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中型免許で乗れる車は?8t限定や準中型免許の違いについて

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中型トラックが走行する様子

運転免許にはさまざまな区分があり、保有している免許によって乗れる車種や大きさが異なります。特に分かりにくいのが中型免許で、準中型や8t限定免許などが存在します。

トラック運転手などへの転職を検討しており「必要な運転免許が分からない」という人もいるのではないでしょうか。免許を取った時期でも乗れる車が変わるため、注意が必要です。

この記事では、中型免許で乗れる車の範囲や免許の取得方法を中心に分かりやすく解説していきます。取得にかかる費用や時間についても紹介していますので、参考にしてみてください。

この記事で分かること

  • 中型免許の種類と運転できる車の範囲
  • 中型免許の取得方法と取得にかかる時間
  • 取得した時期で変わる普通免許で乗れる車

中型免許で運転できる車の範囲

トラック運転手が運転している様子

中型免許は2007年(平成19年)に作られた新しい免許区分で、2024年現在では準中型免許も存在します。また、平成19年6月以前に普通免許を取得した人の既得の権利として、中型8t限定免許もあります。

全て中型と付くものの、運転できる車のサイズや種類には明確なルールが存在します。
そこで今回は、4つの免許区分で運転できる車について解説します。

車のサイズだけでなく、乗員人数にも違いがあるため、間違えないように注意しましょう。

関連記事:【初心者向け】中型免許を取得する条件と費用|取得までの具体的なステップ
関連記事:4tトラックに必要なのは中型免許以上|取得費用と手続き方法

【中型免許】マイクロバスや6tトラックなどが運転できる

中型免許で乗れるトラック

画像引用元:中古トラック販売・買取のステアリンク

中型免許を取得すると「MAXの積載量6.5t未満・車両のMAX重量11t未満・乗れる人数29人以下」の車両を運転できます。具体的には、以下のような車両の運転ができます。

  • 1.2.3.4.6t車両
  • マイクロバス

4t車両は、一般貨物の配送や引越し業務などで多く用いられており、近距離や中距離配送がメインとなります。大きすぎず小さすぎないサイズであるため、都市部などでの配送にも適しています。

街中での配達業務や引っ越し業務、コンビニ配送などの仕事に就きたい場合におすすめの免許です。観光バスや路線バスで送迎に運賃が発生する場合は、中型免許の「二種免許」が必要となるため注意しましょう。

関連記事:二種免許の取得は難しい?最短8日で取得する方法と費用
関連記事:【安心】二種免許の取得条件と費用や期間、取得までの流れ

【中型8t限定免許】4tトラックまで運転できる

中型8t限定免許で運転できるトラック

画像引用元:堀内運送株式会社

中型8t限定免許を取得すると「MAXの積載量5t未満・車両のMAX重量8t未満・乗れる人数10人以下」の車両を運転できます。具体的には、以下のような車両の運転が可能です。

  • 1.2.3.4t車両
  • ワゴン

中型8t限定免許では、4t車両まで運転できるため、中距離配送ドライバーなどの仕事に就けます。

サイズの小さいマイクロバスは、8t限定免許でも運転できると思われがちですが、乗れる人数が10人以下となっているため注意が必要です。マイクロバスは、中型免許しか運転できないことを覚えておくようにしましょう。

後ほど詳しく解説しますが、8t限定免許を持っている人は、中型免許を初めから取得しなおす必要はありません。8t限定解除の手続きによって中型免許に区分変更できます。

【準中型免許】2t・3tトラックまで運転できる

準中型免許で運転できるトラック

画像引用元:株式会社ダイトクコーポレーション

準中型を取得すると「MAXの積載量4.5t未満・車両のMAX重量7.5t未満・乗れる人数10人以下」の車両を運転できます。具体的には、以下のような車両の運転ができます。

  • 1.2.3t車両
  • ワゴン

準中型免許は、8t限定免許と比べて車両のMAX重量とMAXの積載量が若干下がります。

4t車両は運転できないため、2t車両による配送運転手などの仕事に就きたい人におすすめです。

「中途半端だし必要ないのでは?」と思う人もいるのではないでしょうか。準中型免許が新設された理由には「貨物自動車による交通事故の増加とトラック運転手不足」が背景にあります。

以前は普通免許でも2t・3t車両が運転できていたため、技術不足の運転手による交通事故が問題となっていました。

中型免許を取得するには、普通免許を取得してから2年以上経過していなければならず、最低でも20歳からしか取得できません。

この場合、18歳以上の若い人材が運送業界に就職できないため、準中型免許が新設されました。後述しますが「受験資格特例教習」により2022年5月13日からは19歳から中型・大型免許を取得できるようになっています。

【準中型免許5t限定】2tトラックまで運転できる

準中型免許5t限定で運転できるトラック

画像引用元:中古トラック販売・買取のステアリンク

準中型を取得すると「MAXの積載量3t未満・車両のMAX重量5t未満・乗れる人数10人以下」の車両を運転できます。具体的には、以下のような車両の運転ができます。

  • 1.2t車両
  • ワゴン

準中型は、2t車両を使用した配送業務で活かせる免許です。準中型免許が新設される2007年6月2日~2017年3月11日の期間に、普通免許を取得した人の既得の権利として設けられた免許区分となります。

中型8t限定と同じように、5t限定は所定の手続きで解除可能です。手続き方法の詳細は以下の通りです。

  • 自動車教習所で技能教習を受けて技能審査に合格する。その後、運転免許センターにて限定解除の申請を行う。
  • 運転免許センターで準中型自動車の限定解除審査を受けて合格する。

関連記事:準中型免許とは?5t限定解除の方法や費用・運転できるトラック

【注意】運賃が発生する場合は二種免許が別途必要

運転手がバスの窓からこちらを除く様子

免許区分によって乗れる車の内容が異なりますが、業務内容にも注意が必要です。免許区分に関係なく「第一種免許」と「第二種免許」が存在するためです。

  • 第一種免許:公道を乗用車やバスで走行するために必要な運転免許
  • 第二種免許:公道を営利目的で旅客運送するため必要な運転免許

タクシー運転手として働くには普通自動車第二種免許が必要で、大型バスの運転手の場合は大型自動車第二種免許が必要です。

貨物の配送業者や引越し業者ではなく、タクシーやバスの運転手になる予定の人は二種免許の取得が必要であることを覚えておきましょう。

近年は運転手不足が深刻化していることもあり、入社後に会社負担で二種免許を取得させてくれる「運転免許取得支援制度」を設ける会社が増えてきています。

関連記事:二種免許の取得は難しい?最短8日で取得する方法と費用

受験資格特例教習により19歳からでも中型・大型免許が取得可能に

バスが横に並ぶ様子

18歳以上であれば準中型免許を取得できますが、2022年5月13日の道路交通法改正により19歳以上・普通免許保有歴1年以上であれば中型・大型・二種免許が取得できるようになりました。

中型・大型・二種免許を取得する条件として「受験資格特例教習」を受講する必要があり、受講者の状況によって教習は2種類に分かれます。

  • 年齢課程:本来の受検資格における年齢条件に達していない人が受講
  • 経験課程:本来の受検資格における運転経験年数に達していない人が受講

中型免許の取得条件は、普通免許保有歴2年・20歳以上です。19歳の人が免許取得を目指す場合は、年齢課程と経験課程の両方を受講することで免許取得できます。

受験者資格特例教習は、所定の自動車教習所で受講できます。ただし、制度が始まって間もないこともあり、全ての教習所で対応しているわけではないため、注意が必要です。

中型免許の取得方法

トラックが高速道路を走行する様子

中型免許を取得する場合、現在保有している免許によって取得の流れが異なります。

ここでは中型免許の取得条件や、保有免許別の取得にかかる費用や時間について解説していきます。

中型免許の取得条件と取得の流れ

中型免許は誰でもすぐに取得できるわけではなく、教習を受けるにあたって以下の条件を満たす必要があります。

  • 普通自動車免許、準中型免許、大型特殊免許のいずれかを取得しており、運転経験期間が2年以上ある
  • 年齢が満20歳以上である

運転経験期間に、免許停止の期間は含まれません。免許を取得する方法は自動車教習所に通う方法と、運転免許試験場で一発試験(技能試験)に合格する方法の2つがあります。

自動車教習所は、教習を受けながら少しずつ運転スキルを身に着けられるため、運転技術に自信のない人でも安心です。一方で、費用が高く、取得するまでに一定の期間が必要です。

一発試験は、取得費用と取得にかかる時間を大幅に抑えられる一方で、難易度が非常に高く運転スキルがなければ合格が難しいといった特徴があります。

中型免許取得にかかる費用|普通免許や準中型免許を持っている場合

中型免許取得にかかる費用は、保有している免許によって相場が異なります。

保有免許中型免許の取得費用相場
普通免許・MT免許保有:17~24万円
・AT免許保有:21~27万円
準中型免許12~18万円
中型8t限定免許・MT免許保有:10万円前後
・AT免許保有:11~14万円

合宿免許の場合、上記相場よりも数万円ほど高くなる傾向です。一発試験の場合は、仮免許取得手数料・技能試験手数料・取得時講習受講料が必要で、地域によって料金が若干異なります。東京都の場合は以下の通りです。

  • 仮免許取得手数料:5,500円
  • 技能試験手数料:8,650円
  • 取得時講習手数料:22,000円

技能試験に落ちた場合、受験するたびに8,650円が必要です。

参考:大型・中型仮免許試験|警視庁
参考:中型免許試験(直接試験場で受験される方)|警視庁

中型免許の取得にかかる時間

中型免許の取得にかかる時間は、教習所に通うペースや運転スキルによります。保有免許別の中型免許取得にかかる所要日数の平均は、以下の通りです。

保有免許中型免許取得の所要日数
普通免許4~8週間(合宿免許の場合は8~11日)
準中型免許1~3週間日(合宿免許の場合は5~6日)
中型8t限定免許4~5日(合宿免許の場合は3~7日)

トラックやバスの運転手になる場合、必ずしも転職前に取得している必要はありません。近年は、資格取得支援制度を設けている会社が多いためです。

転職で免許取得を検討している場合は、応募企業の福利厚生をチェックしてみましょう。

関連記事:【安心ガイド】中型8t限定解除のメリットは?一発試験や教習内容、審査費用
関連記事:中型免許の取得費用はいくら?保有免許ごとの違いを解説
関連記事:普通免許ありの人が準中型免許を取得する流れ・費用・期間

普通免許で乗れる車

運転免許証

ここまで中型免許などで乗れる車の範囲を紹介してきましたが、普通免許でも取得したタイミングによってはトラックを運転できます。

免許区分が新設された際に、既に普通免許を持っていた人の既得権利として免許区分が作られたためです。普通免許を取得したタイミング別で運転できる車の範囲は以下の通りです。

普通免許を取得したタイミング乗れる車の範囲
2007年(平成19年)6月2日までに普通免許を取得
※中型免許8t未満限定
・乗用車
・ワゴン車
・1.2.3.4t車両
2007年(平成19年)6月2日~2017年(平成29年)3月11日までに普通免許を取得
※準中型5t未満限定
・乗用車
・ワゴン車
・1.2t車両
2017年(平成29年)3月12日以降に普通免許を取得
※普通免許
・乗用車
・ワゴン車
・1t車両

免許証に「8t未満」「5t未満」と記載されている場合は、上記車を運転できるため、まずは免許証を確認してみましょう。

運転するトラックのサイズに応じた運転免許を取得しよう

トラックが走行している様子

中型免許を保有している場合、1~6t車両やマイクロバスなどを運転できます。中型免許の他にも中型免許8t限定・準中型・準中型5t限定といった区分があり、乗れる車の範囲が異なります。

自分の免許証を確認したうえで、乗れる車を確認してみましょう。バスやトラックの運転手に転職する予定の場合は、第一種ではなく第二種免許を取得する必要があります。

中型免許を取得する方法は教習所に通うか、一発試験に合格する2種類があります。特別教習を受講することで19歳からでも中型免許や大型免許の取得も可能です。今後のプランも踏まえて取得する免許を決めていきましょう。

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この記事を書いたライター

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工業高校・航空専門学校で「電気工事士」「危険物取扱者」「けん引免許」などの資格を取得。学校卒業後は、航空貨物を扱う会社の輸入部署にて、倉庫業や物流業に関する仕事に約8年ほど従事。転職後はカーコーティング会社でマーケティング担当として約5年間勤務。現在は自身の経験をもとに専業Webライターとして活動中。

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