警備員としてのキャリアを考えているけど、おすすめの資格や取得方法がわからないと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
警備員の仕事で役立つおすすめの資格は主に3つです。具体的には、警備業務検定・警備員指導教育責任者・機械警備業務管理者です。
資格取得すると、転職しやすくなったり昇給や昇格を目指したりできます。
この記事では、警備の仕事で役立つ資格について解説します。警備員としてのキャリアを積みたい人は、ぜひ参考にしてください。
警備員の仕事で役立つ資格|警備業務検定
警備員の仕事で役立つ資格のひとつが警備業務検定です。警備業務検定は、1級と2級に分かれています。2級は誰でも受験できますが、1級は一定の条件を満たす必要があります。
さらに、警備業務検定は6種類に分かれています。担当する業務によって、求められる警備業務検定の種類は異なるでしょう。
警備業務検定の種類と目的、資格取得方法について解説します。
警備業務検定の種類と目的
警備業務検定は1級と2級の区分に加えて、次の6種類に分かれています。
- 空港保安警備業務
- 施設警備業務
- 雑踏警備業務
- 交通誘導警備業務
- 核燃料物質等危険物運搬警備業務
- 貴重品運搬警備業務
たとえば、1級を取得すると、現場責任者としての役割を担当できるようになります。そのため、昇給や管理職へのステップアップにつながるでしょう。
警備業務検定は、警備員の質向上を目的としています。さらに、2005年の法改正以降は、警備業務検定の資格を持つ警備員の配置が義務付けられています。
警備業務検定資格の取り方
警備業務検定の資格取得方法は次の2つです。
- 公安委員会が管轄する検定を受験する方法
- 登録講習機関が管轄する講習会を受けて修了考査に合格する方法
ただし、1級を取得する場合は、該当する2級の検定合格証明書を交付された後、1年以上の実務経験が無ければ、検定の受検もしくは講習会を受けられません。
講習会を受ける場合でも、修了考査が設けられています。修了考査に不合格の場合は、再講習を受けられます。
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警備員の仕事で役立つ資格|警備員指導教育責任者
警備員の仕事で役立つ資格のひとつが警備員指導教育責任者です。警備員指導教育責任者は、警備員の教育・指導に必要な資格です。
警備員指導教育責任者の役割や受講要件、取得方法について解説します。
警備員指導教育責任者の役割
警備員指導教育責任者の役割は、警備業務に従事する警備員の教育と指導です。警備員が適切に業務を遂行できるように、必要な知識や技能を指導するなどの支援をしなければなりません。
警備員指導教育責任者は、警備員に対する基本的な訓練から専門的な教育まで幅広いプログラムを企画・実施します。法令や規則の理解を深めるための講義、実践的な技術訓練、さらには緊急事態に対応するためのシミュレーション訓練などが含まれています。
警備員指導教育責任者の受講資格
警備員指導教育責任者の講習を受けるには、次のいずれかの要件を満たしていなければなりません。
- 受ける警備区分の業務について、最近5年間に通算3年以上従事している人
- 受ける警備区分の警備業務検定1級の合格証明書の交付を受けた人
- 受ける警備区分の警備業務検定2級の合格証明書の交付を受けてから1年以上継続してその区分の業務に従事している人
- 受ける警備区分の旧検定1級に合格している人
- 受ける警備区分の旧検定2級に合格した後、1年以上継続してその区分の業務に従事している人
旧検定とは、平成17年11月20日以前に取得した当該警備の資格を指します。
警備員指導教育責任者の取り方
警備員指導教育責任者講習を受けて修了考査に合格し、警備員指導教育責任者資格者証の交付を受けることで有資格者となります。
講習を受けるには警備員としての実務経験など、定められた受講要件を満たしていなければなりません。
参考:警備員指導教育責任者講習 新規取得講習 受講資格と必要な書類|一般社団法人 東京都警備業協会 Tokyo Security Service Association
参考:警備員指導教育責任者とは|一般社団法人東京都警備業協会
警備員の仕事で役立つ資格|機械警備業務管理者
警備員の仕事で役立つ資格のひとつに機械警備業務管理者もあります。
機械警備業務管理者は、適正かつ効果的に機械警備を担当するための高度な専門的知識と業務管理能力を証明する資格です。
機械警備業者は、基地局ごとに機械警備業務管理者を選任しなければならないと警備業法で定められています。
機械警備業務管理者の役割
機械警備業務管理者の役割は、企業や組織でセキュリティシステムを効果的に運用し、施設や資産を守るための重要な責務を担っています。具体的には、監視カメラやアラームシステム、アクセス制御システムなどの機械的なセキュリティ装置の管理・監督です。
また、万が一セキュリティ上の問題が発生した場合には、迅速かつ適切に対応するための手順を確立し、従業員に対しても定期的に訓練を実施しています。
機械警備業務管理者の取り方
機械警備業務管理者の資格は講習を受講して、修了考査に合格すれば取得できます。また、講習を受けるために特段の要件は定められていません。
緊急事態発生時に活かせる資格
緊急事態発生時に活かせる資格は主に2つです。
- 防火・防災管理講習
- 上級救命講習
それぞれの資格について解説します。
防火・防災管理講習
防火・防災管理講習は、防火管理者または防災管理者として業務を行うために必要な資格です。資格は甲種と乙種の2種類です。
甲種はすべての防火・防災対象物に対応していますが、乙種は比較的小規模のみに限定されています。
消防法では、一定規模の防火・防災対象物の管理者は、有資格者の中から防火管理者を選任しなければならないと定めています。
受講資格は中学卒業程度の学力を有していて、日本語を理解できることのみです。
上級救命講習
上級救命講習は、骨折・外傷・やけどなどをした場合の応急手当や搬送法に関する講習を修了したことを証明する資格です。
普通救命講習の上位資格と位置づけられています。普通救命講習はAEDの使用に関するものです。
上級救命講習を受講すれば昇給・昇格できるとは限りませんが、今後の人生で活かせる場面はあるでしょう。
参考:上級救命講習のご案内 (…>トピックス(お知らせ)>講習会)|大阪市
警備関連の資格を取得するメリット
警備関連の資格を取得するメリットは主に3つです。
- 従事できる警備業務の幅が広がる
- 昇給や昇進につながる
- キャリアアップを目的とした転職で役立つ
それぞれのメリットについて解説します。
従事できる警備業務の幅が広がる
警備関連の資格を取得すると、従事できる警備業務の範囲が広がります。警備業務にはさまざまな種類があり、それぞれに特定の資格が必要です。
たとえば、交通誘導警備や施設警備、貴重品運搬警備などがあります。
昇給や昇進につながる
警備関連の資格を取得していると、昇給や昇進につながる可能性が高まります。警備業界では、資格保有が高く評価されるケースが多く、特に上位資格を取得すれば、より責任のある役職に就けるかもしれません。
その結果、収入が増加するだけでなく、仕事に対するモチベーションも高まるでしょう。さらに、上位資格があれば、同僚や部下からの信頼も厚くなり、職場内でのリーダーシップを発揮するチャンスが増える可能性もあります。
キャリアアップを目的とした転職で役立つ
警備関連の資格保有はキャリアアップや転職の際にも役立ちます。警備業界内でのキャリアアップを目指す場合はもちろん、他の業界への転職を考える際にも、警備関連の資格は武器となります。
警備業務で培ったリスク管理や危機対応のスキルは、多くの職場で重宝されるため、転職活動を有利に進められるでしょう。また、警備資格の保有は、他の候補者との差別化が図れ、選考過程での優位性を保てるかもしれません。
警備員の仕事は必ず資格が必要なわけではない
警備員の仕事には、施設警備・交通誘導警備・雑踏警備・貴重品運搬警備など、さまざまな種類があります。警備業務を遂行するには、警備業法に基づく基本的な研修を受ける必要がありますが、あくまで就業前に必要な教育です。
そのため、基本的な警備業務に従事するだけであれば、資格がなくても仕事を始められます。
しかし、特定の業務やより高度な警備業務を行う場合には、資格が求められる場合があります。たとえば、交通誘導警備の現場では、交通誘導警備業務があると、より責任のある役割を任されるケースが多くなるでしょう。
さらに、警備員としてのキャリアアップを目指したり高いレベルの業務に携わったりしたい場合には、関連資格の取得をおすすめします。
警備員の仕事に役立つ資格を取得してキャリアアップを目指そう
この記事では、警備の仕事で役立つ資格と取得するメリットについて解説してきました。
警備員の仕事で役立つおすすめの資格は次のとおりです。
- 警備業務検定
- 警備員指導教育責任者
- 機械警備業務管理者
また、警備員関連の資格を取得するメリットは主に3つです。
- 従事できる警備業務の幅が広がる
- 昇給や昇進につながる
- キャリアアップを目的とした転職で役立つ
これから警備員としてのキャリアを考えているのであれば、資格取得を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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