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運送会社におけるパワハラとは?損害賠償請求の事例や対処方法

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運送会社におけるパワハラとは?損害賠償請求の事例や対処方法

殴る蹴るといった暴力や言葉による攻撃などがパワハラという印象がありますが、他にもパワハラと呼ばれる行為はさまざまあります。

この記事では、パワハラの種類と運送業界における実際にあるパワハラの事例、パワハラが起きた時の対応方法について紹介しています。

パワハラがどういったものなのかを正しく理解して、対処方法を学んでください。

運送会社のパワハラ定義について

運送会社のパワハラ定義について

どこからどこまでがパワハラになるのかをハッキリと把握している人は少ないかと思います。

そもそもパワハラの定義ですが、厚生労働省によると、

「職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えるまたは職場環境を悪化させる行為」

としています。パワハラですが、上司から行われるものだけでなく、同僚や部下なども含まれております。

運送会社でよくあるパワハラ事例|6選

運送会社でよくあるパワハラ事例|6選

運送会社内で起こったパワハラについて、厚生労働省が定義する6つの分類別に具体例を用いながら紹介していきましょう。

殴るや叩くなどの攻撃(身体的な攻撃)

間違いをしてしまった部下に対して、殴ったり叩いたりするとパワハラとなります。

直接的な暴力以外にも、椅子を蹴るや何か物を床に叩きつけるといった威圧的な行為も身体的な攻撃に含まれます。

よくあるのは、胸ぐらを捕まえられるといったこともたびたび起こったりしています。

運送会社は体育会系の人が多いので、身体的な攻撃は起きやすい現状があります。

言葉による攻撃(精神的な攻撃)

ミスをおかした部下や同僚などに対して「バカ」や「死ね」といった暴言を吐くことはパワハラの精神的な攻撃に当てはまります。

とくに多いのは、大勢の前で叱責をすることです。執拗にネチネチと長時間怒られることもあるようです。

言葉以外には、メールなどのツールを使った攻撃も精神的な攻撃に入ります。

無理な仕事を押し付ける(過大な要求)

その人の能力以上のこと、誰にでもできないような多大な仕事を押し付けるなどといった行為は、このパワハラに当てはまります。

まだ経験の浅い部下に対して、難しい仕事を押し付ける。就業時間までに終わりそうにない仕事を定時までに終わらせろと命令する。

休日出勤しないといけないような仕事量を与えるといったことです。

運送業界においては、配達ルートが異常なほど時間がかかるコースや重たい荷物を故意に増やす、面倒な仕事をすべて回すなどがあげられます。

不適当な仕事を押し付ける(過小な要求)

会社で経理を任されていたはずなのに営業職をさせられる、掃除をさせられるといった能力と関係のないことを無理やりさせる行為がパワハラに当てはまります。

運送会社における過小な要求とは、ドライバーに事務仕事をずっとやらせることや配車係に特定の気に入らないドライバーに仕事を与えないように指示を出すといったことです。

仲間外れにする(人間関係からの引き離し)

わざと無視をする、職場仲間から無理やり外して孤立させるといった行為がこのパワハラに当てはまります。

人間関係というのは仕事をする上や続けていく上でとても大切な部分です。

無視というのは、パワハラと断定することは難しいのですが、仲間外れにする、外へ追いやるといった行為はパワハラと認定されやすいです。

例えば、社員が参加する飲み会や忘年会といったことに呼ばない。

社員全体に送られる連絡が自分だけ送られてきていない。上司に意見をしたら、チームを外されたといったことです。

プライベートなことを執拗に聞く(個の侵害)

恋人がいるのかといった恋愛のことや最近のことなどプライベートなことをしつこく聞くことがこのパワハラに当てはまります。

休みの日にどこにいくの?や就業時間以外に電話やメールを何度もしてくる。無視をすると怒るといったことも当てはまります。

運送業界は男性が多いため、女性ドライバーが入ってきたり、事務職の子にプライベートなことを聞いたりする事例が多くあります。

関連記事:トラック運転手へのいじめに対する適切な対処方法とは?

運送会社でパワハラが起きてしまったときの対応方法

運送会社でパワハラが起きてしまったときの対応方法

実際パワハラが起こってしまった時にどのような対応をすればいいのか紹介していきましょう。

事実関係を確認する

パワハラなどのハラスメント行為があった場合、会社は事実関係を調査する義務が発生します。まずは聞き取り調査が必要です。

被害者に話を聞き、具体的にどんなことが起こったのか、その時どんな気持ちになったのかなどを確認しましょう。

何か証拠となるものがあれば提出していただくと良いです。その後、加害者からも話を聞き、事実関係が一致するか確認します。

不一致となる場合、第三者からも事実関係を聞くことが必要となります。

この事実関係を怠った場合、会社側にも損害賠償の対象となる可能性があるので覚えておきましょう。

ハラスメントの判定をする

被害者と加害者の意見が食い違っていた場合、間違った判定をすると(加害者を懲戒免職とする、無罪とするなど)後々大きなトラブルになる可能性があります。

難しい場合や悩むときは、弁護士に相談することをおすすめします。ハラスメント判定を怠ると被害者側から訴えられてしまうこともあるので注意しましょう。

再発防止策を実施する

パワハラが起きてしまった場合、二度と同じことが起きないように再発防止に取り組まないといけません。

なぜパワハラが起きたのか?その原因を見つけて、同じことが起きないよう改善していくようにしましょう。

また、一度改善したからと、放置してはいけません。定期的に改善したことが続いているのか、改善したことが正しかったのかの検証を行っていくことが大切です。

パワハラには専門の相談窓口を設けることが大切です。男性用の窓口と女性用の窓口と分けて作ることで悩みが共有されやすくなります。

辞める前に相談するということは、会社を続けたい、どうにか解決したいという想いがあるはずです。しっかりとサポートしてあげましょう。

関連記事:職場で嫌がらせを受けたらどうする?8つの対処法を徹底解説

運送会社のパワハラに関するまとめ

商談する様子

働くものが人間である以上、パワハラ問題は起きてしまう可能性はあります。しかしながら、パワハラが起きてしまうことは仕方ないと考えてはいけません。

パワハラが起きないように社員を指導する、環境を良くするといったことは普段から努力しなければいけません。

一人だけでは、パワハラなどハラスメント問題の対応ができません。皆が協力しながらいい環境を作れるようにしてください。

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この記事を書いたライター

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高坂 勇介

工業高校で電気技術・機械制御・自動車工学を専攻。卒業後、複数業種を経験したのち、大手プラントメーカーで非破壊検査、造船メーカーで品質・工程管理に従事。物流業者への発注業務も多数経験。現在は製造・建設業界で培った12年の知識と経験を活かし、転職専門ライターとして活動中。

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