整備士の転職理由は給料が見合わないや土日の休みが欲しいなど、人それぞれ違います。本記事では、現役整備士の転職理由や面接、履歴書での言い換えについて解説します。整備士からの転職を検討している人は、参考にしてみてください。
整備士の退職理由に関するアンケート
現役整備士の転職理由を「整備士バンク(現:整備士キャリア)」独自で調査をしたアンケート結果をもとに、求職者の声を紹介します。
求職者の声
「整備士バンク(現:整備士キャリア)」の調査では、現役整備士のおよそ半分以上の人が現職の給料を含む労働条件に不満を持っている結果がでました。
また、給料に不満がない場合も通勤距離の長さや土日が休めないなどの理由で、転職を検討している人も多いようです。
そのため「自分はきつい仕事をしているのになぜ、この金額なの...」との思いが転職へのきっかけになっているでしょう。
「整備士バンク(現:整備士キャリア)」を利用して転職を成功させた人のインタビュー記事を以下に記載しているので、あわせて読んでみてください。
関連記事:【自動車整備士の転職成功者にインタビュー】整備士キャリアはどんなサービス?大手転職エージェントとの違いや特徴を紹介します!
転職を希望する整備士の3大不満
この中でよく上がる不満が本人から見た「賃金の安さ」「長時間労働」「残業代の少なさ」でした。
自動車整備士からの少なくない数の転職希望者が現在の職場に何かしらの不満を抱えており、我慢できないと考えたり、もっとよい条件で働けるところがあるのなら転職したいと考えているようです。
もちろん多くの会社が良い職場環境を目指し、社宅の整備や、福利厚生の充実を図っていますので、これから転職・就職を考える際には求人情報を見るだけではなく、採用担当者やキャリアアドバイザーによく話を聞けるようにすると良いでしょう。
関連記事:施工管理の転職理由7選!仕事を続けるか悩んでいる方、離職率の高い企業は必見です。
整備士が転職を検討する7つの理由
自動車整備士が転職理由を伝える上でのポイントは大きく2つあります。
- 給料が安いから
- 場所が遠いから
- 人間関係が悪化したから
- 介護・子育てが忙しくなったから
- 長時間勤務に対応できないから
- 土日の休みが欲しいから
- 希望しない職種に異動させられたから
以下で整備士転職にありがちな理由と面接や履歴書に書く際のポジティブな言い換え例を紹介します。
1.給料が安いから
ディーラー整備士に多いのがこの転職理由です。
整備士は、高い専門性が求められる仕事であるのに、給料はあまり高くならず、長時間労働を求められることも少なくありません。
体力的に長時間労働ができてもこの給与では・・・という不満を抱き、転職活動を始める方が多いようです。
「給与への不満」を面接向きに言い換える
- 自分の実力を認めてくれる風通しの良さがある会社で働きたい。
- 自分の貢献度を実感しながら働ける環境が嬉しい
給料が安いから前の会社をやめました、という風に転職先に正直に伝えてしまうと、あまり印象が良くありません。
というのも、自社よりよい給料で求人が出たらすぐに転職してしまいそうに聞こえるからです。
転職先として志望する会社の社風や担当者の人柄などに言及しながら、「ここでなら意欲を持って働けます」と伝えられるようにしましょう。
2.場所が遠いから
移動時間を極力少なくして、生活にもう少しゆとりが欲しいという方に多い理由です。
スキルさえあれば待遇には会社ごとの違いはあまりないと言われることも多い整備士の業界では、少なくない数の人が地理的な理由を転職活動を始めた理由としてあげます。
「遠いから」を面接向きに言い換える
- 通勤時間を短くしてより業務に集中できる環境が欲しい
- 整備士としてのスキルアップなどもっと有効に自分の時間を使いたい
「遠いから」という理由は、裏を返せば遠い会社で働いている疲れてしまうから、より地理的に近い会社で働きたいという意味合いになります。
地理だけ、では本当に自社で長く働いてくれるかどうか心配になる担当者は少なくありません。
上のような言い方をすれば少なくとも働く意欲に溢れているような印象を持ちます。
3.人間関係が悪化したから
人間関係はトップクラスで多い転職理由です。
整備士としての職務の性質上、嫌な先輩や上司と師弟関係をとり結ぶ必要が出てきたり、業界の特徴としてウェットで昔気質な人間関係の構築が求められたりします。
「人間関係への不満」を面接向きに言い換える
- チームメンバーと〇〇するような職場で働きたい
職場の人間関係に不満があっての退職、とだけ伝えてしまうと、「社会人として周りの人とうまくやっていく努力をしたのだろうか?」、「ただのわがままだったりしないか?」などと言った疑問を抱かれることがあります。
これを避けるために、職場のチームとしての悪いところを具体的に言語化し、代わりにこんなチームで働きたい、という旨を示すとよいでしょう。
例えば、自分の指導を担当する先輩社員がチクチクとミスを指摘してきたり、進捗確認をたくさんしてきたりしていた場合には「チームメンバーと協力しながらも自律的に働ける職場を求めています。」などと言った言い換え方がありえます。
4.介護・子育てが忙しくなったから
特に女性整備士に多いのがこの理由です。家族と過ごす時間がもう少し欲しいので、長時間勤務を前提とする今の会社で働き続けることは難しいなどと言った理由です。
「介護・子育てなどのライフイベント」を面接向きに言い換える
出産を機に長時間の勤務が難しくなったため転職を考えています。ただし、夫も勤め先の時短勤務制度などを利用しながら、育児に参加するそうで、ある程度腰を据えて御社に貢献できます。長期的には長期的に家族を支えていけるように資格取得を含め整備士としてのキャリアアップも御社で目指せたらと考えています。
長時間勤務は難しくとも、継続的に働ける旨や、長期にわたる、整備士としてのキャリアに対するポジティブな思いを加えるとよいでしょう。
また、家族の理解も重要なポイントです。
5.長時間勤務に対応できないから
整備士という職業についている人全体で多い理由の1つです。
繁忙期だけならまだしも、ノルマが厳しかったり、長時間勤務をしなければ生活の維持が難しかったりなどと言った理由で、通年長時間勤務を続けている人は業界内では少なくありません。
しかしそうした状況が長く続くと、体力的にも精神的にも整備に疲れてきてしまう、ということが転職理由として上がってきます。
「長時間勤務に対応できない」を面接向きに言い換える
- 前職では早朝7時からから深夜にわたる長時間勤務が状態化しており、家族のある身として仕事を続けることは難しいと判断しました。このため、腰を据えてキャリアアップに取り組める環境を求め転職を決めました。
この理由自体は決してマイナスイメージを与えるものではありません。しかし、人手が足りていない整備士業界では、ただ「長時間勤務に対応できない」と伝えてしまうと採用は難しいと判断されることは少なくありません。
このため、今の職場よりは勤務時間が短い職場を希望するが、整備士としてのキャリアにはポジティブであるという旨を示せるとよいでしょう。
また、前の職場の労働時間の長さがその会社では考えられないくらい長いのであれば、例のように具体的に言及するのもありでしょう。
6.土日の休みが欲しいから
特にサービスフロントや接客担当を兼ねたメカニックの人に多いのがこの理由です。
家族と休みを合わせることができず、家族サービスができない他、趣味のイベントに参加できないなどと言った理由を上げる方が多いです。
「土日休みが欲しい」を面接向きに言い換える
- 以前は接客を担当していたため、休日が不規則でした。現状特に不満はないのですが、将来年齢を重ねる上で健康的に長く仕事を進めていくことを考え、転職活動をはじめました。
7.希望しない職種に異動させられたから
純粋に整備が好きなディーラー整備士に多い理由です。
ディーラーに就職して数年経つと、ローテーションと称して、営業職につくことを求められたり、サービスフロントとして働くことを求められたりします。
このため、もともと人とコミュニケーションを取ることを苦手としている人や、自動車整備の仕事がすごく好きな人は転職を考えることがあります。
「希望しない職種に異動させられた」をポジ変
- 前の職場では営業への転属を命ぜられました。しかし私は現場の整備士として働きたいと思っているため、転職を決めました。
営業は嫌なので、整備士としてのキャリアを求め転職を決めた、などという言い方をしてしまうとあまりイメージが良くありません。
このため、整備の仕事が好きなので、と言い換えてしまいましょう。そうすると、意欲を持って新しいことも積極的に学んでくれそうな印象を人事担当者に与えられます。
整備士の転職理由に関するまとめ
ここまで、整備士が退職する際の理由とその理由を面接でいう際の言い換え例を紹介してきました。
ポイントは最初に述べた2つだけです。前職について過度に不満を述べないこと、そして新しい職場とそこでする仕事について意欲を示すことです。
ここまで話してきた退職理由と転職先候補への志望動機の筋が通っていると、面接通過の確率はグッとあがります。
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