キャリアカー運転手の仕事内容について知る機会はそう多くないでしょう。
そこでこちらでは、キャリアカー運転手になるために必要な免許、給料事情、向いている人の特徴などを紹介します。
キャリアカー運転手への転職を検討中の方は参考にしてください。
この記事のまとめ
・キャリアカー運転手の勤務時間は変動しやすい
・大型免許やけん引免許があると有利
・積み下ろし作業とルート確認が重要
キャリアカー運転手の仕事内容
そこでこちらでは、キャリアカー運転手の仕事内容1日の流れに沿って紹介します。
キャリアカー運転手の1日の流れ
キャリアカー運転手の1日の流れは、一般的なサラリーマンの方のように朝出勤して夕方又は夜に退社するという決まったパターンではありません
どちらかというと、勤務時間は不規則になる傾向があります。
勤務先によっては遠距離の輸送をおこなうこともあり、1日では戻ってこれないようなこともあるのです。
遠距離移動があるときや繁忙期は拘束時間が長くなりがちですので、環境に慣れるまでは少し大変かもしれません。
その反面、近場輸送がメインであったり閑散期のときは、勤務時間が半日程度で済む場合もあります。
一般のサラリーマン方と同じか、それよりも短い勤務時間で帰れることもあり、一概に大変だと言い切れないでしょう。
参考までに、弊社が運営するドライバー専門の求人サイト『ドライバーキャリア』に登録されているドライバーの方に教えていただいた、キャリアカー運転手の1日のスケジュールです。
- 【8:00】出社して運転する車の日常点検
- 【8:15】事務所で1日の運行スケジュールの共有を受ける
- 【10:05】車両の受け取り
- 【10:40】納車
- 【13:20】昼休憩
- 【14:15】納車
- 【16:30】帰社して車両の清掃と給油を行う
- 【17:00】配車係などへ業務の報告を行う
- 【17:15】業務終了
関連記事:キャリアカーの運転に必要な免許・資格は?キャリアカー運転手はいくら稼げる?種類別に一挙解説!
キャリアカー運転手の仕事に必要な免許
キャリアカー運転手に必要な免許は、運転するキャリアカーの種類によって異なります。
もちろん、車両の種類によっては普通免許でも運転することは可能です。
ただし、より専門的かつ高度な技術を要するキャリアカー運転手になるためには、大型免許とけん引免許が必要となります。
同時に2つの免許を取得するのはハードルが高いので、キャリアカーの運転手を目指している方はまず大型免許の取得を目指しましょう。
大型免許を取得し、大型トラックの運転に慣れてきてから、けん引免許の取得を目指すとスムーズです。
ただ、中には「大型免許やけん引免許を取る金銭的な余裕がない」という方もいるでしょう。
そういった方は資格取得支援制度がある会社への転職を検討してみてください。
資格取得支援制度とは、一定の期間以上会社で在籍することを条件に、新しい免許の取得に必要な費用を一部負担(または全額負担)してくれる制度です。
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関連記事:大型トレーラー運転手の仕事内容と年収は?未経験でも本当になれるのか徹底解説
キャリアカー運転手が仕事で使う車両の種類
キャリアカーの種類は大きく3つあり、それぞれ「ローダー」・「単車」「トレーラー」という名称があります。
運転に必要とされる技術の専門性は、ローダー<単車<トレーラーの順に高まり、最も運転操作が難しいのがトレーラーです。
以下、それぞれの車両の特徴を紹介します。
ローダー
ローダーは、通常のトラック程度の大きさでクルマを1台だけ積める車です。
普通免許のみでも運転ができるキャリアカーとなります。
単車
単車は、ローダータイプのトラックより大型でクルマを2~5台ほど積むことができます。
キャリアカーのサイズが大きくなった分、運転するには大型免許が必要です。
トレーラー
トレーラーは、上下2段で構成された牽引型のトラックで、単車よりもさらに大きなキャリアカーになります。クルマも最大6台まで積むことが可能です。
運転するには大型免許免許に加え、けん引免許を持っている必要があります。
関連記事:セミトレーラーの寸法や規格、種類、構造など全て紹介!フルトレーラーなど他との違いも解説しています
キャリアカー運転手の年収は仕事内容で変わる?
数あるドライバー職の中でも、キャリアカー運転手の給料は比較的高い部類に入ります。
そこで、こちらではキャリアカー運転手の給料の実態や給料アップのポイントを解説します。
キャリアカー運転手の平均月収
キャリアカー運転手の平均月収は約40万円前後といわれており、中には月50万円以上稼ぐ人もいます。
しかし、全てのキャリアカー運転手が、平均及びそれ以上の給与を得ているかといえば、そうではありません。
キャリアカー運転手の給与に関しては給与幅が広く、どんな働き方をするか、どんなスキルを持っているかによってもらえる額は変動します。
運転できるキャリアカーの種類によって給料が変わる
ローダータイプのキャリアカーは、普通免許でも運転できますが、他のキャリアカー運転手と比べて給与が安いのが実情です。
実際、ローダータイプのキャリアカー運転手は、月収が30万円以下が多く、平均月収を下回る場合が多いです。
その反面、単車やトレーラータイプのキャリアカー運転手は、平均及びそれ以上の収入を得ている人が多いです。
免許取得がやや大変な分、専門性及び高度な運転技術を要することに比例しているといえます。
会社よって収入に差が出る
大手自動車メーカーなどのいわゆる大企業に勤めるのと中小企業に勤めるのとでは、収入に差がます。
もちろん、大企業に勤める方が多くの収入を得られます。
また収入以外にも、大企業の方が中小企業と比べて福利厚生が充実しており、さまざまな優待を受けられるのも大きな魅力でしょう。
給料を上げたいなら免許取得と就職先選びが大切
キャリアカー運転手としてより多くの収入を得たい場合、「大型免許とけん引免許の両方を取得し、大きな車を安全に運転できるようになること」と「大企業へ勤めること」が重要です。
もちろん、会社やタイミング、地域によっても賃金は上下します。
キャリアカー運転手の平均年収
キャリアカーのドライバーの平均年収は、各種手当込みで450万円程度です。
年収に関しても、大型免許にプラスしてけん引免許を取得して大企業へ勤めるほうが、より高い年収を実現できるでしょう。
物流業界では、慢性的にドライバー不足が続いているため、少しずつ労働条件が改善しつつあります。
そのため、求人を探してみると現状の会社よりも好条件で就職できる可能性は十分にあるでしょう。
しかし、転職にはリスクが伴います。
極端な話、給料の面で高待遇だとしても、労働環境が劣悪である可能性もあるのです。
現在ドライバー業界は深刻な人手不足であるため、よくも悪くもたくさんの求人があります。
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関連記事:回送ドライバーはきつい?正社員やバイトの給与事情を公開
キャリアカー運転手の仕事に向いている人の特徴
キャリアカー運転手を志望している人の中には、本当にキャリアカー運転手としてやっていけるのか心配になっている人もいるかもしれません。
ここからは、どのようなタイプの人がキャリアカー運転手に向いているかを解説していきます。
体調管理ができる
キャリアカー運転手は短・中距離ばかりではなく、長距離を運転することもあります。
そのため、生活リズムが不規則になってしまうこともあるでしょう。
そのような状態でも体を壊さないように、体調管理ができる人が向いていると言えます。
集中力がある
長距離になれば運転も長時間になるため、安全運転を続ける集中力も必要です。
一般的な車両と比べてトレーラーは大きさも重量もあるので、事故を起こしたときの被害は甚大です。
自分だけでなく他人の命をも危険に晒してしまう可能性があります。
どれだけ疲れていても、集中力を切らさずに安全運転ができる人でなければ、キャリアカー運転手として働くのは難しいでしょう。
腕力に自信がない
自動車の積み降ろしは機械でおこなうため、宅急便の配達などと比べて力仕事がほとんど必要なく、腕力を必要としません。
キャリアカー運転手に必要なのは、正確かつ安全に運転するスキルです。
そのため、腕力に自信がない女性やシニア世代の方でも問題なく仕事ができます。
1人で黙々と仕事をするのが好き
キャリアカー運転手だけでなく、ドライバーに転職した人の中には、会社の人間関係によるストレスが原因で転職した人が少なくありません。
実際、キャリアカー運転手は勤務時間のほとんどを1人で過ごします。
人によっては出発前の朝礼や点呼以外は、誰ともコミュニケーションを取らないこともあるでしょう。
チームでコミュニケーションを取りながら働くよりも、1人で黙々と仕事をするのが好きな人は向いています。
関連記事:トラック運転手の仕事内容を解説!給料・求人・必要な免許など紹介
キャリアカー運転手の仕事に求められる能力
こちらではキャリアカー運転手に求められる能力として、「積み下ろし作業」と「ルート確認」の2つえを紹介します。
積み下ろし作業
積み下ろし作業は機械でおこなうため、基本的に人力での作業はありません。
ですから、体力的にきつい場面はほとんどないと言えます。
しかし、注意したいのは扱っている商品が自動車ということです。
自動車は家電製品などのように梱包はできないので、剥き出しの状態か簡易的なカバーで覆われているだけです。
また、廃車を除けば、新車であっても中古車であっても、通常は購入したお客様に向けて配送します。
機械操作を少しでも誤ると、大切な商品に傷がついてしまい、そのクルマは商品価値を失ってしまいます。
そのため、積み下ろし作業では丁寧さはもちろんのこと、集中力や責任感も必要です。
ある意味、運転するとき以上に慎重な操作を求められるのが、この積み下ろし作業といえます。
ルート確認
自家用車で知らない道を走っているときに、ルートを間違えてUターンをすることがあります。
自家用車であれば気軽に転回できますが、キャリアカーのように大きな車両は簡単に転回できません。
一昔前と比べて道路も拡張され、走りやすい道が増えていますが、まだまだ改良が進んでいない道路もあります。
そして、キャリアカー運転手は業務上そのような狭い道を通行することもあるのです。
通行するだけでも結構大変ですが、さらに大変なのはルートを間違えてしまったときです。
元のルートに戻るまでに相応の時間を浪費するだけでなく、体力的にも精神的にも負担が増えます。
そのため、キャリアカー運転手にとって走行前にルートを確認することは非常に大事なことです。
また、走行中も常に正しい道を走っているかどうか確認する必要があります。
関連記事:トラック運転手の1日の流れ・仕事内容を車両別に紹介
キャリアカー運転手の仕事に転職するにはどうしたら良い?
最後に、キャリアカー運転手として就職・転職する上で、事前に確認したい事項を3つ紹介します。
転職先の労働環境をよく調べる
転職活動をするとき、どうしても給与ばかり注目してしまいがちです。
しかし、給与にばかり注目すると、労働環境の良し悪しを軽視する可能性があります。
実際、給与の待遇は良くても労働環境が悪いなど、求人情報と現場にギャップがあるケースは珍しくありません。
いくら給与が高くても、仕事内容が自分の許容量を超えたものであれば、就業中に事故や怪我をする可能性があります。
転職先を選ぶときは、給与ばかりにこだわらずにきちんと求人内容に目を通し、自分の能力や技術力を把握した上で選ぶことが重要です。
労働時間や休日の制度について確認する
いくら給与や仕事内容がよくても、労働時間が異常に長くまた休みがなければ、疲労などが蓄積します。
そうなれば業務に支障をきたすだけでなく、最悪事故を起こしてしまう可能性もあるのです。
だからこそ、しっかり休みが取れる会社かどうかは重要です。
家族がいる人にはお盆や正月などの祝日に休暇が取れるか、また有給休暇がとりやすいかも重要なポイントになります。
求人情報だけではわからない情報があれば、面接で担当者に積極的に質問するといいでしょう。
研修制度の有無を確認する
ドライバー職の経験がない方がキャリアカー運転手になる上で確認したいのは、会社に研修制度があるかです。
研修制度がある場合、研修期間中の給与はあまり多くありませんが、給与をもらいながら実務経験を通して技術を磨けます。
また、会社の中には資格取得支援制度を設けているところもあります。
一定の期間以上会社で在籍することを条件に、新しい免許の取得に必要な費用を一部負担(または全額負担)してくれる制度です。
業界経験がない方や、必要な免許がない方は、そういった研修制度や支援制度がある会社を選ぶといいでしょう。
関連記事:トラック横乗りって何をするの?仕事内容と給料事情を解説!
キャリアカー運転手の仕事内容についてのまとめ
クルマ社会である現在の日本において、キャリアカー運転手は必要不可欠なものだといえます。
また将来の労働力人口減少が叫ばれている中、人の技術に左右される面が大きいドライバーの仕事は、これからも需要が続く可能性が高いでしょう。
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