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2級電気工事施工管理技士の難易度は高い?受験資格も紹介

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2級電気工事施工管理技士の難易度は高い?受験資格も紹介

電気工事の現場での管理職として必要な資格と言えば、電気工事施工管理技士が挙げられます。中でも2級電気工事施工管理技士は、多くの人が目指す第一のステップとして位置づけられています。

しかし、2級電気工事施工管理技士の資格を取得するためには、一定の知識と技能が求められ、多くの受験者が試験の難易度に頭を抱えることも少なくありません。

本記事では、2級電気工事施工管理技士の難易度、試験概要などについて解説します。

2級電気工事施工管理技士の難易度は高くない

まずは、2級電気工事施工管理技士の難易度について解説します。2級電気工事施工管理技士の試験は第1次検定と第2次検定に分かれており、両方に合格することで、はじめて2級電気工事施工管理技士の資格取得となります。

ここでは、それぞれの合格率を紹介します。

第1次検定の合格率

2級電気工事施工管理技士の第1次検定の合格率は下記の通りです。

受験予定者数(人)受験者数(人)受験率(%)合格者数(人)合格率(%)
10,0528,02779.94,46655.6

出典:令和4年度 2級電気工事施工管理技術検定 結果表|一般財団法人建設業振興基金施工管理技術検定

第2次検定の合格率

続いて、2級電気工事施工管理技士の第2次検定の合格率は下記の通りです。

受験予定者数(人)受験者数(人)受験率(%)合格者数(人)合格率(%)
8,6306,31173.12,94746.7

出典:令和4年度 2級電気工事施工管理技術検定 結果表|一般財団法人建設業振興基金施工管理技術検定

第1次検定と第2次検定で約10%ほど差はあるものの、合格率は約50%ほどと、国家試験としては高い合格率を誇っています。

もちろん、合格には入念な試験対策が必要ですが、試験の難易度はそこまで高くはないと言えます。

2級電気工事施工管理技士の申し込みの流れ

2級電気工事施工管理技士の試験申し込みから合格発表までの流れは、下記の通りです。

  1. 申込期間内に申し込みを済ませる
  2. 前期試験の場合は第一次検定のみ受験する
  3. 合格発表が行われる(7月の中旬ごろ)
  4. 後期の場合は各自申し込んだ試験を受験する
  5. 第1次検定の合格発表が行われる(同年12月下旬ごろ)
  6. 第2次検定の合格発表が行われる(翌年2月上旬ごろ)

第1次検定を前期で受験するか、後期で受験するかで、多少流れは変わりますが、第2次検定は年1回しかないため、2級電気工事施工管理技士の取得までは、半年~1年以上はかかると考えておくべきです。

2023年度の2級電気工事施工管理技士の試験地とスケジュール

2023年度の2級電気工事施工管理技士の試験地とスケジュールは下記の通りです。

項目前期:第一次試験のみ後期:第一次・第二次、各検定のみの受験
受付期間郵便申込:令和5年1月27日(金)~2月10日(金)
  • インターネット申込:令和5年6月30日(金)9:00~7月28日(金)23:59
  • 郵便申込:令和5年7月14日(金)~7月28日(金)[消印有効]

※インターネット申込は再受験の方のみ

試験日令和5年6月11日(日)令和5年11月12日(日)
試験地札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・沖縄札幌・青森・仙台・東京・新潟・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・鹿児島・沖縄
合格発表日令和5年7月14日(金)
  • 第1次検定:令和5年12月22日(金)
  • 第2次検定:令和6年2月2日(金)

出典:令和5年度前期 2級 電気工事施工管理技術検定(第一次検定のみ)のご案内|一般財団法人建設業振興基金施工管理技術検定

受付期間を過ぎると受験できないため、申込みは余裕を持って済ませておきましょう。

2級電気工事施工管理技士の試験概要

続いては、2級電気工事施工管理技士の試験概要を説明します。

受験資格

2級電気工事施工管理技士は第1次検定と第2次検定に分かれており、第1次検定と第2次検定の受験タイミングによって、受験資格は異なります。

まずは、第1次検定のみ受験する場合です。2級電気工事施工管理技士の第1次検定は、試験実施年度に満17歳以上であれば、受験可能です。

続いて、第1次検定と第2次検定を同時に受験する場合です。下記で紹介する①~④の区分のいずれかに該当していれば、受験は可能です。

【区分①】

最終学歴または資格実務経験年数
大学、専門学校「高度専門士」卒業後1年以上(指定学科)、卒業後1年6か月以上(指定学科以外)
短期大学、5年制高等専門学校、専門学校「専門士」卒業後2年以上(指定学科)、卒業後3年以上(指定学科以外)
高等学校、専門学校「専門課程」卒業後3年以上(指定学科)、卒業後4年6か月以上(指定学科以外)
その他(最終学歴を問わず)8年以上

【区分②】:電気事業法による第一種、第二種または第三種電気主任技術者免状の交付を受けた者で、1年以上の実務経験(交付後ではなく通算)

【区分③】:電気工事士法による第一種電気工事士免状の交付を受けた者

【区分④】:電気工事士法による第二種電気工事士免状の交付を受けた者(旧・電気工事士を含む) で、1年以上の実務経験(交付後ではなく通算)

なお、実務経験年数と指定学科に関する規定は下記の通りです。

電気工事施工管理に関する実務経験年数について電気工事の施工に直接的に関わる技術上の全ての職務経験を指し、具体的には、(1)~(3)に関するもの。

 

  1. 受注者(請負人)として施工を管理(工程管理・品質管理・安全管理等を含む)した経験(施工図作成や補助者としての経験も含む)
  2. 設計者等による工事監理の経験(補助者としての経験も含む)
  3. 発注者側における現場監督技術者等としての経験(補助者も含む)

研究所、学校、訓練所等における研究、教育、および指導業務、設計業務、保守・点検業務等は実務経験年数として認められない。

指定学科について国土交通省令で定めている学科(土木科・農業土木科・森林土木科・鉱山土木科・砂防学科・治山学科・都市工学科・電気工学・機械工学・電気通信工学・建築科・緑地科・造園科等)

最後に、第2次検定のみ受験する場合です。

下記で紹介する①~③の区分のいずれかに該当していれば、受験は可能です。

【区分①】:2級電気工事施工管理技術検定「第1次検定・第2次検定」を受験し、第1次検定のみ合格した者

【区分②】:技術士法による技術士の第二次検定のうちで技術部門を電気電子部門、建設部門又は総合技術監理部門(選択科目を電気電子部門又は建設部門に係るもの)に合格した者で、所定の実務経験、第1次検定と第2次検定を同時に受験する場合の区分を満たした者

【区分③】:令和3年度以降の「第1次検定」のみを受験して合格し、所定の実務経験、第1次検定と第2次検定を同時に受験する場合の区分を満たした者

受験料

2級電気工事施工管理技士の受験料金は、第1次検定・第2次検定片方の受験で6,600円、同時受験の場合は13,200円です。

試験内容

2級の前期検定の第1次検定の概要は下記の通りです。

  • 試験時間:2時間30分
  • 解答形式:全問四肢択一式・五肢択一式
  • 出題数・解答数:出題64問、うち40問を選択して解答
分野出題数必要回答数
電気工学12問8問
電気設備19問10問
関連分野6問3問
関連分野1問1問
施工管理法(応用問題)4問4問
施工管理法10問6問
法規12問8問

続いては、2級の後期検定の概要を解説します。2級の後期検定の第1次検定の概要は下記の通りです。

  • 試験時間:2時間30分
  • 解答形式:全問四肢択一式・五肢択一式
  • 出題数・解答数:出題64問、うち40問を選択して解答
分野出題数必要回答数
電気工学12問8問
電気設備19問10問
関連分野6問3問
関連分野1問1問
施工管理法(応用問題)10問6問
施工管理法10問6問
法規12問8問

また、第2次検定の概要は下記の通りです。

  • 試験時間:2時間
  • 解答形式:全問 記述式・四肢択一式
  • 出題数・解答数:出題5問(全問必須)
問題番号出題区分形式
安全管理記述式
語句の説明、機器の名称・機能記述式
用語の説明記述式
計算問題四肢択一式
建設業法・労働安全衛生法、電気工事士法四肢択一式
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2級電気工事施工管理技士の受験に必要な書類

続いては、2級電気工事施工管理技士の受験に必要な書類について説明します。

全員共通で必要な書類

まずは、全員共通で必要な書類から説明します。2級電気工事施工管理技士を受験する方は、全員下記の書類が必要となります。

  • 受検申請書(願書)
  • 実務経験証明書
  • 住民票(原本)または住民票コードの記入
  • 証明写真(パスポート用証明写真)
  • 受検手数料(13,200円)の振替払込受付証明書

住民票や証明写真はすぐに用意できますが、実務経験証明書は準備に時間がかかる場合もあるため、あらかじめ余裕を持って準備しておきましょう。

なお、証明写真は合格した場合の合格証明書に使用されるため、適当に撮影しないようにしましょう。

受験資格ごとに必要な書類

その他には、受験資格に応じて、下記の書類が必要となります。

学歴または資格提出書類
大学、専門学校の「高度専門士」卒業証明書(原本)
※高度専門士は、卒業証明書に加えて、称号が付与されていることが確認できる書類も提出する。
短期大学、高等専門学校(5年制)、専門学校の「専門士」卒業証明書(原本)
※専門士は、卒業証明書に加えて、称号が付与されていることが確認できる書類も提出する。
高等学校・中等教育学校(中高一貫校)卒業証明書(原本)
専門学校の専門課程卒業証明書(原本)
その他(最終学歴を問わず)卒業証明書は必要なし
電気事業法による第一種、第二種または第三種電気主任技術者免状の交付を受けた者電気主任技術者免状のコピー
電気工事士法による第一種電気工事士免状の交付を受けた者第一種電気工事士免状のコピー
※第一種電気工事士試験合格証書・第一種電気工事士講習修了証・高圧電気工事技術者試験合格証書は必要なし
電気工事士法による第二種電気工事士免状の交付を受けた者(旧電気工事士も含む)第二種電気工事士免状のコピー

出典:1.受検資格と提出書類等|一般財団法人建設業振興基金施工管理技術検定

こちらも、書類によっては準備に時間がかかる場合もあるため、あらかじめ余裕を持って準備しておきましょう。

2級電気工事施工管理技士の郵送での申し込み方法

2級電気工事施工管理技士試験は、インターネットの申込みに対応しておらず、郵送での申込みとなります。

郵送での申込み手順は以下の通りです。

  1. 申込みに必要な書類を揃えておく
  2. 書類に必要情報を記載する
  3. 必要書類と揃えて郵送する

必要書類には前述の内容を参考に揃えてください。

なお、願書は「インターネット販売」と「窓口販売」の2つに対応しています。インターネット販売の場合、クレジットカード決済が1〜5部まで250円、コンビニ決済が1〜5部まで350円となっています。

2級電気工事施工管理技士に申し込む上での注意点

続いては、2級電気工事施工管理技士に申し込む上での注意点を3つ紹介します。

簡易書留郵便にする

2級電気工事施工管理技士に申し込む上での注意点の1つ目は、簡易書留郵便にすることです。

簡易書留郵便を使用することで、書類の配達状況を追跡することが可能となり、万が一の紛失や遅延が生じた際のトラブルを未然に防ぐことができます。

そのため、試験の申し込みには簡易書留郵便を使用することをおすすめします。

提出先を確認する

2級電気工事施工管理技士に申し込む上での注意点の2つ目は、提出先を確認することです。

試験申し込みの際、複数の機関や窓口が存在する場合があり、間違って異なる先へ申し込み書類を送ってしまうと、無駄な時間が経過するだけでなく、場合によっては受験資格を失ってしまう恐れもあります。

そのため、公式ホームページ上の情報を丁寧に確認し、正しい提出先へ書類を送るよう心掛けることが必要です。

内容の不備があれば合格取り消しになる

2級電気工事施工管理技士に申し込む上での注意点の3つ目は、内容の不備があれば合格取り消しになることです。

内容の不備が後から発覚した場合、例え試験に合格していてもその合格が取り消されるリスクが存在します。

これは受験者にとって大きな痛手となるため、申し込み書類の内容は十分な注意を払って確認し、正確に記載することが求められます。

不明点や疑問点があれば、必ず公式な情報源や窓口へ問い合わせを行い、安心して書類を提出できる状態を確保することが大切です。

2級電気工事施工管理技士についてのまとめ

今回は、2級電気工事施工管理技士試験の難易度について解説しました。

2級電気工事施工管理技士の取得を検討している方は、本記事を参考にして、ぜひ2級電気工事施工管理技士の試験に挑戦してみてください。

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