり、高校を卒業してすぐにキャリアカー運転手となるには、まずこの免許を取得を目指すことになります。

運転できるクルマの条件としては、重量が7.5トン未満及び積載量が4.5トン未満、定員10人以下であり、普通免許と中型免許の中間に位置する免許だけあって、中型免許で運転することができるクルマより一回り小さいものになります。

大型免許とけん引免許

大型免許・けん引免許は、両方とも自動車教習所で免許を取得することができます。

大型免許は、重量が11トン以上及び積載量が6.5トン以上、定員30名以上、そして750㎏までの車両をけん引(単車2~5台分)することができます。

けん引免許は、上記にプラスして750キロを超える車両をけん引(トレーラー6~8台分)することができ、けん引することができる条件が更に緩和されます。

けん引免許の取得条件としては、大型免許・普通免許・大型特殊免許いずれかを取得していることと、視力、聴力、色彩識別能力などの適正検査を受けなければなりません。

巻き上げウィンチ資格

巻き上げウインチとは、一般的に電動又は空気式の動力によって駆動させる機械のことをいいます。

巻き上げウインチ資格を取得するには、特別講習を受講することで取得することができ、教習所等に通学する必要は全くなく、また座学と実技をきちんと受けることでほぼ100%の確率で合格することができます。

未経験・免許なしからキャリアカーの運転手に転職・就職するには?

ドライバー面接服装:面接官の本音

ここまでキャリアカーの種類や運転するために必要な免許・資格を紹介してきましたが、未経験及び資格がない状態から、キャリアカーを運転する仕事に就職又は転職することはできるのでしょうか?

結論からいいますと、他の職業と比べて未経験及び資格なしの状態であっても、積極的に採用している会社が多いです。

未経験や初心者を積極的に採用している企業では、社内の研修制度がしっかりしているところが多く、実務をしながら運転の技術や経験を積むことができます。

働き方改革など待遇面等が気になる人には、その会社における女性ドライバーの割合や高齢者(50代60代)ドライバーの割合及び離職率なども調べておくことをお勧めします。

ここからはもう少し詳しく必要になる免許の詳細や気になる年収について解説していきます。

キャリアカーの種類によって必要な免許は異なる

キャリアカーの種類によって運転できる免許は、下記のようになります。

・ローダーの場合は、普通免許で運転することができます。

・単車の場合は、大型免許が必要になってきます。普通免許のみでは運転することはできません。

・トレーラーの場合は、大型免許に加えてけん引免許が必要となってきます。

キャリアカーの大きさは、ローダー<単車<トレーラーの順に大きくなっていきます。当然それに比例して必要となる免許も異なっていきます。

キャリアカードライバーの年収は?

さて、気になるキャリアカードライバーの年収ですが、平均年収は約400万円から500万円位といわれています。

しかし、キャリアカーを扱う種類によって、収入の幅は大きく異なってきます。

トレーラーの場合は、平均年収と同等かそれ以上の収入を得ている人もいますが、ローダーの場合だと、平均年収以下にあたる約300万円から400万円ほどにしかなりません。

これはローダーと比べてトレーラーは、専門的な免許や技術が必要とされ、誰でも手軽に運転することができないからです。

年収の上昇としては、ローダー<単車<トレーラーの順で収入が上がっていくイメージです。

キャリアカーの運転でしっかりと稼ぎたい、キャリアアップしたい人は、大型免許及びけん引免許を取得して、トレーラーが運転できるスキルを身に付けることが必要となってきます。

関連記事:キャリアカー運転手の仕事内容は?給料や一日の流れなどを一挙解説!

キャリアカーの運転に必要な免許・資格についてのまとめ

ここまで、キャリアカーの種類や必要となる免許について解説してきました。

キャリアカーにはさまざまな種類があり、それぞれを運転するために必要となる免許が異なるということと、高度な運転技術を要するキャリアカーの運転手ほど、高い収入を得られることがわかりました。

この記事が、これからキャリアカーの運転手を目指している人や転職を考えている人にとって、少しでもお力になれれば幸いです。

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