瀬取りの定義・説明
瀬取りとは、船から船へ積荷を移し替える作業を指します。
船舶を横付けして、「瀬(海の浅い所)で荷物を移し取る」ことから「瀬取り」と呼ばれています。
古本業界などで使われる、安く仕入れた品を高く売る「せどり(競取り・糶取り)」とは異なる用語です。
一般的には、大型船から中型船・小型船へ積み荷を移して輸送する例が挙げられます。
親船から小船へ荷を移した際の、小船のことを指している場合もあります。
急速に発達した船の大型化に、施設の設備が間に合わず不充分だった頃、着岸できない大型船から中・小型船へ荷物を積み替え、内陸まで運搬して積み荷を陸に揚げていました。
近代では、大型船の入港や接岸可能な施設が増えてきたことや、トラックやトレーラーなどの発達により陸上輸送が著しく進歩したため、瀬取りは減少しています。
ただし、まだ設備が不充分である離島や、浚渫(土砂などを取り去る)が難しい施設では、現在でも瀬取りの手法が採用されています。
瀬取り作業において、最も注意しなければならないのが、船舶を寄せる際の衝突です。
作業時には、海域状況や天候、風向きを鑑みて、両船が並走して接舷する方法と、片方が停船して他船に引かれて接舷する方法のどちらかが行われています。
瀬取りの例文
- 入港が難しいため瀬取りを行う。
- 瀬取りのために接岸に入る。
関連記事:ライナーとは?意味と使い方|物流用語辞典
瀬取りの関連語
- タンカー
- 積荷
- 荷揚げ
- 接岸
- 接舷
- 浚渫(しゅんせつ)
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