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2tトラックならオートマ免許でも運転できる|マニュアルとオートマの違い

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2tトラックならオートマ免許でも運転できる|マニュアルとオートマの違い

今日、自動車の運転は一昔前と比べると非常に簡単になりました。その立役者は何と言ってもAT、すなわちオートマという機構の飛躍的な進歩にあります。高級車はもとより軽自動車に至るまで、あらゆる車種やクラスの自動車のほとんどはオートマ車で、むしろマニュアル車の方が珍しいくらいです。

そんな中で、トラック業界では未だにマニュアル車が主流です。AT限定免許しか持たない人々にとってはさぞかし無縁の代物・未知の世界でしょう。
しかし実は、2tトラックにオートマ車が存在します。しかもAT限定免許で運転できる2tトラックです。今回は「AT限定免許で運転できるオートマの2tトラック」のお話です。

2tトラックとは:積載荷重が2.0~3.0t未満の車両

2tトラックとは:積載荷重が2.0~3.0t未満の車両

トラックの中でも普通免許で運転できる車種があるのが2tトラックです。

サイズはトラックの中でも小さく、軽貨物の搬送や単身者の引っ越しなどによく使用される車両となります。

形状にはいくつかの種類があり、屋根の無い平ボディタイプと屋根があるバンボディタイプのものが主流となります。

この他にも荷台部分が傾くダンプタイプやクレーンがついている車両も存在します。

業務内容によって車両の特徴を選択することで更に作業効率をアップさせることが可能となります。

2tトラックの車両総重量などに関しては以下の通りとなります。

車両総重量:5t未満
最大積載量:2t以上3t未満
定員:3~6名

またトラックの全長や幅により、ショート、ロング、ワイドロングの3種類に分かれます。

サイズが似ている車両に軽トラや4tトラックがあるのですが、最大積載量や運転するために必要な免許が違うので注意が必要です。

2tトラックといっても上記で説明したように様々な車両が存在し、販売しているメーカーに関しても三菱ふそうやいすゞ、日産や日野などがあリます。

今回はオートマタイプの2tトラックについて紹介していくのですが、運転に必要な免許に関しては普通免許ではなく、準中型免許となります。

2tトラックはサイズが比較的小さいため長距離配送ではなく近距離配送に使用されることが多く、狭い道でも運転しやすいため街中での配送業務でよく使用されている車両です。

関連記事

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・2トントラックのサイズってどれくらいなの?二トントラックの種類や各メーカーの代表車種もあわせて紹介します

AT(オートマ)限定免許で運転できる2tトラックは2種類

AT(オートマ)限定免許で運転できる2tトラックは2種類

現在販売されている2tトラックではマニュアル車が圧倒的に多く、オートマの2tトラックはかなり少数派です。それでも近年はオートマの設定を整えた車種が増えています。特に多いのはセミオートマと呼ばれる、ちょっと変わったオートマ車です。

「セミオートマ」のトラックとは?

セミオートマの「セミ(semi)」とは英語で「準」を意味する接頭辞で、直訳すれば「準オートマ」ということです。

何が「準」なのかというと、マニュアル車で言うところのギアチェンジ操作が必要なオートマなので、こう称するわけです。それでもオートマの一種ですからクラッチペダルはありません。

2tトラックは、その安さも手伝ってマニュアル車が圧倒的に多く、いわゆる普通のオートマ車は極めて少数派です。しかしこれではAT限定免許を持つ人をドライバーとして雇うことは出来ません。昨今の人手不足を解消するための切り札として、このセミオートマのトラックは今高い注目を集めているのです。

AT限定免許で「セミオートマ」は運転可能?

結論から言えばAT限定免許でセミオートマ車の運転は可能です。ただしマニュアル車の知識がある程度ないと乗りこなすのは難しいと言えます。
というのも、普通のオートマ車ではその時その場に応じたギアの選択を機構が自動的に行いますが、セミオートマではドライバー自身が選択しなければならないからです。

例えば発進時にはセカンド、フル積載・登坂時にはローまで落とし、高速走行時はトップもしくはオーバードライブ、エンジンブレーキが必要なときはサードに落とす、といった具合で、その時々の状況に応じてドライバー自らが適切なギアを選択する必要があるのです。

関連記事:2tトラックの運転が初めてなら注意したい14の危険※未経験者必見

マニュアル車とオートマ車の違いについて

マニュアル車とオートマ車の違いについて

そもそもマニュアル車とオートマ車ではどこがどう違うのでしょうか?
必要なギアの選択を自動で行うか手動なのかの違いまではほとんどの人は理解できるとしても、具体的な違いまでを理解できる人は残念ながらそう多くありません。

マニュアルトランスミッション(MT)車について

マニュアル車では、その時々の状況に応じてドライバー自らがシフトレバーを操作することで選択します。この時、ブレーキペダルの左隣にあるクラッチペダルを踏み込んでエンジンからの動力を絶ち、その間に適切なギアへシフトレバーを動かし、その後ゆっくりクラッチペダルを戻して再び動力を繋ぐ、という作業が必要になります。

このクラッチペダルの独特の操作が、マニュアル車の運転の習得を難しくしている原因と言われていますが、これはアクセルやブレーキと違い、クラッチは踏んでみたところで車の挙動にはすぐに影響せず、その効果が分かりづらいという欠点があるからです。

オートマチックトランスミッション(AT)車について

一方オートマ車では、クラッチペダルが存在しません(クラッチ自体は存在します)。シフトレバーに代わってチェンジレバーがあります。チェンジレバーをDレンジに入れてアクセルを踏み込めば、走行に必要なギアの選択やクラッチの断続は、全て車のほうが勝手にやってくれます。
ただ降坂時など強力なエンジンブレーキが必要なときは、ドライバー自身がODスイッチをオフにしたりチェンジレバーを2レンジに下げるなどの操作が必要です。
基本的にはアクセルとブレーキの2つのペダルのみなので、マニュアル車と比べるとその簡便さは言うまでもありません。

関連記事:2tトラックは普通免許で運転できる?必要な免許と取得方法を解説!

2tトラック:タイプ別のメリット・デメリット

2tトラック:タイプ別のメリット・デメリット

オートマ、セミオートマ、マニュアル、それぞれ一長一短です、と言いたいところですが、現にオートマ車がこれだけ隆盛を極めた昨今ではそうも断言できません。

オートマ車のケース

何と言っても運転が非常に簡便であるというところです。AT限定免許の創設も手伝い、運転を苦手とする人でも気軽に運転を始められます。

ただ、車の基本構造を理解できないままハンドルを握ることになるので、何かトラブルが起きたときにその対処がしにくくなる・修理工場に上手く説明できない、などといったきらいはあります。高額になるため極めて少数ですが2tトラックにも設定があることは、あまり知られていません。

セミオートマ車のケース

最近になって2tトラックを始め様々な商用車向けに出されたものですが、オートマと名は付いているものの実質的にはクラッチペダルのないマニュアル車のようなものです。このためマニュアル車の知識及び運転経験がないと、取り扱いに難渋することが予想されます。

2tトラックで導入が進んでいる背景には、もともと2tトラックの世界ではマニュアル車が大勢を占めていたため、ギア操作が必要なセミオートマに心理的な抵抗がそれほどなかったことが理由の一つです。
それでも免許区分としてはオートマ車に分類されますので、AT限定免許でも運転は可能です。

マニュアル車のケース

とにかく運転操作が煩雑、これに尽きます。

クラッチを切りギアをローに入れて半クラッチで繋ぎつつ反対の右足でアクセルを踏み込み、速度が乗ったら再びクラッチを切ってセカンドに入れ・・・、という作業を、道路の流れに乗るまで繰り返さなければなりません。
しかし、大昔の車にはオートマなんてなかったのですから、これが車の基本中の基本ということです。車の構造を知るためにマニュアル車ほど最適な教材はありません。

またオートマ車やセミオートマと比べると購入価格も安いので、2tトラックを保有する業者ではマニュアル車を好んで購入しています。

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軽トラを運転するのに必要な免許や注意点をわかりやすく解説

2tトラック運転手ならAT(オートマ)限定免許で目指せる

2tトラック運転手ならAT(オートマ)限定免許で目指せる

以前はトラック業界で働こうとすると、保有する車両の都合上どうしてもマニュアル車を運転できる普通免許が必要で、オートマ車しか運転できないAT限定免許の人は不必要どころか厄介者扱いされてきました。

しかし未曾有の人手不足によってそうも言っていられなくなり、AT限定免許でも運転できるような車両の登場が望まれるようになりました。その一つの答えとして登場したのがセミオートマの2tトラックです。

マニュアル車の知識がある程度必要ですが、AT限定免許でも運転できるセミオートマの2tトラックは、人手不足に喘ぐトラック業界の救世主となることでしょう。

AT(オートマ)限定免許で2tトラック運転手への転職事情

AT(オートマ)限定免許で2tトラック運転手への転職事情

セミオートマタイプの車両があり、マニュアルの運転が苦手な人でも配送業務などができることがメリットの2tトラックの特徴なのですが、積載量などの観点から、準中型免許の取得が必要となります。

そのため、AT限定の普通免許では運転できるトラックはほとんどありません。

ですが、AT限定の普通免許のみでの転職が無理なのかというとそうではありません。

最近ではドライバー不足が深刻化しており、人材の確保が必須となっているため運送会社によってはAT限定解除の免許取得費用を全額負担してくれる場合があります。

そのため、2tトラックの運転に必要な運転免許がない場合はもちろん、未経験であっても2tトラックドライバーの職種に転職することは十分に可能と言えます。

2tトラックのAT(オートマ)限定免許についてのまとめ

2tトラックのAT(オートマ)限定免許についてのまとめ

2tトラックにはセミオートマというオートマ車の設定があり、セミオートマはAT限定免許で運転可能ということでした。
ただしセミオートマは普通のオートマ車と違い手動で適切なギアに入れる必要があるので気を付ける必要がありますね。
セミオートマの2tトラックはAT限定免許で運転できるため、2tトラックを使用する業者での人手不足解消の切り札となります。みなさんもぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

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