セールスエンジニアは、エンジニアとしての技術的な知識と、営業職としてのセールススキルの両方が求められる職業です。
そのため、志望動機を伝える際には、注意すべきポイントがいくつかあります。
そこで本記事では、セールスエンジニアの志望動機を書くときのポイントや例文について解説します。
セールスエンジニアへの転職を検討中の方は参考にしてください。
セールスエンジニア(技術営業)の志望動機を書くときの6つのポイント
セールスエンジニアの志望動機に書くときの6つのポイントを解説します。
セールスエンジニアを目指す理由を明確にする
セールスエンジニアの志望動機を書く際のポイントの1つ目は、セールスエンジニアを目指す理由を明確にすることです。
面接官や人事は、なぜセールスエンジニアを希望しているのかを必ず知りたがります。
なぜセールスエンジニアである必要があるのかという問いに対して、職種への熱意が足りなかったり理由の軸がぶれてしまうと、相手に不安感を与えてしまいます。
理由は複数あれば良いというわけではなく、これだけは譲れないという自分の理由を1つ定めて、そこから話題を広げるようにすると話に説得力を持たせることができます。
定める方法としては、セールスエンジニアを目指す理由を紙に書き起こし、その1つ1つに対して「なぜ?」を繰り返し問うといった突き詰める作業が有効です。
今までの経験と保有スキルを具体的に伝える
セールスエンジニアの志望動機を書く際のポイントの2つ目は、今までの経験と保有スキルを具体的に伝えることです。
セールスエンジニアは、自身の知識を持って相手に商材を紹介して契約してもらう仕事のため、経験やスキルがあるとかなりのアピールになります。
エンジニアや営業または異業種からの転職でも、実績を具体的な数字を用いて書くことで相手にわかりやすくインパクトを残すことができるため、細かく端的に書きましょう。
また、新卒や経験がない人は、セールスエンジニアにつながるような経験を書くと、印象に残りやすくなります。
その際は、その経験をするにあたってのきっかけ、過程と必ず成功結果を書いて、自身はどのような学びを得たのかをわかりやすく伝えましょう。
採用したくなるような意欲をアピールする
セールスエンジニアの志望動機を書く際のポイントの3つ目は、採用したくなるような意欲をアピールすることです。
セールスエンジニアは、業務の幅が広くまた業務量も多いため、かなり体力が必要な職種です。
また、IT技術は日に日に進歩していることから、どんなに忙しかったとしても常に学ぶ姿勢が必要になります。
そのため、仕事や勉強に対する積極的な姿勢と、継続力はセールスエンジニアに必要不可欠です。
どんなに有能な人材でも意欲や熱意が無ければ採用したいと思われないため、頑張る姿勢をしっかりと見せていきましょう。
自分の強みを具体的に示す
志望動機を書く際の大切なポイントの1つは、自分の強みを明確に伝えることです。
企業は、応募者が自社でどのように貢献できるのかを知りたがっています。そのため、これまで培ったスキルや経験が、企業にとってどのような価値を提供できるのかを具体的に示しましょう。
例えば、成果や成功事例を具体的な数字と共に示すことで、より説得力のあるアピールが可能です。また、エンジニアや営業の経験がある場合は、その経験がどのようにセールスエンジニアとして活かせるかを明確に伝えましょう。
志望動機に一貫性をもたせる
複数の理由を挙げるのではなく、自分が特にアピールしたい強みや目標に焦点を当てると、面接官に強い印象を与えられます。
志望動機がブレていると、採用担当者に不安感を与えることになるため、1つの明確なメッセージを伝えることが重要です。
具体例で説得力を強化する
志望動機をより魅力的にするためには、具体的なエピソードを加えることが有効です。
自分の経験や成功体験を具体的に説明し、その成果や学びが企業にどのように役立つかを示しましょう。
例えば、以前の仕事で直面した課題をどのように解決したか、その過程で得たスキルや知識がどのように活用できるかを伝えましょう。
セールスエンジニア(技術営業)の志望動機の例文3選
次に、セールスエンジニアに関する志望動機の例文3つを、以下の状況に分けて紹介します。
- セールスエンジニアに新卒から就職するケース
- 営業職からセールスエンジニアに転職するケース
- エンジニアからセールスエンジニアに転職するケース
では、一つずつ解説します。
セールスエンジニアに新卒から就職するケース
私は、貴社が掲げる日本技術の底上げに強く共感し貢献したいと考え、この度志望しました。
私は現在カフェでアルバイトをしていますが、新型コロナウイルスの流行により客数が減ったため、経営難に陥っていました。
元々カフェでは、ドリンクやフードを店頭で販売しており以前から好評であったため、新たなシステムを導入して、オンラインでも販売を開始した結果、リピーターが前年を上回り、常連客の注文率を50%から70%に上げることに成功したため、店の経営を再度軌道に乗せることができました。
この経験から、リピーター作りとシステム導入の重要さ、そして良いものを広める楽しさを実感しました。
貴社は、技術力強化のためのシステムを提供しているだけではなく、その技術を世界へ広めることを戦略としており魅力を感じています。
入社した際には、セールスエンジニアとして町工場へのシステムの提案・顧客獲得で貢献したいと思っています。
営業職からセールスエンジニアに転職するケース
私は、今まで機器の営業として経験と実績を積んでまいりましたが、セールスエンジニアに同行して商材をお客様に紹介していくうちに、技術への興味も強くなっていきました。
そこから、独学ではありますが、エンジニア職の同僚や上司に話を聞きながら機器の勉強をしてまいりました。
結果として、得意先との商談を1人で進めることができるまでになりました。
しかし、前職では営業職からの異動が叶わなかったため、この度転職を決意しました。
貴社のセールスエンジニア職の求人を拝見したところ、営業の経験を活かすことができる点に共感し、志望しました。
以前の会社では、営業成績6カ月連続1位、顧客獲得率90%を取り利益を上げたため、この実績を活かして貴社に貢献したいと考えています。
技術の素晴らしさや仕組みがわかる営業の経験をもとに、貴社のセールスエンジニアとして活躍したいと思っています。
エンジニアからセールスエンジニアに転職するケース
私はシステムに関わるエンジニアに4年間従事いたしました。
Java、C言語などのプログラミング言語、OS知識とスキルがあり、大手半導体メーカーのプロジェクトで情報システムの開発に携わった経験もあります。
様々な企業と関わる中で、技術の開発だけではなく伝える喜びを知り、お客様の笑顔を直接見ることができるセールスエンジニアに魅力を感じ、この度転職を決意しました。
技術の継承をスローガンとして掲げる貴社には、非常に興味を持ちぜひ貢献したいと考えています。
貴社に入社した際には、今までの知識とスキルを活かして技術チームや様々な部署の立場を考慮しながら活躍したいと思っています。
セールスエンジニア(技術営業)の仕事内容
セールスエンジニアは、営業チームと顧客の間に立ち、技術的なサポートを提供しながら、営業活動をする職種です。詳しい仕事内容は以下の通りです。
技術的なサポートと営業の橋渡し
セールスエンジニアは、技術製品やサービスに関する深い知識を活用し、営業担当者と一緒に顧客のもとを訪れ、技術的な説明を担当します。
営業担当者が製品の全体像やビジネス的なメリットを説明する一方で、セールスエンジニアは製品の技術的側面を説明し、導入の際に必要な技術的要件を伝えます。
顧客が抱える課題をヒアリングし、それに対応するカスタマイズやソリューションを提案することも業務の一環です。
顧客ニーズの把握とカスタマイズ提案
セールスエンジニアの役割は単なる技術的サポートに留まりません。顧客が必要とする製品のカスタマイズや導入後の利用方法について、具体的なプランを提案します。
顧客の業務フローやビジネス課題をしっかりと理解し、それに応じた最適な解決策を提案するのが仕事です。
プレゼンテーション資料や技術ドキュメントの作成
製品やサービスの説明を効果的に行うために、プレゼンテーション資料や技術ドキュメントの作成をすることも重要な業務です。特に、技術的な情報を分かりやすく整理し、顧客に伝えるスキルが求められます。
導入後の技術サポートと問題解決
製品やサービスの導入が決定した後も、セールスエンジニアは顧客の技術サポートを継続的に提供します。
導入時に生じる技術的な課題を解決するほか、運用中のトラブルに対して迅速に対応し、顧客の満足度を向上させるためのアフターフォローも行います。
関連記事:サービスエンジニアとは?仕事内容や必要な能力・求人例など
セールスエンジニア(技術営業)に求められる知識やスキル
セールスエンジニアは、技術的な知識と営業スキルの両方をバランスよく備えることが求められる職種です。そこで、セールスエンジニアに必要な知識とスキルについて説明します。
専門的な技術知識
セールスエンジニアは、自社が提供する製品やサービスの技術面に関して深く理解している必要があります。これは、単なる知識の習得だけに留まりません。製品がどのように動作し、顧客のニーズや課題に対してどのように対応できるかを説明できる必要があります。
論理的思考力
セールスエンジニアの重要な役割の1つは、顧客のビジネス課題や技術的な問題に対して、自社製品をどのように活用して解決できるかを論理的に説明することです。
そのため、論理的な思考力が求められます。問題の本質を見抜き、それに対する適切な解決策を提案するために、論理的に物事を整理しながら説明できるスキルが必要です。
高いコミュニケーション能力
セールスエンジニアは、技術的な内容を顧客にわかりやすく伝える能力が重要です。技術的な専門用語や複雑な概念を、相手の理解度に合わせてシンプルに伝えるスキルが求められます。
また、顧客のニーズを正確に把握するためのヒアリング力や、適切な提案を行うための提案力も重要です。これにより、信頼関係を築き、顧客満足度を高められます。
プレゼンテーション能力
顧客への技術的な説明や提案を行う際に、わかりやすく資料を作成し、効果的に伝えるスキルが必要です。特に、技術的な内容を視覚的に分かりやすく整理し、プレゼンテーションの場でスムーズに説明できる能力が求められます。
セールスエンジニア(技術営業)の年収
大手求人サイトの求人ボックスによると、セールスエンジニアの平均年収は約549万円で、日本の平均年収と比較して高めの水準です。
年収の幅は364万円から1,060万円と広く、経験やスキル、勤務先によって大きく差が出ます。
月給に換算すると約46万円で、初任給は22万円前後が相場です。派遣社員の場合、平均時給は1,380円から2,738円、アルバイトやパートの時給は1,297円から1,675円と、働き方によっても異なります。
セールスエンジニアは技術的な知識を駆使して製品やサービスを提案するため、業務の幅が広く、報酬にもその影響が見られます。
参考:セールスエンジニアの仕事の年収・時給・給料|求人ボックス
関連記事:セールスエンジニアの平均年収は655万|年収を上げるコツも
セールスエンジニアの志望動機の作成に困ったら転職エージェントに相談
1人で志望動機を書いていると、上手く文章がまとまらなかったり、本当にこの動機で良いのかと不安になることがあると思います。
そのような場合は、転職エージェントを活用することもひとつの手です。
転職エージェントはキャリアアドバイスのプロのため、話してみるだけでも自身の考えが整理されて志望動機を上手く作成できるようになります。
また、1人では気づくことができない自身の長所短所を指摘してもらえるため、行き詰った際は転職エージェントに相談してみましょう。
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セールスエンジニア(技術営業)の志望動機についてよくある質問
最後に、セールスエンジニアの志望動機についてよくある質問を以下の3つに分けて解説します。
- 志望動機に書く理由は何個くらいがいいですか?
- 志望動機に社風を入れるとどうなりますか?
- 志望動機は短い方が良いですか?
では、一つずつ解説します。
志望動機に書く理由は何個くらいがいいですか?
その企業や職種を選ぶ理由が複数あったとしても、1つから多くて2つに収める方が望ましいです。
3つ以上の志望動機を書いてしまうと、一つひとつの内容が浅くなってしまい人事や面接官には響かないものになってしまいます。
1つの理由を深く掘り下げて、動機に説得力を持たせましょう。
もし2つ書く場合は、かけ離れた理由ではなくエピソードや結論がつながるような動機にすると、説得力が増して効果的です。
志望動機に社風を入れるとどうなりますか?
多くの企業は、自社と候補者のマッチ率が高い方が好ましいと考えているため、志望動機に社風を入れると印象は良くなります。
しかし、どのような社風か、どのようなコンセプトで企業が動いているかはあらかたホームページに掲載されているため、他との差別化がしにくいという注意点があります。
企業訪問やOB・OG訪問など、直接のコミュニケーションを経て感じ取った社風を盛り込むと、熱意も伝わり好感を得ることができます。
あくまで社風は志望動機のアクセントのため、志望動機では入社して何を成し遂げたいか、どのように貢献できるかを具体的に書くようにしましょう。
志望動機は短い方が良いですか?
相手にわかりやすく伝えるためには長いよりも端的な方が良いとされていますが、短ければ良いということではありません。
志望動機は必要なポイントを絞って、書く場合は指定された文字の9割程度、話す場合は1分から2分で約300字に収めるのがベストとされています。
まとめて短くしすぎてしまうと、企業や仕事への熱意が足りないという風に見られてしまいます。
候補者はほかにも多数いるため、字数や時間を決めてその中でより効果的に伝わるような工夫を考えましょう。
セールスエンジニア(技術営業)の志望動機についてのまとめ
セールスエンジニアの志望動機を書く際には、技術的な知識と営業スキルを効果的にアピールすることが重要です。
また、面接で好印象を与えるためには、自分の強みや企業に対する貢献意欲を具体的に伝える必要があります。本記事を参考に、志望動機作成のヒントを掴んでください。
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