昨今需要が高まっている電気工事士ですが、電気工事士は専門スキルだけではなく、体力も必要な職業です。
電気工事士への転職を検討しているものの、50代未経験で就くことができるか気になる人もいるでしょう。
本記事では、50代未経験でも電気工事士になれるのか、転職前に知っておくべきことについて解説します。
【結論】50代未経験でも電気工事士になれる
結論として、50代未経験でも電気工事士を目指すことは可能です。
ただし、電気工事士の求人は原則経験者を募集しているものがほとんどのため、かなり狭き門であると言えます。
また、現在電気工事士の人口は減少傾向にあるため、未経験でも需要は高まっています。
電気工事士は見習い期間に多くのことを覚えなければならず、体力が必要な場面が多々ありますが、必要な資格を取得すると一生もののスキルになります。
求人サイトでは「年齢不問」や「経験不問」などのワードで検索ができるため、転職を検討している際は機能を活用しましょう。
電気工事士に関係なく人材募集において「年齢制限」は禁止されている
全ての人に労働の均等な機会を与えるという観点から、平成19年10月には求人において年齢制限の禁止が義務化されました。
しかし、平成19年以前も働き方の見直しはされていたため、50代のミドル層も転職がしやすい環境が設けられています。
企業は、求職者が電気工事士の職に就いたときにどれだけ勉強の意欲があるかや、大変だとしても電気工事士になりたいという強い意志を見ています。
年齢や経験で諦めず、求人に応募することが大切です。
50代未経験で電気工事士に転職する前に知っておくべきこと
次に、50代未経験で電気工事士に転職する前に知っておくべきことを4つ解説します。
では、一つずつ解説します。
見習い期間がきつい
50代未経験で電気工事士に転職する前に知っておくべきことの1つ目は、見習い期間がきついことです。
企業によって見習い期間は変動しますが、始めてからの数年間は年収が低くなり、相場は約250万円~300万円とされています。
ただし、収入は地域や能力によって異なるため、事前に企業について調べておきましょう。
また、電気工事士は危険を伴う作業が多いこと、そして見習い期間は技術スキルが身についていないため、職場によっては厳しく指導される場合もあります。
見習い期間は学ぶことが多くなりますが、その期間でしか聞けないことや体験できないこともあります。
給与は低くなりますが、見習い期間にしっかりと技術を身につける意識を持ちましょう。
労働時間が長く体力が必要
50代未経験で電気工事士に転職する前に知っておくべきことの2つ目は、労働時間が長く体力が必要であることです。
電気工事士は主に夏と冬に繁忙期を迎えますが、繁忙期は労働時間が長くなることがあります。
また、重量がある機材や工具を運ぶため、体力が求められます。
そして屋外での作業もあるため、体調管理や現場での注意力も必要になります。
体力が必要なのに加えて必ず定時で帰ることができる職業ではないため、あらかじめ念頭に置いておきましょう。
人間関係が厳しい
50代未経験で電気工事士に転職する前に知っておくべきことの3つ目は、人間関係が厳しいことです。
電気工事士は一人で作業することはほぼなく、複数人で一つの工事を担当することがほとんどです。
中にはベテランの電気工事士もいるため、上下関係を感じる場面もあります。
しかし、工事は命がかかるほど危険を伴う作業があるため、多少の厳しいやり取りはあることを知っておきましょう。
また、工事はチームプレーのため様々な人と共同で作業することも理解しておきましょう。
覚えることが多い
50代未経験で電気工事士に転職する前に知っておくべきことの4つ目は、覚えることが多いことです。
電気工事士として働くにあたっては、電気工事士の資格が必要になります。
また資格勉強以外にも、工事現場で使用する部品の名称や使用方法など、基本的でありながら実に多様な知識を得なければなりません。
既存の知識だけではなく、新しい材料や工具も扱うことになるため、常にアンテナを張る必要もあります。
電気工事士のスキルは一度で覚えきれないため、日々の作業の中での復習や予習など、学ぶ姿勢を保つことが大切です。
50代未経験|電気工事士への転職を成功させるコツ
次に、50代未経験・電気工事士への転職を成功させるコツを2つに解説します。
転職エージェントを利用する
50代未経験から電気工事士への転職を成功させるコツの1つ目は、転職エージェントを利用することです。
転職エージェントにはキャリアアドバイザーと呼ばれる転職のプロが在籍しています。
求職者一人一人に合った求人を一緒に探してくれること、また履歴書や面接の練習までマンツーマンで指導してくれることからも、転職エージェントは活用していきましょう。
特に、電気工事士や電気主任技術者など建設業に特化したサイトが「建職キャリア」です。
通常の転職エージェントでは職種や業種関係なく幅広い業界に対応していますが、建職キャリアでは建設業界に精通したキャリアアドバイザーが多数在籍しています。
非公開求人も取り扱っているため、電気工事士への転職を考えている人は、積極的に建職キャリアを使っていきましょう。
「シニアアルバイト」などで求人を検索する
50代未経験から電気工事士への転職を成功させるコツの2つ目は、「シニアアルバイト」などで求人を検索することです。
求人を探す際、インターネットで探す人も多いのではないでしょうか。
サイトには便利な機能が搭載されており、転職サイトでは「50代」や「シニア向け」といった条件付きで求人を検索することができます。
探す際に自分に当てはまる条件で検索しないと、無限に求人情報が出てきてしまい時間がかかるため、条件をつける機能は必ず使用しましょう。
また、「シニアアルバイト」のワードでネット検索をすると、より条件に合った求人を見つけることができます。
50代未経験でも電気工事士資格を保有していれば他の仕事への転職でも有利になる
電気工事士の資格は、電気工事士のみならず、工事に携わる様々な職種に役立てることができます。本項では、50代未経験でも電気工事士資格が有利になる職種を2つ解説します。
ビルメンテナンス
50代未経験でも電気工事士資格が有利になる職種の1つ目は、ビルメンテナンスです。
ビルのメンテナンス業では、電気工事も行う場合があります。
そのためビルメンテナンスの求人では、募集の歓迎条件として電気工事士の資格保有をつけている企業も少なくありません。
ビルメンテナンスでも電気に関わる知識は必要なため、電気工事士の資格を持っていると有利に転職活動を進めることができます。
未経験でも資格を持っているだけで採用の確率は上がるため、アピールしていきましょう。
設備管理
50代未経験でも電気工事士資格が有利になる職種の2つ目は、設備管理です。
建物に使用されている設備の点検や管理全般を行うのが、設備管理の仕事です。
設備といっても扱うものは様々あり、その中の一つに電気系の設備があります。
建物によっては、専門的な知識を必要とする電気系の設備もあるため、資格を持っていると手当がもらえたり、月収が上がるというケースもあります。
近年はビルや建物の増加により、設備管理の需要も高まっています。
関連記事:設備管理に活かせる資格一覧|施設管理との違いや仕事内容
関連記事:設備管理に向いている人の特徴|仕事内容や役立つ資格、やりがい
50代未経験で電気工事士に転職することに関するよくある質問
最後に、50代未経験で電気工事士に転職することに関するよくある質問に回答します。
何歳まで働ける?
電気工事士の求人には、60代や70代も活躍している企業が掲載されています。
そのため、電気工事士は70代になっても働ける職種といえるでしょう。
人手不足の職種でもあるため、自分の年齢をあまり気にせず働くことができます。
60歳から電気工事士は目指せる?
電気工事士になるにあたって資格が必要になりますが、受験者の中には50代から60代の人もいます。
したがって、60代からでも電気工事士を目指すことは可能といえます。
資格を持っていると、転職や再就職に有利になるため、積極的に受験をしましょう。
50代未経験でも電気工事士に転職可能|リスクや仕事内容を踏まえて検討しよう
今回は、50代未経験で電気工事士に転職するポイントについて解説しました。
かなり狭き門ではありますが、資格を取得してスキル習得に励めば、50代未経験でも電気工事士に転職することは可能です。
電気工事士の需要は高く、年齢を問わず、安定した職業として活躍の場が広がっているため、挑戦する意欲があって、継続的な学習ができるのであれば、電気工事士に転職できるでしょう。
50代未経験から電気工事士への転職を考えている人は、本記事を参考にしながら電気工事士を目指してみてください。
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