トラック運転手の求人へ応募する場合、過去に運転手の経験がないと何をPRしていいのか迷う方もいるのではないでしょうか。
トラック運転手の経験があっても全く違う仕事内容へ応募する場合も同様です。
採用に大きく影響する自己PR文ですが、トラック運転手経験の有無に関係なく誰でも相手に伝わりやすい文章を作成することが可能です。
今回はトラック運転手向けの自己PR文を作るコツについて解説していきます。
この記事で分かること
・トラック運転手の自己PRを書くコツ
・トラック運転手の自己PR例文
トラック運転手の自己PR例文を作成する前に確認したいこと
面接担当に伝わる最適な自己PRを作るには、自分の経歴を整理しておくのはもちろん、応募する企業の情報を詳しく理解しておくことが大切です。
具体的にどのように経歴を整理して、企業の情報収集をすればいいのか解説していきます。
経歴の整理
採用試験を前に整理しておくべき自分の経歴は「学歴」と「職歴」の2種類です。
自分の最終学歴や過去に働いていた会社の入社年月日などを、間違いのないように調べておきましょう。
またトラック運転手の場合、特に重要となるのが運転免許の情報です。
いつ何の免許を取得したのか整理しておきましょう。
中には採用試験時に別の書類へ情報を記入するようお願いされることもあるので、メモを用意してスムーズに対応できるようにしておきます。
また、当日は免許証の提示を求められる可能性も高いため、免許証は必ず持参しておくようにしましょう。
応募する企業の下調べ
応募する企業の下調べは、どのような考えを持った会社で、求める人材はどんな人なのかを知る上でとても重要な作業となります。
インターネットで会社のホームページを調べ、沿革や経営理念を理解してどのような人材を求めているのかを想像してみるといいでしょう。
具体的な仕事内容の記載がある場合には、業務内容からどんな能力が必要となるのか、自分にアピールできるスキルがあるのかを見つけていきます。
例えば、日用品を一般家庭に配達するルート配送業務の場合、以下のようなスキルが必要と推測できます。
- 配達時のコミュニケーション能力
- 普段の生活で不足しているものがないかを話しながら考える能力
- 各家庭の在宅時間を考慮した効率の良い配送を考える能力
- 渋滞などの交通状況に対応できる地理的な知識の有無
この中で自分がアピールできるポイントがないかを探していく流れとなります。
関連記事:ドライバーの面接で聞かれやすい質問&回答事例16選
トラック運転手自己PRの例文:7つの書くコツ
次にトラック運転手の自己PR文を書くコツについて解説していきます。
・トラック運転手への熱意を伝える
・転職後に活かせる経験を伝える
・職務経験レベルの具体的な情報を伝える
・体力への自信や健康であることを伝える
・安全運転が出来ることを伝える
・免許や資格がなければ免許獲得に向けた意欲を伝える
これらのコツについて自分と向き合うことで、情報を整理しやすくなり履歴書の作成だけでなく面接時にもスムーズに受け答えができるようになるでしょう。
運転が好きであることを伝える
トラック運転手は文字通りトラックを運転するのが仕事であり、中には長距離運送や夜間の運行もあります。
毎日運転する時間が長いので「運転が好き」なことはスキルに関係なく大きなPRポイントといえるでしょう。
「ドライブが趣味で月に〇回は遠出する」といった具体的なエピソードがあると、より採用担当に気持ちが伝わりやすくなります。
そもそも運転が好きである人材は、採用担当者や面接官から好まれやすい傾向にもあります。
また、運転以外でも車にこだわりがある場合には、トラック配送業務と乖離しすぎない程度でPRしても問題ありません。
トラック運転手への熱意を伝える
スキルや経験に関係なく、トラック運転手に対する熱意はとても重要です。
トラック運転手としてこれから成長し会社に貢献してもらう上で、トラック運転手という仕事そのものへの熱意は欠かせないものだからです。
物流の一部を担うことで社会に貢献したいといった考えや、トラック運転手として成長したいという意気込みを伝えるようにしましょう。
トラック運転手への熱意があることも、採用担当者や面接官が好みやすい傾向にあります。
転職後に活かせる経験を伝える
既にトラック運転手として働いていて転職を目指す人の場合には、転職後に活かせることをPRしましょう。
具体的な例としては以下のような内容があります。
- 長時間の運転経験
- 大量の積み下ろしがあっても耐えられる体力
- フォークリフトによる積み下ろしの経験
これまで働いてきた経験をただPRするのではなく、転職後にその経験をどう活かせるかをメインに話していくようにしましょう。
これまでトラック運転手の経験がないとしても、社会人経験の中で培った能力の中で活かせそうな能力があれば積極的にPRするのがおすすめです。
職務経験のレベルが伝わる具体的な情報を伝える
トラック運転手に求められるスキルには以下のようなものがあります。
- トラックの運転技術
- 配送スケジュール管理能力
- 高速道路や地理に関する知識
トラック運転手の経験がある場合には、自分の職務経験が具体的にどのレベルにあるのかを明確に伝えるようにしましょう。
・配達圏内は〇〇で、〇時間以内で〇件の配送を行っていた
・運転するトラックは〇〇タイプの車両で、フォークリフトも使用していた
このような職務経験のレベルを伝えれば、会社側も入社後にどこまでの業務を任せられるのかを判断しやすくなります。
体力への自信や健康であることを伝える
トラック運転手として長期的に活躍できるかを判断するために会社側が重要視するのが、運転技術と体力面です。
トラック運転手は長時間の運転もあれば、重い荷物の積み下ろしも行います。
長距離配送の場合は数日間の運行も珍しくありません。
体力も重要ですが、自分が長期的にこの仕事を続けられることを意識してPRするようにしましょう。
具体的には過去の仕事時間や勤怠関係の情報を伝えるようにします。
・夜勤勤務があり、1日18時間仕事をこなした経験がある
・トラック運転手として働き始めて〇年経つが、今まで体調不良で休んだことがない
このようなPRポイントがあれば積極的に伝え、辛い状況が続いても頑張れるアピールをしましょう。
安全運転が出来ることを伝える
トラック運転手として毎日運行していく上で絶対に欠かせないのが、安全運転に関する考えやスキルです。
過去に車の運転で事故を起こしたり、違反したりした経験がない場合には積極的にPRします。
ちなみに、安全運転者であることを証明するものとして「SDカード」があります。
無事故無違反の証となるもので、一定の期間で無事故無違反であると証明できるため、持っている場合には提示してPRとして使用しても問題ありません。
免許や資格がなければ免許獲得に向けた意欲を伝える
これまでトラックを運転したことがなく、運転免許を持っていない場合でも免許取得に向けた熱意で採用担当者にアピールできます。
まだ免許を持っていなくても、将来的には大型免許まで取得して会社に貢献したいといった内容で、チャレンジする強い気持ちを相手に伝えましょう。
会社によっては資格取得支援制度を設けており、自治体が事業者に助成金を出しているケースもあります。
東京都トラック協会を例に挙げると、以下のような支援を行っています。
業界別人材確保支援事業(運転免許取得支援)の実施について
・大型免許(大型特殊免許を含む)
・中型免許(8トン限定解除を含む)
・準中型免許(5トン限定解除を含む)
・牽引免許
税抜き教習費用の1/2
もちろん、トラック運転の経験や免許の取得があるに越したことはないですが、運転免許がないから採用してもらえないといったことはありません。
積極的に免許取得に対する熱意を伝えましょう。
関連記事:ルート配送の志望動機の例文4選|書き方のコツ・ES・面接対策・NG集・逆質問対策も徹底解説!
関連記事:ドライバー向けの職務経歴書の書き方とは?例文も紹介
【未経験から転職する人向け】トラック運転手:自己PRの例文
まずは未経験や他業種からトラック運転手に転職する場合の自己PR例文を紹介していきます。
全くトラック運転手と関係のない仕事しか経験がなくても、これまでの失敗や成功の過程で感じたことの中からアピールすることができます。
これから紹介するPR例を参考に、自己PR文を作成してみてください。
体力やメンタルの強さをPRしたい場合
私は過去に倉庫での荷物仕分けを5年間経験しており、業務では取り扱いに細心の注意が必要なものや重量物の荷物を多く取り扱ってきました。
そのため体力面には自信があり、重量物の積み下ろしや長時間の運転が続いても対応できます。
また、24時間体制の倉庫でシフト制で働いてきたため、不規則な生活でも体調管理を徹底し、今まで体調不良で休んだことはありません。
トラック運転手としての経験はありませんが、普段からドライブが趣味で長時間の運転も全く苦痛に感じないため、中距離以上の運行で貢献できればと思います。
過去の経験でトラック運転手やその関連業務に活かせることがあれば、積極的にPRしましょう。
健康面に関しては、勤怠面でのアピールがおすすめです。
営業経験をPRしたい場合
私は今までカーディーラー向けのコーティングを行う会社で営業を担当し、主に○○県の南部エリアを中心に業務を行っておりました。
お客様によって要望や目的が異なるため、柔軟な対応が必要であり、急なイレギュラー対応の経験も業務の中で多く経験してきています。
普段は車移動であり、業務時間の半分以上は運転してきました。
そのため、長時間の運転には自信があります。
また、仕事中はもちろん、普段の生活も含めて交通違反となったことは一度もなく、普段から安全運転を心がけております。
営業の中で起こりうる突発的なイレギュラーに対する対応力は、急な渋滞や再配達依頼などで配送ルートを組み直す場合にも十分活かせるでしょう。
このように、トラック運転手で活かせると感じた経験やスキルは積極的に文章の中でPRしていきましょう。
【異業種から転職する人向け】トラック運転手:自己PRの例文
次に、同業から違う企業のトラック運転手求人に応募する場合のPR例文をご紹介します。
安全面における能力をPRしたい場合
私は過去5年間に渡り、4tトラックによるルート配送業務を行ってきました。
安全意識を持つことはもちろん、普段から事故を防げるよう、常に時間に余裕を持って業務に取り組むようにしています。
その日の配送内容やルートを確認し、天候や交通状況を考慮して毎日早めに出発してきたため、これまでに遅刻や交通違反をしたことは一度もありません。
運転技術に関しても、周りで発生したヒヤリハットや自身の経験を活かして日々成長してきました。
将来的にはさらに大きなトラックの運転にも挑戦したいと考えております。
既にトラック運転手として働いていたり、運転経験があったりした場合には経験で学んできたことを正直に伝えましょう。
資格をPRしたい場合
私は2年前に大型免許を取得し、以来2年間大型トラックによる工場間の配送業務を担当してきました。
業務を通じてさらにさまざまな業務を経験したいと思い、長距離配送の運行を行っている貴社へ応募いたしました。
これまでに事故は起こしたことがなく、今後も常に集中して安全運行を意識し、貴社に貢献していきたいと思っています。
将来的にはけん引免許も取得し、トレーラー運転手として活躍できればと考えております。
資格取得をPRするのであれば、それに関するエピソードを話しても問題ありません。
また、今後の目標も伝えることで、将来的なビジョンについても採用担当者にイメージしてもらいやすくなるでしょう。
時間厳守や勤勉さをPRしたい場合
私は今まで、カーディーラーで使用する部品を定期便で配達するトラック運転手に5年間従事いたしました。
部品待ちの場合もあるため、配達する順番は柔軟に対応しながら時間を厳守する必要があったので、その日の渋滞状況に関しては常に周りと情報を共有しながら配送を行ってきました。
その甲斐あって、今まで全て指定時間通りに配達できており、お客様からのクレームも0件を維持してきています。
今後業務内容や配送先は変わりますが、これまでの経験を活かし時間通りに配達できる自信があります。
時間厳守を維持するためには、事前準備がとても大切です。
これまでの業務でどんなことを意識してきたのかを思い出して、分かりやすくPRするといいでしょう。
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トラック運転手自己PRの例文まとめ
今回はトラック運転手の自己PR文の書き方などについて解説してきました。
上手に自分をPRするためには、自分の経歴や経験の整理と、応募する会社情報のリサーチがとても重要です。
自分のこれまでの経験と、応募会社が求める人材をすり合わせながら、自分のPRできるポイントを見つけていきましょう。
PRしたいテーマを多く詰め込み過ぎると逆に伝わりにくくなる可能性があるので、健康管理や資格、経験などの中から絞ってPR文を作成していくのがおすすめです。
関連記事:【ドライバー向け】履歴書の書き方と志望動機・自己PRの例文
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