Amazonや楽天などで宅配をしている方も多いと思います。佐川急便の運転手さんが配送に来ることもありますよね。
そんな佐川急便の運転手になりたいと思ったことはありませんか？
不景気で平均年収が下がりつつあるこの時代、口コミでの佐川急便の運転手の平均年収は高い方に位置しています。
激務でもなんでもいいからとりあえず宅配の運転手に転職したいと考える方も多いのではないでしょうか。
佐川急便の運転手に転職をお考えの方は是非この記事を参考にしていただければ嬉しいです。
1.仕事が激務と噂の佐川急便はどんな運送会社？
佐川急便は運送会社の中でも大手企業にあたります。
佐川急便の創業は1957年からで、このうち宅配便事業に参入したのは1998年からですので歴史的には意外と浅いものなのです。
佐川急便というと青と白を基調にした爽やかなイメージです。一時期佐川急便の運転手のことを「佐川男子」と呼び、女性の間で「おうちに来てくれる身近な王子さま」として人気を博していました。
佐川急便には、４種類の運転手がいます。
どの運転手になるかによって激務か、年収も大きく変わってきます。
１、セールスドライバーです。
佐川のメインの仕事であり、根幹となる仕事です。
運転手でありながら営業もします。
そのためセールス(営業)ドライバー(運転手)です。
ノルマが厳しく、定期的に係長クラスが課長に叱咤され、それが下へ下へ伝播していきます。
営業成績が良い人は何も言われないですが、ストレスもかなりたまります。
ですが、営業手当がつくため残業や営業を頑張れば月収は５０万も見込める額に達します。
店を出すための資金を貯めるなど目的のためにこのセールスドライバーをする方は多いです。
２、宅配ドライバーです。
軽自動車を運転して一般宅に荷物を届けるため、営業も少しありますがノルマ等はありません。
主任とのコミュニケーションをしっかりしていれば特に問題はないでしょう。
３、路線ドライバーです。
これは大型トラックで運転手が配送センターから各営業所へ荷物を運びます。
夜間に大型トラックを運転することになりますが、他の部署のように殺伐としてないため精神的にかなり楽です。
４、大企業向けドライバーです。
大手企業、大型商業施設など１つの地点に運ぶか、工業団地などに荷物を運ぶことが多いです。
こちらは荷物を積み込み、配送、荷下ろしのみで営業をする必要がないため、精神的にも楽ですね。
この仕事は係長や主任クラスが午前中に終わらせ、午後から別業務に回ると言った兼任型運転手も多いです。
営業手当もつかないため、給与は基本給に近くなります。
ここでは、１番目のセールスドライバーに焦点を当てて、ご紹介していきます。
関連記事：佐川急便は激務か？ブラック/ホワイト徹底調査！口コミや評判から実態を暴露
2.佐川急便におけるセールスドライバーの仕事の流れ
セールスドライバーの１日の仕事の流れです。
荷下ろし(トラックからコンベアに降ろしていきます)
仕分け(コンベアから各地域の所定の場所に降ろしていきます)
荷積み(各地域の所定の場所からトラックに乗せていきます)
配送(各企業への配送です)
集荷(各企業を訪問して荷物を預かります)
宅配(各御宅へ配送します)
事務処理(サインをいただいた伝票や代引きなどの伝票の整理です。)
朝6時に運転手はみんな出社します。
荷下ろし後に仕分けされたものをトラックに積み込み準備します。
カスタマー職やパートの方達がきた後に朝礼もあります。
配送しながら営業や集荷なども行なっていきます。
その後、夕方から夜間指定の配達や宅配の再配達に回っていきます。
そして、ようやく伝票整理して事務処理して終わりです。
また、部署によっては配達が遅い人のフォローもしていかないといけないので大変です。
3.佐川急便の仕事できついところ4つ
3.1 佐川急便の仕事できついところ1.営業ノルマ
運転手の仕事でもっともきついのが営業ノルマです。
各企業や家庭を回りつつ、母の日や父の日などのギフトの販売ノルマがあります。
造花などのクォリティが低いものを、3000円など割高な値段で販売します。
売れなければ自腹なため、バイトの子に売ったり友達に売ったりする人もいます。
運転手の毎年１万以上の自腹はざらではないです。
3.2 佐川急便の仕事できついところ2.長い拘束時間
運送会社全般に言えることなんですが、基本的に拘束時間は長いです。
まず、朝はどれだけ仕事ができる人でも6時に出社しています。
18時や19時頃が定時ということになってるんですが、ドライバーの勤務が当然そこで終わるわけもありません。
夜中の配達は22時までする場合もあるります。
それから伝票整理など事務処理してとなると、23時あたりまで仕事して帰宅は0時。
ほぼ帰って寝るだけの生活の人も多いです。
3.3 佐川急便の仕事できついところ3.厳しい縦社会
佐川急便はどこまでも縦社会になっています。
横のつながりも少なからずありますが、それがふいに異動によって縦に変わることもあります。
上司から部下へ叱責があり、それが下へ下へ行くので入社直後などは課長クラスに声をかけられるだけでビクビクします。
運転中、電話に少し出られないだけで係長から鬼のように理不尽な怒号が飛んできます。
体育会系のノリが苦手な人は、この仕事はやめておいた方がいいでしょう。
3.4 佐川急便の仕事できついところ4.仕事量過多による激務
佐川急便の運転手はいつも走って配達をしています。ご存知の方も多いのではないでしょうか。
仕事量が多く、そうしてないと晩までに配達が終わらないためです。
運転手同士でも配達物の振り合い、商業施設などのスポットで働く人に小さな荷物をお願いしたりして仕事を減らしています。
連日の残業で睡眠不足なため、乱暴な運転になってしまうこともあります。
本来運転手が停車してはいけないとこに停車して、警察の方から切符をきられるということも多々あります。
切符を切られると反省文を書かされ、大勢の前で課長に叱責されるため精神を病んでしまう人も多くいます。
何でもないことにイライラしてタクシーの運転手や、配達先の人にまで誰彼構わず怒ってしまう人もいました。
いかに時間と格闘しながら自分を律するかが大事ですね。
4.宅配業における課題
4.1 ネット通販の拡大
近年のネット通販の拡大によって、運転手の負担はかなり増えました。
楽天のスーパーセールや、Amazonのスーパーフライデーなどの時期は特に大変です。
再配達の嵐になるため連日前日の配達分などが溜まっていき、運転手の負担はかなりきつくなります。
4.2 ドライバー不足
ドライバー不足も運転手の負担の原因ですね。
辞める理由は様々ですが、
・上司からの怒号
・配達先からのクレームの多さ
・物量の多さ
・仕事量の多さ
・営業のノルマの多さ
これらは他の会社とは比になりません。
体調を崩したり、精神を病んでしまってやむなく辞めて行く方も多いです。
そのため、佐川急便のドライバーは常時募集中となっています。
4.3 ドライバーの高齢化
若くフレッシュな新入社員たちはまだそれほど忍耐力が付いてない人が多いです。
ここを辞めてもまだ選択肢があるからですね。
実際に入ってみて縦社会に向かないとわかるとすぐ辞めていきます。
しかし、家庭を持ってる世代の方達は辞めるに辞められないので我慢して働きます。
そのため、中高齢のドライバーが残っていきます。
また、他の企業では稼げないため結婚後安定を求めて大企業である佐川急便の運転手として応募しに来る方も多いようです。
佐川急便の運転手は30代後半でも新人としてこき使われるため、体力が持つかどうかがネックになってきます。
ドライバーの高齢化は佐川急便の課題としてこれから取り組んでいかないといけないでしょう。
5.佐川急便の課題に対する取り組み
佐川急便は今、CSR(企業の社会的責任)といって様々な事に取り組んでいます。
1.コーポレートガバナンス
企業理念に基づいた内部統制の基本方針です。
2.安全への取り組み
・安全を支える体制づくり
・プロドライバーの育成
・エコ安全運転の取り組み
・車両対策
・子供達の安全を守る
・地域活動
これらは定期的に研修を行い、安全への意識を高めています。
研修は契約社員やパートの方などにも行われ、１日所定の場所でビデオなどを見たりディスカッションなどをする研修があります。
3.品質管理への取り組み
・品質向上への取り組み
・お客様満足度の向上への取り組み
・最新技術の導入
などを推進しています。
4.環境への取り組み
・環境対応車の導入
・環境に配慮した物流施設
・車両のリサイクルや、ユニフォームの再利用など
・環境啓発活動を実施
・保全活動など
これら取り組みをして、エコにも取り組んでいます。
5.スポーツ活動への取り組み
6.財団活動への取り組み
7.ワークライフバランスへの取り組み
佐川急便では社内結婚も多いため、育児サポートや子育て支援など徹底しています。
介護支援や、パワハラなどのカウンセリングの窓口なども開設され、働きやすい職場に変わるように徹底しています。
8.社外からの評価
これらの活動において、賞や認定などあらゆる他事業から評価されているようです。
近年は昔ほど運転手の負担は減りました。それでもまだ激務による残業の超過などの問題はあります。
ですがワークライフバランスも導入されていますし、福利厚生など待遇はとても良い環境だと思います。
関連記事：佐川急便の手取り給料はいくら？雇用形態や職種で異なる手取り給料を一挙解説！
まとめ：佐川急便は昔に比べればきつい仕事は減った
昔の佐川急便のセールスドライバーはずっと休みがないことなどもザラでした。
残業も当然超過していました。
しかしその分の給与は出ていたようです。なので佐川急便は陸のマグロ漁船とも呼ばれ、きつい職場ですが我慢して働けば年収1000万は稼げたと言われています。
最近は人もたくさん雇い入れ運転手一人当たりの仕事量負担の軽減、働きやすい職場、待遇などを改善しています。
年収は少し落ち着き、昔ほど佐川急便の運転手でも稼げなくはなりましたが、他の企業と比べるとまだまだ稼げます。
運転手として高収入が欲しいのであれば是非働いて欲しい職場だと思います。
