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【インタビュー】知識ゼロでも貿易を始められるって本当?「自由に」「簡単に」輸出入できるデジトラッドで、あなたの会社の未来が変わる!

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日本で商品を製造している企業の99%が中小企業であることをご存知でしょうか?

実際に貿易をしている企業は、実は全体の1%にも達しません。

そこでスタートアップ企業のSTANDAGEでは、中小企業が貿易をしやすくするためのサービス「デジトラッド」を開発しました。

デジトラッドは貿易を丸投げできるサービスで、知識がまったくない中小企業でも、貿易を簡単に始めることができます。

今回はSTANDAGEの大森健太氏にお話を伺い、デジトラッドのサービスや今後の物流について教えていただきました。

「自社製品を海外で販売してみたいけど、様々な手続きがあってなかなか始められない。」

そんな悩みを抱えた企業担当や経営者の方は、ぜひ最後まで記事をチェックしてみてください。

日本の貿易のいま

日本の屋台骨を支えている中小企業は全国におよそ357万社以上あります(参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構)。にもかかわらず、貿易をしている会社は全体のわずか1%のみ。

なぜほとんどの中小企業は、海外に自社製品を輸出できていない状況なのでしょうか?

それは、貿易や物流のビジネスがアナログのままで、そのため、それらのビジネスをサポートする商社マンの対応も追いつけていないことが大きな原因のひとつとして挙げられます。

さらに、貿易の橋渡し役を担っていた商社自体のビジネスモデルも、昨今では投資中心へと移り変わっています。こういった背景もあり、日本の中小企業の製品が海外へ進出する機会はなかなか増えていかないというのが現状です。

「もっと自由に」「もっと簡単に」貿易を可能にしたデジトラッド

そこで、中小企業の貿易や物流のビジネスのデジタル化をしようと立ち上がったのが、「革新的ビジネスの創造を通じて世界の全ての地域を豊かにする」をミッションに掲げるスタートアップベンチャー、STANDAGEです。

STANDAGE立ち上げの背景

編集部
まず、STANDAGEを創業された背景についてお聞かせください。
大森氏
STANDAGEを立ち上げた足立と私は、ともに大手総合商社の伊藤忠商事出身です。前職で足立は医薬品や石油化学品の国際貿易に従事し、私は新規事業部門のなかで主に中小企業向けの貿易サポートを担当していました。

しかし、ビジネスがすべて紙ベースのアナログで、1人の社員につき最大15件の中小企業を担当するのが精一杯でした。多くの企業をサポートできないことに対するもどかしさを感じていたんです。

「もっとたくさんの中小企業が、簡単に貿易ができるようになってほしい」そんな想いで、当時会社の先輩であった足立と共に、STANDAGEを創業するに至りました。

プラットフォームだけに留まらず、貿易を「丸投げ」できるサービス

編集部
「デジトラッド」は、どのようなサービスなのでしょうか?
大森氏
デジトラッドの最大の強みは、貿易を丸投げできる点です。

デジトラッドのプラットフォームを通じて、自社の商品を海外のお客様に見ていただく機会を持つことができ、さらには輸送手配や煩雑な貿易書類の自動作成までできます。

さらに、デジトラッドは貿易の知識をほとんど持っていない中小企業を対象にしているため、専門の貿易コンシェルジュが始めから終わりまでをフルサポートします。

書類の作成はもちろんのこと、デジトラッド自体が製品を買い取り、貿易代行まで行うことも可能です。

編集部
プラットフォームの提供だけではないんですね。
大森氏
そうです。たとえば「海外旅行」を例に考えてみましょう。

ある程度、海外旅行の経験があって旅慣れしている方であれば、飛行機やホテルの予約だけで十分楽しめるでしょう。

一方で、異国の地に慣れていない方は、現地でのサポートも受けられるツアーガイドがいないと何かと不安も大きいですよね。

デジトラッドは、貿易慣れしていない中小企業にとって、まさにそういったツアーガイドの役割を果たすことができるのです。

編集部
デジトラッドのサービスを利用することで、貿易に際して必要な準備をすべて任せることができるんですね。たしかに、そこまでやってもらえるとなると、貿易へのハードルが低くなったように感じます。
大森氏
そうすることで、貿易に対するノウハウを持っていない中小企業でも簡単に海外進出ができる状態を実現しました。

気になる今後のサービス展開

24時間対応可能「AIコンシェルジュ」の導入

編集部
今後、さらにデジトラッドのサービスを使いやすくするために、「AIコンシェルジュの導入」と「ブロックチェーンの活用」に取り組んでいると伺いました。具体的にどういった内容でしょうか?
大森氏
AIコンシェルジュは、事前にメーカー自身に商品情報を一覧化してもらうことで、製品に関する情報を24時間提供することを可能にします

これまで海外に製品を売りに行く際は、貿易をサポートする商社マン一人一人がその魅力を伝えていました。商社マンは、メーカーから製品に関する知識を聞き取ったうえで商談先の現地に赴きます。そのため、時差のある場所や電波の入らない土地では、そのとき聞き取った手書きのメモだけが商談での頼みの綱なのです。

編集部
想像していた以上にアナログなんですね。
大森氏
しかし、AIコンシェルジュを活用することで、アナログなメモは不要になります。

製品を最も理解しているメーカーが、AIコンシェルジュ用に事前に情報を提供します。そうすることによって、今後はメーカー自身がAIを通じて直接、買い手に製品の魅力を伝えることができます。

また、AIコンシェルジュは24時間体制で問い合わせに対応可能です。そのため、日本と時差がある海外の買い手との交渉も、今後さらにスムーズに進めることができます。

世界初!ブロックチェーンを活用した代金決済

編集部
ブロックチェーンを活用すると、どんなメリットがあるのでしょうか?
大森氏
ブロックチェーンが決済に使われるようになると、銀行を介さずに貿易書類と決済代金の交換ができるようになります。

通常、貿易取引の資金決済はとても煩雑な手順が必要です。

日本と現地の銀行を仲介して決済を行いますが、信用問題や決済条件の不一致から、契約自体が成立しないという問題が頻繁に発生します。

編集部
たとえニーズがあっても、「先方の信用度に不安がある」「代金回収のタイミングに双方の折り合いがつかない」といった理由で取引自体を諦めざるを得ないことも起こりますね。
大森氏
そこで当社では、東京海上日動、NTTデータ、および株式会社トレードワルツとともに、決済に必要な船荷証券(B/L)とデジタル通貨を同時に交換する新たな貿易の仕組みを実証実験し、世界で初めて実用化することを発表しました。

このブロックチェーンを活用することで、ハードルの高い銀行決済を使わずに、貿易書類と決済代金の同時交換が実現できます。

そのため今後は、銀行からの信用が低いために貿易を実現できなかった中小企業でも、簡単に貿易を成立させることができるようになります。

アフリカが物流のメインになる?国際物流のミライ

編集部
では、今後の国際物流はどうなっていくのでしょうか?
大森氏
まず、ラストフロンティアと呼ばれるアフリカが物流の中心となっていくことは間違いないでしょう。

アフリカ大陸全体の人口は13億人で、10代や20代の若年層が多く存在します。また、GDPも増加傾向にあり、世界のトップ10に入るほどです。

編集部
アフリカでは、どんな製品であればビジネスチャンスがあるのでしょうか?
大森氏
そもそも、現地で価値のある商品は、新品と中古品で大きく異なります。

新品であれば、現地の社会課題の解決に繋がる分野の商品が求められています。

例えば、農業やインフラ、健康医療、そして教育に関連する製品です。日本製品は中国や韓国と比べて高価ではありますが、質が良ければ現地でも評価されます。

編集部
まだまだ課題のある地域だからこそ、日本の技術が求められるニーズも現地にあるのですね。
大森氏
一方、中古品では、自動車や家電などの電子機器、そして古着や食品の需要があります。

もちろんこういった中古品は日本に限らず、あらゆる国に輸出チャンスがあります。しかしながら、日本人はモノを綺麗かつ丁寧に扱う傾向があるため、アフリカからのニーズは高いといえます。

編集部
日本の製品は価格が高い分、厳しい競争になりそうですが・・・。
大森氏
高価格だからといって、必ずしも売れないとは限りません。アジアの諸外国と比べて比較的高価な日本製品であっても、適切な差別化によってアフリカなどの海外に販路を見出す可能性は十分にあるのです。

そのため、メーカー自身も自社製品の差別化できるポイントをよく把握しておくことが重要になってきます。

今後の国内物流は、どうなる?

編集部
貿易スタートアップとして国際物流に関わっている立場として、今後日本の国内物流はどうするべきでしょうか?
大森氏
実は、現在日本の国内物流において、大きな課題があると考えています。

それは「物流業界全体が時代の流れに遅れている」ということです。

世界の物流業界がどんどんデジタル化へと進んでいる一方、日本の物流業界は新しいデジタルに改革していこうとする流れがほとんどありません。

編集部
たしかに、日本の物流業界ではまだ大きな変革を感じる場面は少ないですね。
大森氏
実際に、日本の物流業界では労働力の不足や従業員の負担過多が問題になっていますが、DXが進まないと、それらの問題はさらに深刻化していきます。

こうした課題を解決するためには、物流業界で働いている人々にデータやデジタルの技術を活用する考え方、つまり「DXへの意識改革」が必要です。

日本の物流はインフラも技術も整っているため、あとはデジタルを活用した新しいサービスや仕組みに挑戦すると、業務の効率化が進み従業員への負担が減ります。

編集部
たしかに、そうすることによって貿易に関わる事業などにも展開しやすくなりますね。
大森氏
とはいえ「どうやってDXへの意識改革をしていけばいいの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

そんな企業のために当社では、山九株式会社、 株式会社LOZI 、ZEROBILLBANK JAPAN株式会社と4社共同で設立した合同研究機構「ロジラボ」で定期的にセミナーを開催しています。

大森氏
ロジラボセミナーは、主にこれから海外に販路を広めようと考えている中小企業向けのセミナーです。

「今後、社内のDXへの意識改革をし、海外に販路を広めていきたい!」という中小企業のみなさまは、ぜひロジラボセミナーにお気軽にご参加いただけたらと思います。

ロジラボセミナー情報

次回開催は6月23日(木)15時~

8月下旬から9月上旬ごろにも第9回の開催を予定しています!

ロジラボセミナー最新情報はこちら

まとめ

貿易の実績がない企業にとって、書類準備や代金決済などの高いハードルを自社の力で乗り越えるのは簡単なことではありません。

デジトラッドの場合は、貿易のプラットフォームの役割だけでなく、デジタル商社として製品の買取・在庫管理から代行してもらうことも可能です。

「自社の製品を海外に進出させたいけど、販路の見つけ方が分からない」

「取引相手が見つかったとしても、本当に代金を支払ってもらえるのか不安」

そういった不安がある中小企業の皆様は、ぜひデジトラッドのサービスを活用してみてはいかがでしょうか。

株式会社STANDAGE

HP:https://standage.co.jp/

サービスサイト:https://digitrad.world/ja

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クロスワーク編集部

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