バス運転手で年収1,000万円を実現させる2つの方法

バス運転手に就職すれば、年収1,000万円を目指せるのか気になりますよね。

結論、バス運転手に就職して年収1,000万円の到達は、不可能ではないと言われています。ただし、年収1,000万円を目指す方法は限られています。

この記事では、年収1,000万円が目指せる理由と実現させるための2つの方法を紹介します。ぜひ、参考にして転職活動に役立ててみてください。

バス運転手で年収1,000万は不可能ではない

バス運転手に就職して年収1,000万円の到達は、不可能ではありません。かつて、バス業界は、待遇面や労働環境の悪さが指摘されていましたが、最近では改善されつつあるようです。

ただし、バス運転手の平均年収が全業界と比較して相対的に高いわけではないので、年収1,000万円を目指すには、いくつかの条件があります。

バス運転手で年収1,000万を実現する2つの方法

バス運転手の年収は、勤務先や経験、役職などによって大きく異なります。バス運転手に就職して年収1,000万円を実現する方法は、主に2つです。

大手のバス会社で管理職になる
独立して報酬の交渉をする

それぞれについて解説します。

大手のバス会社で管理職になる

大手のバス会社では、管理職になると年収1,000万円を超える可能性があります。管理職の例は、運行管理者、営業所長、安全管理者などさまざまです。管理職は、それぞれに責任と権限が伴います。

管理職を目指すにあたって、まずバス運転手としての経験を積む必要があります。一般的には、5年以上の実務経験が求められるようです。加えて、安全運転に対する意識の高さや、リーダーシップ、コミュニケーション能力などが求められます。

さらに、昇進試験に合格しなければなりません。昇進試験の内容は、筆記試験や面接など、会社によって異なりますが、バスに関する専門知識やマネジメント能力が問われるのが一般的です。

独立して報酬の交渉をする

バス運転手として独立し報酬の交渉ができれば、会社員時代以上に高い年収を実現できるかもしれません。個人事業主として活動すれば、報酬を自由に設定できます。一般的に、独立して年収1,000万円を達成するには、多くのクライアントを獲得し、効率的な業務が求められます。

一方で、独立すると年収1,000万円を目指せる一方で、収入が不安定になる可能性も認識しておきましょう。

また、クライアントを獲得するには、バス運転手としての業務だけでなく営業活動が必要です。また、安全運転を心がけ、顧客満足度の高いサービスの提供が、新たな仕事を獲得するための評判につながるでしょう。

バス運転手の平均年収は約398万円

厚生労働省の『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、バス運転手の平均年収は約398万円です。一方で、全体の平均年収の約414万円です。

バス運転手の平均年収は全体と比べると少し低い数値ですが、勤務先や働き方、年齢などによって大きく異なります。

参考：賃金構造基本統計調査令和４年賃金構造基本統計調査一般労働者職種 | 政府統計の総合窓口
参考：年齢・年代別に見る日本の平均年収（平均年収ランキング最新版）｜doda

バス運転手で年収600万円なら現実的に目指せる

バス運転手の平均年収は約398万円ですが、もう少し高い年収を求めたいと考えている人もいるでしょう。会社員のバス運転手の場合、年収600万円であれば現実的に目指せると言われています。

バス運転手に就職して年収600万円を目指す方法は、次の通りです。

都市部の大手バス会社や、高給を提示するバス会社を検討する
経験とスキルを積み、特別な資格を取得する
長時間労働もいとわない覚悟を持つ

それぞれについて解説します。

都市部の大手バス会社や、高給を提示するバス会社を検討する

一般的に、都市部にある大手バス会社は、地方のバス会社よりも給与水準が高いと言われています。都市部が地方より人件費が高く、バスの利用者数も多いことなどが理由です。

また、近年は人手不足の影響で、高給を提示して求人を募集しているバス会社も増えています。

もし、勤務地にこだわりがないのであれば、都市部の大手や高給を提示するバス会社に絞って就職活動するのも、年収を高くするひとつの手段です。

経験とスキルを積み、特別な資格を取得する

バス運転手として長く働けば働くほど、給与は上がります。また、安全運転や接客スキルなどが高い評価を得られれば、昇給や昇進につながるでしょう。

さらに、大型自動車第二種運転免許に加えて、観光バス運転者指導教育責任者や運行管理者などの特別な資格を取得すれば、高収入を得られる可能性があります。

長時間労働もいとわない覚悟を持つ

バス運転手は、早朝や深夜、休日など、不規則な勤務時間帯の勤務があります。加えて、バス運転手の人材不足などの影響で、長時間労働もあるようです。

長時間労働の結果、多くの残業手当が支給される例もあります。ただし、2024年4月からは、時間外労働の制限が強化されるので注意しましょう。

バス運転手はやめとけと言われる理由は？

先ほど触れた通り、バス運転手の平均年収は全体と比較して高い水準ではありません。その結果、「バス運転手への就職はやめとけ」と言われるケースがあるようです。

また、収入面以外にも、以下のような理由で「バス運転手への就職はやめとけ」と言われることがあるようです。

事故の心配がある
乗客からクレームがある
一般車からクレームがある
勤務時間の変更が多い
休日が少ない
運転に対してのプレッシャーがある
拘束時間が長い

昨今では、バス運転手の人員不足が課題に挙げられています。人員不足ゆえに、勤務時間の変更が多かったり、拘束時間が長くなったりしています。

公務員のバス運転手の年収は400〜500万円

都営バスや市営バスの運転手も、一般的には、他業種の公務員と同等の扱いです。東京都の場合、基本給が約32万円のため、賞与も含めた年収は400～500万円の間と想定できます。

地域ごとに給与水準も異なるので、公務員のバス運転手を目指す場合は、希望エリアの求人を確認しましょう。

参考：東京都の給与・定員管理等について｜東京総務局
関連記事：バス運転手の給料はどれくらいもらえるの？職種や地域、年代別の平均年収を紹介！

バス運転手の年収1,000万に関するよくある質問

バス運転手で年収1,000万円を目指すにあたって、世代ごとの収入は気になるでしょう。よくある質問は、次の通りです。

バス運転手で年収1,000万は大阪なら可能ですか？
バス運転手の給料が安い理由は？
バス運転手の平均月収はいくらですか？
バスの運転手の40代の年収は？
市バスの運転手は公務員ですか？

それぞれについて解説します。

バス運転手で年収1,000万は大阪なら可能ですか？

大阪でバス運転手として年収1,000万円を目指すのは、不可能ではありません。ただし、大手のバス会社で管理職に就くか、独立するかのどちらかでないと厳しいと言えるでしょう。

年収1,000万円に到達しなくても、大手のバス会社に就職したり、残業や休日出勤を積極的に行ったりすれば収入は高くなるでしょう。

また、他にも、副業で収入を増やしている人もいるようです。

バス運転手の給料が安い理由は？

バス運転手の月給が安い理由は多岐にわたります。たとえば、昨今では、マイカーが普及して、バスの利用者が減っています。

『一般社団法人日本自動車工業会』によると、2021年の乗用車世帯保有率は77.9％です。また、地方に限定すると、保有率は80％を超えています。

ただし、同じ運輸業でもタクシードライバーと収入を比較すると、バス運転手のほうが高年収とのデータがあります。『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、タクシー運転手の平均年収は約361万円ですが、バス運転手は約398万円です。

参考：2021年度乗用車市場動向調査について｜JAMA
参考：賃金構造基本統計調査令和４年賃金構造基本統計調査一般労働者職種 | 政府統計の総合窓口

バス運転手の平均月収はいくらですか？

バス運転手の平均月収は約29万円です。

ただし、あくまでも平均値であり、勤務先、年齢、経験、資格などによって月収は大きく異なります。

参考：賃金構造基本統計調査令和４年賃金構造基本統計調査一般労働者職種 | 政府統計の総合窓口

バスの運転手の40代の年収は？

『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、40代のバス運転手の平均年収は40歳～44歳が約431万円、45歳～49歳が約440万円です。40代は20代や30代以上に経験や責任が加算されるため、給与水準は高くなります。

また、バス運転手の平均年収は50代前半にピークを迎えます。年代ごとの平均年収は次の通りです。

年代	バス運転手の平均年収
～19歳	約241万円
20～24歳	約345万円
25～29歳	約358万円
30～34歳	約381万円
35～39歳	約395万円
40～44歳	約431万円
45～49歳	約440万円
50～54歳	約442万円
55～59歳	約414万円
60～64歳	約338万円
65～69歳	約291万円

参考：賃金構造基本統計調査令和４年賃金構造基本統計調査一般労働者職種 | 政府統計の総合窓口

市バスの運転手は公務員ですか？

市バスの運転手は、一般的には地方公務員です。もしくは、民間委託の職員の可能性もあります。

地方公務員の場合、安定した雇用と手厚い福利厚生を受けられますが、給与は大手バス会社よりも低い傾向にあるようです。

まとめ

今回は、バス運転手に就職して年収1,000万円を実現させる2つの方法などを解説しました。

バス運転手に就職して年収1,000万円を実現させる2つの方法は次の通りです。

大手のバス会社で管理職になる
独立して報酬の交渉をする

一方で、バス運転手の平均年収は約398万円です。それでも、バス運転手として年収600万円は現実的に目指せると言われています。

大手バス会社への就職や独立を視野に入れながら、今後のキャリアを考えてみてはいかがでしょうか。