「製造オペレーターの志望動機は何を書けばいいのか分からない」と悩む人は少なくありません。未経験者の場合は尚更です。
志望動機の書き方や、意識すべきポイントを押さえることで自分の適性や強みを上手にアピールできます。また、ありきたりな文章ではなくなるため、印象にも残りやすくなるでしょう。
今回は、製造オペレーターに転職する際の志望動機の書き方について分かりやすく解説します。面接時の注意点も紹介していますので、参考にしてみてください。
【この記事のまとめ】 ・志望動機では「なぜ製造オペレーターなのか・なぜ自社なのか・入社後のビジョン」を明確にする ・待遇面に関する内容は避け、具体性に欠ける志望動機にならないようにする ・志望動機は書類だけでなく、面接時の受け答えなども重要 |
製造オペレーターの志望動機の例文
採用担当者が、志望動機の内容で主にチェックするのは、以下の3つです。
・なぜ製造オペレーターとして働きたいのか
・なぜ自社(志望企業)を選んだのか
・入社後にどうなりたいか
上記ポイントを踏まえながら200〜300文字程度の文章にまとめましょう。長すぎると何をアピールしたいのかが分かりにくくなり、短すぎると入社意欲が低いという印象を与えてしまう可能性があります。
ここからは、製造オペレーター経験者と未経験者の志望動機の例文を紹介します。参考にしながらオリジナルの文章を考えてみてください。
経験者の場合
製造オペレーターの経験がある場合、以下のような内容で考えてみましょう。
私は機械の構造に興味があり、高性能な機械を世界中に提供できるような機械オペレーターになりたいと考えています。
前職ではNC旋盤機械を扱っており、現場リーダーとして品質管理や生産管理の重要性も学んできました。 NC旋盤だけでなく、フライス機械やワイヤー放電加工機といった機械の加工も学びたいと思うようになり、さまざまな機械を導入している貴社を志望しました。 入社後は、これまでのオペレーター経験を活かしながら、新しい機械加工にチャレンジしていきたいと考えています。 |
文章の中でも特に強い印象を与える書き出し部分は、考えを明確に伝えられるよう、結論から書き出すのがポイントです。関係するエピソードがあれば、その後に記載することでよりインパクトを強くできます。
その後の文章では、当該企業を志望した理由や今後のビジョンを中心に文章を考えていきます。経験者の場合は、転職後にオペレーターとして活かせる強みも取り入れるのもおすすめです。
未経験者の場合
製造オペレーター経験がない場合、以下のような内容を考えてみましょう。
昔から機械の構造に興味があり、一人前の製造オペレーターとしてさまざまな機械の制作に携わりたいと考えています。
子供のころから機械の仕組みについて調べるのが好きで、趣味でプラモデルを作っていたため、手先を動かすような作業も得意です。 前職では、エアコン組み立てにおけるライン工程の一部を担当しており、機械製造の技術者を目指したいと思うようになったことが転職を決意した理由です。 未経験者でも着実に成長できるためのチームを組み、人材育成に力を入れている貴社に魅力を感じ、志望いたしました。 入社後は、ミスなく品質の高い製品を提供し続けられるオペレーターを目指します。 |
未経験の場合も、自分が一番に伝えたいことを書き出しの部分で述べましょう。その後、製造オペレーターになりたいと思った理由や、前職を踏まえてのオペレーターに対する適性をアピールしましょう。
未経験の場合、スキルや知識で十分にアピールできないため、入社後の目標を交えながら将来のビジョンを記載します。
具体的にどのような業務をこなしたいのか、どんなオペレーターになりたいのか、質問される可能性があります。業種についてリサーチしたうえで自分の考えをまとめておくようにしましょう。
関連記事:
・製造オペレーターに向いている人の特徴は?年収や将来性も解説
製造オペレーターの志望動機:NGな記入例
志望動機の内容に明確な指定はないものの、何でも自由に書いていいわけではありません。内容次第では、印象を悪くしてしまう可能性があります。志望動機を考える際には、以下のポイントに注意しましょう。
・条件面ばかりを中心に語っていないか
・具体性のない内容になっていないか
・明らかに真実味のない内容になっていないか
どのような内容が自己中心的で具体性に欠けるのか、注意すべき内容について解説します。
条件面ばかりを中心に語っていないか
待遇面や働きやすさに関する内容を中心にするのは避けましょう。
「基本給が他の会社よりも高かったから」「家からすぐ近くにあるから」「残業が少ないから」といった条件にフォーカスしていると「他で条件の良い会社があったらすぐに辞めるのでは?」と、採用担当者に思われる可能性があるからです。
待遇面や働きやすさで仕事を決めるのは、決して悪いことではありませんが、志望動機として記載するのは避けましょう。
具体性のない内容になっていないか
志望動機に具体性がなければ、仕事に対する熱意を上手く伝えられません。
・貴社は海外メーカーでは真似できないほど、使用する機械と製品の精度にこだわっており、製造オペレーターとしてより成長できると思い志望いたしました。
・製造業に昔から興味があり、ものづくりで社会に貢献したいと思い志望いたしました。 |
上記2つの文章を比べた場合、前者の方が当該企業を志望した理由や今後のビジョンが明確になっており、強い熱意を感じられます。
後者の場合、考え自体は決して悪くないものの、なぜその企業なのか、なぜ製造オペレーターなのかが分からず、強い熱意を感じません。
製造オペレーターや当該企業を選んだ理由について、詳しく記載するようにしましょう。
明らかに真実味のない内容になっていないか
なるべく良い印象を与えたいからといって、真実味のない上辺だけの内容にならないように注意しましょう。
「製造オペレーターとして世界を驚愕させたい」「会社を世界一の企業にしたい」「唯一無二のオペレーターになりたい」このような内容では、採用後の具体的なイメージが湧いてきません。
具体的なビジョンについて質問されて上手く答えられなかった場合、大きく印象を下げてしまうため注意が必要です。
この他では「起業したい」といった、いずれ離職することを前提としている内容も避けましょう。
製造オペレーターの志望動機:例文以外に押さえたいこと
志望動機の例文以外にも、製造オペレーターの仕事やその適性について正しく理解しておくと、より熱意のある志望動機を考えやすくなります。志望動機が思い浮かばない場合は、以下の項目について知ることから始めてみましょう。
・製造オペレーターの仕事内容
・向いている人の特徴
仕事内容や適性を知ることで、どのような人材を企業が求めているのかイメージしやすくなります。
未経験者の場合は、前職とオペレーターの仕事内容の共通点を見つけたうえで、志望動機でアピールしてみましょう。
製造オペレーターの仕事内容
製造オペレーターとは、製造工程にて加工機械を操作する人のことを言います。機械でなければ加工できない工程もあるため、製造業にとって必要不可欠な存在です。
【製造オペレーターが扱う主な加工機械】 ・NC旋盤:金属類を加工するための機械 ・切断機:金属類を切断するための機械 ・ラッピング加工機:製品を包装するための機械 ・プレス加工機:金属類を曲げたり伸ばしたりする機械 |
扱う機械によって具体的な作業内容は変わりますが、材料を機械にセットしてから、加工に関するデーターを入力します。加工が始まると動きに異常がないか監視します。
作業前後には、機械の清掃やメンテナンスを施し、不良品がでないようにするのも製造オペレーターの仕事です。
向いている人の特徴
製造オペレーターの適性には、以下のような内容があります。
・機械操作が好き ・1人で黙々と作業するのが好き ・集中力がある |
製造オペレーターのメイン業務は機械操作で、メンテナンスでは掃除や分解洗浄を行ないます。機械をいじるのが好きな人はオペレーターに向いています。
また、ほとんどの機械操作は、1人で行なうため誰かと協力して作業することは滅多にありません。1人で黙々と作業に打ち込むのが好きな人もオペレーターに向いているでしょう。
作業自体は機械が進めてくれるものの、加工データのちょっとした入力ミスで不良品になってしまうため、作業では高い集中力が求められます。
採用面接時に志望動機でアピールするコツ
志望動機の書き方について解説してきましたが、面接時の質問に対する受け答えも採用に大きく影響します。志望動機について質問された際には、以下のポイントを意識して話しましょう。
・自己PRと一緒に伝える
・ハキハキと話す
・書類の内容と一貫性を持つ
志望動機の内容を踏まえながら、上手にアピールするコツについて解説します。
自己PRと一緒に伝える
志望動機について質問された際には、自己PRを踏まえながら答えるようにしましょう。具体的には「自分の人柄・強み」に関するエピソードを添えるような内容です。
・志望動機の内容:昔から機械をいじるのが好きでオペレーターを目指しています。
・採用担当者の質問:機械いじりとは具体的にどのような内容ですか? ・面接時の受け答え:趣味のプラモデル作成において、3Dプリンターによる部品作成の経験があります。データ入力などにも慣れており、オペレーター業務でも活かせると考えています。 |
このように具体的なエピソードを交えることで、より人柄や適性をアピールしやすくなります。ある程度、採用担当者からの質問を予想したうえで、話す内容を考えておきましょう。
ハキハキと話す
志望動機に関係なく、面接時にはハキハキと受け答えするようにしましょう。また、受け答えの際には背筋を伸ばし、相手の目をまっすぐ見て話します。
声が小さかったり、姿勢が悪かったりすると自信がないように見えてしまうため注意しましょう。
書類の内容と一貫性を持つ
面接時に注意すべきなのが「書類の内容と面接時の受け答えに一貫性がない」という失敗です。
書類では機械をいじるのが好きで志望したと記載しているのに、面接では「人と話すのが苦手で黙々と作業するのが好きだから」と答えてしまうといった内容です。
書類の内容と面接時の受け答えに一貫性がなければ、本当の考えが相手に伝わりにくく「適当に志望動機も考えてきたのでは?」と思われる可能性もあります。
志望動機に記載した内容をある程度覚えたうえで、その内容に沿って受け答えするようにしましょう。
採用面接でチェックされる志望動機以外のこと
採用確率を上げるには、面接時のチェックポイントを理解しておくことも大切です。具体的なチェック内容は、以下の通りです。
・コミュニケーションスキルの有無
・これまでの仕事への取り組み方
・前職の退職理由
なぜこのような内容がチェックされるのか、受け答えの際の注意点を踏まえながら解説していきます。
コミュニケーションスキルの有無
面接時の受け答えでは、コミュニケーションスキル能力もチェックされています。
企業全体で製造目標を達成するには、各工程のオペレーター同士が積極的に話し合い、製造効率を挙げることが重要であるためです。
相手の意見を正しく理解し、自分の考えを明確に伝えられるか面接時にチェックされます。
これまでの仕事への取り組み方
これまでに携わってきた仕事に対する取り組み方も、面接時にチェックされます。業務に対してどのように取り組んできたのか、意識していた内容によってオペレーターの適性が判断できるからです。
今回解説した、オペレーターの仕事内容や適性を踏まえて、仕事への取り組み方について話すようにしましょう。
前職の退職理由
前職の退職理由も、仕事や会社の適性を判断するためにチェックされます。製造オペレーターは向き不向きがはっきりしており、前職の退職理由によっては、向いていない可能性があります。
嘘をついてはいけませんが、オペレーターに向いていないと思わせるような内容はなるべく避けるようにしましょう。
【オペレーターとしての適性を感じない退職理由の例】 ・毎日同じ業務の繰り返しが嫌になり退職しました。 ・1人で仕事をこなすのが嫌になり退職しました。 |
オペレーターは、ルーティンワークで同じ作業の繰り返しといった特徴があります。仕事中は1人で黙々と作業をこなします。
そのため、上記のような退職理由ではオペレーターに向いていないと、人事担当者に思われる可能性があります。
製造オペレーターの志望動機の例文についてのまとめ
今回は、製造オペレーターの志望動機の書き方や例文を紹介しました。
志望動機で仕事に対する熱意をアピールするには、オペレーターを選んだ理由や当該企業を志望した理由、入社後のビジョンを明確にすることが大切です。
反対に、具体性がなく、自己中心的な内容では、採用担当者に悪い印象を与えてしまいます。結論から書くことを意識したうえで、冒頭には一番伝えたい内容を記載するようにしましょう。
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