複合機や医療機器など、あらゆる機械の保守やメンテナンスを行うサービスエンジニアは、メーカーにとって欠かせない存在です。
近年は人材確保を目的として未経験者を歓迎している求人も増えてきており、サービスエンジニアへ転職を検討する方も少なくありません。
その中で、どのように志望動機をまとめるとよいのか悩む方もいるのではないでしょうか。
サービスエンジニアとして採用してもらうのは決して簡単なことではなく、志望動機で自分を強くアピールする必要があります。
今回は、サービスエンジニア求人に応募する際の志望動機の書き方について、分かりやすく解説していきます。
【この記事のまとめ】 ・志望動機では企業側に「採用したい」と思わせることが大切 ・過去の経験やスキル、根気強さや前向きな姿勢を伝えることを意識する ・志望動機で悩んだ時には友人や家族に相談するか転職エージェントがおすすめ |
サービスエンジニアの志望動機は「採用したい」と思わせるのが大切
志望動機とは、応募した企業でなぜ働きたいと思ったのかを伝えるための項目で、内容によって入社意欲の高さや適性が見極められます。
これまでの職歴にもよりますが、志望動機を考えるうえで最も大切なのが「採用したい」と人事担当者に思わせることです。
どれだけ優秀な職歴やスキルを持ち合わせていたとしても、魅力的な人材に感じてもらえなければ意味がありません。
次章では、魅力的な人材に感じてもらうための具体的なポイントについて解説していきます。
出典:エントリーシートの自己PRや志望動機の書き方|厚生労働省
サービスエンジニアの志望動機を魅力的にする5つのポイント
志望動機を通じて「採用したい」と思わせることが大切と前述しましたが、求人によって意識すべきポイントは異なります。
・応募先企業で活かせる経験やスキルを伝える
・応募先企業の業種や製品に興味を持ったきっかけを伝える
・図面や機械に詳しいなどの仕事に役立つスキルを伝える
・根気強さや前向きな姿勢などの強みを伝える
・問題解決ができた過去のエピソードを伝える
求人ごとに、どのポイントを意識すべきなのか、その詳細について解説していきます。
応募先企業で活かせる経験やスキルを伝える
キャリア採用など、経験者を求めているような求人では、入社後に活かせる経験やスキルを強くアピールすることを意識しましょう。
機械メンテナンスに関する技術はもちろん、出張が多そうな場合はスケジュール管理能力もアピール材料の1つです。
定期的なメンテナンスだけでなく、機械設置時の社員研修や故障といったトラブルにも対応している場合は、コミュニケーションスキルも評価の対象となります。
サービスエンジニアの経験がある場合は、応募企業の具体的な業務内容をリサーチしたうえで、アピールできる内容を整理してみましょう。
未経験者として応募する場合は、サービスエンジニアの仕事内容と職歴を比較しながら、まずは共通点を見つけだします。
そのうえで、仕事で活かせそうな経験やスキルをアピールする文章を考えてみましょう。
応募先企業の業種や製品に興味を持ったきっかけを伝える
サービスエンジニアが活躍できる業種は幅広く、医療機器業界・産業用ロボット業界・複合機業界などさまざまです。
これまで従事してきた業界と全く別の求人に応募する場合、その業界や製品に興味を持つようになったきっかけで気持ちの強さをアピールできます。
基本的に、その業種で働きたいと思った理由をそのまま記載して問題ありません。
ただし、仕事に対する気持ちの強さが感じられない内容は避けましょう。
【マイナスな印象を与えてしまう志望動機】
- 〇〇業界の方が今後業績が延びていくと知ったから
- 〇〇業界の方が残業が少ない傾向にあるから
- 貴社の方が福利厚生が充実しているから
このような内容では「他に良い条件の求人がでてきたら、すぐに辞めるのでは?」と思われてしまいます。
「貴社の医療機器を世界中に普及させ、人々の生活を支えたいと感じたから」
「人と話すのが好きで、より顧客と近い距離でサポートしたいと感じたから」といった感じの内容が理想です。
図面や機械に詳しいなどの仕事に役立つスキルを伝える
未経験を歓迎している求人に応募する場合、サービスエンジニアとしての適性があるかどうかが重視されます。
機械に関する知識やスキルは、エンジニアにとって必須であるため、活かせそうなものがあれば、積極的にアピールしましょう。
キャリア採用でない限り、実践で活かせるスキルではなく適性をアピールできるような知識や技術でも問題ありません。
【サービスエンジニアに活かせる主な経験】
- プラモデルやラジコンの制作
- 機械や工具を扱う各種DIY経験
- 各種CADの操作経験
サービスエンジニアは、機械の保守やメンテナンスを通じて、顧客と良好な関係を維持する役割も担っています。
そのため、機械に関するスキルだけでなく、営業職をもとにコミュニケーション能力などをアピールするのもおすすめです。
根気強さや前向きな姿勢などの強みを伝える
未経験者を採用するうえで重視されるポイントに「仕事に対する気持ちの強さ」があります。
サービスエンジニアとして活躍したいという強い気持ちさえあれば、いくらでも成長できるからです。
また、機械の異常を解決するには、1つ1つ細かい部品を点検しながら、原因を追及しなければならず、強い忍耐力と根気強さが求められます。
テクニカルなスキルが見つからない場合は、サービスエンジニアになりたいという強い気持ちや根気強さをメインに文章を考えてみましょう。
問題解決ができた過去のエピソードを伝える
自分で問題解決したエピソードや、それに関するスキルがある場合は、積極的にアピールしましょう。
サービスエンジニアは、基本的に1人で顧客の元へ向かい、あらゆる異常に対応しなければなりません。
顧客の要望も踏まえながら、自分で判断して最善の処置を尽くすことが求められます。
そのため、問題解決能力のある人はサービスエンジニアの適性があり、採用の確率も上げられます。
機械に関するエピソードである必要はなく、リーダー経験やクレーム対処の経験などでアピールできそうなものを選んでみましょう。
関連記事:サービスエンジニアに必要なスキルは?仕事内容や役立つ資格も
【新卒向け】サービスエンジニア志望動機の例文
求人詳細や自分の過去と照らし合わせたうえでのアピールポイントが決まった後は、実際に志望動機を考えていきます。
志望動機を記入するうえで、特別なルールはありませんが、文字数は200〜400文字ほどが目安です。
ここでは、新卒でサービスエンジニア職に応募する場合の例文を紹介します。
大学時代にボランティアに参加した際、私たちが暮らすアジア圏内には、専門機器が整っておらず、十分な医療を受けられていない地域があることを知りました。
もともと、人の役に立つのが好きだったので、日々の生活をサポートできるような仕事に就きたいと考えています。
機械に関する知識や技術はありませんが、世界中の人たちを助けたいという気持ちをもとに、サービスエンジニアになりたいと考えています。
サービスエンジニアに憧れて、機械系の学科を専攻している場合は、学生時代の具体的な取組みなどを交えて気持ちをアピールしましょう。
社会人経験がないため、仕事に対する気持ちの強さをいかにアピールできるかが重要です。
【未経験者向け】サービスエンジニア志望動機の例文
次は、既に社会人として働いており、未経験でサービスエンジニアの求人に応募する場合の志望動機例文です。
子供のころから機械をいじるのが好きで、5年間の中では各種部品の加工や機械の組み立てを中心に、修理する部署にも1年間ほど所属していました。
好きな機械に触れられる仕事で楽しかったのですが、自分の作った機械がどのような人の役に立っているのか見てみたいと考えるように感じるようになりました。
機械の設置だけでなく保守・メンテナンスを通じて、多くの人を喜ばせたいと考えています。
部品の加工や機械組立業務をこなす中で、機械の構造や仕組みに関しては理解しているため、実際の業務でも活かせる自信があります。
機械系に関する仕事に就いていた人を想定した志望動機内容ですが、全く関係のない職種でも活かせそうな経験があれば、内容に取り入れましょう。
特に「機械系の知識・コミュニケーション能力・問題解決能力・根気強さ」のいずれかをアピールできる経験が理想です。
【経験者向け】サービスエンジニア志望動機の例文
最後は、サービスエンジニアとして働いてきた中で、キャリアアップを目的として転職する人向けの志望動機です。
機械設置時における従業員への操作教育や、定期的な保守・メンテナンスに携わっています。
ただ機械を良好な状態で維持するだけでなく、より効率的な運用法や新しい機械の営業なども行い、多くの方に喜んでいただきました。
今後はさらに広い地域でサービスエンジニアとして活躍したいと考えており、欧米でも事業展開している貴社を志望いたしました。
これまでに経験してきたことを活かし、即戦力として貴社に貢献したいと考えております。
経験者の場合は、即戦力としての採用となるため、具体的な業務経験を記載します。
また、面接ではより詳しく質問されますので、明確に答えられるようにある程度準備しておくようにしましょう。
サービスエンジニアの志望動機に悩んだときの対処法3選
初めての就職活動で、自分の強みがよく分からなかったり、上手な文章が思い浮かばなかったりする方もいるのではないでしょうか。
既に働いている場合は、開いた時間で応募の準備を進めるのも大変です。
そのような場合は、以下の対処法を試してみましょう。
・転職エージェントに相談してみる
・友人や家族に志望動機を見てもらう
・キャリアコーチングを利用してみる
志望動機の作成や転職活動を負担なく進められる、3つの対処法について解説していきます。
転職エージェントに相談してみる
志望動機を含め、転職活動全般をサポートしてもらえるのが「転職エージェント」です。
転職エージェントは、一般的な転職サイトと異なり経験豊富なキャリアアドバイザーが在籍しています。
求職者の求める条件に合った求人を一緒に探したり、応募する際に必要な書類の添削などを受けたりできます。
全ての転職エージェントが当てはまるわけではないものの、無料ですので利用してみましょう。
特におすすめするのが「メーカーキャリア」で、製造業や運送業を中心に数多くの求人を扱っています。
非公開の求人も多いため、他の転職サイトでは見つからなかった理想の仕事に出会える可能性も高くおすすめです。
かんたん無料:メーカーキャリアの求人のご紹介はこちら
友人や家族に志望動機を見てもらう
自分なりに志望動機を考えたあとは、友人や家族に見てもらうことで客観的な意見をもらえます。
文章の構成だけでなく、周りから見た人間性や強みについても教えてもらえるため、より明確にアピールできる文章に改善できます。
可能であれば、志望動機の内容にそった質疑応答の練習もお願いしてみましょう。
キャリアコーチングを利用してみる
自分の可能性や選択肢について、より詳しく理解したうえで転職活動を進めていきたい場合は「キャリアコーチング」がおすすめです。
転職のプロとマンツーマンでトレーニングを行いながら、要望に沿った転職サポートが受けられます。
自分に合った求人を探すのはもちろん、履歴書や志望動機の書き方・面接対策といったサポートを受けられます。
転職エージェントとは異なり、受講するには20〜65万円の費用が必要です。
関連記事:【例文あり】サービスエンジニアの転職理由のまとめ方と面接での伝え方
サービスエンジニアの志望動機に関するよくある質問
最後は、サービスエンジニアの志望動機に関する、3つのよくある質問に答えていきます。
・サービスエンジニアの志望動機に書く理由は何個くらいがいいですか?
・サービスエンジニアの志望動機は短くてもいいですか?
・サービスエンジニアの志望動機は空欄でもいいですか?
正しく志望動機を作成するうえで役立つ内容ですので、参考にしてみてください。
サービスエンジニアの志望動機に書く理由は何個くらいがいいですか?
サービスエンジニアに限らず、志望動機の理由は1〜2つが理想です。
あまり多く詰め込み過ぎてしまうと、内容が薄れてしまい強い印象を相手に与えられなくなってしまいます。
ただし、質疑応答で詳しく聞かれる可能性があるため、記入内容以外のことも答えられる準備はしておきましょう。
サービスエンジニアの志望動機は短くてもいいですか?
志望動機に文字数の指定は基本的にないものの、200〜400文字が目安とされています。
履歴書によって記入欄の大きさが異なりますので、全体の8〜9割を埋める量で調整しましょう。
サービスエンジニアの志望動機は空欄でもいいですか?
志望動機は、仕事に対する意欲をアピールする項目であり、採用に大きく影響します。
アピールするほどの内容がなかったとしても、必ず記載して空欄で提出するのは避けましょう。
どうしても文章が思いつかない場合も、例文を参考にするなどして埋めるようにしましょう。
ただし、嘘の内容を記載してしまうと、質疑応答の際に上手く答えられずマイナス評価になってしまうため、必ず実体験をもとに文章を考えましょう。
サービスエンジニアの志望動機に関するまとめ
サービスエンジニアの志望動機は、応募企業を選んだ理由や自身の強みをしっかりとアピールするために非常に重要です。
採用担当者に「採用したい」と思わせるためには、企業のニーズを理解し、入社後に活かせるスキルや知識を上手く盛り込む必要があります。
なお、志望動機がうまくまとまらない場合は、家族や知人に確認してもらう、または転職エージェントに相談するなどして、アドバイスを受けるのも一つの手段です。
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