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中型免許の取得条件は?取得費用や乗れる範囲について

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中型免許の取得条件は?|取得費用や乗れる範囲について

近年では、普通免許を取得した後に中型免許を取得する人が増えています。

中型免許は建設業や運送業などでは重宝される資格で、昇給や収入アップにつながるため、転職のために取得する人も多い資格です。

本記事では、中型免許の取得条件や免許取得にかかる費用について解説していきます。

中型免許の取得費用や、乗れる車の範囲、特例講習について詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

中型免許の取得条件と乗れる車の範囲

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早速、中型免許の取得条件と乗れる車の範囲について解説していきます。

乗れる車に関しては、具体的な車種名を挙げていきます。

中型免許を取得した後にどういう車を運転するのかがイメージしやすくなると思うので、チェックしてみてください。

中型免許の取得には運転経歴の条件を満たす必要がある

中型免許を取得するには、大きく分けて2つの条件を満たす必要があります。

1つ目は、普通免許を取得後、運転経験が2年以上あることです。

中型免許を取得するには、まず普通免許を取得しなければいけません。免許停止期間がある場合は、どの機関を除いて2年以上あるか計算しましょう。

2つ目は、満20歳以上であることです。

運転経験が必要になってくるため、20歳未満の人は中型免許の取得条件を満たしていない状態になります。

中型免許は普通免許で乗る車両よりも大きな車両を運転することになるため、運転経験が乏しい場合は事故のリスクが高くなるため、20歳未満の取得は認められていません。

関連記事:中型免許とは?取得方法や取得条件・メリットを解説

中型免許取得後に乗れる車の範囲

抜粋:準中型免許制度について|国土交通省

中型免許を取得すると、車両総重量が7.5トンから11トン、最大積載量が4.5トンから6.5トン、乗車定員が最大29人の車両を運転できるようになります。

具体的には、学校の送迎車としてよく利用されているTOYOTAのコースター(COASTER)や運送会社が物を運ぶのによく使ういすゞのエルフ(ELF)が挙げられます。

日常でよく見かけるこれらのマイクロバスや中型トラックは、普通免許では運転できないため、中型免許を取得している人が重宝されます。

中型免許を取得していると、物流や公共交通機関など、さまざまな業務で活躍できます。

出典:運転免許の種類と運転可能な車両|岐阜県

出典:準中型自動車・準中型免許の新設について|国土交通省

関連記事:4tトラックに必要なのは中型免許以上|取得費用と手続き方法

中型免許の種類

中型免許は通常の中型免許以外に8t限定中型免許・準中型免許・5t限定準中型免許と細かく分類されています。

車両種類概要
8t限定中型免許車両総重量8トンまでの車両を運転できる免許旧普通免許(主に2007年6月1日以前に取得した普通自動車免許)が対象
準中型免許車両総重量が7.5トンまでの車両を運転できる免許車両総重量の制限があるものの、18歳から取得できるハードルが低い中型免許
5t限定準中型免許車両総重量が5トンまでの車両を運転できる免許で、18歳以上から取得可能

準中型免許と5t限定準中型免許はどちらも18歳から取得可能です。

通常の中型免許を取得するよりもハードルは低いですが、車両によって運転できるかどうかが変わってきます。

中型免許の取得を考えている人は、自分がどこまでの車両を運転したいのか事前にシミュレーションしておきましょう。

出典:運転免許の種類と運転可能な車両|岐阜県

取得条件とは別で理解しておくべき中型免許の取り方

中型免許の取得条件は?取得費用や乗れる範囲について

中型免許は、その種類によって取得条件が異なりますが、取得方法もいくつか存在します。

それぞれの特徴について解説していきます。

自動車学校で所定の教習を受ける

中型免許を取得する方法として最も多い方法は、自動車学校で所定の教習を受けることです。

自動車学校で中型免許を取得する場合、普通免許を持っている方は所定の教習を受けて、学科と技能の教習を受けます。

自動車学校で中型免許を取得するメリットとして、卒業検定に合格すれば運転免許試験場での技能試験が免除されるので、学科試験に合格すれば中型免許が取得可能です。

また、自動車学校で学科試験の対策などもしてくれるので、合格率が高いのも魅力の1つです。

ただし、取得までにかかる費用が高いことや一定期間教習所に通い続けなければならない必要があります。

一発試験を受ける

自動車学校に行く時間がない人や、費用を節約したい人は一発試験を受ける方法があります。

一発試験とは、運転免許試験場で直接試験を受けて合格する方法です。

自動車学校での教習とは異なり、学科だけでなく技能検定にも合格する必要があります。

一発試験は20歳以上で普通免許を取得してから2年以上経過していれば挑戦可能です。

一発試験の最大のメリットは、中型免許の費用が少ないことです。

ただし、一発試験は合格率が非常に低く、複数回の受験が必要になる可能性があるので、事前の勉強はしっかりとする必要があります。

8t限定中型免許の限定解除方法

既に8t限定中型免許を持っている場合、「限定解除」という方法で、車両総重量11トンまでの中型車を運転できるようになります。

限定解除を行うためには、教習所で限定解除教習を受けるか、一発試験の合格が条件です。

教習を受ける場合、技能教習を受講し、教習所内での検定に合格すると限定解除ができます。

限定解除を行う場合、既に中型免許を持っている状態になるので、追加で学科教習などを受けることなく乗れる車両を増やすことができます。

8t限定中型免許を既に持っていて、仕事のスキルアップなどを考えている人は事前に近くの自動車学校などで取得方法をチェックしておきましょう。

関連記事:【安心ガイド】中型8t限定解除のメリットは?一発試験や教習内容

中型免許の取得にかかる費用相場

中型免許で乗れるトラック

中型免許を取得するのにかかる費用は決して安くありません。

取得にかかる費用は取得方法や自分が持っている免許によって変わってきます。

今回は取得方法別に解説していきます。

自動車教習所を利用する場合

自動車教習所を利用して中型免許を取得する場合、普通免許をすでに持っている方であれば、おおよそ20万円から30万円が相場となります。

普通免許がない状態で中型免許を取得する場合は、これに普通自動車の費用が加算されるので、総額40〜50万ほどを見積もっておきましょう。

教習所によっては、キャンペーンや割引を利用することで、費用を抑えることができる場合もあります。

大きな出費になるものの、合宿などで教習を受けることによって短期間で取得できます。

一発試験を受ける場合

一発試験で中型免許を取得する場合、教習所に通わないため、費用は試験料のみです。

各都道府県によって試験料は変わるものの、数千円から1万円程度が一般的です。

しかし、一発で合格するのは難しいため、複数回試験を受けることになる可能性が高く、その場合はトータルの費用が増えることも考えられます。

自信がある方や、費用を抑えたい方にはこの方法が適していますが、事前に十分な練習が必要です。

どうしても費用を抑えたい人は、事前に対策をしておきましょう。

関連記事:中型免許の取得費用はいくら?保有免許ごとの違いを解説

2022年5月13日より施行した中型免許の取得条件の変更について

大型免許の合宿で失敗しないための流れ|最短で取得する方法と注意点

これまで解説してきた中型免許の取得条件ですが、2022年5月13日から一部変更になった部分があります。

簡単に説明すると、今までよりも取得条件の緩和がされましたが、いくつか注意点もあります。具体的に解説します。

中型免許の取得条件の変更内容

2022年5月13日から施行された中型免許の取得条件の変更により、年齢や運転経歴に関する条件が一部変更となりました。

これまで中型免許を取得するには、普通免許を取得後2年以上経過しないと取得できませんでしたが、普通免許を取得後に特例教習を受講した場合、19歳以上からの取得が可能です。

特例教習を受講することによって、今までより1年以上早く中型免許を取得できます。

そもそも特例教習とは、令和4年に施行された改正道路交通法で定められている、免許取得の受験資格を緩和するための特別な教習です。

取得条件が変更になった経緯として、バス運転手や観光バスの運転手、トラック運転手などの人手不足の解消が考えられています。

今まであった準中型免許と5t限定準中型免許では運転できなかった課題を、中型免許が取得しやすくなったことでより活躍できる若手の人材が増える仕組みになりました。

出典:受験資格特例教習について|福岡県警察

特例教習受講による中型免許取得の流れ

特例教習を受講するには、まず普通免許を取得する必要があります。

特例教習は「経験課程」「年齢課程」「年齢・経験課程」の3種類があり、取得条件に満たないものを補う役割があります。

経験課程であれば運転歴が足りない人、年齢課程であれば19歳未満の人が受けるものという考えだとイメージしやすいでしょう。

経験課程は中型免許ではほとんど取得しないかもしれませんが、大型免許を取得する際に必要になる可能性があります。

また、普通免許を取得したばかりの人はどちらも条件が満たされていないので、年齢・経験課程を受講します。

特例教習は実際の運転経験に基づいた内容で、受講時間も約7〜40時間ほどで取得条件を満たせるので短期間での取得を支援します。

特例教習は教習所で実施され、修了後には試験なしで中型免許が取得可能です。

特例教習を受けることで、安全な運転技術を習得しつつ、迅速に中型免許を取得できます。

特例教習受講の注意点

特例教習は、新たに中型免許を取得する時に便利な制度ですが、すべての教習所で実施されているわけではありません。

そのため、特例教習を受けたい場合は、対応している教習所を探す必要があります。

下記の表の教習所では、特例教習の受講が可能です。

教習所名場所
ロイヤルドライビングスクール福山〒729-0104広島県福山市松永町4-15-31
コヤマドライビングスクール(二子玉川校)〒158-0094東京都世田谷区玉川3-43-1
土浦北インター自動車学校〒300-0061茨城県土浦市並木5-5426
岩滝自動車教習所〒629-2263京都府与謝郡与謝野町字弓木1459-1
Mランド益田校〒699-5131島根県益田市安富町3330-1

また、場合によっては合宿免許を利用し、休暇を取って短期間で集中して教習を受ける必要があることもあります。

また、特例教習を受けて中型免許を取得する場合は、特例教習分の費用が追加でかかるので、実際にいくら必要なのかはあらかじめ知っておくことが必要です。

特別教習を受ける際には、事前にしっかりと計画を立て、時間と場所を確保することが重要です。

関連記事:大型免許の取得条件とは?19歳から取れるって本当?

中型免許の取得条件を理解したうえで免許取得を目指そう

 

トラックが高速道路を走行する様子

中型免許の取得には、さまざまな条件や手続きが必要です。

2022年の条件変更や特例教習の内容をしっかりと理解し、自分に適した方法で免許取得を目指しましょう。

今後、中型免許の需要は増えていくと考えられています。

自分の収入アップや転職活動のために特例教習制度をうまく利用して、短期間で中型免許取得を目指しましょう。

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