旅客運送業に欠かせない資格の1つである「普通二種免許」は、取得することでさまざまなドライバー職へ転職できるようになります。
会社に就職してから取得するのが一般的ですが、事前に持っていれば転職を有利に進められます。
今回は、二種免許が活かせる仕事や資格の取得方法について、詳しく解説していきます。
二種免許が活かせる仕事は豊富にある
運転免許を取得する場合、運転する車両の種類や大きさによって種類が分けられており、取得条件も異なります。
これとは別に、乗客を乗せて運行するための免許として「第二種運転免許」があります。
第二種運転免許が必要となるのは以下のようなケースです。
・タクシーやバスといった旅客自動車で旅客運送のために運転する場合
・運転代行業務として、乗客を乗せて運送する場合
旅客自動車にはさまざまな種類があり、一般車両が白いナンバープレートを付けるのに対し、緑色のナンバープレートを付けています。
関連記事:二種免許の取得に補助金を活用する方法とは?注意点も解説
二種免許が活かせる仕事|6選
一口にドライバー職と言っても運転する車両によってさまざまな職種があり、バスやタクシー運転手にもいくつかの種類があります。
具体的な業務内容は職種ごとに異なりますが、運転手として働くには共通して二種免許が必要です。
ここでは各職種の仕事内容について解説していきます。
路線バスの運転手
路線バスの運転手は、各停留所で乗客を乗せながら最終目的地まで向かうのが仕事です。
各停留所の到着時間に遅れることなく運行しなければならず、走行中は次の停留所の案内や乗り換え場所などのアナウンスも行います。
車内の込み具合によっては立っている人も多く、少しのブレーキでも転倒しやすいため、丁寧な運転が求められます。
参考:厚生労働省|職業情報提供サイトjobtag|路線バス運転手
路線バス運転手に
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貸切バスの運転手
貸切バスの運転手は、貸切バスを利用する乗客を目的地まで運ぶのが仕事であり、主な乗客は団体旅行者や修学旅行生です。
中距離~長距離運行であるため、乗客が快適に過ごせるように車内の温度調整を行ったり、適度にパーキングエリアに寄ったりしながら目的地を目指します。
土地勘のない場所へ向かうことも珍しくないため、事前にルート選定などの準備も必要です。
関連記事:バス運転手になるために必要な資格は?費用ゼロで取る方法も解説
貸切バス運転手に
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タクシーの運転手
タクシーの運転手は文字通り、タクシーで乗客を目的地まで送り届けるのが仕事です。
駅や空港での「付け待ち営業」や、街中を走行する「流し営業」で乗客を見つけ、目的地まで搬送します。
他の公共交通機関が動いていない時間帯に需要が増えるため、24時間営業の事業所が多く「隔日勤務」というシフト勤務が主流です。
参考:厚生労働省|職業情報提供サイトjobtag|タクシー運転手
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介護タクシーの運転手
介護タクシーの運転手は、要介護者を病院などへ搬送するのが仕事です。
介護タクシーは車椅子に乗ったままでも乗車できるような機能が搭載されており、必要に応じて乗り降りの補助も行います。
要介護者1〜5段階の搬送が対象となる「介護保険タクシー」を運転する場合は、第二種運転免許に加えて「介護職員初任者研修」も修了している必要があります。
介護タクシー運転手に
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ハイヤーの運転手
ハイヤーの運転手は一般的なタクシー運転手とは異なり、流し営業や付け待ち営業を行わず、完全予約制となります。
利用する乗客は会社役員や海外VIPが多く、運転技術はもちろん、高い接客スキルが必要です。
勤務中は依頼者の予定に合わせて動くことが多く、事前に秘書の方と一日のスケジュールについて運行内容の打合せ等も行います。
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運転代行サービスの運転手
運転代行サービスの運転手は、依頼者の代わりに車を運転して目的地まで向かうのが仕事です。
目的地に利用者の車を置いていくため、仕事は2人1組で行い、1人は随伴車を運転します。
依頼者の車を運転する仕事なので、あらゆる車種の運転に慣れておかなければなりません。
禁酒運転の取締りは年々厳しくなってきており、それに伴い運転代行の需要が高まってきています。
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運転代行の仕事に
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二種免許が活かせる仕事に就職・転職するために知っておくべきこと
ここまで紹介してきたドライバー職に就くためには、二種免許を取得する必要があります。
乗用車を運転するのに必要な一種免許とは取得条件や費用が異なり、誰でも今すぐ取得できるわけではありません。
ここでは二種免許の取得方法について、詳しく解説していきます。
二種免許の種類
旅客運送に欠かせない二種免許ですが、運転する車両のサイズによって5つの種類に分けられています。
・普通第二種免許:一般タクシー、介護タクシー
・中型第二種免許:幼稚園や習い事の送迎バス
・大型第二種免許:路線バス、観光バス
・大型特殊第二種免許:フォークリフト、除雪自動車
・けん引第二種免許:トレーラーバス
大型特殊二種やけん引第二種免許は国内需要がほとんどないため、ドライバー職に転職する場合はまず普通・中型・大型の二種免許取得を目指すようにしましょう。
二種免許の取得方法と取得条件
二種免許を取得する際の前提条件としてあるのが「第一種免許の取得」であり、取得後3年以上経過している必要があります。
他にも以下のような取得条件を満たしておく必要があります。
- 聴力:両耳の聴力において、90デシベルの警音器の音が10m離れた場所からでも聞こえること
- 視力:両目で0.8以上、1眼でそれぞれ0.5以上あること
- 色彩識別能力:青・赤・黄色の識別ができること
- 深視力:三桿法の奥行知覚検査器で2.5mの距離で3回検査を行い、その平均誤差が2㎝以下であること
- 運動能力:運転に支障をきたす障害がないこと
二種免許の取得にかかる費用と期間
二種免許の取得費用は入校する自動車学校によって多少異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。
・普通第二種免許:20万円前後
・中型第二種免許:26万円前後
・大型第二種免許:17~45万円(入校時の所持免許による)
・大型特殊第二種免許:10万円前後
・けん引第二種免許:10万円前後
ドライバーはどの職種も人材不足の傾向にあるため、人材確保を目的として二種免許の取得費用を負担してくれる会社が多くあります。
免許取得費用の捻出が難しい方は、資格取得支援制度のある求人への応募をおすすめします。
関連記事:二種免許の取得条件とは?費用・期間・方法をまとめて解説
二種免許が活かせる仕事に関してよくある質問
最後は二種免許が活かせる仕事に関する3つの質問に答えていきます。
・二種免許を取得するメリットはなんですか?
・二種免許と一種免許の違いは?
・お客様を乗せない場合、二種免許は不要ですか?
転職の際に役立つ内容であるため、事前に理解しておくようにしましょう。
二種免許を取得するメリットはなんですか?
二種免許を取得するメリットは、バスやタクシーの運転手として活躍できることです。
今後は高齢化が進むため、介護関連の運転手が不足すると言われています。
このように、国内ではさまざまな職種の運転手が不足傾向にあるため、未経験者であっても二種免許を取得すれば、比較的簡単に転職ができると言えます。
二種免許を取得すれば、長期にわたりプロの運転手として活躍し続けられるでしょう。
二種免許と一種免許の違いは?
二種免許と一種免許の違いは、お金をもらって乗客を輸送できるかできないかの違いです。
「該当する車両を運転できるかできないか」の違いではないことを理解しておきましょう。
例えばバスやタクシーを運転する場合、乗客が乗っていなければ一種免許でも運転はできます。
お客様を乗せない場合、二種免許は不要ですか?
乗客がいないのであれば二種免許は不要であり、一種免許を取得していれば運転できます。
具体的には回送運転や試運転が該当します。
また、お金を取らずスクールバスで生徒を目的地へ搬送するような場合も、二種免許は不要です。
関連記事:二種免許を仕事しながら取得する3つのコツとは?支援制度も紹介
二種免許が活かせる仕事についてのまとめ
今回は二種免許が活かせる仕事や、資格取得の方法について解説してきました。
二種免許には運転する車両のサイズによって種類があり、取得すればバスやタクシー、介護車の運転手として従事できます。
二種免許を取得するには該当する一種免許の取得後、3年が経過している必要があります。
近年は、人材不足の影響で資格取得費用を負担してくれる会社が増えてきているため、転職時に必ず取得しておかなければならないわけではありません。
二種免許の取得条件を満たしているかは、事前にチェックしておきましょう。
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