みなさんは物流費の削減について悩んではいませんか?ガソリンの価格や人件費が高騰すると連動して上がるのが物流費です。
特にアパレル業界では、商品の原価に物流費などの経費を上乗せして価格を設定します。ただ多くのアパレルショップがある中で、商品価格をやみくもに上げてしまうと売上が減少する恐れも。
そんなアパレルにおける物流費コストの削減について、大きく3つのポイントからアプローチしていきたいと思います。
どうにかして自社アパレルの物流を削減したいと考えている方はぜひお読みください。
物流費削減はアパレル会社の大きな課題
特に近年では楽天やZOZOをはじめとするアパレルECサイト、フリマサイトやネットオークションなどの個人間売買による物の流通が増えてきました。それにより配送の需要と運送会社による供給のバランスが崩れています。
さらに慢性的なトラックドライバーの不足で物流費はさらに上がる傾向にあります。そのような物流費の高騰により打撃を受けやすいのはアパレル業界です。
アパレル業界にとって物流は単に商品を倉庫や工場から店舗へ運んでくれるだけの役割ではありません。
プチプラをはじめとする価格重視のアパレルが人気の今、物流費が高くなったからといって容易に商品価格をあげることも難しいと考えます。
そのため、いかに物流の質を落とさず物流費を削減するかという課題はアパレル業界にとって重要となっています。
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アパレルの物流費削減をする上での注意点
実はアパレルという商品ならではの物流の特徴があります。物流費の削減を考える前に、それらについて詳しく見ていきましょう。
運び方は商品に応じたコツが必要
パレットや段ボールに梱包して配送する他の商品と違い、アパレルの商品はシワが付かないようにハンガーに掛けたまま配送しなければならないことがあります。そのため効率的にトラックに積み込めず、物流費が高くなってしまうことも。
また都内や都市部のアパレル店への配送に関しては、細い道を通ったり、路地の奥にある場所へ配送しなければいけないこともあります。配送を担当するドライバーにとっても負担が大きくなります。
材質によって保管環境を変える
アパレルに使用される素材や荷姿によっては、倉庫の保管環境を整える必要があります。
- ハンガー物はそのままかけて保管
- たたんである洋服は棚で保管
- アクセサリー類は仕切り付きの棚で保管
- 毛皮などの商品は直射日光が当たらず、乾燥した環境で保管
アパレルの商品はこのように適切な方法で保管しなければいけません。万が一保管方法を誤ると売り物にならなくなってしまうため、倉庫を管理する物流会社の責任は重大です。
トレンドに応じたタイミングの見極め
発注されたアパレル商品を出庫するだけでなく、消費者のニーズに合わせて配送するタイミングを見極めなければいけないのもアパレル物流ならではの特徴です。
入荷した商品をいつどの店舗にどのくらいの数を配送するか決めるために、アパレル物流倉庫では下記のような作業を行っています。
- 商品を仕分けし、適切な保管場所へおさめる
- 縫製の検品や、縫い針混入を防ぐ検針を行う
- 店舗へ納品するために倉庫の中から商品をピッキングする
- 商品ごとにブランド名の付いたタグを付ける
- 適切なラッピング方法で包み、配送しやすいよう梱包する
アパレルの物流費は上記の作業をするための人件費や経費も含まれています。
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アパレルの物流費削減のための3つのポイント
それではアパレルの物流費のコストを削減するためのポイントを三つご紹介していきます。業務の質を落とさずに物流費の削減をするためには、どのようなことが必要になるのでしょうか。
削減ポイント①:物流費の詳細を洗い出す
先ずは現在かかっている物流費の詳細を一覧で出してみましょう。物流費は主に下記のような内容になります。
- 航空便や船便、陸送にかかる物流費
- 倉庫賃貸料などの保管料としての物流費
- 段ボールなどの梱包資材、緩衝材を購入するための物流費
- 仕分けやピッキングなど人件費としての物流費
これらの物流費を月単位や年単位で洗い出し、同業他社と比べて多くかかっている部分はないか、削減できる箇所はないかを探してみましょう。
削減ポイント②:保管スペースや保管システムの見直し
アパレルという取り扱う商品の特性上、夏物に比べると冬物はどうしてもかさ張り場所を取ってしまいます。しかし季節に応じて保管スペースを変えれば、余分な場所代を削減できるはず。
また段ボールの大きさを統一することで保管スペースの無駄を削減し、積み下ろしの効率も上げることが可能になります。
最近ではスマホやタブレットによるピッキング作業も出来るようになりました。従来はこのような二つの作業が必要でした。
目視でタグを確認 → パソコンに入力
しかしスマホやタブレットを使うことで上の二つの作業を削減し、ワンアクションで検品が終了します。これにより現場の人件費を削減したり、作業時間を削減することが出来ます。
削減ポイント③:人員編成やタイムロスなど作業効率の見直し
様々な作業が必要なアパレルならではの物流では、タイムロスによる作業効率の見直しが急務です。そのためには次のような部分を見直す必要があります。
- 輸送面・・・荷物の積載率やトラックの回転率、実車率を向上させることで削減
- 倉庫面・・・荷物の積み方を変えて保管効率を上げる、レイアウト変更やシステム変更で作業効率をアップすることで削減
一つ一つは小さな改善ですが、全社的にみると大きな物流費の削減につながります。
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アパレルの物流費削減についてのまとめ
いかがだったでしょうか?物流費の削減はアパレル業界のみならず、多くの業界における課題でもあります。
ただアパレル業界ならではの物流費の特徴もあり、商品の価格をあげないためにも物流費の削減は必要なことです。
前項で解説したアパレル物流費を削減するための3つのポイントが貴社の物流費削減に役立つことを祈っています。
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