職務経歴書は自分の経験や強みをアピールするため重要なものです。
本記事では、建築施工管理の仕事に転職する際に参考にできる、職務経歴書の書き方を紹介します。
職務経歴書では、単純に資格の有無を伝えるだけでなく、過去のプロジェクトを通してどのように問題を解決してきたのかを伝えることが重要です。
建築施工管理への転職を検討している方は参考にして下さい。
建築施工管理者:職務経歴書の書き方
建築施工管理の職務経歴書は読みやすく、伝わりやすくするためにこれまでの経験や自己PRなどを分類して記載するようにしましょう。
どういった書き方をすればいいのか、具体的に解説します。
プロジェクトごとに分けて記載する
前職で担当したプロジェクトは、期間や工事の規模など1つ1つ分けて書くようにしましょう。以下に例を記載します。
【プロジェクト期間】
20○○年○○月~20○○年○○月(○年○ヶ月)
【プロジェクト概要】
東京都港区 ○○ビル新築工事
RC造地下○階・地上○階建 オフィスビル
【工事規模】
敷地面積○○○○㎡、延床面積○○○○㎡、受注金額○億○○万円
【人数】
○○名
【担当業務】
施工管理業務
志望企業と関連のある情報を記載する
志望先がどういった建設物を中心に工事をしているのか、例えばS造やRC造など自分の得意とする構造と同じであればぜひ記載しておきましょう。
また、CADの使用経験や大学で書いた論文が志望先と関連する場合、記載しておくと印象アップに繋がるかもしれません。
自己PRは実体験を重視して記載する
自己PRは過去の実経験を元に記載しましょう。施工管理業務の中で大変だったこと、それをどのようにして乗り越えてきたのか、具体的に記載してアピールしてください。
また、普段どういったことを意識しながら仕事をしていたのか、安全面の配慮や予算管理、工期に間に合うためにどんな工夫をしたのかなど、これまでの経験を元に記載しましょう。
学習意欲をアピールする
企業は向上心のある人を採用したいと思うはずです。
スキルアップするために日頃勉強していることや、新たに資格を取得するのであれば、それも記載して学習意欲があることをアピールしていきましょう。
保有資格をアピールする
建築施工管理以外の資格も取得しているのであれば、必ず記載しましょう。
宅地建物取引士や建築士など建築施工管理と関連する資格であれば、アピールポイントになります。
資格名と資格取得日は正しく書きましょう。
企業のニーズに合った強みをアピールする
同じ建築施工管理技士を募集している企業でも、ビルの開発を中心にしている企業、マンションを中心に建設している企業など、それぞれ担当ジャンルは異なります。
企業が欲しがっている人材と、自分の経験や得意としていることがピッタリ当てはまると、大きなアピールポイントになる可能性があります。
企業のHPや求人情報からニーズが何なのかを詳しく調べておくようにしましょう。
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経歴書には建築施工管理者に必要なスキルや能力を記載
建築施工管理に求められるスキルや能力は以下の通りです。これらを職務経歴書に組み込んでおくことで志望先へのアピールになるでしょう。
マネジメント力
建築施工管理は、多くの人の中心に立って仕事を回していかなければいけません。建築工事では、職人、関係企業、施工主などさまざまな人と連携しながら工事を進めていきます。
その中で、建築施工管理は工事を円滑に進めるために指示を出したり、各種依頼をしたり、安全に工事ができているか確認をしたりする、リーダーのポジションに立っています。
そのため、建築施工管理は年齢や性格が異なる人を上手くまとめるマネジメント能力が必要です。
職務経歴書には実際にどんな指示を出していたのか、人をまとめるためにどんな行動をしていたのかを具体的に書きましょう。
コミュニケーション力
上述した通り、建築施工管理はさまざまな人と関わりながら仕事を進めていきます。
建築工事において重要なことは工期を守ること、事故なく無事に工事を完了させることなどがあります。
これらを守るためには工事に関係する人と、日頃から密にコミュニケーションを取っておく必要があります
職務経歴書には、職人や関係企業と日頃からどんなコミュニケーションを取っていたのか、
また円滑な人間関係を築くためにどんな工夫をしたのかなどを、具体的なエピソードを添えて書きましょう。
不測の事態への対応力
建築工事においてトラブルは日常茶飯事です。天候の乱れ、資材の遅れなど、予想できないことが起きてしまいます。
そういった時にどう対応するかによって、建築施工管理の能力が分かるものです。的確に指示を出したり、
上司や関係企業と連携をはかってトラブルに対応したりと臨機応変な対応力が必要になります。
職務経歴書には実際に起きた不測の事態と対応策、最終的にどうなったのかを事例を盛り込んで書くようにしましょう。
建築施工管理者:職務経歴書のサンプル
建築施工管理者の職務経歴書サンプルを以下の項目に分けて、それぞれ解説します。
- 職務要約
- 職務経歴
- 保有資格
- PCスキル
- 自己PR
職務要約
○○大学卒業後、株式会社○○に入社。施工管理者補佐として駅ビル開発工事を担当。施工管理、安全管理、工程管理の補助業務に携わりました。
次に配属された株式会社○○の本社ビル建設工事では、施工管理者として施工計画、工程管理、予算管理、安全管理などに携わりました。
現在はタワーマンションの建設工事で工事全体の管理から、住民への説明、関連企業との打ち合わせなど施工管理業務全般に携わっています。
職務経歴
20○○年○○月~現在 ○○株式会社
事業内容:建設事業
契約:正社員
資本金:○億○千万円
従業員数:○○名
【プロジェクト期間】
20○○年○○月~20○○年○○月(○年○ヶ月)
【プロジェクト概要】
東京都渋谷区 ○○駅前再開発事業
S・RC・SRC造地下2階・地上5階建 複合施設(ホテル、店舗、フィットネスクラブ)
【工事規模】
敷地面積○○○○㎡、延床面積○○○○㎡、受注金額○億○○万円
【人数】
○○名
【担当業務】
施工管理業務補佐(施工計画、工程管理、安全管理)
【プロジェクト期間】
20○○年○○月~20○○年○○月(○年○ヶ月)
【プロジェクト概要】
東京都新宿区 株式会社○○本社ビル建設工事
RC造地下1階・地上7階建
【工事規模】
敷地面積○○○○㎡、延床面積○○○○㎡、受注金額○億○○万円
【人数】
○○名
【担当業務】
施工管理業務(施工計画、工程管理、予算管理、安全管理)
【プロジェクト期間】
20○○年○○月~現在
【プロジェクト概要】
東京都港区 タワーマンション建築工事
S・RC・SRC造地下2階・地上15階建
【工事規模】
敷地面積○○○○㎡、延床面積○○○○㎡、受注金額○億○○万円
【人数】
○○名
【担当業務】
施工管理業務全般
住民説明
関連企業との打ち合わせ
保有資格
1級建築施工管理技士(20○○年○○月取得)
管理技術者(20○○年○○月取得)
普通自動車第一種免許(20○○年○○月取得)
PCスキル
Word、Excel、PowerPoint
AUTO-CAD(製図制作、修正)
自己PR
私が得意とするのはコミュニケーション能力です。これまで駅ビル開発、ビル、マンションの建設と多種多様な建築施工経験を行ってきた中で、
円滑な工事を進めるために現場作業員だけでなく、関係企業との連絡や報告をこまめに行ってきました。
工事の進捗状況を共有し、スケジュールをこまめに調整してきたことで、資材遅れや工期遅れなどのトラブルを未然に防ぎ、計画通りに建設を進めてきました。
また、最近では部下の育成にも取り組んでいます。施工管理者として1日でも早く1人前になるよう教育、指導も努めてまいりました
貴社ではこれまでの豊富な経験を活かした業務だけではなく、人材育成にも力を注いでまいりたいと考えております。
関連記事:土木施工管理の職務経歴書の書き方・注意点・例文を紹介
建築施工管理者の経歴書に関するまとめ
一般的に職務経歴書は履歴書と一緒に送るものです。配達中にシワができないよう、クリアファイルに入れて封筒に収めるようにしましょう。
職務経歴書は自己PRの場になるので、あれこれたくさん書きたくなると思います。しかし、長々としたものは採用担当者には負担となるかもしれません。
自分の伝えたいことを分かりやすくまとめて、自分の強みをアピールしましょう。
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