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大型トラックとは?種類や必要な免許・運転上の注意点も

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大型トラック

重量のある荷物を運ぶのに欠かせないものが「大型トラック」です。そこで本記事では、大型トラックとはどのような車両なのか、特徴や種類、運転に必要な免許、運転上の注意点などを解説します。

大型トラック運転手への転職を検討中の人は参考にしてください。

大型トラックとは?仕様や種類など

大型トラック

荷物(貨物)を積むための車を通称「トラック」といいます。

車両の重量や積める荷物の重量によって、大型車、中型車、準中型車、小型車に区分されています。トラックを購入する際には運ぶ荷物の重さや長さによってどのトラックにするか決めます。今回は大型トラックに焦点を当てて詳しく見ていきたいと思います。

この記事で大型トラックに興味をお持ちの方、大型トラックのドライバーになりたいと思っている方のお役にたてれば幸いです。

車両・荷台寸法

車両や荷台の寸法については、一般的な数字を挙げます。トラックによって用途により微妙に異なるために全て統一されているものではありません。

15トントラック

(日野プロフィアの場合)

全長   11950mm    (荷台 9670mm)

全幅    2400mm  (荷台 2490mm)

最大積載量 15トン以下。

運転には大型トラックの免許が必要です。

1台で積める最大積載量が1番大きいのは15トントラックです。

*トレーラーは2台で数えます。(運転席のあるキャビン部分と牽引される荷台部分は別々の車です。ナンバープレートも違います)

8トントラック(8トン車や6トン車の事を増トン車といいます)

どのトラックよりも特殊性が高いために標準がどれなのか判断が難しいといえます。

全長  7235mm  (荷台  5300mm)

全幅    2290mm  (荷台 2170mm)

運転するには大型免許が必要です。容量は大きいが、重さは軽い荷物に使われることがあります。鉄道コンテナを輸送する際にも使われます。

他の多くのトラックは荷物が変わっても対応はできますが、このトラックは対応が難しいのが特徴です。それでもバンボディの場合は多少の融通は利きますがそれは現実的には厳しい事です。

なぜなら、専用の荷締め道具を必要量しか積んでないのが普通だからです。

4トントラック

全長           8500mm(荷台 6400mm)

全幅           2300mm(荷台 2150mm)

中型免許で運転できます。積める荷物の総重量は4トンですが荷台の架装状況により3.5トンの物もあります。

3トントラック

全長   4700mm  (荷台は3120mm)

全幅   1700mm  (荷台は 1695mm)

最大積載量は3トンですが、荷台の架装状況により2.75トンの場合もあります。

最大積載量が15トン車の1/5 なのに対し、荷台の長さは約1/3です。

準中型免許で運転できます。

小回りが利くのが大きな利点と言えます。

2トントラック

全長         5000mm  (荷台 3150mm)

全幅         1900mm  (荷台 1800mm)

小型トラックですので普通免許で運転できます。

更に小回りが利くために住宅街へ配達する事ができます。

最大積載量は2トンですが、上記同様に荷台架装状況次第で1.75トンの場合もあります。

ウイング車

荷台の壁や天井が開閉できるトラックを指します。全て開けた状態が鳥が翼を広げた形と似ていることからウィング車と名付けられました。左右の壁や天井が大きく開くためにフォークリフトでの積み込みが容易にできます。

荷物を積んだ後シートを掛ける必要がないのも特徴です。

平ボディ

荷台に長い大きな壁や屋根がなく荷台の床と数十センチの高さの壁(通常あおりといいます)があるだけです。

工事現場でクレーンを使っての荷物の積み込みや荷降ろしに向いてます。

逆にカートン形状の物は不向きですがシートを掛けて覆う事により可能です。但し、荷物を何段にも重ね上げるのには向いていません。荷崩れの原因になりやすい為です。

バンボディ

荷台に高い壁と屋根があります。外観上はウイング車と似ていますが、ウイング車の様には開きません。開くのは荷台後方の扉です。

但し、架装によっては壁の前方か中ほどに扉があります。荷物の積み込みはプラットホームにバックで接車して後方からのみ積み込むのが一般的です。ホーム接車時には後方の観音扉を開けトラックの壁に固定したうえで接車します。

冷凍冷蔵車

外観上はバンボディ車とほぼ同じです。

大きな違いは冷蔵設備或いは冷凍設備が備わっているという事です。壁や屋根にも冷気が逃げづらいための材料が使われています。積み込みはバンボディーと同様にプラットホームにバックで接車して行います。

冷凍品や冷蔵品を積み込む際には数時間前から荷台の庫内を適切な温度まで下げておく必要があります。プラットホームへの接車の際は、手際よく作業を進めないと庫内の温度が上がってしまいますので気を付けます。冷蔵・冷凍設備があるので積載可能重量は少なくなってしまいます。

このようにそれぞれに車両総重量が決められています。そこから、車両本体の重量を引いた数字が積載可能重量となります。架装状態により違いが生じるのはその為です。

大型トラックの車内

運転者の座席が高いので見晴らしが良く気持ちよく感じます。しかし、その分死角が増えますので運転中や発車前のトラック周囲の確認はとても大切です。

運転者が疲れにくい事に対しても先進技術が駆使されていますので快適さや便利さの外にも安全に対してのメーカー強い取り組みを感じる事が出来ます。

例えば、ハンドル近くに操作可能なものを集中させたりインフォメーションパネルを大型化させたり運転に集中しやすい設計になっています。

これは、運転者が脇見をする回数を減らす事に配慮されているからです。すなわち、事故を未然に防ぐ為の工夫がなされている事です。安心して運転できます。大型車の場合、荷物を多く詰めるという特性から長距離運転をすることもあります。

そんな時にも疲れを最小限に抑えてくれることに繋がります。

大型トラックの実例

日野プロフィア

この大型トラックは運転者の事をより考え、対自動車、対人間の交通事故を減らすための工夫が随所に施されています。接近する移動物を監視し出会いがしらの事故を未然に防ぐ為のアラームも搭載されています。

走行中のふらつき防止機能やモニター機能で運転者がわき見運転したり目を閉じてしまったりしたときにアラームが鳴る機能もあります。

関連記事:日野のトラックの特徴と機能・価格は?新車・中古車価格も解説!

大型トラックの運転手には未経験でもなれる?

最初はだれでも初心者です。

会社側も交通事故が起きないように気を使っています。練習をして1日でも早く一人前になりたいという希望を持ってる初心者の方には親切に対応してくれるはずです。

初心者の方は会社で練習を積み重ね実際に業務がつけるようになっていきます。

大型トラックは事故を事故を起こしやすい

大型トラック

大型トラックは最もサイズの大きい車両であり、一般道はもちろん高速道路などでも高度な運転技術と安全などの知識が必要となります。

交差点などでは内輪差に注意する必要があり、大回りに曲がる分対向車や電信柱への接触などを起こしてしまう事例は多く発生しています。

また、牽引車などでは内輪差が起きやすいだけではなく、直進の道路でも急ハンドルによる「ジャックナイフ現象」に注意が必要で、バックの際は逆ハンドルです。

このように運転技術が難しく車両が大きいことから、事故がおきやすい車両と言えます。

事故を起こした場合、大事故につながる可能性が高く、事業用貨物自動車が第一当事者なる死亡事故は年間に約250件も発生しています。

警視庁の「交通事故統計」によると令和3年は1月から4月までの段階で159件の事故が発生している状況です。

参考:交通事故統計|警視庁

大型トラックの転職市場ではベテランが好まれる

車の運転は上記で説明したように、車両のサイズが大きくなるほど難しくなり、運転に必要な感覚も全く異なります。

例えば左折する場合、乗用車であれば、原付きや自転車が後方にいないことを事前に確認し、横断歩道を渡る歩行者が前にいないかを確認しながら左折します。

大型トラックで左折をする場合、原付きや自転車が後方にいないことを事前に確認し、内輪差を計算して大回りに左折を行うのですが、この際に大きく大回りしすぎると左折した道の対向車線にいる車や電柱に接触する恐れがあります。

このように大型トラックでは普通の乗用車とハンドルのタイミングや注意点など運転感覚が大きく異なります。

その分、賃金は小さなトラックに比べ高く、豊富な運転技術があるベテラン運転手が好まれる傾向にあります。

関連記事:大型トラックの給料や年収、仕事内容をくわしく解説!

大型トラックの運転に必要な免許

免許証

大型車とは

車両総重量が11.000kg以上。

最大積載量が  6.500kg以上。

又、乗車定員が  30人以上の4輪車以上の車両をいいます。

大型免許とは

大型自動車を運転できる免許の事。

第1種大型免許と第2種大型免許の2種類があります。

第2種は、運賃が発生する乗客を乗せる場合に必要です。

大型免許があると運転できる車

大型免許を持っていると、大型自動車、準中型自動車、中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車、原動機付き自転車を運転する事ができます。

大型免許取得には条件がある

これには現在の保有免許に関してと、身体に関しての条件がありますのでここで提示します。

  • 21歳以上である事
  • 普通免許、準中型免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかを所持していて通算3年以上経過している事
  • 視力については視力検査と深視力検査の2種類があり、
    • 左右それぞれの視力が0.5以上である事(矯正後の視力で可)
    • かつ、両眼で0.8以上である事
    • 深視力検査を3回行い平均の誤差が2センチ以内である事
  • 聴力に関しては両耳の聴力が10メートル離れた距離で90デシベル以上の警報音が聞こえる事(補聴器使用可)
  • 色彩識別に関しては赤、青、黄色の識別ができる事(信号機の色)

関連記事

大型免許の一発試験で取るのは難しい?合格率や運転のコツ教習所に通った場合の比較などを紹介

大型免許の費用はいくら?お得に大型免許を取得する方法も解説!

大型免許を取得するメリット

配送できる量が格段に大きくなる

現在中型車や準中型車で配送業務を行っている場合は配送荷物の量をふやすことが出来ます。

雇ってもらいやすくなる

トラックを所有している会社では、入社後に免許を取得させる企業もあります。すでに免許を取得されている方は優先的に採用される可能性は高まります。

現役ドライバーは給与アップに

扱う荷の量が増えるとその分作業量も増える事になります。

ゆえに、お給料が増える事に繋がりますので、会社と相談してみる事もいいでしょう。

会社には個別の給与規定があります。

大型免許を取る方法

各都道府県にある運転免許センターで取得する方法と、自動車学校や教習所へ通い取得する方法があります。

自宅や勤務先の近くには大型免許を扱っている自動車学校や教習場がないという方は地方での合宿で免許を取得する方法もあります。

大型免許取得にかかる費用相場・期間

免許センターで受験した場合の料金を東京都の例であげます。

・受験料      4100円

・試験車使用料  2500円

・免許証交付料  2050円

・講習受講料  22.000円

自動車学校や教習所で取得する場合

現在所有している免許によって変わってきます。

現在所有の免許 教習最短日数 免許取得費用
中型免許(MT) 10日 20~25万円
普通免許(MT) 13日 30~35万円
中型免許 7日 18~23万円

*「教育訓練給付制度」を利用すれば20%(最大10万円)が後日ハローワークを通じてキャッシュバックされる制度もあります。(給付条件あり)

*合宿で取得する場合は最短日数や費用が若干短く・安くなっておりますので、確認してみる価値はあります。

大型免許講習どんなことを習う?

現在所有している免許によって変わってきますが大まかなところをあげます。

普通車の場合と基本は同じです。

・運転装置の使い方と日常点検の仕方

・大型車特有の死角や車両感覚の習得

・右左折やカーブでの運転操作

・狭い道の通行方法

・走行位置や車線変更時の走行

・危険予知運転教育

自動車学校や教習所での講習の時間数です。

普通MT免許あり 技能30時間 学科1時間
普通AT免許あり 技能34時間 学科1時間
8トン中型MT免許あり 技能20時間 学科なし
8トン中型AT免許あり 技能24時間 学科なし
中型免許 技能14時間 学科なし
大型特殊免許あり 技能45時間 学科4時間

大型トラックの運転上の注意点

夕方走るトラック

トラックの運転経験があまりない、初心者ドライバーが大型トラックの運転をする場合、いくつかの注意すべき点があります。

まず1つ目が車高の高さです。

配達する上でさまざまな道路を走行するのですが、大型トラックでは通ることができない高架下などがある場合があります。

事前に自分が運転指定いるトラックの車高を把握しておくとともに、カーブなどで車体が傾き制限内の高さであってもギリギリであれば接触する恐れがあることを意識して運転しましょう。

2つ目が車幅です。

普通自動車などを運転していても道路によっては狭くなっている場所があり、対向車が来た時にゆっくりぶつからないようにすれ違う経験は誰もが一度は経験していると思います。

大型トラック運転手はそのような事態になりやすく、なってしまった場合は簡単にバックしたりすることもできません。

また、トラックの場合はミラーなども大きく横にとびだしているため電信柱などへの接触にも注意が必要です。

3つ目が死角の多さです。

大型トラックは運転席から左の後方が確認しづらいのが特徴で、車高が高いためタイヤ周りなどに歩行者や自転車が近づくと死角となり見えない可能性も十分にあります。

常に周りに注意しつつ、発進時などはゆっくり周りに気をつけながら走り出すようにしましょう。

4つ目が制動距離の違いです。

制動距離とはブレーキを踏んでから完全にストップできるまでにかかる距離なのですが、車体が大きく思くなるほどその距離は長くなります。

また、普通自動車と違うのが、荷物を積んでいない時と積んでいる時で制動距離が大きく異なるという点です。

走行時にはどれくらい荷物を積んでいて、どれくらいの制動距離が必要なのかを意識した上で車間距離などは十分に余裕を持って運転するようにしましょう。

大型トラック初心者が気をつけるべき踏切事故

たまに踏切内に車が取り残され電車と接触したというニュースを見かけますが、大型トラックは乗用車以上に注意が必要です。

踏切内に車が立ち往生し接触事故が起きてしまう原因としては以下のような原因があります。

・線路を渡った後の道路が混んでおり、後ろも後続車がいて線路から抜けることができなかった。
・ギリギリで横断しようとしたため遮断棒が降りてきて進めなくなった。

大型トラックの場合、車両の全長が長いため横断するのに時間がかかるだけではなく、横断先が混んでいた場合に、後ろの方が線路から抜けきれない可能性が高くなります。

線路を渡る際は前の状態を必ず確認し、ちゃんと渡りきれるかを確認してから線路へ侵入するようにしましょう。

また、遮断棒が降りてきた場合に関しても、最近の遮断棒は折れにくくなっていますし、何よりも電車との接触を避けるのが最優先です。

車両で押し出す形でまずは線路からの脱出をするようにしましょう。

関連記事:大型トラックの種類まとめ-トレーラー/けん引に必要な免許は?日野・いすゞ・UD車も紹介

大型トラックの運転で知っておくべき事故事例

大型トラックの運転で知っておくべき事故事例

大型トラックの運転をより安全に行うためには、過去の事故事例を知っておくことで同じような事故を繰り返しにくくすることが大切です。

大型トラックで過去に起きた事例をいくつか見ていきましょう。

大型トラック初心者が気をつけるべき踏切事故

2019年に横浜市、京浜急行線で起きた線路内でのトラックと電車の衝突事故では大型トラックの運転手が死亡したほか、電車の運転士と乗客77人が重軽傷を負いました。

この事故は、電車の運転士に異常を知らせる信号が見えにくくブレーキが遅れたことが原因と言われています。

トラック運転手が踏切内で立ち往生してしまった原因は未だに不明ですが、この事故のように、警報ボタンなどを押したとしても電車が必ず止まってくれるとは限りません。

上記で説明したように、遮断棒の破損などよりもまずは線路からの脱出を最優先にすべきですが、タイヤがハマったり、前に車がいてどうしようもないと感じた場合はすぐにトラックからおり、遠ざかるようにしましょう。

またこのような事故を防ぐために、必ず線路内や横断した先の道路の込み状況等を確認してから侵入するようにしましょう。

大型トラックが気をつけるべき高速道路での事故

甲賀市甲賀町神保の新名神高速道路上り線で発生した、中型トラックと大型トラックの衝突事故では中型トラックの運転手が死亡しました。

当時高速道路は工事による車線規制が行われており、追い越し車線に車線変更した大型トラックに中型トラックの運転手が衝突しています。

様々な原因が考えられますが、大型トラックは急加速や急ブレーキしにくく、車が大きいので後続車との距離感もつかみにくいと言えます。

高速道路はもちろん一般道での車線変更は無理に行わず余裕を持って行うようにすることが大切です。

大型トラックが気をつけるべき高さ制限

大型のトラックになるほどトラックの車高は高くなります。

普通車に比べて更に前方の視界が確認しやすくなる一方で、高さ制限が設けられている箇所では走行に注意が必要です。

トラックやクレーン車が高さ制限に収まりきらず接触する事故は多く起きています。

最近では徳島市応神町古川の吉野川橋北詰め県道のアンダーパスで、制限ゲート(高さ3.8m)にクレーン付き大型トラックが衝突し、倒れたゲートが後続車にぶつかるなどして計10台が絡む事故が発生しています。

主な事故の原因としては、運転するトラックの車高を認識していなかったり、クレーンの戻し忘れ、背の高い貨物を積んでいるなどがあります。

また、上下にカーブしているような場所に置いては侵入角度により、高さ制限内であっても接触する恐れがあるため注意が必要です。

関連記事:大型トラックの方向転換のウラ技をここだけ紹介!コツや注意点を徹底解説!

大型トラックの運転で身につけるべきテクニック

トラックの前に男性が経っている様子

普通自動車の免許を取った際にも最初は緊張し、路肩停車やバックでの駐車にはてこずった方もいるかも知れません。

ですが、徐々に慣れたはずです。

確かに大型トラックの運転は普通の乗用車に比べれば注意する点が多く感じますが徐々に慣れます。

しかし、その慣れが逆に事故につながる場合もあります。慎重に運転する事が絶対に大切な事です。

大型トラックで右折や左折を行う場合のテクニック

乗用車を運転したことがある方はご存知の通り、左折と右折では注意しなければならない点に違いがあります。

それに加えて大型トラックの場合は「内輪差」を意識する必要があります。

そのため普通車以上にまっすぐ進み、遅めにハンドルを切るようにし、それでも曲がりきれないと判断した場合は少し対向車線側に膨らんでから曲がるようにします。

特に歩行者やバイク等がいる場合は余裕を持って曲がる必要があり、そのような場合は膨らみすぎて電柱やその他の障害物にぶつからないように注意しましょう。

大型トラックでバックする場合のテクニック

大型車でバックをしながら方向転換したりする場合に注意しなければならないのが、後方と前方を意識したハンドルの切り方です。

乗用車の場合であれば後ろだけを注意しておけばいいのですが、大型トラックの場合、車両のサイズが大きいため、前方の頭部分がハンドルで振られて電柱などに接触する可能性があります。

そのため、なるべくバックする場合は曲がり角にボディを近づけるようにして頭部分が反対側に当たらないようにする必要があります。

また、このような動きを一般の人は理解していないことが多いため、周囲に自転車や歩行者などがいないか必ず確認するようにしましょう。

大型トラックでエアブレーキを踏むテクニック

大型トラックと乗用車の違いにエアブレーキがあります。

大型トラックは車両が大きく、多くの荷物を積むためブレーキの際は大きな制動力が必要となり、そのために油圧ではなくエアブレーキが採用されています。

エアーブレーキは少し踏んだだけでも強くブレーキが掛かるため、踏みすぎると急ブレーキとなり後続車が衝突してしまう可能性があります。

エアブレーキを踏むコツとしては足全体で踏むのではなく、かかとを床につけた上で軸にして優しく踏むようにしましょう。

また、何度も踏んでしまうとエアーを使い切ってしまい、ブレーキが効かなくなるので注意が必要です。

関連記事:大型トラックの燃費向上対策!運転テクニックやアイドリングでの対応方法を紹介【保存版】

あとは求人に応募するだけ

会社によっては、入社してから免許を取らせる仕組みを取り入れているところもあります。大型トラックの運転者を育てるところから取り組んでいるのです。

しかし、その育成費用は結構な費用がかかります。既に、免許を持っている方は優先的に採用される機会は高くなります。

まずは運転を体験してみるのも手

体験試乗会を実施しているスクールは少なくない

大型トラックの免許がなくても体験運転ができる自動車学校や教習所があります。また、同乗するだけならメーカーなどが主催する試乗会でもできます。大型トラックが大きなわりに意外に繊細な車であることを感じられるかも知れません。

大型トラックの運転が難しいと言われる理由

考える女性

普通免許を取って乗用車を始めて運転した時はいかがでしたか?

大型トラックの場合も同じで、初めての方には難しいです。

でもそれは慣れていないからそう感じるのです。

前進走行は問題ないでしょうが、右左折やバックには慣れが必要です。

慣れればなんの問題もありませんし、個人差はあれどわりとすぐに慣れれるものです。

ホーム付け

トラックの荷台がどのタイプの架装なのかで接車方法も異なります。

ウィング車の場合、フォークリフトを利用して積み込む場合はフォークリフトオペレーターの指示に従います。狭い敷地の場合、右半分だけ積み、トラックを移動させた後にもう半分の積み込みを行う場合もあります。積み込み現場によって変わってきます。

また、ウィング車の場合でもプラットホームへバックで接車して後方からのみ積み込みする場合もあります。

同様にバンボディの場合もプラットホームへ接車せずにフォークリフトで積む場合もあります。その日の荷物が何なのか。量はどれぐらいあるのか。等によって変わってきます。

冷蔵車・冷凍車の場合はプラットホームへ接車しないで積み込むことはほとんど考えられません。

ほとんどの積地では、安全の為に地面にラインを引いてあったりマークを付けてあったりしますので確認しましょう。

バック

どの車でもとても重要な事ですが、大型トラックの場合は特に後方は見えません。トラックを移動する際には必ず後方へ行き自分の目で確認してから移動する習慣を身に着けましょう。後方確認モニターがあっても後方確認の癖はつけましょう。

カーブ

トラックが大きくなればなるほど内輪差も大きくなります。配達などで慣れない場所を通る事もあります。内輪差と高さ(看板やガードレール電車などの高架下)には十分に気を払う必要があります。

仮に同じ10トン車だとしても、10輪のトラックと、8輪のトラック、12輪のトラックそれぞれ内輪差が違います。自分の担当するトラックの特徴をしっかりと身に着けましょう。

会社によっては、自分の担当車両が決まっていない場合もあります。毎日違うトラックということもあります。このような場合は常に特徴を把握・認識して余裕ある運転する必要があります。

業務が始まり荷物を積んで走るようになったら、積んだ荷物がどんな状態なのか考えながら運転する必要があります。荷崩れを発生させてしまってはみんなが大変な思いをします。

運転者である自分、会社、荷主などです。荷物を安全に正確に届ける使命でもって運転しているのです。カーブでは特に気を付けます。万が一、荷物が荷台から外に落ちてしまったら他の車の事故につながります。運転者は事故発生の起因を作ったことになってしまいます。

大型トラックの運転を練習するには?

まずは、会社に練習したいと申し出てみましょう。適切なアドバイスがあるかもしれません。

会社以外で練習してみたいのなら、自動車学校・教習所・トラック協会などで試乗会を行っている場合がありますので確認してみましょう。

公道での実戦練習が一般的

大型車専用レーン

大型免許を持ってる慣れている方に同乗してもらったうえで運転するのが大事です。普通乗用車と違い大型トラックを持っているのは限られた会社になります。

その会社の社員でない限りそこの車を運転するのは無理だと考えられます。大型免許を取って、運転技術の向上の為に練習したいと会社へ申し出れば何らかの対応を考えてくれると思います。ご自身で会社に話すことをお勧めします。 

教習所でコースの貸し出しがある

それでもどうしても練習したいのなら自動車学校や教習所の中でコーストトラックを貸してくれるところもありますので問い合わせてみて下さい。

参考:免許センターコース運転練習と練習用車両の貸し出し|神奈川県交通安全協会

大型トラックについてのまとめ

道路交通法が改正され、免許のルールは変わってきています。自分が持っている免許ではどの車に乗れるのか、実際に運転できる車はどれなのかを気にしていると街を歩いていても電車に乗っていてもわかってきます。

前述の通り、大型トラックにはそれぞれ特徴があります。

積載重量については特に気を配る必要があります。積載可能重量が10トンの場合でも正確には10トンは積めない事が殆どです。トラックメーカーでトラックができあがり陸運局でナンバーを取得する時点では最低限の物しか積んでいません。

例えば、冬に使うタイヤチェーンやシート、ロープ、ワイヤー、荷締め機などは積んでいません。実際の業務では、それらを積んで運行します。多い場合では500kgを超えている場合があります。これは、道路交通法の違反だけの事ではありません。

ブレーキをかけた時の制動距離に密接に関係してきます。メーカーでは10トン車なら10トン、4トン車なら4トンの荷物を積んだ時を想定して安全設計をしています。それを守らなければ大きな事故につながる可能性は増します。

経済の基本は物流にあると言っても過言ではありません。また、トラック類に乗らずに消費者の手元に届く商品はありません。(インターネットでの情報を商品ととらえるならば意味合いが変わります)トラックでの物流が私たちを支えているからこそ、災害発生時にトラックが通れないだけで陸の孤島と化してしまうのです。

夢のある物流の世界で一緒に働きましょう。大型免許を取って、大型トラックに乗って日本の経済を支えようではありませんか。

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