フォークリフトを操縦中はヘルメットをかぶらないといけないかご存じですか?
「車だからいらないよ」と思っている方もいれば、「危ないからかぶらないといけない」と思っている方もいるでしょう。
もしかしたらヘルメットをかぶらずにフォークリフトを運転している人を見たことがあるのかもしれません。
実際のところ着用義務はあるのか?ここではそんな疑問に答えています。
また、ヘルメットの選び方や保管方法、扱う際の注意点なども解説しています。倉庫内作業や工場で働く人はぜひ参考にしてください。
フォークリフトの運転中はヘルメットを着用しないといけないのか?
結論から言うと、フォークリフトの操縦中にはヘルメットを着用しないといけません。これは労働安全衛生規則の第539条にも記されています。
フォークリフトの操縦中に上から何か物が落ちてきた際や、フォークリフトから転倒した際に頭を守るために保護帽を着用しなければいけないと明記されています。
その規則をもとに、各事業所の規定にはヘルメットの着用義務が記されています。
どういったヘルメットをかぶればいいのか?
それではどういったヘルメットをかぶればいいのでしょうか?実はヘルメットというものであればなんでもいいというわけではありません。規定に沿ったものを着用しないといけないので注意しましょう。
もともとヘルメットの着用に関しては昭和50年に厚生労働省によって保護帽の着用規定が発表されて以来、着用が推奨されるようになりました。
このヘルメットの規格は「飛来落下物用」「墜落時保護用」「感電防止用」主に3種類の用途によって分けられています。フォークリフトであれば「飛来落下物用」または「墜落時保護用」のどちらかを時と場合で分けて着用します。
これらは労働安全衛生法規格検定による性能試験(耐貫通性能試験や衝撃吸収性能試験など)をクリアしたものでないといけません。
クリアしたものには老検ラベルが貼られています。
ヘルメットを着用する際の注意点
ヘルメットを着用して作業するにあたって注意しておくことが5つあります。それぞれ紹介していきましょう。
自分の頭にあったサイズを選ぶ
安全に作業を行うためにはきちんと自分の頭の大きさに合ったヘルメットを選ばないといけません。ズレたり、脱げたりする状態では安全対策が出来てないのと同じです。
一般的なヘルメットのサイズは52~63㎝が主流です。しかし、頭が小さい方用にもう少し小さめのものや頭の大きな方向けに65㎝のものも販売されています。
サイズにあったものだけでなく、あごひもを正しく締めて着用することも忘れないようにしましょう。
改造や加工をしてはいけない
ヘルメットに穴をあけたり、取り付けている部品を取り外したりといった改造はしてはいけません。同じようにメーカー指定以外の部品や付属品を取り付けることもしてはいけません。
ヘルメットは各部品の全体のバランスで性能が発揮できるように設計開発されています。そのため、加工や改造を行うと保護性能や機能が低下して、安全性が損なわれる恐れがあります。
耐用年数を覚えておく
ヘルメットには耐用年数が定められています。安全性のために異常がなくとも交換が推奨されています。材質によって耐用年数は異なるので覚えておきましょう。
材質 | 交換目安 |
FRP製(熱硬化性樹脂) | 5年以内 |
ABS、PC、PE製(熱可遡性樹脂) | 3年以内 |
着装体 | 1年以内 |
もし交換目安まで年数が経過していない場合でも、劣化やひび割れといった破損が見られるようならすぐさま新しいものと交換しましょう。
保管場所に注意
ヘルメットは保管場所にも気をつけないといけません。例えば夏の暑い時期に車内や直射日光があたるような場所に長時間放置すると材質が変形したり、変質したりしてしまい安全性能が落ちてしまいます。
また、ストーブの前など温度が50度以上になるような場所にも放置しないようにしましょう。
メーカー指定以外のシールやステッカーを貼らない
おしゃれさを出すためや自分専用のものとわかるようにシールやステッカーを貼る方がいますが、それらもやめましょう。
メーカー指定のものであれば問題ありませんが、メーカー指定以外のものはシールの粘着材料によってはヘルメットの表面が侵されてしまうかもしれません。特に感電防止用のヘルメットは耐電圧性能が低下する恐れがあります。
夏用のヘルメットも登場している
いくら安全とはいえ、夏になると暑さでヘルメットをかぶりたくなくなりますよね。しかし、最近は夏用のヘルメットが登場するようになりました。
ベンチレーション機能がついており、前部から取り入れた空気を左右の穴から排出できます。熱がこもりにくく、ムレも防ぐので、暑い日でも快適に着用できます。
この夏用ヘルメットの中には規格が通っていないものも混ざって販売されているので、必ず合格品を購入するようにしましょう。
ヘルメットをかぶらないとどうなるのか?
フォークリフトが関わる事故というものは年間2,000件以上発生しています。その中で死亡事故にまで発展したものは年間30件ほどあり、企業は事故を防ぐための努力をしています。
そんな中ヘルメットをかぶらずにフォークリフトを運転してしまう行為は危険としか言いようがありません。
どういった危険があるのか、実際に起きた事故を紹介しましょう。
フォークリフト転倒事故
スピードを出しすぎたことでカーブを曲がった際に遠心力がかかり、操縦席から落ちてしまった事故。操縦者はヘルメットはおろか、シートベルトもつけていなかったため、落下したと見られています。
ヘルメットをかぶっていなかったために頭部を強く地面に打ち付けて死亡してしまいました。
荷物の落下事故
荷物の積まれたパレットを運搬中、少し荷物が傾いたためにフォークリフトを停車させて荷物の位置を変えようと操縦席を離れたときに荷物が崩れてしまい、頭に落下してきた。
ヘルメットをかぶっていなかったために荷物は頭に強打し、死亡してしまった。
柱に頭を挟んでしまった事故
フォークリフトをバックで走行している時に操縦席から頭を出していたために柱とフォークリフトのガードに頭を挟んでしまった。ヘルメットをかぶっていなかったことで強い衝撃が頭にかかってしまった事故。幸い死亡には至りませんでしたが、骨を折る重傷を負ってしまった。
まとめ
フォークリフトの運転中はもちろんですが、仕事中はヘルメットをかぶるようにしましょう。落下物はもちろんですが、万が一接触してしまったときに頭を守るための道具としてヘルメットが有効です。
ちょっとした作業だからとヘルメットをかぶるのが面倒で着用しない方は多いですが、命を守る重要な道具です。面倒でも必ずヘルメットは着用するようにしてくださいね。
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