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設備保全の給料・年収は?きつさや将来性も解説

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作業員がチェック作業を進める様子

設備保全への転職を考えており、給料や年収が気になるという人もいるのではないでしょうか。特に未経験から転職する場合「年収が極端に下がってしまうのでは」と、不安に感じるものです。

今回は、設備保全の給料や年収について詳しく解説していきます。年収を上げる方法なども紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

設備保全の平均年収

機械設備を点検する様子

設備保全が含まれる「産業用ロボットの保守・メンテナンス」の令和5年における平均年収は、512万円です。

働き始めと推測される20代前半の平均年収は351万3,300円で、ピークは50代後半で645万2,200円でした。

全産業の令和4年における平均年収が458万円であるため、全体の平均よりも高水準と言えるでしょう。

出典:職業情報提供サイトjobtag・産業用ロボットの保守・メンテナンス|厚生労働省
出典:令和4年分・民間給与実態統計調査|国税庁

設備保全|求人の推計年収

求人を探す様子

設備保全の平均年収を前述しましたが、働き始めたばかりや雇用形態別での収入が気になる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、実際にある設備保全の求人データをもとにした、雇用形態別と地域別の推計年収を紹介していきます。未経験者を歓迎している求人に特化した推計年収も紹介していますので、参考にしてみてください。

雇用形態別の推計年収

設備保全の求人を多く取り扱う「求人ボックス」が公表したデータによると、設備保全の雇用形態別の推計年収は、以下の通りです。

  • 正社員:419万円
  • 派遣社員:379万3,152円(平均時給1,796円)
  • アルバイト:224万5,056円(平均時給1,063円)
    ※派遣社員とアルバイトの推計年収は、平均時給で1日8時間・月22日働いた場合で算出しています。

先ほど紹介した、全産業の平均年収と比較すると、正社員の場合で40万円ほど下回る結果となりました。

働き始めの推計年収であることを踏まえると、極端に年収が低いわけではないと言えます。次に未経験者を歓迎している求人の推計年収を見ていきましょう。

仕事内容推計年収
クリーンルームや商業施設における設備保全288~408万円(月給24~34万円)
タイヤ製造工場における設備保全380~580万円(月給の記載なし)
自動大型物流倉庫における設備保全300~444万円(月給25~37万円)

上記データは、各種手当や賞与を含めていないため、実際の年収はさらに上がると予想されます。働き始めの年収は350〜400万円ほどを想定しておくといいでしょう。

参考:設備保全・未経験|indeed
参照:設備保全の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス給料ナビ

地域別の推計年収

設備保全の推計年収は、地域によっても差があります。各地域の推計年収は以下の通りです。

地域推計年収
北海道・東北391万円
甲信越・北陸397万円
関東432万円
東海407万円
関西412万円
中国398万円
四国418万円
九州・沖縄384万円

最も推計年収が高かったのは、関東エリアの432万円で、次いで関西が412万円という結果でした。

都市部は生活費が高くなりやすく、それに応じて給料も高く設定されていたり、工場や企業が多く需要が高かったりすることが、推計年収に差がある原因と考えられます。

参照:設備保全の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス給料ナビ

設備保全の年収ランキング

遠くを見つめる作業員の様子

マイナビ転職が公表した「2024年版・職種別モデル年収平均ランキング・全322種」の結果によると、設備保全職が含まれる職種のランキングは以下の通りでした。

  • 設備管理(医薬・食品・化学・素材):127位(539万円)
  • 設備管理、保守(空調・ガス・上下水・消防等):203位(499万円)
  • その他施設・設備管理・警備・清掃関連職:241位(472万円)

上記の通り、設備保全を行う施設の業種によっても年収に違いがでることが分かります。

参考:2024年版・職種別・モデル年収平均ランキング|マイナビ転職

設備保全の年収を上げるコツ

デスクワークの様子

ここまで設備保全の年収について解説してきましたが、さらに年収を上げることも可能です。技術者として年収を上げる具体的なコツは、以下の通りです。

  • 関連資格を取得する
  • さまざまな工場で経験を積む
  • 待遇の良い会社に転職する

どのような資格が役立つのか、3つのコツについて解説します。

関連資格を取得する

設備保全の技術者として仕事の幅を広げられれば、平均年収を上げやすくなります。そこでおすすめするのが関連資格の取得です。

扱う機械設備にもよりますが、設備保全の仕事で役立つ資格には、以下のような種類があります。

  • 第一種、第二種電気工事士
  • 第三種電気主任技術者
  • ボイラー技士

電気系統の設備保全で役立つのが電気工事士や電気主任技術者です。どちらも特別な受験資格はなく、未経験者でも取得可能です。

難易度は決して低くないものの、キャリアアップを目指して働きながら取得を目指す人も少なくない資格です。

ボイラー技士とは、ボイラー設備を扱うための資格で、ビルや工場における給湯設備などの保守・点検業務で役立ちます。2級であれば誰でも受験可能です。

関連記事:電気工事施工管理技士とは?資格取得の難易度やメリット
関連記事:【第三種】電気主任技術者とは?将来性が高い4つの理由
関連記事:ボイラー技士の難易度と資格取得方法に関する対策|仕事内容と勉強方法

さまざまな工場で経験を積む

設備保全の主な仕事内容には「予防保全・修理保全・予知保全」などがあり、従事する工場によって扱う機械設備が異なります。

技術者として成長するには、保守点検や修理などさまざまな業務で経験を積み重ねることが大切です。担当できる業務が増えるほど評価も高まるため、昇給や昇格に役立つでしょう。

待遇の良い会社に転職する

設備保全の技術者として経験を積み、関連資格を取得できれば、さらに待遇の良い会社への転職もしやすくなります。

設備保全の需要は高く、さまざまな求人があるため、待遇や仕事内容を比較しながら転職先を決めていきましょう。

身に着けた知識を活かして、生産技術やメンテナンスエンジニアに転職することも可能です。

高年収を目指せる設備保全の求人例

女性がデスクワークをこなす様子

設備保全の技術者として経験を積み、関連資格を取得すれば好待遇な企業への転職もしやすくなります。高収入を目指せる求人には、以下のような内容があります。

【求人1】

主な仕事内容不動産会社が運営するマンションにおける消防設備の定期点検や補修の立ち合いなど
給与・年収600~740万円
休日年間122日
福利厚生各種保険完備、通勤手当

【求人2】

主な仕事内容石油精製装置のメンテナンス業務など
給与・年収500~1,000万円
休日未掲載
福利厚生未掲載

【求人3】

主な仕事内容既設生産設備の保全や安全対策実施、新規設備導入の推進など
給与・年収500~900万円
休日125日
福利厚生各種保険完備、寮・社宅あり

このように、経験を積めば好待遇な企業への転職が可能となります。企業側の応募者に対するニーズを把握しながら経験を積み重ねていきましょう。

参考:設備保全|indeed

設備保全の年収とは別に知っておくべき将来性

工場設備について作業員が話し合う様子

設備保全は、機械設備の保守・メンテナンスを通じて、健全な稼働をサポートする役割を担っています。

機械が故障した場合、生産ラインがストップしてしまい大きな損失が生まれるだけでなく、近くで操作する作業員がケガしてしまう可能性もあります。

製造業における、従業員の安全確保と安定供給を維持するうえで、設備保全は欠かせない存在と言えるでしょう。

近年は、AI技術を活用した自動化が進んでいますが、全ての機械異常をAIだけで感知することはできません。将来的にも設備保全の需要は下がるとは考えにくく、将来性は高いと言えるでしょう。

整備保全の年収や仕事に関するよくある質問

確認作業をこなす様子

最後は、設備保全の年収や仕事に関する、2つのよくある質問に答えていきます。

  • 設備保全の仕事はきつい?
  • 設備保全の仕事は未経験からでも挑戦できる?

設備保全のきつさや未経験での挑戦に関する内容ですので、転職を検討するうえで参考にしてみてください。

設備保全の仕事はきつい?

設備保全に転職した人の中には、仕事のきつさを理由に仕事を辞めてしまう人もいます。仕事を辞める主な理由には、以下のような内容があります。

  • ルーティンワークで仕事がつまらない
  • 常に設備について学び続けなければならない
  • 汚くて労災のリスクもある

機械設備の点検やメンテナンスを行う設備保全の仕事は、毎日の仕事に大きな変化はありません。同じ作業の繰り返しとなるため、変化を求める人にとってはつまらなく感じてしまう可能性があります。

機械設備は常に進化し続けており、近年はAI化も進んでいます。設備保全の技術者は、機械設備について学び続けなければなりません。

機械設備のメンテナンスや修理では、手先が汚れやすく機械に巻き込まれるといった労災のリスクも少なからずあります。

関連記事:設備保全の仕事はきつい?理由や仕事内容、現役従事者の声

設備保全の仕事は未経験からでも挑戦できる?

設備保全の仕事は、機械設備の点検やメンテナンスに関する知識やスキルが求められるものの、未経験からでも転職できます。

近年は、製造業全体で人手不足が深刻化しており、若手人材の確保を目的に未経験者を歓迎している企業が増えてきています。

未経験で設備保全に転職する場合は、社内教育や研修制度が充実しているかをチェックするようにしましょう。

設備保全は高年収も十分目指せる仕事

作業員が腕を組む様子

令和5年の設備保全の平均年収は512万円であり、全産業の平均年収を50万円ほど上回っています。

働き始めの推計年収は350〜400万円であり、他の産業よりも低いというわけではありません。設備保全は製造業に欠かせない存在であり、経験を積み重ねていくことで高収入も十分目指せます。

仕事のきつさも理解したうえで、転職を検討してみましょう。

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この記事を書いたライター

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T・S

工業高校・航空専門学校で「電気工事士」「危険物取扱者」「けん引免許」などの資格を取得。学校卒業後は、航空貨物を扱う会社の輸入部署にて、倉庫業や物流業に関する仕事に約8年ほど従事。転職後はカーコーティング会社でマーケティング担当として約5年間勤務。現在は自身の経験をもとに専業Webライターとして活動中。

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