施設警備2級試験を受験した方の中には、残念ながら不合格となり、再挑戦を考えている方も多いのではないでしょうか。
試験に落ちた理由には、「試験範囲を十分に理解できていなかった」「出題傾向を把握していなかった」など、自分では気づいていない落とし穴があるかもしれません。
何が不足していて不合格となってしまったのか、しっかりと振り返り、次に臨む試験に向けて対策をしましょう。
本記事では、施設警備2級に落ちた原因とその改善策や、モチベーションを維持する最適な方法ついて解説します。
次回の受験で合格するための対策方法が知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
施設警備2級に落ちた後の反省点と改善策
施設警備2級に落ちた後のよくある反省点と、それに対する改善策を5つ解説します。
試験範囲を十分に理解できていなかった
施設警備2級に落ちた後の反省点の1つ目は、試験範囲を十分に理解できていなかったことです。
施設警備2級は学科試験と実技試験があり、科目ごとの範囲が広い試験です。試験範囲を十分に理解できていないと解ける問題が限られるため、合格は難しいでしょう。
あらかじめ試験要領をしっかりと確認して、必要な科目を把握しておいてください。
実技試験の準備が不足していた
施設警備2級に落ちた後の反省点の2つ目は、実技試験の準備が不足していたことです。
施設警備2級の実技試験は直接受験で9つ、特別講習で6つの科目があり、合格には事前訓練が欠かせません。特に、「護身用具の使用方法その他の護 身の方法に関する専門的な能力を有すること」に含まれる警戒杖の操作は、教本で対策が必要です。
学科に時間をとられて実技の勉強が不足しないよう、計画的に準備しましょう。
過去問を解かず出題傾向を把握していなかった
施設警備2級に落ちた後の反省点の3つ目は、過去問を解かず出題傾向を把握していなかったことです。
学科試験は過去の出題内容を少し変えて作られるケースが多いため、合格には過去問の活用が必要不可欠です。公式テキストで基本的な知識を身に着けたあとは、過去問や模擬試験に積極的に取り組みましょう。
実際の問題を繰り返し解くことで、試験の出題傾向や苦手科目を把握できるようになります。
勉強時間を確保できず学習が不十分だった
施設警備2級に落ちた後の反省点の4つ目は、勉強時間を確保できず学習が不十分だったことです。
施設警備2級の受験者の大部分は社会人のため、仕事が忙しく勉強時間が確保できないことも考えられます。
勉強できない日が続くと、モチベーションが下がりさらに勉強が停滞してしまう悪循環が起こりがちです。
試験勉強で大切なのは、学習計画を立てて毎日コツコツと向き合うことです。
本番で緊張して実力を発揮できなかった
施設警備2級に落ちた後の反省点の5つ目は、本番で緊張して実力を発揮できなかったことです。
準備して当日を迎えても、受験会場の雰囲気にのまれて思うような実力が発揮できなかったケースもあります。試験本番での緊張を抑えるためには、普段から本番と同じ環境で過去問や模擬試験に取り組むことが効果的です。
実技試験の練習は、試験会場にいる自分を想像しながら緊張感を持って行いましょう。
参考:施設警備業務検定(1級・2級)の学科試験及び実技試験の出題範囲及び配点の基準|警視庁
関連記事:施設警備の仕事内容は?きつさや向いている人の特徴について
施設警備2級に落ちた後の試験対策方法
次に、施設警備2級の試験に落ちた後の試験対策方法を5つ解説します。
公式テキストを繰り返し読み試験範囲を把握する
施設警備2級に落ちた後の試験対策方法の1つ目は、公式テキストを繰り返し読み試験範囲を把握することです。
施設警備2級の試験範囲は幅広いため、まずは公式テキストを繰り返し読んで試験範囲を把握します。公式テキストを繰り返し読んで基礎をしっかりと固められると、そのあとの過去問や模擬試験が解きやすくなります。
過去問を解いて出題傾向と形式に慣れる
施設警備2級に落ちた後の試験対策方法の2つ目は、過去問を解いて出題傾向と形式に慣れることです。
施設警備2級は過去の試験と類似した内容が出されるため、過去問を繰り返し解いて傾向と形式に慣れることが合格への近道です。
数年分の過去問を解き終えたら、時間を計って本番と同様の環境で新しい過去問に挑戦してみましょう。
模擬試験や実務経験で実技試験に備える
施設警備2級に落ちた後の試験対策方法の3つ目は、模擬試験や実務経験で実技試験に備えることです。
学科試験の勉強と並行して、模擬試験や実務経験を通して実技試験にも備える必要があります。模擬試験は、所属の警備会社の講習を受けたり知識がある人に指導してもらったりなど、第三者の協力を得て行うのがベストです。
また、特定の仕事に携わっている人は現職の実務経験で対策することも可能です。
毎日決まった時間に学習を進める習慣をつける
施設警備2級に落ちた後の試験対策方法の4つ目は、毎日決まった時間に学習を進める習慣をつけることです。
限られた時間で勉強を継続させるためには、学習習慣を生活の一部に組み込むことがポイントです。ライフスタイルに合わせて「寝る前までの1時間」「出勤前の20分」などの学習時間を決め、ルーティーン化するようにしましょう。
専門書やオンライン講座で苦手分野を補強する
施設警備2級に落ちた後の試験対策方法の5つ目は、専門書やオンライン講座で苦手分野を補強することです。
過去問で点数が取れなかった苦手分野を、専門書やオンライン講座で補強するのも1つの方法です。出費を抑えたい場合はYouTubeなどの無料動画を活用すると良いでしょう。
ただし、勉強方法は過去問演習がメインのため、専門書やオンライン講座はあくまで苦手分野の補強として活用してください。
施設警備2級に落ちた後に再受験するまでの準備手順
次に、施設警備2級に落ちた後に再受験するまでの準備手順を6つに分けて解説します。
試験日程を確認し学習計画を立てる
まずは次回の試験日程を確認し、試験の日付から逆算して学習計画を立てます。
学習計画があやふやな状態のままスタートすると、苦手分野の勉強で時間を使いすぎたり、過去問を解く期間が不足したりする事態に陥りがちです。
事前に1日ごとの細かい学習計画を立てて、試験までにやるべきことを明確にした上で再受験に挑戦しましょう。
公式テキストを見直し重要ポイントを整理する
施設警備2級は多くの科目があるため、科目ごとの重要ポイントを整理しておく必要があります。「一度受験したから復習しなくても大丈夫」と思っていても、一度は公式テキストを全体的に見直してみましょう。
覚えた知識を見直すことで、現状の理解度を確認しながら重要ポイントを整理できます。
過去問を解いて出題傾向を再確認する
重要ポイントが整理できたら、WEBサイトや市販の問題集で過去問を繰り返し解きます。施設警備2級は例年似たような内容が出されるため、過去問を解けば出題傾向を再確認できます。
特に、前回の受験で点数が取れなかった項目は必ず正解できるようにしましょう。
実技試験の手順をシミュレーションで確認する
施設警備2級の実技は、「出入管理要領」や「負傷者の搬送要領」などあわせて6項目の試験があります。各項目は道具の操作や人への対応が必要な内容が多く、実際のシミュレーションが欠かせません。
前回の実技試験での反省をふまえながら、1つ1つの細かい手順を確認していきましょう。
参考:施設警備業務検定(1級・2級)の学科試験及び実技試験の出題範囲及び配点の基準|警視庁
十分な勉強時間を確保し計画的に進める
合格のレベルに至るには、過去問を繰り返し解くための十分な時間が必要です。直前にまとめて覚えるのではなく、毎日少しずつ学習した方が知識は定着しやすいです。
前回の受験で触れている内容のため、時間を確保できれば学習自体は進めやすいでしょう。
施設警備2級に落ちた後の再受験までのスケジュール
施設警備2級に落ちた後に再受験するまでの具体的なスケジュールを5つ解説します。
試験申込期間を確認し余裕を持って手続きを行う
まず始めに行うことは、試験申込期間の確認と受験の手続きです。施設警備2級の試験申し込み期間は、警視庁のWEBサイトに毎年掲載されています。
申込期間を過ぎてしまわないように、余裕を持って手続きするようにしましょう。
学習計画を立て試験日までに必要な勉強時間を確保する
試験の申込が完了したら、学習計画の作成に取りかかります。「公式テキストでの知識の振り返り」「過去問を解く」「実技対策」といった項目に分けて試験日までのスケジュールを決めていきましょう。
学習計画で決めたスケジュールに合わせて、試験日までに必要な勉強時間を確保します。
実技試験対策のための模擬試験やシミュレーションを行う
実技試験は、専門的な道具を使う項目や二人一組で行う科目が多数あります。そのため、当日の試験を想定した模擬試験やシミュレーションを行い、各科目の正しい動作を覚える必要があります。
試験前日に再確認するためのチェックリストを作成する
試験の1週間前になったら、試験前日に再確認する事項のチェックリストを作成します。チェックリストには当日の持ち物や交通手段を記載して、一目で確認できるようにしておきましょう。
試験前日は勉強に力が入りがちなため、身の回りの準備が漏れないように対策しましょう。
試験当日のスケジュールを把握し余裕を持って行動する
余裕をもって試験会場に着くために、当日のタイムスケジュールはあらかじめ把握しておくべきです。「起床時間」「家を出る時間」「電車の時間」「試験開始時間」などを記載したメモを、前述したチェックリストとあわせて作成すると良いでしょう。
試験当日のスケジュールを記して見返せるようにしておくと、落ち着いて行動できるためおすすめです。
参考:公安委員会が実施する直接検定の実施予定表(令和6年度)|警視庁
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施設警備2級に落ちた後のモチベーションを維持する最適な方法
次に、施設警備2級に落ちた後のモチベーションを維持する最適な方法を5つ紹介します。
毎日の学習習慣を確立し少しずつ進捗を積み重ねる
施設警備2級に落ちた後のモチベーションを維持する最適な方法の1つ目は、毎日の学習習慣を確立し少しずつ進捗を積み重ねることです。
毎日学習する習慣が確立できれば、1日ごとに知識が身についていく実感を得られるためモチベーションを保ちやすくなります。
日によっては忙しく勉強が大変なこともありますが、毎日数十分でも進捗を積み重ねることが重要です。
模擬試験や過去問で成果を感じモチベーションを高める
施設警備2級に落ちた後のモチベーションを維持する最適な方法の2つ目は、模擬試験や過去問で成果を感じモチベーションを高めることです。
模擬試験や過去問で点数が伸びると合格の可能性が客観的に分かるため、モチベーションが保ちやすくなります。
モチベーションの維持に悩んでいる人は、過去問や模擬試験に取り組んでみることをおすすめします。
目標とする合格後のキャリアや収入アップを明確にイメージする
施設警備2級に落ちた後のモチベーションを維持する最適な方法の3つ目は、目標とする合格後のキャリアや収入アップを明確にイメージすることです。
学習のモチベーションが下がりそうなときは、合格後の自分を明確にイメージすることが効果的です。「月給〇〇円以上で週休2日の職場に転職する」「昇進して管理者になる」など、キャリアや収入の目標を具体的にイメージしてみましょう。
定期的に休息を取ることで学習疲れを防ぎモチベーションを維持する
施設警備2級に落ちた後のモチベーションを維持する最適な方法の4つ目は、定期的に休息を取ることで学習疲れを防ぎモチベーションを維持することです。
疲れて学習が進まないときは、休息を設けてリフレッシュすることも大切です。ただし、その場合はきっちりと時間を決めて、学習計画に支障が出ない範囲で休むようにしましょう。
同じ目標を持つ仲間と情報共有し互いに励まし合う
施設警備2級に落ちた後のモチベーションを維持する最適な方法の5つ目は、同じ目標を持つ仲間と情報共有し互いに励まし合うことです。
1人で続けることが難しいと感じたら、試験勉強中の同僚や知人と情報共有することがおすすめです。同じ目標を持つ仲間と交流して励まし合うことで視野が広がり、学習のモチベーションを高めることができます。
施設警備2級合格後のキャリアアップ
施設警備2級を取得するとさまざまなキャリアアップが期待できます。ここでは、施設警備2級合格後のキャリアアップについて5つ解説します。
施設警備1級取得に挑戦し専門性を高める
施設警備1級は2級合格後、該当警備業務に1年以上従事することで受験できます。
2級は一定基準以上の実務が求められますが、1級はさらに高水準の実務が求められ、重要度の高い現場を担当できるようになります。
また、1級を持っていると警備会社での大きなキャリアアップに繋がるため、専門性を高めたい人は積極的に取得に挑戦しましょう。
警備業務の責任者や管理職への昇進を目指す
警備警備は無資格でもできる仕事ですが、施設警備2級を取得すると専門的な知識と技能を客観的に証明できるようになります。そのため、警備会社で業務管理や警備員管理といった立場への昇進が期待できるでしょう。
現職でキャリアアップしたい人や待遇を改善したい人は、警備業務の責任者や管理職を目標にするのも1つです。
さらなる資格取得で、幅広い警備業務に対応できるスキルを習得する
施設警備以外の警備業務検定の資格は以下の5つがあります。
- 交通誘導警備業務検定
- 雑踏警備業務検定
- 空港保安警備業務検定
- 貴重品運搬警備業務検定
- 核燃料輸送警備業務検定
上記はそれぞれ「1級」「2級」に分かれており、特定の施設警備に必要な知識・能力があることを示せる資格です。今よりも幅広いスキルを身に着けたい人は、さらなる資格取得にチャレンジしてみましょう。
他の警備関連資格を取得しキャリアの幅を広げる
他の警備関連の資格に、「警備員指導教育責任者」と「機械警備業務管理者」があります。
警備員指導教育責任者は他の警備員を教育するために必要な資格で、警備会社にとって欠かせないポジションです。機械警備業務管理者とは、監視カメラやセンサーを使った警備の知識と能力が示せる資格で、機械警備が増加傾向にある昨今需要が高まっています。
どちらの資格も貴重な人材として企業に歓迎されやすく、取得すればキャリアアップが実現できるでしょう。
大手警備会社や企業のセキュリティ部門に転職する
大手警備会社や企業のセキュリティ部門は、施設警備と比べて労働環境が良く働きやすい傾向があります。
転職が成功して休日や給料の待遇が改善されれば、公私ともに生活を充実させられるでしょう。
競争率の高い大手企業のセキュリティ部門を目指す場合は、他の警備関連資格やIT系の資格をあわせて取得することをおすすめします。
参考:資格を取ってステップアップ!|一般社団法人 東京都警備業協会
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施設警備2級に関するよくある質問
ここからは、施設警備2級に関するよくある質問とその回答を5つ紹介します。
施設警備2級はどのくらい難しい?
施設警備2級の合格はそこまで難しいものではありません。覚える範囲は広いですが、過去問を中心に出題されるため対策しやすい試験です。
施設警備2級の講習費用はいくら?
施設警備2級の講習は、未経験者向けの「警備員になろうとする者の講習」と警備員向けの講習に分かれています。講習費用は「警備員になろうとする者の講習」が税込79,200円、警備員向けの講習が税込33,000円です。
施設警備業務2級の難易度は?
施設警備業務2級の難易度はそれほど高くはありません。時間を確保して計画的に勉強すれば、合格できる試験です。
施設警備業務2級の合格率は?
令和5年の施設警備業務2級の合格率は、74.2%でした。また、再試験の合格率は60.4%でした。
施設警備2級の特別講習は受けるべき?
未経験者はなるべく特別講習の受講をおすすめします。特別講習の受講者は、講習後の考査をクリアして研修を修了できれば試験合格となります。
費用は安くありませんが、確実に合格したい場合は特別講習を受けるべきでしょう。
施設警備2級に落ちた反省点を振り返り次回合格に向けて計画的に準備しよう
今回は、施設警備2級に落ちた後の反省点と改善策について解説しました。
本記事の勉強の進め方やモチベーションの維持方法を参考にしながら、次回の合格に向けて計画的に準備しましょう。
なお、「施設警備2級の資格を活かせる仕事をしたい」「自分に合う職場を見つけられるか不安」とお悩みの方は、警備業界に特化した転職エージェントセキュリティキャリアにご相談ください。
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