コロナウイルスの影響が収まりつつある中で、旅客運送業の需要が高まってきています。
しかしながら、需要に対して運転手が不足しているのが現状であり、このタイミングでドライバー職への転職を検討している人も少なくありません。
ただし、旅客運送業で運転手として働くには二種免許が必須となります。
そこでおすすめするのが「補助金制度・教育訓練給付金制度」の利用です。
今回は二種免許の取得で教育訓練給付金制度を活用する方法や注意点について、分かりやすく解説していきます。
この記事でわかること
・教育訓練給付金制度の活用に必要な書類
・教育訓練給付金制度の利用方法や注意点
・二種免許取得にかかる費用
二種免許と補助金:教育訓練給付金制度と対象となる免許
「免許取得に補助金制度が利用できる」といった情報は知っていても、具体的にどのような制度があり、どう活用できるのかを理解している人はあまりいません。
結論から伝えますと、二種免許の取得に補助金制度は活用可能です。
ただし、全ての免許が対象となるわけではなく、制度について正しく理解しておく必要があります。
まずは二種免許の取得に活用できる「教育訓練給付金制度」について、分かりやすく解説していきます。
教育訓練給付金制度とは
教育訓練給付金制度とは、労働者が主体的にスキルアップするのを支援するための制度で、再就職を促し雇用の安定を目的としています。
具体的には、資格取得などにかかる費用の一部を補助金として支給してもらえます。
訓練内容によって給付率が異なり、二種免許の取得に関しては「一般教育訓練」に該当します。
一般教育訓練の場合、受講費用の20%を補助してもらうことが可能であり、上限は10万円です。
教育訓練給付金制度には、支給に関する条件が2つ定められています。
・雇用保険の加入期間が1年以上であり、前職を離職してから1年以内であること
・過去に教育訓練給付金制度を利用している場合は、3年以上雇用保険に加入しており、前回の助成金利用から3年以上経過していること
この条件に当てはまっている方は、申請を行うことにより二種免許の取得費用の20%を教育訓練給付金として支給してもらえます。
ちなみに支給のタイミングはハローワークに給付金の申請を行い、認められたタイミングでの支給となるため、免許取得費用は全額用意しておく必要があります。
参考元:厚生労働省|ハローワークインターネットサービス|教育訓練給付制度
対象となる免許の種類
運転免許取得は教育訓練給付金制度の「一般教育訓練」に該当すると紹介しましたが、全ての運転免許が対象ではないため注意が必要です。
・普通自動車第二種免許
・中型自動車第二種免許
・大型自動車第二種免許
※今回は二種免許に関する資格のみ紹介しており、別の免許で対象となるものもあります。
二種免許の中でも、「けん引自動車第二種免許」と「大型特殊自動車第二種免許」は対象となりません。
ちなみに二種免許を活かせる仕事の1つ「介護タクシー運転手」は、利用者の介助も行うことから、従事するには「介護職員初任者研修」も必要です。
この介護職員初任者研修に関しても、教育訓練給付金制度の利用ができます。
二種免許と補助金:必要な書類と準備物
教育訓練給付金制度を利用するには、指定した自動車教習所で資格取得をしたことを証明しなければなりません。
資格取得の証明や制度の申請を行うために必要な書類は、以下の通りです。
・返還金明細書
・教育訓練給付金支給申請書
・受講料支払時の領収書(クレジットの場合は明細書)
全て受講した教習所にお願いすれば用意してもらえます。
また、本人確認などで上の書類とは別に、以下のいずれかを準備しておきましょう。
・運転免許証
・雇用保険受給者資格者証
・住民票の写し
・印鑑証明書
準備する書類で分からないことがある場合には、お住いのエリアを管轄しているハローワークに相談するようにしましょう。
二種免許と補助金:教育訓練給付金制度の利用方法
二種免許の取得後、教育訓練給付金制度を利用する流れは以下の通りです。
2・指定の教習所で二種免許を取得する
3・ハローワークに支給申請を行う
4・給付金の支給
まず1の工程では近くのハローワークに出向いた上で「教育訓練給付金支給要件照会票」を提出します。
この際に本人確認ができる書類・雇用保険被保険者証・印鑑が必要です。
その後ハローワークから回答書が交付されるため、それを教習所へ持参した上で受講料を全額支払います。
次に3の工程に関しては、講座終了日の翌日から1ヶ月以内に申請をする決まりがあるため、後回しにしないようにしましょう。
試験に合格し免許取得ができたあとは、教習所から教育訓練終了証明書が交付されますので、その他の必要書類と一緒にハローワークで給付金の申請を行う流れです。
二種免許と補助金:教育訓練給付金制度を利用する際の注意点
教育訓練給付金制度の内容や利用方法について解説してきましたが、活用する上で以下の内容に注意が必要です。
・免許取得に関連する全ての費用が対象となるわけではない
ここでは、これらの注意点について解説していきます。
不合格の場合は追加費用が発生
教育訓練給付金制度を利用することにより、免許取得費用は抑えられますが、必要な費用は個々で異なります。
検定に落ちてしまうと、再度受験しなければならないからであり、予定していたよりも費用が高くなる可能性があるため注意が必要です。
制度が適用されない費用がある
教習所に通うためにかかった交通費などに関しては費用と認められません。
あくまでも「受講費用」の部分だけが支給対象であることを理解しておきましょう。
ほとんどの人はこれらのルールを守り、正しく給付金制度を利用しているのですが、中には費用を減らそうと虚偽の申告をする人もいます。
このような虚偽の申告が判明した場合、当然支給は受けられず、支給額の2倍以下の金額を支払わなければなりません。
また、過去の被保険者期間がカウントされなくなるペナルティもあるため、虚偽の申告は絶対にやめましょう。
二種免許と補助金:補助金を利用しない場合は約10〜45万円必要
教育訓練給付金制度の利用方法などについて解説してきましたが、これから免許取得を考えている場合は、二種免許についての理解も大切です。
目指す職種によって必要な二種免許も異なり、取得するには定められた条件を満たしておく必要もあります。
ここでは二種免許の詳細や取得方法、取得費用について解説していきます。
二種免許とは
二種免許とは、タクシーやバスといった運賃をもらってお客様を乗せる際に必要な免許です。
旅客運送業には欠かせない資格であり、運転する車両によって5つの種類に分けられています。
・中型自動車第二種免許:マイクロバス
・大型自動車第二種免許:観光バス、路線バス
・けん引自動車第二種免許:けん引タイプの車両
・大型特殊自動車第二種免許:除雪車、フォークリフトなど
国内で乗客を乗せて運行するけん引タイプの車両や大型特殊車両は数が少なく、需要もほとんどありません。
そのため、基本的に普通〜大型免許のいずれかを取得することとなります。
二種免許の取得方法
二種免許の取得方法は自動車教習所に通い試験に合格するか、一発試験に合格する2つの方法があります。
一発試験は費用を大きく抑えられますが、非常に難易度が高く、1回で合格する人は稀です。
これからドライバー職にチャレンジするという人は、自動車教習所に通い取得する方法を選択しましょう。
ただし二種免許は誰でもすぐに挑戦できるわけではなく、以下の条件を満たした上で適性検査に合格する必要があります。
・21歳以上であること
適性検査の内容は以下の通りです。
・10m離れた場所から90デシベルの警音器の音が聞こえること
・三桿法の奥行知覚検査器で2.5mの距離で3回検査を行い、平均誤差が2㎝以下であること
・運転に支障のある障害がないこと
・赤色、黄色、青色の識別ができること
これらの条件を満たしている人であれば二種免許の取得が可能です。
ただし、受験年齢と取得後の年数に関しては特例があります。
道路交通法が一部改正されたことにより、「受験資格特例教習」を修了した人に限っては受験条件が以下の内容となります。
・第一種免許を取得して1年以上経過していること
受験資格特例教習はどの自動車教習所でも受けられるわけではないため、まずは近くの運転免許センターに問い合わせてみるようにしましょう。
二種免許の取得にかかる費用
二種免許の取得にかかる費用は自動車教習所によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。
・中型自動車第二種免許:26万円前後
・普通自動車第二種免許:20万円前後
・大型自動車特殊第二種免許:10万円前後
・けん引自動車第二種免許:10万円前後
前述した通り、試験に合格できなければ別途、再試験の費用が必要です。
二種免許と補助金についてのまとめ
今回は二種免許取得に関する、補助金制度の利用について解説してきました。
二種免許の取得費用は「教育訓練給付金制度」により20%(上限10万円)分を補助してもらうことができます。
ただし雇用保険の加入期間などの条件があるため、まずはハローワークで相談するようにしましょう。
また、支給されるのは免許取得後となるため、二種免許取得にかかる費用はいったん全額準備しておく必要があります。
入社後に免許取得費用を会社が負担してくれる会社もあるため、志望する会社の福利厚生も調べた上で、上手に補助金制度を活用しましょう。
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