機械設計エンジニアへの就職を検討するにあたって、仕事内容について詳しく知りたいと思っている人もいるでしょう。
機械設計エンジニアの仕事は、ユーザーのニーズに沿ったコンセプト決めから始まります。
また、仕事内容は大きく分けて5つあります。
この記事では、機械設計エンジニアの仕事がコンセプト決めからスタートする流れと仕事内容について5つ紹介します。
これから機械設計エンジニアへの転職を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
機械設計エンジニアの仕事はコンセプト決めからスタートする
機械設計の仕事はコンセプト決めからスタートします。そのために、ユーザーがどのような製品を求めているのか確認しましょう。
そして、社内外で市場や使用する技術に関する調査をして、実現可能な設計案を模索します。実際に、CAD(Computer Aided Design)ソフトなどを活用してシミュレーションを重ねて、コストやスケジュールを踏まえて設計図を描いていきます。
機械設計の分類は、機械の外装を取り扱う「構造設計」とモーターなどの内部を検討する「機構設計」の2種類です。加えて、新規設計と過去の製品を踏まえた類似設計もあります。
機械設計エンジニアの仕事内容|5選
機械設計エンジニアの仕事内容は大きく5つに分けられます。仕事内容は次のとおりです。
- 構想設計
- 基本設計
- 詳細設計
- 生産設計
- デザインレビュー
それぞれの仕事内容について解説します。
1.構想設計
第一工程は構想設計です。構想設計は「概念設計」とも呼ばれています。したがって、構想設計では、市場調査や顧客ニーズに基づき、どのような製品を開発するかを具体的に検討します。続いて、製品に求められる機能や性能を明確に定義し、実現に必要な技術や部品などを調査します。
その後、必要な業務は設計の方針やスケジュール決めです。
構想設計には、マーケティングや過去の設計に関する知見などが幅広く求められます。
2.基本設計
第二工程は基本設計です。基本設計は、構想設計で定めたコンセプトを具体化していく作業です。
CADなどのソフトウェアを活用して、構想通りの設計図を描けるのかシミュレーションをしていきます。そして、製品の動作原理や構造を設計します。
したがって、基本設計は設計図を描きながら構想設計に問題がないか確認する工程です。
また、4力学や機械要素の知見が求められる重要な工程でもあります。
3.詳細設計
第三工程は詳細設計です。詳細設計は、基本設計で完成させた図面を詳細に描き起こす工程です。具体的には、各部品の形状や寸法を詳細に設計したり設計内容を図面に描き起こしたりします。
詳細設計では、基本設計の問題点を確認しながら製造に向けて詰めていかなければなりません。詳細設計は、すべての機械を構成する部品の仕様を確定させ、図面を描く工程です。
4.生産設計
第四工程は生産設計です。生産設計は、詳細設計で完成した図面を製造する工程です。他にも生産に向けて、工場での作業を効率化できないかなども検討します。
たとえば、サイズ・材質・部品・組立・加工方法の効率化を検討して、コストの削減につなげます。
したがって、生産設計は実際に構想図・設計図を世の中に送り出す形にするのに加えて、作業で使用する部品や手順を確定させる工程です。
5.デザインレビュー
第五工程はデザインレビューです。生産された構想図・設計図を担当者以外も交えて内容に問題がないか確認します。仮に、設計内容に問題があれば改善・修正も実施します。
したがって、デザインレビューは言葉通り機械設計の最終工程です。
参考:機械設計技術者 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
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機械設計エンジニアの仕事効率を上げるには「QCD」が必須
「QCD」はそれぞれの単語の頭文字を取っています。それぞれの単語は、Quality(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期)です。機械設計エンジニアの仕事効率を高めるには、「QCD」が必須です。
品質を高めようとすると、コストが余分にかかったり納期を長くしたりしなければならない可能性があります。一方で、コストを抑えようとすると、品質が悪くなるかもしれません。
したがって、高品質を確保しながらも、コストを抑えて納期に間に合うように努力しなければなりません。
機械設計エンジニアの仕事内容に関するよくある質問
機械設計エンジニアの仕事内容に関するよくある質問は次のとおりです。
- 機械設計の仕事内容にやりがいはありますか?
- 機械設計エンジニアに向いている人の特徴は?
- 機械設計エンジニアの年収はどのくらいですか?
- 機械設計エンジニアはやめとけと言われるのはなぜですか?
それぞれについて解説します。
機械設計の仕事内容にやりがいはありますか?
機械設計エンジニアの仕事は、製品開発の重要な役割を担っています。したがって、責任のある業務内容は、機械設計エンジニアのやりがいを感じるポイントのひとつです。
また、機械設計エンジニアはチーム単位で業務を遂行するケースが多く、達成感や喜びを周囲のメンバーと共有できるとやりがいを感じるようです。
機械設計エンジニアに向いている人の特徴は?
機械設計エンジニアに向いている人の特徴はいくつかあると言われています。
代表的な特徴は次のとおりです。
- 探求心がある人
- 機械やモノづくりが好きな人
- 新たな技術を積極的に学べる人
- PC操作に慣れている人
- 細かい作業や繰り返し作業が得意な人
コツコツと取り組める人は、機械設計エンジニアに向いているかもしれません。
機械設計エンジニアの年収はどのくらいですか?
令和4年賃金構造基本統計調査を踏まえたデータによると、機械設計エンジニアの平均年収は606.2万円です。
一方で、令和4年分の民間給与実態統計調査によると、日本の給与所得者全体の平均年収は458万円です。
機械設計エンジニアは、日本全体の平均年収と比較して高い年収を期待できます。
参考:機械設計技術者 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
参考:令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁
関連記事:
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機械設計エンジニアはやめとけと言われるのはなぜですか?
機械設計エンジニアはやめとけと言われる代表的な理由は、次のとおりです。
- 機械設計以外の仕事も複数ある
- 地味な作業に飽きる
- 長時間のパソコン作業で運動不足になる
- 細かなミスが大きな損失につながるのでプレッシャーがある
- 納期に間にあわせないといけないので残業が多い
他にも、機械設計エンジニアは製品開発の重要な役割を担っている仕事です。その結果、やめとけと言われるケースがあります。
一方で、周囲と比較して大変な仕事であるがゆえに、高年収を期待できる背景もあります。
機械設計エンジニアの仕事内容に関するまとめ
今回は、機械設計エンジニアの仕事内容に関して紹介しました。
機械設計エンジニアの仕事内容は、ユーザーのニーズに合ったコンセプト決めから始まります。具体的な仕事内容は大きく分けて5つです。
- 構想設計
- 基本設計
- 詳細設計
- 生産設計
- デザインレビュー
CADソフトなどを活用してシミュレーションを重ねて、コストやスケジュールを踏まえて設計図を描いていきます。
これから機械設計エンジニアへの就職を検討しているのであれば、転職エージェントなどを活用して情報収集してみてはいかがでしょうか。
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