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【2024年最新】一級自動車整備士の平均年収は約450万円|職場別の待遇

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【2024年最新】一級自動車整備士の平均年収は約450万円|職場別の待遇

「1級自動車整備士の資格を取得した後、収入やキャリアがどうなるか知りたい」と情報を求めている人は多いでしょう。

自動車整備士全体の平均年収は469.3万円です。

したがって、1級自動車整備士に限定すると、もう少し高い年収を期待できます。

一方で、全産業の平均年収と比較した場合、高いとは言い切れない状況です。

ただし、昨今の自動車業界の変化により、1級自動車整備士の需要は高くなっています。

1級自動車整備士の資格を目指す現役整備士、転職希望者、学生の方へ向けて年収事情や職場別の待遇面について解説します。

あわせて、資格取得のメリットとキャリアパス、将来性もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

一級自動車整備士の年収について

一級自動車整備士の年収について

令和4年の賃金構造基本統計調査によると、自動車整備士全体の平均年収は469.3万円です。

したがって、1級自動車整備士に限定すると、もう少し年収は高くなる場合があります。

自動車整備士の給料について次の3つの視点から解説します。

  • 自動車整備士全体の年収水準はどうなっている?
  • 1級自動車整備士の年収ならびに2級との給料差とは?
  • 自動車整備士全体の平均年収が低い理由とは?

参考:自動車整備士 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

自動車整備士全体の平均年収は469.3万円

先ほど紹介した通り、自動車整備士全体の平均年収は469.3万円です。

また、世代ごとに自動車整備士と全産業の平均年収を比較した表は次の通りです。

年代 自動車整備士の平均年収 全産業の平均年収
~19歳 249.2万円 255.4万円
20歳~24歳 325.8万円 327.1万円
25歳~29歳 385.5万円 403.5万円
30歳~34歳 457.5万円 456.8万円
35歳~39歳 511.1万円 508.6万円
40歳~44歳 527.9万円 540.6万円
45歳~49歳 541.0万円 563.5万円
50歳~54歳 529.1万円 587.7万円
55歳~59歳 516.3万円 590.2万円
60歳~64歳 399.2万円 444.8万円
65歳~69歳 347.5万円 360.2万円
70歳~ 305.6万円 322.4万円

したがって、自動車整備士の平均年収は全産業と比較して少し低い傾向があります。

ただし、同じ1級自動車整備士でも、業種によって平均年収は異なります。

自動車整備士への転職を検討する際は、業種ごとの平均年収も参考にしましょう。

業種ごとの解説は後ほど紹介します。

出典:賃金構造基本統計調査 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類 | ファイル | 統計データを探す|政府統計の総合窓口

一級自動車整備士の年収と二級との給料差はそれほどない

1級自動車整備士と2級で、給料に大きな差はありません。背景のひとつに、1級と2級の業務範囲があまり変わらないことがあります。

一方で、2級自動車整備士の資格はエンジンごとに分けられていますが、1級では一律です。

したがって、1級自動車整備士の資格があれば、さまざまな車種を取り扱えます。

その結果、企業によっては、1級自動車整備士を優遇しているケースもあるようです。

一級自動車整備士の年収が高くない2つの理由

一級自動車整備士の年収が高くない2つの理由

自動車整備士の平均年収が高くない理由は主に2つあります。

  • 利益率が低い
  • 設備費用が高い

それぞれについて解説します。

利益率が低い

自動車整備業界は、点検・分解・修理が主な業務です。自動車の点検や修理に伴って、お客さまが支払う費用には法定費用が含まれます。

したがって、法定費用や人件費などを差し引くと、利益率が低くなります。

設備費用が高い

加えて、自動車整備には、プレスやエアコンプレッサーなどの高額な設備が必要です。

設備の購入や維持には多額の費用がかかり、人件費などの経費を圧迫しています。

したがって、自動車整備士の給料は低い傾向にあります。

1級自動車整備士への転職を検討する際は、利益率の低さや設備費用の高さも認識しておきましょう。

【転職先別】一級自動車整備士の仕事内容と年収

【転職先別】一級自動車整備士の仕事内容と年収

先ほども触れた通り、同じ1級自動車整備士でも業種によって、仕事内容や年収は異なります。

自動車整備士が活躍する業種の例は次の4つです。

  • ディーラーの仕事内容と年収
  • 民間整備工場の仕事内容と年収
  • 車両開発部署の仕事内容と年収
  • レーシングチームの仕事内容と年収

それぞれの仕事内容と年収について紹介します。

ディーラーの仕事内容と年収

ディーラーの主な仕事は、自動車の販売と整備です。

ディーラーに勤める営業社員の平均年収は、令和4年賃金構造基本統計調査の結果を踏まえると540.1万円です。

ただし、自動車整備士の年収は、計算に含まれていません。

しかし、企業の売上・利益率は、自動車整備士の年収にも反映されるケースが一般的です。

参考:自動車営業 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

民間整備工場の仕事内容と年収

民間整備工場の主な仕事は、自動車の点検と修理です。

民間整備工場では基本的に整備業を生業にしているので、ディーラーなどと比較して利益率が低くなる傾向にあります。

したがって、民間整備工場に勤める人の平均年収は、約380万円と全産業の平均年収と比較して低賃金です。

しかし、民間整備工場で経験を積む場合、幅広い業務を経験でき、将来的に独立を目指せます。

参考:自動車整備士の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス

車両開発部署の仕事内容と年収

車両開発部署の主な仕事は、自動車もしくはパーツの研究・開発です。大手の自動車メーカーは、日本を代表する企業です。

機械工学や情報技術などの最新の専門技術を活用して仕事をするので、平均年収は493万円と全産業の数字より高く推移しています。

参考:自動車開発の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス

レーシングチームの仕事内容と年収

レーシングチームの主な仕事は、エンジン・トランスミッション・サスペンションなどの高度な整備です。

レース中のトラブルシューティングは1分・1秒を争います。

F1のメカニックチームに在籍した人によると、トップレーサーの年収は億単位ですが、レーシングチームで整備業に従事する人の平均年収は約300万円から約520万円とのことです。

レーシングチームへの就職は、金銭面以上にやりがいを求めるケースが多いようです。

参考:F1、スーパーGT…ドライバーやメカニックの年収は? 自動車業界の給与明細【後編】|自動車情報誌「ベストカー」

一級自動車整備士になるには試験に合格する必要がある

一級自動車整備士になるには試験に合格する必要がある

1級自動車整備士は自動車整備関連で最も難易度の高い資格です。

1級自動車整備士になるには、資格試験に合格しなければなりません。

令和4年登録試験の合格率は、筆記53.0%・口述97.6%・実技64.3%でした。

ここでは、1級自動車整備士の受験要件を中心に解説します。

  • 資格取得の条件・受験資格
  • 働きながら資格取得は可能

参考:令和4年度第2回|一般社団法人自動車整備振興会連合会

資格取得の合格基準

先ほど、1級自動車整備士の合格率を紹介した通り、試験は筆記・口述・実技の3種類に分かれています。

ただし、令和9年からは口述が廃止され実技に組み込まれる見込みです。

それぞれの試験に合格基準が定められています。

合格基準は次の通りです。

  • 筆記:50点満点中40点以上
  • 口述:20点満点中16点以上
  • 実技:40点満点中32点以上

そして、試験は誰でも受験できるわけではなく、受験資格が定められています。

一般的には、2級自動車整備士を取得後、3年の実務経験が必要です。

ただし、専門学校に通った場合、実務経験がなくても受験資格を得られる場合があります。

専門学校は大きく分けて2種類です。

  • 一種養成施設(整備専門学校・高校・職業能力開発校など)
  • 二種養成施設(各都道府県自動車整備振興会の自動車整備振興会技術講習所)

一種養成施設で養成課程を修了した場合、実務経験がなくても1級の受験資格を得られます。

二種養成施設での学習の場合は、2級を取得後、3年の実務経験が必要です。

他にも、一種養成施設ならびに二種養成施設で所定の課程を修了した場合、実技試験が免除されます。

参考:令和4年度第2回|一般社団法人自動車整備振興会連合会
参考:受験資格について|国土交通省
参考:自動車整備士養成施設について|国土交通省

働きながら資格取得する方法

1級自動車整備士は専門学校に通って資格取得を目指すケースが一般的です。

しかし、自動車整備の認証工場ならびに指定工場で働きながら資格取得も目指せます。

認証工場は、地方運輸局から自動車の分解整備を認められた工場です。

ただし、車検を受ける場合は車検場へ持ち込まなければなりません。

一方の指定工場は、認証工場の中でもさらに厳しい基準を満たした工場です。工場内で車検を実施可能です。

したがって、民間車検場とも呼ばれています。

認証工場や指定工場で働く場合、働いた期間が実務経験と見なされます。

働きながら実務経験を積んで2級自動車整備士を取得して、その後に1級を目指すのもひとつの手段です。

一級自動車整備士:資格を取得する3つのメリット

一級自動車整備士:資格を取得する3つのメリット

1級自動車整備士を取得すると、エンジンの種類に限定されず車両の取り扱いができます。
また、他のメリットは次の通りです。

  • 給与水準が上がる
  • 就職の選択肢が広がる
  • 電気自動車(EV)化に伴って需要が増加している

それぞれのメリットについて解説します。

給与水準が上がる

先ほど、紹介した通り、1級と2級で給与水準に大きな差はありません。

ただし、取り扱える車種の数の違いが多少なりとも給与に反映される場合があります。

また、会社によって1級自動車整備士が昇格要件に定められている場合もあるようです。

一方で、給与の決め方や昇格要件は会社によって異なります。

1級自動車整備士を取得して、昇給・昇格に役立つのであれば、目指す価値はあるでしょう。

就職の選択肢が広がる

1級自動車整備士の資格があれば、エンジンの種類にかかわらず幅広い車種を取り扱えます。

したがって、さまざまな業種への就職に有利です。

たとえば、先ほど紹介したディーラー・民間整備工場・車両開発・レーシングチームなどです。

電気自動車(EV)化に伴って需要が増加している

近年、地球温暖化対策も踏まえて、電気自動車(EV)の普及が進んでいます。

EV化に伴い1級自動車整備士の需要も増加しています。

EVは、ガソリン車とは構造が大きく異なるため、高度な技術が必要です。

1級整備士は、EVの構造やシステムに関する知識や技術を持っています。

さらに、自動車整備業界は人材不足が深刻化しています。

令和4年度の有効求人倍率は5.02です。

加えて、EVに対応できる整備士に限定すると、より人材が不足しています。

したがって、1級自動車整備士の需要が増しています。

参考:自動車整備士 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

一級自動車整備士:資格を取得するデメリット

一級自動車整備士:資格を取得するデメリット

1級自動車整備士を取得するデメリットは、さまざまなコストを必要とする点です。

たとえば、専門学校に通う場合は学費と時間がかかります。

また、働きながら取得する場合でも、講習を受講したり自主学習したり、実務経験を積んだりと時間を必要とします。

一方で、自動車整備士で長期的なキャリアを積む場合は、業務を通して知識が増え実務経験を積めるので、1級を取得する価値があるでしょう。

一級自動車整備士のキャリアプランや転職市場の動向

一級自動車整備士のキャリアプランや転職市場の動向

1級自動車整備士のキャリアプランや転職市場の動向には特徴があります。

  • スキルアップと業界動向
  • 転職市場の現状と成功の秘訣

それぞれについて解説します。

スキルアップと業界動向

1級自動車整備士でキャリアを形成する場合は、スキルアップと業界動向の把握が不可欠です。

先ほど触れた通り、昨今、自動車のEV化が進んでいます。さらに、自動運転などの技術も発展しています。

したがって、業界の動きに対応できるスキルを習得しておかなければなりません。

また、自動車整備の仕事は、社内外問わずコミュニケーション能力が求められます。

たとえば、自動車の修理の際には、お客さまに状況説明を簡単にしなければなりません。

転職市場の現状と成功の秘訣

自動車整備業の有効求人倍率は右肩上がりの傾向があります。

平成23年度は1.07でしたが、令和4年度は5.02まで上昇しています。

転職成功の秘訣のひとつが業種の選定です。

先ほど紹介した通り、自動車整備士の仕事は、業種によって年収差があると言われています。

利益率の高いディーラーを目指すのもひとつの手段です。

一方で、都心部ではなく地方に就職して、家賃や生活費の負担を抑える方法もあります。

自身に合った就職先を見つけられるように、条件を絞って転職活動しましょう。

参考:自動車整備士 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
参考:自動車整備の高度化に対応する人材確保の対策 【中間取りまとめ】|国土交通省
参考:令和4年度 自動車特定整備業実態調査結果の概要について|一般社団法人自動車整備振興会連合会

一級自動車整備士の将来性

一級自動車整備士の将来性

自動車整備業界は、今後大きく変動すると予想されています。1級自動車整備士が想定しておくべき点は次の2つです。

  • 電気自動車(EV)時代の影響
  • 業界変化への適応

それぞれについて解説します。

電気自動車(EV)時代の影響

日本では、地球温暖化の影響を踏まえて、次世代自動車の普及を推進しています。

2018年時点で、2030年のEV・PHV自動車の普及目標は30%です。

また、乗用車は、2035年までに、新車販売でEV100%を目指しています。

したがって、EVに対応できる1級自動車整備士の需要は高くなるでしょう。

参考:EV/PHV普及の現状について|国土交通省
参考:自動車・蓄電池産業|METI/経済産業省

業界変化への適応

EVの普及以外にも、自動運転技術の進展やカーシェアリングの普及など、自動車業界は今後さまざまな変化が予想されています。

1級自動車整備士のキャリア形成には、変化に柔軟に対応できる能力が必要です。

そのためには、日々スキルアップを心がけ、業界の動向を注視しなければなりません。

一級自動車整備士の年収に関するまとめ

一級自動車整備士の年収に関するまとめ

今回は、1級自動車整備士の年収事情や職場別の待遇面、取得するメリットなどについて解説しました。

自動車整備士の平均年収は469.3万円です。したがって、1級自動車整備士に限定すると、もう少し平均年収は高くなるでしょう。

また、年収を意識して就職先を検討する場合は、利益率の高いディーラーや車両開発などは自動車整備士の中でも比較的年収が高いと言われています。

さらに、1級自動車整備士を取得すれば、給与水準が高くなったり就職の選択肢が増えたりする可能性が高まります。

これから1級自動車整備士の取得を検討しているのであれば、挑戦してはいかがでしょうか。

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