整備士

【企業向け】自動車整備業における事故事例と防止策を紹介

更新日:

危険な自動車整備の作業

自動車整備業者で安全管理を担当していると、「事例を踏まえた事故防止策を講じたい」と考えている人もいるでしょう。

実際に、自動車整備業では多くの事故が発生しています。

今回は、自動車整備業における事故事例や防止策、事故発生状況などを紹介します。

自動車整備業者で安全管理を担当している人は、ぜひ参考にしてください。

自動車整備業における事故事例

自動車整備の仕事をする人

自動車整備業における事故事例を車両別に紹介します。

  • トラック
  • 貨物自家用車
  • 玉掛用具
  • 軽自動車
  • 引火性の物

トラック

トラックが自然に坂を下り、作業中にひかれてしまう事故が発生しています。

事故の原因はサイドブレーキのかけ忘れ、もしくはギアチェンジ漏れなどが多いようです。

特に大型トラックは重量が重いため、下敷きになったり衝突したりした時の被害が甚大です。

貨物自家用車

貨物自家用車の整備時における事故事例にリフトアップ中の落下などがあります。

リフトの不具合や設置ミスなどが原因で、事故が発生しているようです。

玉掛用具

玉掛用具に関する事故事例にワイヤーロープの破断などがあります。

具体的には、クレーンを活用して重量のある荷物を動かしている際に、ワイヤーロープが破断して下敷きになる事故が発生しています。

事故の原因は、ワイヤーロープの劣化や損傷、過負荷などの可能性が高いようです。

軽自動車

軽自動車に関する事故事例には、ジャッキアップ中の落下などがあります。

廃車にした軽自動車からドライブシャフトを取り外すために、ジャッキアップをしていたところ、ジャッキが外れ下敷きになった事故が発生しています。

事故の原因は、ジャッキの不具合や不適切な設置、さらには過積載や作業者の不注意などの可能性が高いようです。

引火性の物

ドラム缶に残っていたガスに引火して爆発する事故事例などがあります。

引火性のある物の近くに、静電気や火花が発生しやすい環境があると危険です。また、換気不足での爆発などもあるので注意しましょう。

参考:死亡災害データベース|厚生労働省
参考:自動車整備業における死亡災害事例(1999-2020年)|中央労働災害防止協会

自動車整備業における事故の発生状況

自動車整備工場の一部

自動車整備業における事故の発生状況を次の2つの視点で解説します。

  • 自動車整備業の事故による死傷者数の推移
  • 自動車整備業の事故における発生割合

自動車整備業の事故による死傷者数の推移

自動車整備業の労働災害による死傷者数の推移は年々減少傾向です。平成23年は643人でしたが、平成27年は526人に減少しています。

しかし、依然として毎年500人程度の死傷者が出ています。

出典:自動車整備作業中の事故防止について|一般社団法人日本自動車整備振興会連合会

自動車整備業の事故における発生割合

平成27年の自動車整備業の死傷事故における最も多い発生原因は、転落・墜落です。次いで、はさまれ・巻き込まれが多く発生しています。

平成27年の事故別の発生割合は次の通りです。

出典:自動車整備作業中の事故防止について|一般社団法人日本自動車整備振興会連合会

【事故の型別】自動車整備業における事故防止

自動車整備士の仕事風景

自動車整備業を営むにあたって、事故防止に向けた取り組みは必須です。
発生原因別に事故防止策を紹介します。

  • 崩壊・倒壊
  • 車両との激突
  • はさまれ・巻き込まれ
  • 墜落・転落

崩壊・倒壊

崩壊・倒壊は恐ろしい事故です。事故防止策の例は次の通りです。

  • 適切なジャッキやウマを使用して車両を支える
  • リフトの点検・整備を定期的に実施し、安全装置の動作確認をする
  • 整備用台や作業台は荷重制限を守って使用する
  • 作業スペースを整理整頓し転倒の危険物を排除する
  • ヘルメットや安全帯などの安全装備を着用する

車両との激突

激突事故は被災者視点で見ると、避けきれない事故かもしれません。それでも可能な限り事故防止策を講じましょう。

  • エンジン稼働前はギアがニュートラルもしくはパーキングかを確認する
  • 車両の移動時には周囲に注意を払いバックアラームや誘導員を活用する
  • 作業スペースには、安全標識やバリケードを設置する

はさまれ・巻き込まれ

はさまれ・巻き込まれは、自動車整備業の事故の中でも高い割合を占めています。

  • 車輪に輪止めを設置する
  • 枕木などを活用して二重の対策をする
  • 車両の下に潜る作業は、必ずウマをかける
  • ジャッキやリフトを使用する際は、安全装置を作動させる
  • エンジンやベルトの作業は、動力源を停止し安全装置を設ける
  • 作業用手袋や長袖作業着を着用し、肌の露出を避ける

墜落・転落

墜落・転落が起こると、死傷する可能性が高いと言われています。

  • リフトに乗車する際は、安全帯を着用する
  • 作業台は滑りにくい素材を使用し、周囲に手すりを設置する
  • 足場の悪い場所での作業は、滑りにくい靴を着用する

自動車整備業における事故事例についてのまとめ

自動車整備工場で働く人

今回は、自動車整備業における事故事例、さらには防止策、事故による死傷者数の推移、発生割合などを紹介しました。

自動車整備業における事故による死傷者は年々減少傾向にあります。それでも、平成27年の死傷者は500人以上です。

事故防止対策を講じることにより、事故発生リスクを大幅に減らせると言われています。

今一度、所属している企業の安全管理体制を見直してはいかがでしょうか。

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