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トラックタイヤサイズの見方と選び方|サイズ変更は自分でできるのか検証

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トラックタイヤサイズの見方と選び方|サイズ変更は自分でできるのか検証

トラックのタイヤサイズは「小型・中型・大型」によってさまざまあります。本記事では、トラックタイヤサイズの見方と選び方、サイズ変更は自分でできるのかについて解説します。トラックのタイヤサイズに関して詳しく知りたい人は、参考にしてみてください。

トラックのタイヤサイズ確認方法について

トラックのタイヤサイズ確認方法について

車にとっての「脚」の部分であるタイヤ。

運送業を営むドライバーの方にとっては最も大事な部分と思われるトラックのタイヤですが、そのサイズの見方や特徴、普通車との違いが分からないという方もいらっしゃるようです。

今回は、そんなトラックのタイヤサイズの確認方法についてご紹介します。

タイヤのサイドウォール以外の番号を確認する

タイヤのサイズを確認するには、トラックのタイヤを横から見ていきます。

タイヤの横の部分を「サイドウォール」と呼びます。

サイドウォールを確認すると、145R12 6PRや、11R22.5 16PRのように数字と英語が組み合わさった刻印がされているのが確認できると思います。

このサイドウォールの部分に、タイヤのサイズが記されています。

最初の145や11が、タイヤの幅を表しています。

145の場合はmm(ミリ)表記なので145ミリのタイヤ幅で、11の場合はinch(インチ)表記なので279ミリのタイヤ幅となります(1インチは25.4ミリメートル)。

また、Rの後ろにある12や22.5という数字がタイヤの内径、つまり装着しているホイールのサイズを表しています。

単位はインチで、12インチ=304.8ミリ、22.5インチ=571.5ミリとなります。

タイヤサイズの内径はホイールのリムのサイズに相当する部分なので、別名でリム径と呼ぶこともあります。

これで、基本的なタイヤのサイズが読み取ることができます。

サイドウォールにはタイヤサイズ以外の表記もある

また、タイヤのサイドウォールには、サイズ以外にも様々な情報が刻印されています。

タイヤ幅とリム径だけでトラックのタイヤを選んでしまうと、用途に適さないタイヤを選んでしまいトラブルになってしまう可能性がありますので、他の情報もしっかり確認しておきましょう。

145R12 6PRなどタイヤ幅のすぐ後ろにあるRという表記は、サイズではなくラジアルタイヤであるという表記を示しています。

現在のタイヤは農業用車両や建築車両用などを除き、ほとんどがラジアルタイヤを使用しているため、この部分はあまり気にする必要は無いでしょう。

なお、Rの表記が無く、-(ハイフン)の表記が入っている場合は、バイアスタイヤという昔の構造を使用したタイヤを使用しています。

こちらはラジアルタイヤと比べて安定性や燃費、高速道路での乗り心地で大きく劣るため、トラックドライバーにはあまり縁のないタイヤの構造となります。

タイヤの強度

サイドウォールには、タイヤのサイズに加えて強度を示す表記も刻印されています。

それが、145R12 6PRや、11R22.5 16PRなどのPRと書かれた部分の数字、プライレーティングという指標です。

この場合は、6PR、16PRとそれぞれ読み取ることができます。

プライレーティングとは、タイヤの内側に巻きつけられたベルトのような補強材が何枚重ねられているかを示しています。

そのため、プライレーティングは高ければ高いほどタイヤの耐久性が強くなり、同じタイヤのサイズでもトラックがより高い積載能力を得ることができたり、空気漏れやバーストといったトラブルが起きにくくなったりします。

なお、このプライレーティングの表記がない場合は、耐久性が無いという意味ではなく、6PR相当の耐久性を備えているようです。

最近ではLI(ロードインデックス)という、具体的に何kgの荷重に耐えられるかを示した新しい指標が浸透し始めており、今後は205/85R16 117/115Lでの後ろの数字117/115などのように示されることが多くなるようです。

ちなみに、117/115はトラックのタイヤが複輪の場合、115LI=1215kgの負荷能力を持ち、単輪の場合117LI=1285kgの負荷能力を持つことを表しています。

ロードインデックスの負荷能力の対応表は各タイヤメーカーのホームページに載っています。

トラックのタイヤの強度はそのままトラックの安全性に繋がるため、よくチェックしておく必要があります。

参考:ダンロップ公式サイト

走行できる最高速度

また、タイヤには走行できる最高速度を示した記号も刻印されています。

205/85R16 117/115L の最後のアルファベットLがそれに当たります。

このアルファベット表記を速度記号(スピードレンジ)と呼び、それぞれのアルファベットに時速何kmまでの最高速度に耐えられるかが割り当てられています。

Lは120km/hを示しているため、タイヤの耐えうる最大積載量で120km/hの走行が可能であることが示されています。

速度記号の対応表は各タイヤメーカーのホームページに載っています。

A8=40km/hのように、特殊な車両は速度が制限される場合もありますので、余裕があれば見ておくことをオススメします。

参考:グッドイヤー公式サイト

トラックのタイヤサイズはメーカーの公式サイトで確認できる

トラックのタイヤサイズはメーカーの公式サイトで確認できる

トラックがすぐ確認できる環境にない場合や、どうしてもタイヤサイズの見方が分からない場合は、タイヤを販売しているメーカーの公式サイトでサイズを確認するという手段もあります。

タイヤを販売しているメーカーはいくつかありますが、代表的なところはブリヂストン、ダンロップ、ヨコハマゴムなどがあります。

メーカーの公式サイトでによっては、トラックの種類を選ぶだけでサイズとラインナップが確認できるところもあります。

これらのサイトにはタイヤのサイズ別バリエーションに加えて、交換や点検の方法も記載してあります。

タイヤのブランドを選んだ後は、サイズ表を見てトラックに合うかどうかよく見るようにしましょう。

ブリジストン公式サイトへ

ダンロップ公式サイトへ

ヨコハマ公式サイトへ

トラックのタイヤサイズを変更した場合のデメリット|5選

トラックのタイヤサイズを変更した場合のデメリット|5選

トラックのタイヤは基本的にサイズ変更しない方がいいのですが、使用したいタイヤが純正のものとサイズが合わない場合、「インチアップ」という方法があります。

インチアップとはタイヤ自体の外径はそのままで、ホイールを大径化してタイヤの偏平率を下げることを言います。

最近では大きなホイールにすることで見た目をかっこよくするなどの目的でインチアップをする人が増えてきていますが、トラックのインチアップにはいくつかのデメリットがあります。

1.燃費が悪くなる

インチアップすることによりタイヤの幅が広くなり、転がり抵抗が増えてしまうため燃費が落ちてしまいます。

車などにもよりますが、5%以上悪くなるという話もあります。

トラックの場合は特に、毎日長距離を走行するのが当たり前となるため、インチアップ前と比べると燃料費に大きな差が出てしまうため注意が必要です。

2.操縦が難しくなる

トラックをインチアップすると車両の重心位置が高くなってしまうため、操縦が不安定になります。

特に加速したり原則したりすることが多い街中での走行や荷物を多く積んでいる時などは特に注意が必要となります。

ルート配送や長距離配送などの違いでタイヤに掛かる負担は変わるので、まずはディーラーなどのスタッフに相談してみるといいでしょう。

3.乗り心地が悪くなってしまう

トラックのインチアップは地面とホイールの距離が近くなってしまうため、走行中の衝撃などを和らげにくくなり振動を感じやすくなってしまいます。

また、中には走行中の騒音が大きくなってしまうこともあります。

普段から砂利道や路面状態が悪い道路を多く走行するという場合は注意が必要です。

4.車検に通らない可能性がある

インチアップはタイヤの外径を変えずにホイールのサイズを変えるというものですが、多少外径が変わることがあります。

そのような場合、タイヤの外径が純正サイズより小さくなると実測より早めに表示され、外径が大きくなると実測より遅めに出てしまいます。

そのため、場合によっては車検の時に実際のスピードと誤差が出てしまい車検に通らない可能性があります。

また幅が広くなったことによるフェンダーとの干渉にも注意が必要です。

5.大きな事故につながる可能性がある

インチアップしたタイヤはタイヤの厚みが薄くなってしまい、内部の空気が少なくなります。

何らかの原因で空気が抜けた場合、純正ホイールに比べタイヤの空気圧が大幅に下がってしまうため、タイヤバーストにつながる危険が高くなります。

特にトラックは多くの荷物を積んでおり、バランスを崩しやすく横転した場合など大事故になりやすい車両でもあります。

このようなデメリットがあるため、トラックのインチアップには注意が必要です。

関連記事:トラックタイヤは交換しないと危ない?交換目安の時期と費用、お店と自分で交換はどっちがいい?徹底解説!
関連記事:大型トラックのタイヤ交換方法や費用、時期をわかりやすく解説

トラックのタイヤサイズ:普通乗用車との違い

トラックのタイヤサイズ:普通乗用車との違い

次に、トラックと通常の乗用車のタイヤサイズにどんな違いがあるのかご紹介します。

乗用車のタイヤサイズの表記はトラックと異なる場合が多いため、自宅にある乗用車や小型の営業車のタイヤの購入や交換でサイズを確認する場合はご注意下さい。

普通乗用車のタイヤサイズ

普通乗用車のタイヤサイズは、195/65R15 91Hのように表記されます。

前に述べたように、195はタイヤ幅が195ミリであることを示しています。

/65という表記は、扁平率(へんぺいりつ)と言い、タイヤ幅に対するタイヤ断面の高さを示しています。

この場合、195mm×0.65と計算して、タイヤ断面の高さは126ミリとなります。

トラックと異なり、普通乗用車はインチアップなどでタイヤの高さを変えることが多いため、このような表記がされていると思われます。

ちなみに、扁平率が高いほど乗り心地が良くなり、燃費性能も向上すると言われています。

反対に、扁平率が低いタイヤを使うのは、車のドレスアップ用途(見栄えが良くなる)やコーナリング性能の向上を期待してとのことと言われています。

後ろの91Hは、それぞれロードインデックスが91=615kgの負荷能力を持ち、H=210km/hの最高速度を持っていることを示します。

一般の乗用車はトラックと比べてロードインデックスが低く、負荷能力の限界が来てしまうことが多いと思われますので、タイヤのサイズごとに何キロまで耐えられるのかは把握しておいた方が良さそうです。

中型・大型トラックのタイヤサイズ

画像引用元:トラック&バス用タイヤサイズ表示の見方について|トーヨータイヤ

中型・大型トラックのタイヤサイズに関しては前に述べたとおりですが、中型・大型トラックのタイヤの特徴で注意する箇所がいくつかあります。

それは「サイドウォールに表記されていない情報」です。

その注意点として、2点ご紹介します。

慣れればひと目で分かる特徴ですが、トラックに乗り始めたばかりであまりタイヤに詳しくない方は、要注意です。

注意点の1つ目はチューブタイヤかチューブレスタイヤかです。

その名前の通り、チューブタイヤには、タイヤ内部に空気を入れるチューブが入っています。

空気圧を調整することで、悪路での走行を快適にするといった工夫が可能ですが、パンクしてしまうとすぐに空気が抜けてしまい、走行するのが非常に難しくなってしまいます。

旧式のトラックのほとんどがチューブタイヤですが、最近はチューブレスタイヤを使うトラックも増えてきています。

チューブレスタイヤは、空気を入れるチューブが中に入っておらず、代わりにインナーライナーというゴムシートがタイヤ内部に張り巡らされています。

チューブが無いためパンクしてしまった場合でも空気が抜けづらいという長所がありますが、その構造上高価になってしまう場合が多いことが欠点です。

2つ目の注意点は、タイヤ表面にある溝の模様であるトレッドパターンです。

トレッドパターンには、

  1. リブ型
  2. ラグ型
  3. リブラグ型
  4. ブロック型
  5. スタッドレス型

の5種類があります。

1のリブ型は、タイヤを前から見た時にまっすぐ直線(またはジグザグの線)が入っているトレッドパターンです。

進行方向に溝が入っているため、直進に進みやすく横滑りに強いのが特徴で、路面の状態がいい道路に適したパターンです。

反対に、2のラグ型は横に細かく溝が刻まれた、悪路に強いトレッドパターンとなります。

ラグ型は駆動力・制動力に優れて山などの斜面や砂利道などでの使用に適したパターンです。

3つ目のリブラグ型は、名前の通り1と2の良いところ取りをしたトレッドパターンです。

汎用性が高く、近距離輸送のトラックによく使われています。

4つ目のブロック型は、六角形や四角形に深く刻まれたトレッドパターンです。

ラグ型よりもさらに制動力が強く、雪道や泥道などでの走行が可能なことに加え、通常の路面でも問題なく走行することができます。

5つ目のスタッドレスは、雪道で使用するスパイクタイヤの改良品として開発された、悪路専用のタイヤです。

ブロック型のように深い溝がトレッドパターンとして刻まれていることに加えて、通常溝が無い面の部分にも細かい溝が刻まれ、雪を細かく引っ掻くような構造となっています。

スタッドレスタイヤはその特徴から、商品名になどにも「スタッドレス」などと表記されていることが多いです。

以上、サイドウォールに記載されていないタイヤの情報について記載しました。

溝の刻み方によって走りやすさや得意な道路が異なりますので、サイズを見るだけでなく、用途に応じて適したトレッドパターンのタイヤを選ぶと快適な走行ができます。

トラックの代表的なタイヤサイズ

トラックの代表的なタイヤサイズ

それでは、実際にトラックで使われているタイヤの代表的なサイズをご紹介します。

それぞれタイヤ幅や英語部分の説明も行っているので、タイヤサイズが実際に読み取れるか、確認してみましょう。

145R12:6PR

145R12 6PRは主に軽トラックや長距離を走る商用のライトバンなどに適したタイヤサイズです。

ブリヂストンやグッドイヤー、ダンロップなどのメーカーが展開しています。

表記の詳細を見ていくと、

  • タイヤ幅145mm
  • ラジアルタイヤ使用
  • タイヤ内径12インチ
  • PR(プライレーティング)6

となっています。

11R22.5:16PR

11R22.5 16PRは主に大型トラックやトレーラー、ダンプカー用のタイヤサイズです。

ヨコハマやダンロップ、ブリヂストンなどが販売しています。

表記の詳細は、

  • タイヤ幅11インチ
  • ラジアルタイヤ使用
  • タイヤ内径22.5インチ
  • PR(プライレーティング)16

となっています。

205/85R16:117/115L

205/85R16 117/115Lは主に軽トラック用のタイヤサイズです。

表記の詳細は、

  • タイヤ幅205mm
  • 扁平率85% 断面の高さがおよそ174mm
  • ラジアルタイヤ使用
  • タイヤ内径16インチ
  • ロードインデックス(負荷能力)単輪117、複輪115

となっています。

関連記事:トラックの種類とサイズの一覧|大型・中型・小型はどう違う?サイズと寸法を解説!

まとめ:トラックのタイヤサイズの見方は一度覚えれば簡単

まとめ:トラックのタイヤサイズの見方は一度覚えれば簡単

今回は、トラックの中でも最も重要と思われる部分、タイヤサイズの確認方法と他の性能の読み方をご紹介しました。

実際に乗っているトラックのタイヤサイズを確認し、いつでもタイヤ交換と購入ができるようにしておきましょう。

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