セールスエンジニアはきつい？やめとけと言われる4つの理由

セールスエンジニアという職種は、専門的な知識に加え、顧客とのコミュニケーションスキルが求められる職種です。そのため、役割を果たす難しさはありますが、非常にやりがいのある仕事でもあります。

しかし、一部では「セールスエンジニアはやめとけ」と忠告されることもあります。

そこで本記事では、セールスエンジニアはやめとけと言われる理由やセールスエンジニアの魅力について解説します。

セールスエンジニアはやめとけと言われる4つの理由

まずは、セールスエンジニアはやめとけと言われる4つの理由を解説します。理由は下記の通りです。

• ノルマが厳しい
• 板挟みになりやすい
• 高度な説明スキルが必要
• 常に勉強が必要

では、一つずつ解説します。

ノルマが厳しい

セールスエンジニアはやめとけと言われる理由の1つ目は、ノルマが厳しいからです。

セールスエンジニアは営業職ではないものの、営業職と同じようにノルマを課せられるケースがあります。そのため、すべての企業に当てはまるわけではありませんが、セールスエンジニアを目指す場合はノルマや数字によって自分の評価が決まることを想定しておいた方が良いでしょう。

また、ノルマが無い企業だとしても、自分の業務が売上や利益につながらなければ良い仕事をしたとは見られません。

顧客が安心して自社の商材を使えるように導くことが目的ではありますが、同時に利益も追求する必要があることから、セールスエンジニアはきついと言われています。

板挟みになりやすい

セールスエンジニアはやめとけと言われる理由の2つ目は、板挟みになりやすいからです。

セールスエンジニアは、営業と技術チームそして顧客の間に立てる貴重な人材です。

時には顧客から無理なスケジュールを要求されたり、営業から納期変更の依頼をされたりしますが、それらを技術チームに伝えて管理することもセールスエンジニアの仕事です。

IT製品の中でも無形の商材を取り扱う場合は、トラブルや仕様変更がつきものであるため、板挟みになりながらも調整を行わなければならないことがきついと感じる要因のようです。

スケジュール管理だけではなく、双方に説明をすることも仕事のため作業が多くなり長時間の労働になるケースもあります。

高度な説明スキルが必要

セールスエンジニアはやめとけと言われる理由の3つ目は、高度な説明スキルが必要だからです。

セールスエンジニアは、顧客のIT知識に合わせて商材の説明をする必要があります。

全く知識が無い人もいれば、エンジニア出身でIT知識に精通している人もいるため、その場に応じて臨機応変な対応が求められます。

また商材の説明をするだけではなく、相手が思わず使いたくなるような購買意欲をそそる説明スキルが必要なため、知識だけではなく話術も必要になります。

商材に何かしらのバグやトラブルが起きたときも冷静な説明と対応が求められるため、セールスエンジニアには高度な説明スキルが必要なのです。

常に勉強が必要

セールスエンジニアはやめとけと言われる理由の4つ目は、常に勉強が必要だからです。

IT業界はスピード感が強く、最新の知識や技術が求められるため、セールスエンジニアはそれに応じたスキルが必須になります。

ITの知識は日々の業務だけではまかないきれないほど多くあるため、仕事と勉強を両立できる体力が必要です。

また、セールスエンジニアは顧客と直接関わることから、相手企業の業績や業界の分析も必要になります。

優秀なセールスエンジニアになるためには、IT分野だけではなく経済やマーケティング、社会情勢など幅広い分野の勉強が求められます。

「やめとけ」と言われるセールスエンジニアの魅力

ここまで、セールスエンジニアはやめとけと言われる理由を解説しましたが、セールスエンジニアにはもちろん良い面もあります。

本項では、「やめとけ」と言われるセールスエンジニアの魅力を下記の4点に分けて解説します。

• 年収が高くなりやすい
• 今後も需要が見込める
• 感謝の声を直接もらえる
• マネージャー職を目指せる。

では、一つずつ解説します。

年収が高くなりやすい

セールスエンジニアの魅力の1つ目は、年収が高くなりやすいことです。

同じセールスエンジニアでも、取り扱う商材や製品、求められる知識量により年収に差が生まれます。

企業によって年収はかなり異なるため事前のリサーチが必要になりますが、技術面で優れていたりあるいは実績を残しているなどの経験があると、年収がアップしやすくなります。

技術面だけではなく、コミュニケーション能力も磨くことで結果につながりやすくなり、結果として顧客からの信頼も得やすくなるでしょう。

セールスエンジニアは高度なスキルが必要になりますが、結果が数字として表れてわかりやすいこと、さまざまな現場を担当するため経験が積みやすいことから、年収の上昇率は高い方と言えるでしょう。

今後も需要が見込まれる

セールスエンジニアの魅力の2つ目は、今後も需要が見込まれることです。

昨今のDX推進により、国内でセールスエンジニアの需要はますますの高まりを見せています。

とはいえ、まだIT化に慣れていない企業があるのも事実ですので、橋渡し的な役割ができるセールスエンジニアは重要な人材となります。

さらに海外（特にアメリカ）ではIT産業にかなりの力を入れているためセールスエンジニアの地位は高く、グローバルな活躍ができる職業とされています。

より将来性を重視するのであれば、従来のITシステムより最先端のIT分野を視野に入れて学ぶと良いでしょう。

感謝の声を直接もらえる

セールスエンジニアの魅力の3つ目は、感謝の声を直接もらえることです。

セールスエンジニアは製品の提案だけではなく、顧客のアフターサポートやトラブルなど直接課題解決に携わることが多くあります。

貢献できれば感謝の言葉をもらえるため、やりがいや高い達成感を得ることができる職業です。

また、社内でも営業や技術チーム、企業によっては経営チームなど関わる人も多いため、感謝の声をもらえる機会も増えます。

喜びを分かち合える人が多くいることは、仕事のやる気につながりモチベーションアップにもなるため、セールスエンジニアの大きな魅力のひとつです。

マネージャー職を目指せる

セールスエンジニアの魅力の4つ目は、マネージャー職を目指せることです。

セールスエンジニアは営業と技術両方のスキルを持っていることから、多様なキャリアを選択することができます。

中でも年収が高いマネージャー職を選べることは、セールスエンジニアに就く大きなメリットのひとつです。

現場でスケジュールや案件の工数を管理する経験ができるため、全体のプロジェクトを進めるマネージャー職ではそれらを活かすことができます。

マネージャー職はコミュニケーション能力も必須のため、営業のスキルもあるセールスエンジニアは貴重な人材になり得ると言えるでしょう。

「やめとけ」と言われるセールスエンジニアの仕事内容

セールスエンジニアはきついと言われていますが、イメージだけが先行して仕事内容について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

セールスエンジニアの主な仕事は、クライアントへの商材説明、商談において技術的な面からの提案と実演、アフターサポートの3つに分けられます。

IT製品は、アフターケアやバックアップなど後続のフォローが必要なものが多いため、商材を売って終わりではなく、クライアントとのやり取りはその後も続きます。

またクライアントだけではなく、自社内で技術チームとのスケージュール管理や営業との打合せなど関わる人が多いことから、業務量も多いと言えます。

セールスエンジニアになるには

セールスエンジニアはITに関わる知識とコミュニケーション能力、経験や実績が求められる職業のため、一般的には技術職や営業職からの転職が多い傾向にあります。

しかし、異業種や未経験からでもセールスエンジニアに就くことは可能です。

その際は、セールスエンジニアに役立つ資格、機器やシステムなどの知識を持つと採用の確率が上がります。

企業によっては、大卒や経験実績を求めるところもあるため、自分が行きたい企業の募集要項を確認して必要なものを準備しましょう。

セールスエンジニアになるのに役立つ資格

次に、セールスエンジニアになるのに役立つ資格を解説します。役立つ資格は以下の通りです。

• セールススキル検定
• 基本情報技術者試験
• 応用情報技術者試験
• 相性の良い領域の専門性や語学力を証明する資格

では、一つずつ解説します。

セールススキル検定

セールスエンジニアになるのに役立つ資格の1つ目は、セールススキル検定です。

セールススキル検定とは、営業に必要な能力を数値化した検定のことです。

3級から1級まであり、基本的なビジネスマナーやコミュニケーションの知識、マーケティングやビジネス計数・法務などを学びます。

営業力は目に見えないものですが、検定で数字として出るため営業力を磨きたい人やビジネスの基礎を学びたい人にぴったりの検定です。

セールスエンジニアには営業力が必須のため、ひとつ持っておくと周りとの差別化を図ることができます。

基本情報技術者試験

セールスエンジニアになるのに役立つ資格の2つ目は、基本情報技術者試験です。

基本情報技術者試験とは、ITに関わる基礎的な知識を持っていることを証明する試験のことです。

情報の知識のみならず、ビジネスへの理解も深めることができるため、IT業界で活躍したいのであれば持っておいて損はない資格と言えます。

また、現在もIT業界は人気ですがその需要は右肩上がりのため、今後はますます競争率が激しくなることが予想されます。

基本情報技術者試験に合格することで、情報に関する知識があることや勉強をしてきたというアピールにもなるため、セールスエンジニアに採用される可能性は高まるでしょう。

応用情報技術者試験

セールスエンジニアになるのに役立つ資格の3つ目は、応用情報技術者試験です。

応用情報技術者試験とは、高度なITの知識・技能を持っていることを証明する試験のことです。

プログラマーやエンジニアの取得率も高く、IT業界においては基本情報技術者試験と並んでポピュラーな試験と言えます。

試験は非常に難易度が高いため、受けるだけでも高度な情報の知識を身につけることができます。

勉強に時間はかかるものの、持っておくと一生もののスキルになるため、技術面を磨きたい人は受けるのも手でしょう。

相性の良い領域の専門性や語学力を証明する資格

セールスエンジニアは、所属する企業によって取り扱う製品が有形か無形か異なります。

機器とサービスでは学ぶ分野が少々異なるため、相性の良い領域の専門的な知識を必要とする資格を受けると、よりセールスエンジニアに活かすことができます。

またITは非常にグローバルな市場のため、多くの国で使うことができる英語や、市場の勢いが強い中国語を学ぶと良いでしょう。

ビジネス英語を学べるTOEICや、中国語の能力を測る検定の中で最も多い受験数を誇る中国語検定はアピールにもなり、知識も大きく広げることができます。

未経験でもセールスエンジニアになれる

セールスエンジニアは、未経験から目指すことが可能な職業でもあります。続いては、その背景を詳しく解説します。

IT業界での経験を活かしやすい

セールスエンジニアの転職において多いのが、「IT業界に在籍はしていたが、職種はプログラマーやSEだった」など、職種が異なるケースです。

しかし、セールスエンジニアになるには資格や条件はありません。むしろ、IT業界を経験しているだけでも十分な評価対象になります。

セールスエンジニアはクライアントとのやり取りが必須のため、IT業界での経験を持っていれば顧客の信頼を集めやすくなります。

また、異なる企業でも同じ業界にいることで、社内でのやり取りもスムーズに進めることができると言えます。

文系出身は有利な可能性あり

エンジニアは、情報の知識が求められるため理系のイメージがありますが、実際は文系の人も多く活躍しています。

セールスエンジニアになると特に有利に働き、文系が持つ説明力や語学力などのスキルをより活かせます。

セールスエンジニアの目的は、商材を売り込み顧客の信頼を得て会社の利益を上げることです。

顧客あってのセールスエンジニアのため、高いコミュニケーション能力を持つ文系は有利と言えるでしょう。

セールスエンジニアはやめとけと言われる理由についてのまとめ

今回は、セールスエンジニアはやめとけと言われる理由について解説しました。

セールスエンジニアの内情や利点を、本記事を参考にして踏まえた上で、自身のキャリアを考えてみましょう。