仕事の関係で危険物取扱者の取得を検討している中で、「丙種はどのような資格なのか」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
危険物取扱者の丙種資格は、特定の種類の危険物に関する取り扱いを認められる国家資格です。たとえば、ガソリンや灯油などを取り扱えます。
また、危険物取扱者資格は3つに分けられています。具体的には、甲種・乙種・丙種の3種類です。それぞれで取り扱える危険物の種類が異なるので、携われる業務内容にも違いがあります。
この記事では、危険物取扱者・丙種の概要や資格取得の難易度、おすすめの勉強方法などについて解説していきます。危険物取扱者の取得を検討しているのであれば、ぜひ参考にしてください。
危険物取扱者・丙種とは
危険物取扱者の丙種資格は、特定の種類の危険物に関する取り扱いを認められる国家資格のひとつです。丙種は、主に危険物の中でも特に身近で、燃えやすい液体に関する知識や技術を証明できます。
具体的に取り扱える危険物は次のとおりです。
- ガソリン
- 灯油
- 軽油
- 重油
- 潤滑油
- 引火点130度以上の第三石油類(グリセリンなど)
- 第四石油類(ギヤー油、シリンダー油など)
- 性油類
そのため、小規模なガソリンスタンドや灯油販売所など、比較的簡易な危険物の取り扱い現場で働けます。危険物に関する基礎知識があれば、日常生活でも役立つでしょう。
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危険物取扱者の甲種・乙種との違い
危険物取扱者の資格は、甲種・乙種・丙種の3つに分類されています。それぞれに異なる特徴と取り扱い範囲があります。
丙種は甲種・乙種よりもさらに取り扱い範囲が狭く、主にガソリンや灯油などの取り扱いに限定されている資格です。
そして、丙種の試験は、甲種や乙種に比べて難易度が低いと言われています。また、試験では危険物に関する基本的な知識と取り扱い方法が問われます。
丙種は、主にガソリンスタンドなどで働く際に必要とされるケースが多い資格です。
資格の違いを理解するためには、取り扱うことができる危険物の種類や範囲、試験内容なども把握できるとよいでしょう。
危険物取扱者・丙種を取得するメリット
危険物取扱者・丙種を取得するメリットは次のとおりです。
- 危険物を扱う職場への転職で有利になる
- 難易度が低く短時間で取得できる
- 会社によっては資格手当がつく
それぞれのメリットについて解説します。
危険物を扱う職場への転職で有利になる
危険物を扱う職場への転職やキャリアアップを考えている人にとって、危険物取扱者・丙種は有利になるでしょう。
危険物取扱者・丙種を持っていると、危険物に関連する業務を任せられる人材と評価され、採用される確率が高まります。また、資格保有者が少ない業種や職場では、特に重宝される可能性があります。
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難易度が低く短時間で取得できる
危険物取扱者・丙種は他の危険物取扱者資格に比べて難易度が低く、比較的短期間で取得できる点が魅力です。一般的に、仕事や学業と試験勉強を並行しながらでも、無理なく合格できると言われています。
試験内容は限定的で、実務経験も求められていないため、資格取得のハードルは低いでしょう。
会社によっては資格手当がつく
危険物取扱者・丙種を取得すると、会社によっては資格手当が支給される場合があります。
資格保有者に対する評価が反映される形で、給与にプラスアルファの収入をもたらします。特に危険物を取り扱う業務が日常的に発生する職場では、資格を活用する機会が多いため、手当が支給されるケースも多いでしょう。
危険物取扱者・丙種の試験概要
危険物取扱者・丙種の試験内容は、物理学や化学の基礎知識を中心に構成されています。具体的に、試験では、危険物の性質や取り扱いの方法、法規に関する内容が出題されます。
たとえば、火災の予防・消火の方法・危険物の保管、取り扱い上の安全対策・法令遵守などです。
試験は筆記試験のみで、他の種別と比較して実技試験や応用的な内容が求められていないため、初心者でも比較的取り組みやすいでしょう。
また、受験資格には制限がなく、年齢や学歴、職歴に関係なく誰でも受験できる点も特徴です。
さらに、危険物取扱者・丙種について3つの視点で解説します。
- 丙種の受験資格と受験手数料
- 受験の申込方法
- 試験日と試験場所
丙種の受験資格と受験手数料
危険物取扱者・丙種の受験資格は、特段定められていません。したがって、誰でも受験できます。
ただし、同じ危険物取扱者でも甲種の場合は、受験資格が設けられています。甲種の取得を目指す場合は、あらためて受験資格を確認しておきましょう。
また、危険物取扱者・丙種を受験する場合は、手数料が必要です。丙種の受験手数料は4,200円です。ちなみに、甲種を受験するには7,200円、乙種の場合は5,300円準備しなければなりません。
受験の申込方法
危険物取扱者・丙種の試験を受けるには、まず申込をしなければなりません。受験の申込期間は試験日によって異なっています。試験日の1か月前ごろに申請期間を設けているケースが一般的です。
受験の申込方法は、書面申請と電子申請の2種類あります。
書面申請の場合は、試験の種類ごとに必要な願書等を揃えた上で、申請しなければなりません。ちなみに、受験にあたっての申込窓口は、各道府県の消防試験研究センター各道府県支部、東京都の場合は消防試験研究センターの中央試験センターです。
また、丙種危険物取扱者試験で科目免除を受ける場合は、消防団長・消防学校長が証明する書類を原本またはコピーで用意しなければなりません。すでに危険物取扱者免状を取得している場合は、既得免状のコピーも使用可能です。
他には、願書と一緒に配布される郵便振替払込受付証明書(受験願書貼付用)も提出しなければなりません。
電子申請で受験申込をする場合は、書面申請で記入する願書等の内容をすべて受験申請ページに入力していきます。
参考:危険物取扱者試験 受験の申請|一般財団法人消防試験研究センター
試験日と試験場所
試験日は各都道府県によって異なります。そのため、希望する都道府県での試験開催予定を事前に確認しておきましょう。
また、試験場所は現住所・勤務地にかかわらず希望する都道府県で受験可能です。
危険物取扱者・丙種の合格率と難易度
危険物取扱者・丙種の難易度はあまり高くないと言われています。
実際に、令和6年1月から3月までの期間に実施された危険物取扱者・丙種の合格率は、次のとおりです。
開催時期 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和6年3月 | 1,092人 | 562人 | 51.5% |
令和6年2月 | 2,811人 | 1,340人 | 47.7% |
令和6年1月 | 977人 | 459人 | 47.0% |
このように、合格率は50%前後で推移しているケースが一般的です。また、万が一不合格になった場合でも、年に何度も試験が開催されているので、比較的容易に再チャレンジもできるでしょう。
危険物取扱者・丙種の勉強方法
危険物取扱者・丙種の試験勉強は、独学でも十分に可能と言われています。
まずは、参考書を通読して、全体像を掴みましょう。特に、危険物に関する法令・性質・取り扱いに関する規定を中心に学習しましょう。
その後は、過去問や模擬試験に取り組むのがおすすめです。丙種の試験では、過去問と似たような問題が繰り返し出題されるケースが多いと言われています。
そのため、過去問を解くことにより、出題傾向を掴むとともに、理解が不十分な部分を確認できます。
また、試験勉強に必要な期間は1週間から1か月程度のケースが一般的です。
危険物取扱者・丙種の過去問は消防試験研究センター確認可能
危険物取扱者・丙種の過去問は消防試験研究センターのホームページで確認できます。
過去問はPDFファイルで公開されています。過去問を有効に活用して、効率よく危険物取扱者・丙種の資格を取得しましょう。
参考:危険物取扱者試験 過去に出題された問題|一般財団法人消防試験研究センター
危険物取扱者の種類と違いについて理解したうえで受験する資格を決めてみよう
この記事では、危険物取扱者・丙種の概要や資格取得の難易度、おすすめの勉強方法などについて解説してきました。
危険物取扱者の丙種資格は、特定の種類の危険物に関する取り扱いを認められる国家資格のひとつです。丙種は、主に危険物の中でも特に身近で、燃えやすい液体に関する知識や技術を証明できます。
具体的に取り扱える危険物は次のとおりです。
- ガソリン
- 灯油
- 軽油
- 重油
- 潤滑油
- 引火点130度以上の第三石油類(グリセリンなど)
- 第四石油類(ギヤー油、シリンダー油など)
- 性油類
また、令和6年1月から3月までの期間に実施された危険物取扱者・丙種の合格率は、50%前後で推移しています。必要な試験勉強期間は1週間から1か月程度と言われているため、試験対策の時間を確保できれば、十分に合格を狙えるでしょう。
これから危険物取扱者関連の資格取得を検討しているのであれば、丙種を目指してみてはいかがでしょうか。
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