不動産業界

不動産営業への転職は未経験でもできる?年代別にアドバイス

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男性がガッツポーズする様子

不動産業界は、人々の生活に欠かせない存在であり安定した需要があるため、将来性の高い業界と言えます。

そのため、転職先として検討する人も多く、特に人気なのが「不動産の営業職」です。

高収入を目指しやすく、求人に応募するうえで特別な条件もないため、異業種からの転職がしやすい魅力があります。

この記事を読んでいる人の中には、異業種から不動産営業に転職しようか検討している方もいるのではないでしょうか。

しかし「全くの未経験で本当にやっていけるのか」と、不安に感じてしまう人も少なくありません。

今回は、未経験からでも不動産営業に転職できるのか、分かりやすく解説していきます。

【この記事で分かること】
・本当に未経験から不動産営業に転職できるのか
・年代別の転職の難易度
・不動産営業の仕事の種類と業務内容
・不動産営業に転職するメリット、デメリット
・不動産営業へ転職する際に役立つ資格
・未経験者におすすめの具体的な営業職

未経験から不動産営業に転職できる?

商談する様子

結論から述べると、未経験者であっても不動産営業職への転職は十分可能です。

ただし、希望する不動産会社への転職をより有利に進めるためには、転職者に対する会社側の考えを理解しておく必要があります。

不動産業界の転職事情について理解したうえで、具体的な転職先などを決めていきましょう。

難易度は業種や年齢によって異なる

未経験者であっても不動産営業職への転職は可能と前述しましたが、応募者の年齢によって会社側が求める人材が異なります。

ここでは20~50代の応募者に不動産会社が求める具体的なスキルや考えについて解説していきます。

20代の場合

20代は、社会経験が最も浅いため、これまでのキャリアやスキルはそれほど重視されません。

会社側が20代の応募者に求めるのは「ポテンシャル」です。

これから研修を受けて、さまざまな経験をしていく中で、どれほどの伸びしろがあるのかが最も重視されます。

過去の経験ではなく、今後不動産業界でどのように活躍していきたいのか、熱意が伝わるほど採用の確立が上がります。

業界で役立つ資格も取得しておく必要はなく、今後どのような資格を取得していきたいのか、具体的なキャリアプランを説明できるようにしておきましょう。

30代の場合

30代の未経験者でも、不動産業界への転職は全く問題ありません。

不動産営業職は「結果至上主義」だからです。

過去にどのような仕事をしていたかは関係なく、入社後に営業マンとして結果を出せるかどうかが重要視されます。

ただし、20代ほど教育に時間がかけられないため、熱意だけでは十分にアピールできません。

営業マンとして結果を出すうえで、これまでの経験がどのように役立つのか、アピールできるようにしておきましょう。

内容に正解不正解は関係なく、いかに相手を納得させられるかが重要です。

不動産営業の仕事内容を熟知したうえで、これまでの経験の中から活かせそうなものを見つけることからスタートしましょう。

40代の場合

40代は営業マンの中でも中堅の年代となり、即戦力の人材を求めている企業がほとんどです。

そのため、熱意も重要ですが、今後活かせそうな過去の経験やスキルをいかにアピールできるかが重要です。

別の業界で営業職をしていたのであれば、過去の最高売上や結果を出すために行っていたことをアピールしましょう。

全く営業の経験がない場合は、スキルでアピールする必要があります。

営業職に役立つ資格を取得した上で、入社後の明確なキャリアプランを伝えられるようにしておきましょう。

ただし、全ての不動産会社がこのような人材を求めているとは限りません。

求人票の詳細や企業ホームページを確認したうえで、求める人材を理解しておくことも大切です。

50代の場合

50代から未経験で不動産営業に転職する場合、会社が応募者に何を求めているかを理解しておくことが大切です。

20〜30代の若手ではなく、50代の人材を募集することには、必ず何かしらの目的があると推測されます。

会社が求める人材とマッチしているかを確認した上で応募する企業を絞り込んでいきましょう。

転職自体は可能であるものの、若手人材と比べて採用される確率は低いため、企業に求める条件を少なくすることも、上手に転職するためのポイントです。

不動産営業の仕事内容

握手する様子

未経験から不動産営業へ転職する場合、仕事をこなすうえで必要となる具体的なスキルを理解しておくことが大切です。

不動産営業と一口に言っても、業界内にはさまざまな営業職が存在します。

・賃貸営業
・住宅営業
・収益不動産の営業
・土地仕入れの営業

各営業職の仕事内容について解説していきますので、どの営業職が自分に最適なのか考えてみましょう。

賃貸営業

不動産賃貸営業とは、賃貸アパートや賃貸の一軒家などを紹介する営業職です。

進学による1人暮らしや、転勤による引っ越しで街の不動産屋さんを利用したことがある人もいるのではないでしょうか。

不動産賃貸営業のメインとなる仕事内容は、以下の通りです。

・担当する地域の物件情報の収集
・物件を探している人に対しての営業

物件情報の収集は、地域の金融機関や不動産会社と連携しながら進めます。

新しく物件が見つかった場合は、より具体的な情報を提示できるように、物件を実際に確認しに向かいます。

全てを一人でこなすわけではないものの、物件情報をお店のホームページに掲載するのも営業マンの仕事です。

来客があった場合は、希望条件を聞いたうえで最適な物件を複数件紹介した後に、内覧などもこなします。

そのまま問題がなければ契約に移る流れとなりますが、契約が済めば役目が終わるわけではありません。

・ご近所トラブルの対応
・家賃滞納者への対応
・保険など各種手続のサポート

上記のような業務も営業マンとしてこなしていきます。

ホームページを見たお客様からの問い合わせなど、反響営業がメインであるため、テレアポや飛び込み営業はありません。

住宅営業

住宅営業では、マンションや戸建て物件の販売業務を行いますが、取り扱う物件は主に2種類に分かれます。

・注文住宅:オーダーメイドで建設する住宅
・建売住宅:すでに建設済の住宅

主な仕事内容は、モデルルームでのお客様対応や周辺地域へのポスティングなどがあります。

集客・商談・契約・施工・引き渡し・アフターケア」までを営業マンは担当します。

物件の良さを詳細に伝えるのはもちろん、長く住み続ける人がほとんどであるため、立地に関する情報も収集しておかなければなりません。

また、契約の際は多くのお客様がローンを組むため、金融や保険に関する知識も必要です。

人生で最も大きな買い物をサポートする役割を担うため、責任重大である一方で満足してもらえた時には、大きなやりがいを感じられます。

収益不動産の営業

収益不動産とは、投資用の物件のことで、賃貸ビルや賃貸住宅を販売します。

不動産での資産運用を検討している人がお客様で、希望する投資条件や利益に合いそうな物件を紹介します。

収益不動産の営業では、民泊用の物件や駐車場といった不動産を扱うことも珍しくありません。

不動産の価値は、周辺の立地や時代の変化とともに大きく変化するため、常に最新の動向をチェックしておく必要があります。

賃貸物件の営業マンのような反響営業ではなく、見込み客へこちらからアプローチする電話営業がメインとなります。

毎日数百件の電話営業を行い、アポが取れた場合はそのまま商談へと向かう流れです。

不動産の販売額が大きい傾向にあり、結果次第で年収1,000万円以上を目指せることが魅力と言えるでしょう。

土地仕入れの営業

土地の仕入れ営業では、戸建て物件やマンションなどを建てる優良な土地の仕入を行います。

地主や地元の不動産会社がお客様となり、一般人よりも不動産を扱うプロを相手にすることが多い仕事で、主な業務は以下の通りです。

・不動産会社や地主からの情報収集
・現地での調査
・価格交渉
・用地購入や仲介契約

優良な土地は、後に大きな利益を生み出すため、多くの不動産会社が狙っています。

土地の価値を見極め、他社よりも素早く魅力的な買取条件を提示できなければ、成約が難しくなります。

営業スキルはもちろん、不動産に関する深い知識が求められる難易度の高い営業職と言えるでしょう。

収益不動産の営業職と同様に、扱う物件の額が大きいため、他の営業職よりも高収入を狙いやすい魅力があります。

不動産営業に転職するメリットとデメリット

女性従業員が笑う様子

営業職は、他の仕事にはない特徴や魅力があります。

ただ、未経験者から挑戦できるからという理由で転職すると、後悔する可能性もあります。

ここでは、不動産営業に転職するメリット・デメリットについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

不動産営業に転職するメリット

不動産営業に転職する主なメリットには、以下のような内容があります。

・専門的な知識が身に付き長期的に活躍できる
・頑張りが収入に反映されやすい
・経歴や入社年数に関係なく結果で評価してもらえる
・営業スキルが身に付く

不動産営業では、物件や契約、金融関連の知識が必要不可欠であり、知識が身に付けば不動産業界で長期的に活躍できます。

営業での経験を活かし、不動産管理や不動産開発の会社へのキャリアアップも狙えるでしょう。

営業職は歩合制であるため、努力して結果を出せればすぐに収入へと反映されます。

過去の経歴や入社年数に関係なく、結果次第で評価されて高収入を目指せることは、他の仕事にはないメリットと言えます。

身に付けた営業スキルを、他の業界の営業職で活かすことも十分可能です。

不動産営業に転職するデメリット

不動産営業に転職するデメリットには、以下のような内容があります。

・営業ノルマがある
・収入が安定しない
・計画的な休みを取りにくい

不動産営業は結果主義であり、基本的に個人の営業ノルマが設定されています。

ノルマを達成するために、テレアポや飛び込み営業をこなさなければなりません。

結果次第で収入が変わるため、高収入を目指せる一方で、収入が大きく下がるリスクもあります。

契約してもらうには、お客様の要望に応える必要があり、急な日程変更などもあるため、計画的に休むことが難しいと言えます。

不動産営業職の仕事内容で解説した通り、営業職の種類によって給与体系や具体的な業務内容が異なるため、職種選びは慎重にしましょう。

不動産営業に向いている人の特徴

営業マンが笑顔で話す様子

ここまで、不動産営業の仕事内容や魅力について解説してきましたが、未経験の場合「自分の適性が分からない」という方もいるでしょう。

不動産営業に向いていると言える人は、以下のような特徴を持っています。

・コミュニケーションスキルが高い
・根気強い
・責任感が強い

なぜこのような特徴を持つ人が向いているのか、具体的な業務内容を踏まえながら解説していきます。

コミュニケーションスキルが高い

コミュニケーションスキルが高い人は、不動産営業に向いています。

不動産の営業マンは、見込客だけでなく不動産オーナーや金融機関といった多くの人と関わりを持つからです。

有益な情報を提供してもらいながら、上手に契約まで持っていくには高いコミュニケーションスキルが欠かせません。

年齢や性別に関係なく、積極的に周囲と意思疎通できる人は不動産営業に向いていると言えます。

根気強い

忍耐力があり、根気強く仕事をこなし続けられる人も、不動産営業の仕事が向いています。

不動産営業の仕事は、地道な情報収集から始まり、見込客に対して粘り強く商談を進めていかなければなりません。

丁寧に対応したとしても、必ず成約に至るとは限らず、あと一歩というところで契約が流れることも珍しくありません。

そのような場合でも、すぐに切り替えて営業を続けられるような根気強い人は、不動産営業に向いています。

責任感が強い

責任感が強く、最後までお客様をサポートし続けられるような人も、不動産営業の仕事が向いています。

不動産の購入は、人生で最も大きな買い物であり、後の人生に大きく影響すると言っても過言ではありません。

強い責任感を持ち、契約からアフターサポートまでしっかりお客様に寄り添うことが求められます。

未経験から不動産営業への転職で有利な資格

女性がデスクワークをこなす様子

不動産営業は、過去の経歴やスキルに特別な条件がなく、未経験者でも挑戦しやすい職種です。

しかしながら、営業で役立つ資格を保有していれば、転職をより有利に進められます。

未経験でも気軽に挑戦できる資格もあるため、転職やキャリアアップを目指す上で取得を検討してみましょう。

・宅地建物取引士
・不動産鑑定士
・ファイナンシャルプランナー
・不動産コンサルティング技能士
・マンション管理士

ここでは、上記5つの資格について解説していきます。

宅地建物取引士

宅地建物取引士は、不動産取引の専門的な知識を証明する国家資格で、有資格者にしかできない独占業務が3つあります。

取得条件特になし
取得難易度合格率は15%前後
おすすめ度★★★★☆
年間の試験実施回数年1回・10月

全く知識のない人が不動産取引で損失を被ることがないように、契約をサポートする役割を担っており、以下の業務は宅建士にしかできません。

・重要事項の説明
・重要事項説明書(35条書面)への押印と記名
・契約書(37条書面)への押印と記名

宅地建物取引業者の事務所には、従業員の5分の1以上の宅建士を配置する義務があり、不動産業界に欠かせない存在と言えます。

決して簡単ではないものの、取得条件に経歴や学歴の指定がなく、誰でも挑戦できるおすすめの資格です。

不動産鑑定士

不動産鑑定士は、さまざまな条件を考慮しながらあらゆる土地や建物の価値を判断する役割を担っています。

取得条件特になし
取得難易度合格率は5%前後
おすすめ度★★★☆☆
年間の試験実施回数年1回・短答式試験5月、論文式試験8月

主な仕事内容は、不動産取引に欠かせない「不動産鑑定評価書」の作成があります。

また、土地や建物の取引に関する相談を受けるケースも多く、独立してコンサルティング業務に従事する人もいます。

難易度は非常に高いものの、誰でも受験可能です。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー(FP)とは、保険・税金・年金といった、お金に関するライフプラン設計の専門家です。

取得条件FP3級の場合は受験資格なし
取得難易度合格率は80%前後
おすすめ度★★★★★
年間の試験実施回数1年に3回:1月・5月・9月

不動産取引では、保険の加入やローンを組むためお金に関する知識も必要です。

ファイナンシャルプランナーの資格を取得しておくことで、お金に関するライフプランの相談にも対応できるようになります。

初心者向けとなる3級は、受験条件がなく難易度も低いため、転職前の取得も十分可能です。

不動産コンサルティングマスター

不動産コンサルティングマスターとは、不動産取引におけるコンサルティング業務で活かせる資格です。

取得条件宅建士・不動産鑑定士・一級建築士のいずれかの資格を保有していること
取得難易度合格率は40%前後
おすすめ度★☆☆☆☆
年間の試験実施回数1年に1回:11月

近年、不動産の取引は複雑化しており、関連する法律だけでなく経済や建築、金融に関する総合的な知識が求められます。

これらの知識と実務経験を踏まえたプロであることを証明できる資格が不動産コンサルティングマスターです。

将来性が高く貴重な存在であるものの、受験資格や免許登録条件が非常に厳しく、未経験での取得はできません。

不動産営業職で経験を積んだ後の、キャリアアップ向けの資格です。

マンション管理士

マンション管理士は、マンションの維持管理に関する提案や指導を行う役割を担っており、国家資格です。

取得条件特になし
取得難易度合格率は8%前後
おすすめ度★★☆☆☆
年間の試験実施回数年に1回・11月

マンション管理士は、マンション管理のプロとして管理組合に対しさまざまなアドバイスをします。

会計処理の方法や、修繕積立金の管理といった組織運営に関する内容もあれば、住民同士のトラブル対応などに関してもアドバイスします。

近年、マンション管理は複雑化してきており、今後より需要が増していくと予想される資格です。

難易度が高く、不動産営業の仕事に必須となるわけではないため、将来のキャリアアップ向けの資格と言えます。

未経験者から不動産営業への転職でオススメの職種

複数人でデスクワークをこなす様子

ここまで不動産営業職の種類や仕事内容などについて解説してきましたが、未経験で転職する場合は、以下の職種がおすすめです。

・売買の仲介
・賃貸の仲介
・売買と賃貸両方の仲介

なぜ、売買物件と賃貸物件の仲介がおすすめなのか、解説していきます。

売買の仲介

不動産の売買仲介会社は、未経験者でも挑戦しやすく、高収入を目指しやすいことが魅力です。

売買仲介の業者には、オーナーから不動産売買の依頼を直接受ける「元付け業者」と不動産物件を買いたい人を見つける「客付け業者」があります。

営業マンとして必要なコミュニケーションスキルの他に、税金に関する知識なども必要となるものの未経験者を募集する求人も少なくありません。

賃貸の仲介

賃貸物件の仲介を行う会社は、飛び込み営業がなく、不動産営業職の中では、未経験者向けの仕事内容であることが特徴です。

売買契約のように大きな金額が動かないため、契約も取りやすく、営業経験のない人でも働き続けやすい職種と言えるでしょう。

一方で、契約報酬が小さいため、売買仲介に比べると収入は少なめです。

売買と賃貸両方の仲介

不動産業界で幅広く経験を積んでいきたいと考えている場合は、売買と賃貸両方の仲介をやっている会社がおすすめです。

先に紹介した双方の魅力が備わっており、万が一仕事が合わなかった場合は、もう一方の営業職への異動も可能です。

転職せずに、幅広い知識を身に付けられるため、業界内でのキャリアアップもしやすくなります。

未経験者から不動産営業への転職についてのまとめ

オフィスを女性社員が歩く様子

不動産営業の仕事は、営業スキルだけでなく不動産に関する知識が必須となるものの、未経験者からでも十分転職できます。

ただし、転職時の年齢によって会社側が求める人材が異なるため、今回紹介した内容を踏まえた上で、転職先を探すようにしましょう。

業界内には、取り扱う物件によってさまざまな営業職が存在します。

求められる知識や具体的な業務内容が異なるため、向き不向きを理解したうえで職種を決めていきましょう。

営業マンとして活かせる知識が全くない場合は、業界内で役立つ資格を取得する方法もおすすめです。

今後のキャリアプランも踏まえた上で、不動産業界への転職を検討してみてください。

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