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建築業界でオススメの資格とは?資格取得に役立つ教育機関も紹介

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ヘルメットをかぶった作業員

建築業界で仕事をする上でオススメの資格や、資格取得に役立つ教育機関を紹介します。

建築業界でオススメの資格

こちらではまず建築業界でオススメの資格を4つ紹介します。

建築士

建築士とは、建物の設計や工事監理をおこなえる国家資格です。1級、2級、木造の3種類があり、種類によって扱える建物の規模や用途、構造などが異なります。詳細は以下の通りです。

  • 1級建築士だけが扱える建築物

高さが13m又は軒の高さが9mを超えるもの 

鉄筋コンクリート造、鉄骨造等で延べ面積が300㎡を超えるもの 

  • 1級・2級建築士が扱える建築物

鉄筋コンクリート造、鉄骨造等で延べ面積が30㎡を超え300㎡以内のもの

  • 1級・2級・木造建築士が扱える建築物

2階建までの木造建築物で延べ面積が100㎡を超え300㎡以内のもの

なお、公益財団法人建築技術教育普及センターの情報によると、2020年〜2022年の合格率の平均は1級が10.13%、2級が25%となっており、難易度はどちらも高いです。受験資格はそれぞれ以下の通りです。

種類受験資格
1級建築士・大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において指定科目を修めて卒業した者
・2級建築士
・建築設備士
・その他国土交通大臣が同等と認める者(外国大学を卒業した者等)
2級建築士・木造建築士・大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、専修学校、職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業した者(実務経験年数0年)
・建築設備士(実務経験年数0年)
・その他都道府県知事が同等と認める者(外国大学を卒業した者等)(所定の年数以上)
・建築に関する学歴なし(実務経験年数7年以上)

受験資格に関する指定科目などの詳細は公益財団法人建築技術教育普及センターのサイトを参照してください。

参考:試験結果|公益財団法人建築技術教育普及センター

参考:資格試験|公益財団法人建築技術教育普及センター

建築施工管理技士

建築施工管理技士とは、建設業法で定められた施工管理技術検定のことで、建築現場で監督をおこなうのが主な業務です。1級と2級の二種類があります。

建築現場で各専門業者に指示を出し、管理をするのが仕事であるため、現場監督や設計事務所に勤務する方が取得するのが一般的です。

一般財団法人建設業振興基金が公表した情報によると、1級も2級も、ともに合格率は40%程度となっており、難易度は中程度と言えるでしょう。

なお、建築施工管理技士の受験資格として必要な学歴や学科は以下の通りです。

  • 専門課程高等学校卒、または専門学校卒で高度専門士、専門士の称号を持たない場合
称号詳細
高度専門士大学卒、または専門学校で所定の要件を満たし、文部科学大臣が認める内容を終了した場合
専門士短期大学卒、5年制高等専門学校、または専門学校で所定の要件を満たし、文部科学大臣が認める内容を終了した場合
  • 国土交通省で定める指定学科
建築科の種類詳細
土木土木科、鉱山土木学科、森林土木科、農業土木科
環境砂防学科、緑地学科、治山学科、造園科、衛生工学科、都市工学科
電気電気科、機械科、電気通信科
  • 国土交通省が準ずると認める学科
種類詳細
建築・建設系建設技術科、建築設備工学科、建設工学科、建築土木科など
土木系土木建築科、土木建設工学科、土木環境工学科、土木海洋工学科など
緑地・林業系緑地園芸科、緑地土木科、林業緑地科、林業土木科など
農業系農業機械科、農業開発科、農業技術学科など
環境系環境科、環境開発科、環境建設科、環境土木科、環境設備工学科、環境緑地科など
造園系造園工学科、造園緑地科、造園デザイン科、造園林学科など
交通系自動車工学科、交通機械科、航空科など
生活系住居科、生活環境科学科、住居デザイン科、など
電気・電子系電気技術科、電気情報工学科、電気設備科、電子工業科、電子科、電子情報システム科など

その他、受験資格として必要な実務経験の内容や、経験年数の詳細は一般財団法人建設業振興基金のサイトを参照してください。

参考:過去の試験問題・合格基準|一般財団法人建設業振興基金

参考:1級 建築施工管理技術検定のご案内|一般財団法人建設業振興基金

CADオペレーター

実はCADオペレーターは無資格でも就職や転職が可能です。しかし、より専門的な知識やスキルを身につけるために、CADに関する資格を取得する方は一定数います。

CAD関連の資格にはさまざまなものがあり、資格によって専門範囲や難易度が異なるため、詳しくは以下の表を参考にしてください。

資格名難易度専門範囲
CAD利用技術者試験2D・3D
建築CAD検定試験2D・3D
Vectorworks操作技能認定試験2D・3D
オートデスク認定資格プログラム2D
CAD実務キャリア認定制度2D・3D
3次元設計能力検定試験3D
機械・プラント製図技能士2D
CADデザインマスター2D

その他特別教育・技能講習

建築業界には建築士のような国家資格やCADのような民間資格の他にも、知識や技術の向上を目的とした特別教育や講習・研修が数多くあります。具体的には以下のようなものです。

  • 職長・安全衛生責任者研修
  • 職長・安全衛生責任者の能力向上教育
  • 小型車両系建設機械特別教育
  • フォークリフト運転技能講習
  • 車両系建設機械運転技能講習など

建築業界でオススメの資格取得に役立つ教育機関一覧

こちらでは建築業界でオススメの資格取得に役立つ教育機関を紹介します。教育機関ごとに対応可能な資格は以下の通りです。

教育機関名建築士建築施工管理技士CAD特別教育・技能講習職長・安全衛生責任者教育
日建学院⚪︎⚪︎⚪︎
KCI教育センター⚪︎
CIC日本建設情報センター⚪︎
資格の学校 TAC⚪︎⚪︎
総合資格学院⚪︎⚪︎
全日本建築士会⚪︎
一般社団法人建設業教育協会⚪︎⚪︎
一般社団法人地域開発研究所⚪︎
能セン⚪︎
施工管理合格ネット⚪︎
SAT⚪︎⚪︎
一般財団法人 安全・技能推進協会⚪︎
建設業労働災害防止協会(建災防)⚪︎
三田建設技能研修センター⚪︎
KCI教育センター⚪︎
スタンディング⚪︎

能セン

能センは電気、建築、設備関連を中心とする講習会やオンライン講座を開催している教育機関です。
建築施工管理技士の他、土木や電気、管工事、給水など様々な講座を開催しております。

近年の出題傾向、関連業種の現況、法制度の変更などもしっかりサポートして、
「試験までに特に学習すべき項目」「捨てるべき項目」を明確にお伝えする教育機関です。

出典:能セン

日建学院

日建学院は建築関連、建設関連、不動産関連、税務・ビジネス・介護・福祉など、幅広い業界の資格取得を支援する講座を開催しています。

高いクオリティと学習効果の高い映像講義、合格に直結するオリジナル教材、受講者1人1人に担当者がついてサポートをするなど、万全の体制で資格取得を支援しています。

建築関連では建築士、建築施工管理技士、CAD関係の講座を受講可能です。

出展:日建学院

KCI教育センター

KCI教育センターとは、建設業や製造業に従事する方の人材育成に活用できる教育サービスを提供する教育機関です。

eラーニングや習熟度確認テストなど、独自の講習スタイルが人気であり、累計1000社以上の企業が導入しています。

こちらでは、建設業向け「職長・安全衛生責任者教育」、建設業向け「職長・安全衛生責任者の能力向上教育(再教育)」、建設業向け「特別教育」などが提供されています。

出典:CI教育センター

CIC日本建設情報センター

CIC日本建設情報センターは、施工管理技士の合格をアシストする、建設業に特化した受験対策をサポートする教育機関です。厳選された講師陣や合理的なカリキュラム、合格に直結した教材が人気です。

建築施工管理技士の他、土木や電気、管工事や電気通信工事など、幅広い管理技士の講座が揃っています。また、安全衛生教育、建設・職場衛生、設備関連の資格取得をサポートする講座などもあります。

出典:CIC日本建設情報センター

資格の学校 TAC

TACは1980年の創立以来、会計や法律、公務員や教員、経営、不動産、建築、金融、情報処理、語学など、あらゆる資格取得の支援をおこなっているスクールです。2021年度の受講者数は20万人を超えており、北海道から沖縄まで、全国に校舎を構えています。

建設関連では建築士や建築施工管理技士の資格取得を支援する講座があります。

出典:資格の学校 TAC

総合資格学院

総合資格学院は、建築系や不動産系の資格取得をサポートするスクールで、全国に校舎を構えています。令和4年度は1級建築士試験で日本一の合格実績を達成しました。

建設関連では、建築士、建築設備士、建築施工管理技士などの講座が揃っています。

出典:総合資格学院

全日本建築士会

全日本建築士会は、内閣府が認可する一般社団法人で、創立から50年以上の歴史を誇っています。建設関連では建築施工管理技士の講座を開催しており、教室での講義とWEB講座の2パターンがあります。

出典:全日本建築士会

一般社団法人建設業教育協会

一般社団法人建設業教育協会はコンストラクション・スクール、通称「コンスク」という学校を運営しています。e-ラーニングや講師派遣・出張研修を展開しており、建設関連では建築施工管理技士用の講座があります。

出典:一般社団法人建設業教育協会

一般社団法人地域開発研究所

地域開発研究所とは土木、建築、管工事、電気工事、電気通信工事の施工管理技士の取得を目指す講習会の開催、参考書の販売をおこなっている研究機関です。なお、講習会は会場とWEB、2つのパターンから選択できます。

出典:一般社団法人地域開発研究所

施工管理合格ネット

株式会社国家資格対策センターが運営する教育機関で、各種国家資格の取得支援を目的とするeラーニングの講習会や学習教材の制作などをおこなっています。建設関連では建築施工管理技士用の講座があります。

出典:管理合格ネット

SAT

現場や技術系の資格に特化した講座や教材を提供する教育機関です。設備資格、施工安全管理、電気系、職場環境系、安全衛生教育系の講座が揃っています。

建設関連では建築施工管理技士、職長・安全衛生責任者などの講座があります。

出典:SAT

一般財団法人 安全・技能推進協会

建設業従事者向けのeラーニング講座を提供する機関です。建設関連では、玉掛けの業務に係る特別教育講座職長教育講座などがあります。

出典:一般財団法人 安全・技能推進協会

建設業労働災害防止協会(建災防)

建設業労働災害防止協会、通称「建災防」は、労働災害防止団体法に基づいて設立された団体です。

建設関連では職長・安全衛生責任者能力向上教育建設従事者教育を目的とする講座や教材が全国各地で提供されています。

出典:建設業労働災害防止協会(建災防)

三田建設技能研修センター

三田建設技能研修センターは、建設人材の確保や育成をおこなう教育機関です。

多くの講習や研修が揃っており、建設関連では車両系建設機械運転技能講習や、玉掛け技能講習、2級建設機械施工管理技術検定、職長・安全衛生責任者研修などがあります。

出典:三田建設技能研修センター

スタンディング

「資格の勉強をしたいけど、忙しくて一歩を踏み出せない」という方のために生まれた、スマホ学習法が「スタンディング」です。1動画5分から学習できるので、忙しい方でも隙間時間を活用して資格取得を目指せます。

また、学習を継続させるための学習フロー機能、学習レポート機能、AI問題復習機能、勉強仲間機能など、スマホに特化したユニークなサポートも人気です。

幅広い資格の勉強ができ、建設関連では建築士の資格取得のための講座を受講できます。

出典:スタンディング

建築業界でオススメの資格についてのまとめ

建築士、建築施工管理技士、CAD関連など、建設業界で役立つ資格は数多くあります。

しかし、その難易度や合格率は資格によってさまざまです。独学だけでも十分合格できるものもあれば、スクールや講座、教材の活用が必要なものもあるでしょう。

自分のキャリアプランを実現させるために必要な資格なのであれば、それらにコストをかける価値は十分にあります。本記事で紹介した内容を参考に、ぜひ資格取得を目指してみてください。

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