バス運転手

バス運転手で年収600万は稼げる?職種別の仕事内容も紹介

更新日:

高年収のバス運転手

近年、多くのバス会社は運転手の確保に苦戦しており、最終便の前倒しや減便、路線の廃止などもよく耳にするようになりました。

そのため、バス会社はこれまで以上に運転手の募集に力を入れていますが、実際にバス運転手の仕事で高収入を得ることは可能なのでしょうか。

本記事では、バス運転手の仕事が、国内での高収入の基準となる年収約600万を稼げるのか、また、稼ぐコツなどについて解説していきます。

また、バス運転手の詳しい仕事内容や必要な資格、キャリアアップの方法も併せてご紹介します。

バス運転手への就職・転職を考えており、高収入を目指したい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

バス運転手で年収600万を稼ぐコツ

女性バス運転手がほほ笑む様子

結論から言えば、バス運転手で年収600万を稼ぐコツはあります。

バス運転手は、あまり稼げないイメージを持たれていることが多いですが、コツさえ押さえれば不可能ではありません。

以下で、バス運転手で稼ぐために押さえておきたいポイントについて詳しく解説します。

平均年収の高いエリアで働く

バス運転手で年収600万を稼ぐコツの1つ目は、平均年収の高いエリアで働くことです。

バス王国とも呼ばれる神奈川県や福岡県は、平均年収が約500万とバス運転手の年収が高くなります。

また、首都圏では他業種の賃金や物価も高いため、必然的に給与も上昇傾向です。

逆に、青森県、山形県、秋田県などの東北地方では、バス運転手の平均年収は280万程度に留まり、神奈川県などとの収入の差は220万にもなります。

バス運転手で高い年収を稼ぐには、まず平均年収の高いエリアを選択することが第一歩です。

【バス運転手の年収が高いエリア】

 都道府県バス運転手の平均年収
神奈川県501万3,600円
福岡県499万1,300円
埼玉県451万2,900円

【バス運転手の年収が低いエリア】

 都道府県バス運転手の平均年収
秋田県278万6,500円
山形県288万2,300円
青森県289万7,800円

出典:賃金構造基本統計調査 / 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種|e-Stat 政府統計の窓口

大手企業に入社する

バス運転手で年収600万を稼ぐコツの2つ目は、大手企業に入社することです。

大きな都市の会社や大手バス会社は、高い給与や手厚い福利厚生などが受けられる可能性があります。

特に都市部は地方の過疎地と比べて選べる職業が多く、バス会社も運転手確保のため、より高待遇の賃金などを設定しています。

また、大手企業は研修なども充実しており、未経験での入社でも安心です。

評価を上げて昇給する

バス運転手で年収600万を稼ぐコツの3つ目は、評価を上げて昇給することです。

バス運転手としての評価を上げるには、日々の業務の質の高さと、プロフェッショナルとしての姿勢が鍵となります。

まず、安全運転を徹底し、無事故・無違反の記録を維持することで、信頼性の高い運転手としての評価を確立します。さらに、乗客からの好評を得るためには、礼儀正しさや親切さを心がけ、サービス品質を常に高める努力が求められます。

加えて、効率的な運行管理や、緊急時の対応能力など、業務遂行能力の向上にも努めることが必要です。これには、継続的な自己啓発や研修への積極的な参加が役立ちます。また、同僚や上司と良好な関係を築くことも、評価の向上には欠かせません。

これらの取り組みを通じて、個人としての評価を高めることができれば、昇給や昇格の機会が増え、結果として年収アップに繋がるでしょう。

手当をもらう

バス運転手で年収600万を稼ぐコツの4つ目は、手当をもらうことです。

多くの運輸業界では、基本給の他にさまざまな手当が設けられており、これらを賢く獲得することで収入を大きく増やせます。例えば、夜間や早朝、祝日に勤務することで支給される割増賃金は、通常の労働時間帯に比べて高額なことが多く、これらのシフトを積極的に担当することが収入アップに繋がります。

また、長距離運転や特定の路線への配属など、特殊な業務に対する手当も存在し、これらの業務に挑戦することも一つの方法です。さらに、安全運転や無事故の継続など、運転手としての技術や責任を評価される手当もあります。

これらの手当を継続的に獲得することで、年収を大きく引き上げることが可能となり、バス運転手としてのキャリアをより充実させることができるでしょう。

バス運転手で年収600万は高い?平均年収と比較

運転手

続いては、バス運転手で年収600万は高いのか、低いのかについて、他の職業と比較しながら解説します。

平均年収は約399万円

令和4年の賃金構造基本統計調査によると、バス運転手の全国平均年収は399万円でした。

これは他の職業も合わせた日本全体の平均の給与より少し低く、賞与などと合わせて1か月の手取りにすると30万円ほどになります。

平均年収399万円は一人暮らしだと余裕がありますが、二人暮らしや家族の生活費としては貯蓄は難しい程度の収入です。

出典:賃金構造基本統計調査 / 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種|e-Stat 政府統計の窓口

タクシー運転手より年収が高い

同じく令和4年の賃金構造基本統計調査によると、バス運転手はタクシー運転手より年収が高いとの結果が出ています。

タクシー運転手の全国平均年収は約361万円で、その差は38万円ほどです。

特徴としては、バス運転手の平均年間賞与は約46万円で、タクシー運転手の約9万円を大きく超えています。

月収はバス運転手もタクシー運転手も同じくらいですが、賞与でタクシー運転手の年収と大きな差が付いているようです。

出典:賃金構造基本統計調査 / 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種|e-Stat 政府統計の窓口

働くエリアによって差が出る

バス運転手の年収は働くエリアによって差が出ることがわかっています。

全国でも特に神奈川県と福岡県のバス運転手の年収が高く、東北地方のバス運転手の年収は低くなる傾向です。

また、首都圏や大阪などの大都市でも平均年収は高くなる傾向ですが、同時に物価も高くなり出費も多くなります。

自身の生活費との兼ね合いを考慮して働くエリアを選ぶことが大事です。

年収は50代がピーク

令和4年の賃金構造基本統計調査では、バス運転手の年収は50代がピークとなります。

これはバス運転手としてのキャリアも長くなることに加え、役職手当などの手当も増えるためです。

また、ほとんどのバス会社が定年を60〜65歳にしていて、60歳以上になると退職して契約社員などとして再雇用となります。

そのため、平均年収も50代をピークに下がってくるようです。

出典:賃金構造基本統計調査 / 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種|e-Stat 政府統計の窓口

バス運転手の仕事内容

運転手

続いては、バス運転手の仕事内容を詳しく解説します。

バス運転手といえば、街中を停留所ごとに決められたルートで走る路線バス運転手を真っ先にイメージできると思いますが、それ以外にもバス運転手の仕事にはいくつか種類があります。

ここでは、

  • 路線バス運転手
  • 高速バス運転手
  • 観光バス運転手
  • 送迎バス運転手
  • 貸切バス運転手

の5つに分けて解説していきます。

路線バス運転手の仕事内容

路線バス運転手の仕事内容は主に、決められたルートを決められた時間に乗客を乗せて走ることです。

公共交通機関の代表で、通勤や通学客、通院する高齢者など地域住民の重要な脚としての役割があります。

路線バスは地域によって、公営バスと民間バスの種類があり、公営バスは地方公務員となるため安定した収入を得ることが可能です。

高速バス運転手の仕事内容

高速バス運転手の仕事内容は、都市間や都市と地方を高速道路などを使って乗客を長い距離運ぶことです。

路線バスと違い、目的地まで乗務したのち始発点まで再び戻ってくるまでが勤務となります。

高速バス運転手には「路線バス乗務員として3年以上経験を積んだうえで、健康面・評価面で一定の社内基準に合格した方」という基準があり、路線バスからのキャリアアップとしての位置付けです。

深夜帯の高速バスはより安全面において経験値や精神性などが求められます。

そのため手当も高くなり、高収入を希望するならば高速バスの仕事を目標の一つと掲げるのもおすすめです。

観光バス運転手の仕事内容

観光バス運転手の仕事内容は、旅行会社のツアーなどで集合場所やホテルなどから観光地へ乗客を運ぶことです。

生活の脚というより、娯楽やサービスを提供する傾向が高くなります。

観光バス運転手はまず日帰り旅行などの短距離のコースから経験を積み、都道府県をまたぐ宿泊を要する常務まであります。

ベテランになると、希望すれば修学旅行や団体旅行の貸切なども担当することが可能です。

長距離手当や宿泊手当などもあり、稼ぎたい人にとっては一つの選択肢にすると良いかもしれません。

送迎バス運転手の仕事内容

送迎バス運転手の仕事内容は、雇われた先の企業や施設などと直接契約をして、社員や利用者などを乗せて送迎することです。

社員寮から工場、介護施設の利用者を自宅から施設まで送迎、そのほか、幼稚園や自動車学校、ホテルのリムジンバスなどの送迎バスがイメージできるでしょう。

ピックアップする乗客はあらかじめ決まっており、運行ルートも比較的短いことがほとんどです。

また、送迎は主に朝・夕方など時間が決まっていて、企業などとの契約によりその他の時間は施設のメンテナンスや清掃など他の仕事を任されることもあります。

専属の運転手となるため、仕事内容や拘束時間によっては給与にプラスして出来高払いの能率手当なども付与されることがあります。

貸切バス運転手の仕事内容

貸切バス運転手の仕事内容は、社員旅行や修学旅行などあらかじめルートが決められた場所を、予約で貸し切られたバスで乗客を案内することです。

バス運転手の中でも、長距離バスや観光バスなどでキャリアを積んだベテランの運転手のみが乗車できます。

ある程度の経験値が必要なため、貸切バス運転手としては日が浅かったとしても、他のバス運転手の仕事より給与が高く設定されている傾向があります。

バス運転手が年収を上げるためのキャリアプラン

運転手

バス運転手が年収を上げるためのキャリアプランは、バスの指導員や本社での人事などへの転換、または営業所の役職や所長などを目指すキャリアプランがあります。

バス運転手は主に路線バスからそのキャリアが始まり、3年ほどの経験値と健康面での問題がなければ、高速バスなどの長距離での勤務によって手当も多く付くようになります。

そのままバス運転手としてのキャリアを積み重ねることも可能ですが、より給与面や立場でのステップアップを目指して指導運転士となるキャリアもあります。

大きな会社では、本社での総務や人事、営業などの仕事も選択肢として考えられます。

また、バス運転手としての経験値などを活かして、営業所の役職や所長として安全運行に責任を持つ立場を目指すこともキャリアプランとして選択肢の一つです。

路線バス・観光バス・送迎バス

                                                                        ▼

高速バス・夜行バス

                                                                        ▼

貸切バス

                                                                          ▼

運転指導士

                            ▼                                                                                ▼

営業所(助役・副所長・所長など)本社(人事・総務・営業など)

出典:バス運転士就職支援ガイド|公益社団法人 日本バス協会

バス運転手に必要な資格

運転手がバスの窓からこちらを除く様子

ここで、バス運転手に必要な資格を押さえておきましょう。

未経験でも会社に入社後、会社からの補助を得て取得することがほとんどです。バスのみでなく他の職種でも有用な資格となります。

大型二種免許の取得が必須

バス運転手になるにはまず、大型二種免許の取得が必須になります。

取得するための条件としては、

  • 年齢が21歳以上
  • 普通・準中型・中型・大型・大型特殊免許のいずれかを取得して3年以上の人
  • 聴力・色彩テストなどの身体的な基準をクリアした人

などがあります。

大型二種免許の取得方法

大型2種免許の取得方法は、まず大型免許の教習を行なっている自動車学校に火曜必要があり、通学・合宿どちらの教習所もあります。

費用の目安は、40万円〜60万円です。

普通自動車免許しか持っておらず、トラックなどの大型車を運転したことがない人にとっては、いきなり大型二種免許を取得するのはかなり難関です。

バス会社が運転手育成のために用意している「大型二種取得制度」を利用すると、費用を負担してもらいながら免許を取得することができます。

ただし免許取得後は、会社の規定の年数は、その会社のバス運転手として勤務しなければならないなどの条件があるため注意が必要です。

「バス運転手で年収600万は稼げる?」に関連してよくある質問

バスが高速道路を走る様子

ここからは、「バス運転手で年収600万は稼げる?」に関連してよくある質問にお答えしていきます。

バス運転手の仕事できついことは何ですか?

バス運転手の仕事には、「きつい」と感じやすい理由がいくつかあります。

まず、長時間にわたる運転は、体力的にも精神的にも大きな負担となります。集中力を継続することは安全な運転を確保するために不可欠でありながら、運転手にとっては大きなストレス源です。

次に、乗客とのトラブルは予期せぬ状況を生み出し、プロフェッショナルで冷静な対応を求められる場面が頻繁にあります。これらの対人関係のストレスは、日々の業務をより複雑なものにしています。

また、厳しいダイヤを守りながらの運行は、交通状況や天候といった予測不可能な要因に左右されるため、運転手にとっては常に挑戦的です。そして、休憩のタイミングが不規則であることは、生活リズムを整える上で大きな障壁となり、長期的な健康にも影響を与えかねません。

これらの点から、バス運転手という仕事はきついと言われているのです。

バス運転手の仕事に向いている人はどのような人ですか?

バス運転手の仕事に向いている人は、車の運転や乗り物が好きで、長時間の運転でも苦にならない人です。

また、路線バスなどはほぼ毎日同じ道を繰り返し乗務するため、同じことを飽きずに黙々とできる人も向いています。

かなり注意力も必要で神経もすり減りますが、お客様からの「ありがとう」や「ご苦労様」などの言葉を直接受け取れる仕事でもあります。

運転が好きで、尚かつ人の役に立ちたいという気持ちがある人も、バス運転手に向いていると言えます。

「バス運転手で年収600万は稼げる?」についてのまとめ

バスが横に並ぶ様子

今回は、バス運転手で年収600万は稼げるかについてまとめてきました。

本記事を参考にして、バス運転手への就職・再就職、キャリアアップを検討してみてください。

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