サービスエンジニアとしてホワイト企業を見つけるのは難しいと感じている方も多いでしょう。
出張が多く、顧客対応に追われることから、業務の負担が大きいとされがちなこの職業ですが、実際にはホワイトな環境で働くことも可能です。
そこで今回は、サービスエンジニアが転職でホワイト企業を見極めるポイントや、未経験でも転職しやすい理由、さらによくある疑問についても解説します。
これからサービスエンジニアへの転職を検討している方は、参考にしてください。
【この記事のまとめ】 ・サービスエンジニアの求人には、休日が多いものや残業の少ないものもある ・大手企業で緊急修理のない求人がおすすめ ・転職エージェントの活用で理想の求人が見つけやすくなる |
サービスエンジニアはホワイト企業が少ないと言われる理由
サービスエンジニアが在籍する会社はブラックというイメージが強いようですが、働きやすい環境を整えているホワイト企業もあり、全ての求人がブラックというわけではありません。
休日が多くプライベートを充実させられたり、残業時間を最小限に抑えられたりする求人も少なからずあります。
しかし、それでも「サービスエンジニアはホワイト企業が少ない」と言われるのには理由があります。
・残業が多い
・休日出勤が多い
・顧客からのクレームがある
サービスエンジニアの仕事に共通している、3つの理由について解説します。
残業が多い
仕事のスケジュールが立てにくいサービスエンジニアは、残業になりやすい特徴があります。
保守やメンテナンスは、予め予定が決まっているものの、故障などはどのタイミングで起こるか分からないからです。
一日の仕事が終り、退社しようとしていたタイミングで顧客から連絡が入ることも珍しくありません。
このような異常は、すぐに対処しなければならないため、サービスエンジニアは現地へ向かうこととなります。
また、向かった先でも好きなタイミングで作業を開始できるわけではないため、仕事時間が長くなりがちと言えます。
休日出勤が多い
前述した通り、サービスエンジニアが対応するものは、急を要するものがほとんどです。
あらゆる異常を解消するには、高度なメンテナンス技術が求められることから、誰でも簡単にかわれる仕事ではありません。
そのため、顧客からの依頼内容によっては、休日中であっても呼び出されることがあります。
休みの日でも、連絡用の携帯を常に持ち歩いているというエンジニアも少なくありません。
顧客からのクレームがある
サービスエンジニアは、設計者や営業を含め、会社の代表として顧客の元に向かいます。
機械異常の理由が設計部門にあったり、営業の説明不足が原因だったりしても、顧客にとっては関係ありません。
故障によって仕事に遅れがでてしまっている分、叱責されることも日常茶飯事です。
顧客と良好な関係を維持するのもサービスエンジニアの仕事であるため、言い返すわけにもいかず、ひたすら耐えながら作業をこなします。
このような辛さは、全てのサービスエンジニア職に共通しているため、ホワイトな求人は少ないと言われています。
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サービスエンジニアが転職でホワイト企業を見極めるポイント7選
サービスエンジニアの求人は、大変な内容のものが多いものの、中にはホワイトな企業の求人もあります。
サービスエンジニアにとって、ホワイトと言えるのは、以下のような求人や企業です。
- 大手企業で高収入が得られる
- 緊急修理の業務がない
- 修理に失敗しても損害賠償につながらない
- 労働時間・休日のバランスが良い
- 給与と福利厚生が充実している
- 企業理念や社風が自分の価値観に合っている
- 口コミの評判が良い
上記7つのポイントについて解説します。
大手企業で高収入が得られる
サービスエンジニアは、医療機器メーカー・産業用ロボットメーカー・複合機メーカーなどがあり、企業の規模もさまざまです。
働きやすさに関しては、大手企業になるほど良くなる傾向です。
大手企業は、業績が安定しやすく手当などの福利厚生も充実していることから、高収入を目指しやすいと言えます。
また、サービスエンジニアの数も多いため、顧客からの依頼にも余裕を持って対応できます。
一概には言えないものの、大手企業ほど休日出勤や残業が少ない傾向です。
緊急修理の業務がない
サービスエンジニアを募集する求人の中には、メーカーではなく機械の保守・メンテナンスを専門に行っている企業もあります。
このような企業では、基本的に定期的な保守・メンテナンスしか担当しないため、急な故障や機械の入れ替えなどで現地に向かうことはありません。
残業や休日出勤をなるべく抑えたいという人は、求人の業務内容の詳細をチェックしてみるようにしましょう。
修理に失敗しても損害賠償につながらない
サービスエンジニアは、機械に起きた異常を解決する役割を担っており、責任が大きいポジションです。
メンタル面の負担を抑えたい場合は、緊急性が低く修理に時間がかかっても大きな損害が生まれにくい、機器を扱う求人を探してみましょう。
例として、人の命や生活に直結するエレベーターや医療機器は、最短での修理が求められ、ミスも許されません。
一方で、コピー機などは会社全体に影響が及ぶわけではなく、故障により大きな損害も生まれにくいと言えます。
責任が少ないから楽というわけではありませんが、ホワイトな求人を見つける1つの基準としてチェックしてみましょう。
この他にも、厚生労働省では、労働安全衛生に積極的に取り組んでいる企業を公表する「安全衛生優良企業公表制度」を設けています。
このような制度の認証を受けている企業であるかどうかも、ホワイトな求人を見つけるうえで役立ちます。
労働時間・休日のバランスが良い
サービスエンジニアとして働く際は、労働時間や休日のバランスをしっかり確認しましょう。
企業によって残業や休日出勤の頻度は異なるため、応募前に労働条件を確認することが大切です。フレックス制度や在宅勤務の導入状況も重要なチェックポイントです。
給与と福利厚生の充実している
給与や福利厚生は長期的に働く上での重要なポイントです。賞与の有無、社会保険の完備、育児休暇などの制度が整っているかを確認しましょう。
体力的にも精神的にも大変な仕事だからこそ、報酬がしっかりしている企業を選びたいところです。
企業理念や社風が自分の価値観に合っている
いくら待遇が良くても、企業の理念や社風が自分に合わなければ働き続けることは難しいでしょう。
事前に企業のホームページや従業員の声を調べ、働く環境が自分にフィットしているか確認することが大切です。
口コミの評判が良い
転職サイトや口コミサイトを通じて、実際に働いている人の声をチェックするのも重要です。
ただし、口コミには偏った意見もあるため、あくまでも参考程度にとどめ、最終的には自分で判断しましょう。
サービスエンジニアは未経験でもホワイト企業に転職しやすい
サービスエンジニアの仕事は、ブラックになりやすいと解説してきましたが、決して待遇の悪い職種というわけではありません。
待遇面や将来性を踏まえると、他の職種よりもホワイトな求人が多いと言われているほどです。
その理由は主に3つあります。
・特別な資格がなくても大手企業を目指せる
・需要が高く多くの求人がある
・転職エージェントを利用すれば条件にあう求人を探してくれる
上記3つの理由について、サービスエンジニアの魅力も踏まえて解説していきます。
特別な資格がなくても大手企業を目指せる
サービスエンジニアとして活躍するには、機械メンテナンス技術者やコミュニケーション能力などが必要ですが、必須となる資格はありません。
大手機械メーカーの求人に関しても、エンジニアとしての経験に指定はあるものの、資格や学歴に特別な条件が設けられているものは少ないと言えます。
そのため、サービスエンジニアとして経験を積めば、より好待遇な大手企業への転職も十分目指せます。
需要が高く多くの求人がある
サービスエンジニアは、製造業を中心に多くの機械メーカーで活躍できる職種です。
近年は、人手不足であることから未経験者を募集する求人もあるほどです。
あらゆる異常に対応しなければならないため、ロボットによる代行が難しく、将来的にも需要が下がることはないと言えるでしょう。
転職エージェントを利用すれば条件にあう求人を探してくれる
転職する際に、多くの人が利用しているのが「転職エージェント」です。
一般的な転職サイトのように、自分で求人を探すだけでなく、専属エージェントと二人三脚で転職活動を進められます。
要望に合った求人を見つけてくれるのはもちろん、面接の打ち合わせや必要書類の添削といったサポートも受けられます。
初めての転職で不安な人や、働きながらでなかなか転職活動を進められない人におすすめです。
特におすすめなのが、製造業の非公開求人を数多く扱う「メーカーキャリア」です。
無料で利用できますので、他の転職サイトと併用して転職活動に活かしてみましょう。
サービスエンジニアがホワイト企業を見極めるポイントに関してよくある質問
最後はサービスエンジニアに関する、3つのよくある質問に答えていきます。
・サービスエンジニアは底辺職ではないですか?
・サービスエンジニアの離職率は高いですか?
・サービスエンジニアの給料は高いですか?
エンジニアの辛さや魅力に関する内容ですので、参考にしてみてください。
サービスエンジニアは底辺職ではないですか?
サービスエンジニアについて調べると「やめとけ・底辺職」といったネガティブな情報も見受けられますが、決して底辺職ではありません。
メーカで花形と言われている営業職や開発職と違い、地味な存在ではありますが、顧客と良好な関係を築くうえで欠かせない存在です。
また、誰にでもできるほど簡単な仕事ではなく、エンジニアとして経験を積めば高収入を目指せる仕事でもあります。
残業や休日出勤が多く、大変な仕事ではありますが底辺職ではありません。
サービスエンジニアの離職率は高いですか?
サービスエンジニアに特化した離職率のデータは存在しないものの、他の職種より突出して退職者が多いわけではありません。
多くのエンジニアが活躍する、製造業の離職率は9.7%、情報通信業では9.1%であり、他の業種よりも低い状況で推移しています。
中には、残業や休日出勤が多く離職率の高い企業もありますが、全体的に離職率が高いわけではありません。
サービスエンジニアの給料は高いですか?
令和4年度・賃金構造統計調査の結果によると、産業用ロボットを扱うサービスエンジニアの平均年収は515万2,000円です。
同年度における全産業の平均は461万円であることから、収入は高水準と言えるでしょう。
出典:職業情報提供サイトjobtag|産業用ロボットの保守・メンテナンス|厚生労働省
関連記事:サービスエンジニアの年収はなぜ高い?年収アップに役立つ資格も
サービスエンジニアがホワイト企業を見極めるポイントについてのまとめ
サービスエンジニアは、顧客に合わせて動かなければならず、予定していない仕事が入りやすいため、残業や休日出勤の多い仕事です。
ワークライフバランスの調整が難しく、精神的な負担が大きいため、ホワイトな求人は少ないと思われがちですが、そのようなことはありません。
年間休日が多く残業の少ない求人や、精神的な負担が比較的少ない求人も中にはあります。
エンジニアとして働くうえで何を最優先にするかを決めたうえで、理想の求人を探してみましょう。
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