トラック運転手の給料は、配送内容や配送距離によって異なります。また、高度な運転技術が求められる大型トラックになるほど給料が上がる傾向です。
そのため、同じ仕事内容でもトラック運転手によって給料は大きく異なります。
トラック運転手へのキャリアチェンジを成功させるうえで「給与や年収」は重要な項目と言えるでしょう。
この記事では、大型トラック運転手の給料相場を中心に、収入面で他の運転手と差をつける方法やおすすめの働き方について解説します。
大型トラック運転手の給料は年功序列ではなく能力重視
大型トラック運転手の給料は、他の職種と異なり、年功序列ではなく能力や成果が重視される傾向です。
通常の事務職や営業職では、勤続年数や役職に応じて収入が上がりますが、大型トラック運転手の場合、運転技術や積載量、配送効率などの実績が収入に直結しやすいと言えます。
全日本トラック協会が公表した2024年度「トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」によると、男性の大型トラック運転手(特積)の年齢別賃金では、20代が33万500円、40代が42万3,400円となっており、年代によってそこまで大きな開きはありません。
参考:2023 年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(概要版抜粋)・第 7 表 年齢階級別賃金(賞与を含む)P10|公益社団法人全日本トラック協会
大型トラック運転手の給料相場
大型トラック運転手の給料は「雇用形態・地域別・年代別・男女別」によって異なります。ここでは、直近の給料データを基に、バスやタクシー運転手との給与相場の比較も交えながら解説します。
【雇用形態別】大型トラック運転手の給料相場
※推計年収は1日8時間労働で22日間勤務した場合で算出しています。
国税庁が公表した令和5年度における給与所得者全体の平均年収は460万円であり、トラック運転手の平均年収はやや低い水準です。ただし、このデータはあくまでも求人情報を基にしたものであり、実際の数値とはズレがあります。
実際、職業情報提供サイトjobtagによると、令和5年度におけるトラック運転手の平均年収は485万3,000円です。一般的に大型トラック運転手は、他のトラック運転手よりも収入が高いことから、さらに高年収であることが見込まれます。
参考:大型トラックの仕事の年収・時給・給料(2024年10月の求人統計データ)|求人ボックス給料ナビ
出典:令和5年分民間給与実態統計調査|国税庁
出典:トラック運転手・職業情報提供サイトjobtag|厚生労働省
【地域別】大型トラック運転手の給料相場
全日本トラック協会が公表した、令和5年度における地域別のトラック運転手の平均賃金は以下の通りです。
※上記データは男性運転手のデータとなります。
賃金と賞与の1ヶ月平均が最も高いのは近畿エリアで、平均年収が低いのは沖縄エリアです。二番目に平均賃金が高いのは中部、次いで関東であることから、交通量の多い都心部では給料が高くなる傾向があります。
参考:2023 年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(概要版抜粋)・第4表 運転者・運転者以外のブロック別平均賃金・年齢・勤続年数P4|公益社団法人全日本トラック協会
【年代別】大型トラック運転手の給料相場
全日本トラック協会が公表した、令和5年度におけるトラック運送事業の賃金調査によると、年代別の大型トラック運転手の平均給料は以下のとおりです。
特積とは、複数の企業から出荷される荷物を、1台のトラックにまとめて積載する運送形態です。一般は、1台のトラックで1つの荷主から貨物をまとめて輸送する形態となります。
突出して給料の高い年代はないものの、体力があり経験もある程度積んだ40〜50代で年収が最も高くなる傾向があります。
参考:2023 年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(概要版抜粋)・第 7 表 年齢階級別賃金(賞与を含む)P10|公益社団法人全日本トラック協会
【男女別】大型トラック運転手の給料相場
全日本トラック協会が公表した、令和5年度におけるトラック運送事業の賃金調査によると、男女別の大型トラック運転手の平均給料は以下のとおりです。
平均給料は、男女ともに40〜50代で年収が最も高くなる傾向です。ちなみに、女性の平均給料が男性運転手よりも低い理由としては、結婚などを機に退職するケースが多く、平均勤続年数が短いことが挙げられます。
また、仕事と家事を両立するために、勤務時間が男性に比べて短くなる傾向も影響していると考えられます。
参考:2023 年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(概要版抜粋)・第 7 表 年齢階級別賃金(賞与を含む)P11|公益社団法人全日本トラック協会
バス・タクシー運転手との給料相場の比較
令和5年度の賃金構造基本統計調査によると、各運転手の平均給料は以下の通りです。
大きな差はないものの、大型トラック運転手の平均給料が最も高いことが分かります。ちなみに、年間賞与額の平均はタクシー運転手が約13万円、バス運転手が約62万円、大型トラック運転手が約40万円でした。
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参考:賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種|e-Stat
給料以外に知っておきたい大型トラック運転手の仕事内容と必要な条件
トラックのサイズで変わるのは給料だけではありません。運転するトラックによって配送距離や仕事内容の傾向が異なります。ここでは、大型トラック運転手の仕事内容や仕事時間、適性や必要な資格について解説します。
大型トラック運転手の仕事内容
大型トラック運転手の仕事内容は、他のサイズのトラックと基本的に同じですが、長距離配送が多いことが特徴です。出社後に集荷先へ向かい、配達先へと荷物を運びます。
荷降ろしは基本的にフォークリフトを使用しますが、手積みが必要な場合もあり、体力が求められます。車両が大きい分、些細なミスが大事故に繋がりやすいため、運転中は高い集中力が求められます。
特に高速道路では、ジャックナイフ現象などに注意が必要です。ジャックナイフ現象とは、急ブレーキが原因でトラック部分とトレーラー部分がくの字に曲がってしまい、制御できなくなる現象のことです。
大型トラック運転手の仕事時間
大型トラック運転手は長距離配送が多く、天候や渋滞の影響を受けやすいと言えます。数日かけて配送先へと向かうことが多く、仕事時間が長くなりやすいことが特徴です。
また、集荷先や配達先の影響により荷物の積み下ろし待ちになるケースも珍しくありません。小型トラックのルート配送などと比べると、スケジュールの調整が難しいことが大型トラック運転手の特徴と言えるでしょう。
大型トラック運転手に向いている人・向いていない人
大型トラック運転手に向いている人の特徴として、長時間運転に対する耐性があること、運転が苦ではないこと、体力があること、冷静さなどがあげられます。
これらの特徴を持っていれば、大型トラック運転手の仕事に転職してからミスマッチが起こる可能性は低いでしょう。
一方で、運転に対して苦手意識がある人、規則正しい勤務時間を好む人、短気で怒りっぽい性格の人は、大型トラック運転手の仕事には不向きと言えます。これらの特徴に当てはまる方は、別のドライバー職を検討することをおすすめします。
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大型トラック運転手に求められるスキルや資格
大型トラック運転手になるために必要な基本的な要件は、大型自動車免許の取得です。免許を取得するには、高度な運転技術だけでなく、道路交通法に関する深い理解が必要です。
また、実際に従業員として働くためには運転だけでなく、貨物の適切な積み込み、荷物の固定方法に関する知識なども必要となります。
さらに、大型トラック運転手は長距離を運転することが多いため、持久力と集中力も必要です。配送スケジュールを守りながら、効率的なルートを選択することが重要です。また、臨機応変さも求められます。
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なぜ大型トラック運転手は高い給料を得やすいのか?
大型トラック運転手が高い給料を得やすい理由は、主に3つあります。
- 人材不足で需要の高い状況が続いている
- 歩合制の会社では配送距離などが収入に直結する
- 大型免許の保有者が少なく需要が高い
物流業界はネット通販などのEC事業が急成長したこともあり、人手不足が深刻化しています。歩合制を採用している会社では、配送距離や荷物の内容が収入に直結するため、成果に応じて高収入を得られます。
さらに、大型免許を取得している人が少ないため、資格を持つ運転手の需要が高く、収入アップの要因となっています。
大型トラック運転手で月収100万円は現実的に達成できる?
大型トラック運転手は、高収入を得やすい職種ですが、月収100万円を達成するのは非現実的と言えるでしょう。令和5年度における大型トラック運転手の平均年収は485万円ほどであり、特に年収が高いとされている人でも600〜700万円と言われています。
ただし、月収60万円であれば十分目指せます。特に長距離運転手やトレーラー運転手、ダンプ運転手の場合、移動距離や貨物の量に応じて高収入を得やすいと言えます。
収入が高くなるほど、責任や体力面での負担が大きくなるため、バランスも考えましょう。
出典:トラック運転手・職業情報提供サイトjobtag|厚生労働省
大型トラック運転手の給料を上げる7つの方法
大型トラック運転手になっただけでは、すぐに高収入を目指せるわけではありません。給料を上げるには、運転手としてキャリアアップしていくことが大切です。
ここでは、大型トラック運転手の給料を上げる7つの方法について解説します。
大手企業へ就職する
大型トラック運転手の中でも、大手引越し業者や宅配業者は特に給料が高く、平均年収が800万円を超えるケースもあります。トラック運転手の給料は歩合や時間外手当が多いため、基本給は低めに設定されがちです。しかし、大手企業では基本給が高く、各種手当も充実しています。
大型トラック運転手として経験を積んだ後は、大手企業への転職も検討してみましょう。
大型トレーラーの運転手になる
大型トラックの中でも特に高い運転スキルが求められる仕事に、タンクローリーやキャリアカーの配送業務があります。大型免許とは別にけん引免許が必要であり、運転が難しい分、給料が高めに設定されています。
大型トラックの運転に慣れてきた後は、けん引免許の取得も検討してみましょう。
資格取得で手当を増やす
大型トラック運転手として給料を上げるためには、資格取得による手当の支給額を増やすのもおすすめです。配送業務では扱う荷物によって別の専門資格が必要となるケースがあります。
また、前述の通りトレーラーの運転にはけん引免許が必要です。実際の業務で活かせる具体的な資格は、次章で紹介していますので、取得を検討してみましょう。
長距離や夜勤シフトを活用する
長距離配送や夜勤シフトを積極的に選ぶことでも給料を上げられます。長距離配送は普通の配送に比べて、移動距離が長いほど歩合給が高くなる傾向にあります。
また、夜勤シフトは深夜勤務手当が支給されるため、昼夜の勤務に比べて効率よく稼ぐことが可能です。ただし、これらの勤務形態は体力的な負担が大きいため、健康管理をしっかり行いながら取り組む必要があります。
関連記事:長距離運転手の実態は?仕事内容やきつさ、向き不向きなど
関連記事:長距離トラックドライバーの平均年収はどのくらい?追加でもらえる手当や給料を上げる方法
特殊貨物の輸送を担当する
特殊貨物の輸送を担当することでも給料を上げられます。具体的には、丁寧な取り扱いが求められる薬品や危険物などがあります。これらの品目は通常の貨物よりも運送料が高く設定されるため、その分給料にも反映されやすくなります。
危険物取扱者や高圧ガス移動監視者など、専門知識を証明できる資格を取得することで、資格手当も付く場合があります。
関連記事:大型特殊自動車免許の取得費用は?取得方法や必要な日数も
歩合制の企業を選ぶ
大型トラック運転手として給料を上げるためには、歩合制を採用している企業への転職も検討してみましょう。歩合制であれば配送距離や荷物の量に応じて収入が決まるため、成果が収入に直結します。
ただし、収入が実績に依存するため、閑散期には収入が下がる可能性があることも理解しておく必要があります。ちなみに、歩合制のドライバ―職にはタクシー運転手という選択肢もあります。
固定給+歩合を導入している企業が多く、タクシー運転手の場合、頑張り次第で高収入を目指せるだけでなく、働き方によっては月の約半分がお休みになるなど生活の自由度が高くなり、プライベートの充実も図れます。
タクシー運転手の仕事に興味がある方は、「タクシードライバーの仕事内容・年収の実態|自由に稼げる理由」の記事をご覧ください。
経験年数を積んで昇給を目指す
大型トラック運転手として経験を積み重ねていくことで、企業からの信頼を得やすくなります。責任の大きな業務や、高収入の長距離配送を任される機会が増えるため、自然と昇給に繋がります。
また、経験を積むことで運転技術や配送スキルが向上し、資格取得や新たなキャリアパスの可能性も広げられるでしょう。
大型トラック運転手の給料アップに役立つ資格
前述の通り、大型トラック運転手としての配送業務で役立つ資格を取得できれば、資格手当が支給されるだけでなく、運転手としての信頼を得やすくなります。配送内容に合わせて、以下の資格の取得を目指しましょう。
配送業務に活かせる資格 | 資格の用途 |
牽引(けんいん)免許 | トレーラーやキャリアカーなど、車両を牽引して運転するために必要な免許。 |
玉掛け作業者 | クレーンを使用して荷物を吊り上げる際に、安全に荷物を固定・操作するための資格。クレーンを使った大型貨物の積み下ろし作業で役立つ。 |
フォークリフト運転技能者 | パレット貨物など、フォークリフトを使った荷物の積み込みができるようになる。 |
危険物取扱者 | ガソリンや軽油など、危険物の配送業務に従事する際に必要。 |
運行管理者 | 輸送の安全確保を目的に、ドライバーの運航計画作成や労務管理を行う。資格取得することで、営業所の責任者へのキャリアアップを目指しやすくなる。 |
運行管理者を除き、資格を取得するうえで特別な学歴や経験は必要ありません。数週間〜数ヵ月の期間で合格を狙える資格ですので、キャリアアップを目指すために取得を検討してみましょう。
関連記事:トレーラー免許(けん引免許)の取得方法・費用・難易度
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大型トラック運転手のキャリアパスと将来性
大型トラック運転手へのキャリアチェンジを検討する上で、将来性やキャリアパスの内容が気になる方もいるのではないでしょうか。
ここでは大型トラック運転手のキャリアパスについて、運送業界の現状を交えながら解説します。
大型トラック運転手の将来性は明るい
大型トラック運転手の需要は非常に高く、将来性は明るいと言えます。近年、EC市場の拡大や物流需要の増加により、運送業界全体でドライバーの需要が高まっています。
一方で若手人材の参入減少や現役運転手の高齢化が進んでおり、今後さらに大型免許を持つ運転手の価値は上がっていくと予想されます。
自動運転技術の進化が進む中でも、最終的な判断や特殊貨物の輸送には人のスキルが必要とされるため、需要が大きく下がることはないと言えるでしょう。
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資格取得でキャリアアップできる
大型トラック運転手の配送業務で役立つ資格を取得できれば、業務の幅を広げられるだけでなく運転手としての価値が上がります。
社内での昇格だけでなく、キャリアアップを目指した大手企業への転職も可能です。危険物取扱者やけん引免許などの取得を検討してみましょう。
管理職に昇進して収入を増やせる
大型トラック運転手としての経験を積んだ後は、管理職への昇格により収入を増やすことも可能です。管理職になるとドライバーのスケジュール管理や運行計画の作成、車両のメンテナンス管理など、運送業務全体を統括する役割を担います。
運行管理者や整備管理者の資格を取得することで、より昇進のチャンスを広げられるでしょう。
専門分野に転向してスキルを高められる
大型トラック運転手は、専門分野に転向することでもスキルを高めて収入アップを目指せます。具体的には、ガソリンや高圧ガスといった危険物の輸送や、食品や建材といった特定の業界に特化した輸送業務もおすすめです。
1つの分野に特化して専門性を磨くことで、運転手としての価値を高められます。
自営業として独立できる
大型トラック運転手として経験を積んだ後は、個人事業主として独立する選択肢もあります。個人で荷主と直接契約を結ぶことで、収入を大きく増やすことが可能です。
また、独立することでスケジュールを自分で調整できるといった魅力もあります。一方で、配送業務以外に営業や車両の管理まで全てをこなさなければならず、自営業ならではのリスクや責任が伴うことも理解しておきましょう。
関連記事:トラック運転手は個人事業主でもできる?メリット・方法・収入
未経験者が大型トラック運転手で安定収入を得ることは可能?
未経験者から運送業界に転職した場合も、将来的に大型トラック運転手として安定収入を得ることは可能です。
近年、運送業界は人手不足が深刻化しており、充実した研修制度を設けた上で、未経験者を積極的に採用する運送会社が増えています。必要な運転技術や安全意識をゼロから学べる環境が整っているため、安心して取り組めます。
入社直後から大型トラック運転手として乗務するのは難しいため、中型トラック運転手として経験を積んだ上で、大型トラックへのキャリアアップを目指してみましょう。
関連記事:トラック運転手は未経験からでも転職できる|必要な免許と合格条件
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関連記事:50歳が転職してトラックドライバーになれる?50代未経験者が取得すべき免許とステップ
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給料の高い大型トラック運転手の求人状況
運送業界は人手不足が深刻化しており、関連の求人が多くある状況です。令和5年度におけるハローワーク求人統計データによると、トラック運転手の有効求人倍率は3.43倍と非常に高い状況で推移してます。
EC市場の拡大により、需要が高い状態は今後も続くと予想されており、トラック運転手として経験を積めば、より給料の高い大型トラック運転手への転職も十分に可能です。
出典:トラック運転手・職業情報提供サイトjobtag|厚生労働省
大型トラックの給料に関するよくある質問
ここまで大型トラック運転手の給料について解説してきましたが、運送業界への転職を検討しており、中型・小型トラック運転手の収入事情が気になる方もいるのではないでしょうか。
最後は、トラック運転手の収入事情に関するよくある質問に答えていきます。
中型トラック運転手の給料はいくら?
中型トラック運転手の給料は、25〜40万円ほどです。
大型トラック運転手と同じで大手企業になるほど年収が高くなる傾向にあり、給料明細では基本給の他に大きい割合を占めるのが残業代や深夜手当となります。
関連記事:【初心者向け】中型免許を取得する条件と費用|取得までの具体的なステップ
小型トラック運転手の給料はいくら?
小型トラック運転手の給料は20〜35万円ほどです。
一般的な運送会社だけではなく、最近では個人で開業して働く軽貨物ドライバーも増えてきています。給料が一番低い傾向ではあるものの、仕事量によっては高収入を目指すことも可能です。
トラック運転手は何がきつい?
トラック運転手は荷物の運送だけでなく、業務内容に積み下ろしが含まれる場合、かなりの重労働になります。
自動の積み込み・荷降ろしシステムがあれば別ですが、ない場合は肉体的な負担がかなり大きいでしょう。
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60歳を過ぎた大型トラック運転手の賃金はいくら?
全日本トラック協会が公表した、令和5年度における60歳を過ぎた大型トラック運転手の平均賃金は以下の通りです。
年齢層(男性の場合) | 特積 | 一般 |
60~64歳 | 37万1,000円 | 35万4,200円 |
65歳以上 | 32万5,300円 | 32万1,000円 |
トラック運転手は仕事量が収入に直結するため、体力が低下する60代になると賃金は下がる傾向にあります。体力面で自信が無い場合は、運行管理者などへのキャリアアップを検討しましょう。
参考:2023 年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(概要版抜粋)・第 7 表 年齢階級別賃金(賞与を含む)P10|公益社団法人全日本トラック協会
トラック運転手のボーナスはいくら?
トラック運転手のボーナスは、会社や個人の業績によって大きく変動しますが、一般的に月給の1〜3ヶ月程度です。ボーナスの額は、企業の規模や業績、勤続年数などによって変動します。
業績の影響は特に大きく、大手の運送会社のほうが、中小の運送会社より高いボーナスを支給する傾向があります。
ボーナスの支給額が気になる場合、入社前にボーナス支給実績や制度を事前に確認してみてください。
関連記事:【リアルを公開】トラック運転手の給料明細|賞与が少ない理由と年収事情
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大型トラック運転手で年収1,000万は可能?
大型トラック運転手として年収1,000万円は非現実的と言えるでしょう。令和5年度における、大型トラック運転手の平均年収は454万円ほどであり、特に年収が高いとされている人でも600〜700万円と言われています。
近年は労働時間の制限も強まっており、好きなだけ働いて稼げる時代でもないため、年収1,000万円は現実的ではありません。
出典:トラック運転手・職業情報提供サイトjobtag|厚生労働省
大型トラック運転手で年収800万は可能?
大型トラック運転手として経験を積み、運転手としての価値を上げることで、年収800万円は可能です。大型トラック運転手の求人には、想定年収が800万円に達するものも実際にあります。
具体的には長距離のトレーラードライバーなどがあり、大型トラック運転手としての経験年数に指定があるものが多い印象でした。そのため、年収800万円は誰でも簡単に目指せるレベルではありません。
関連記事:大型トレーラー運転手の仕事内容と年収|未経験でも転職できるのか
大型トラック運転手で年収600万は可能?
大型トラック運転手として、年収600万円は十分に目指せる範囲です。
40代や50代ドライバーの平均年収は500万円前後であり、専門分野の経験を積んだり業務に役立つ資格を取得したりすることで、さらなる年収アップを目指せます。
実際の求人には、想定年収が600万円を超える案件も多く見受けられるため、高収入を狙うチャンスは十分にあります。
大型トラックの給料相場や高収入のポイントを知り安定生活を目指そう
大型トラック運転手の給料は、30〜40万円ほどであり仕事量や経験によって変わります。転職してすぐに高収入を狙うのは難しいと言えますが、運転手として経験を積みながら専門資格を取得することで収入アップを狙えます。
今後も大型トラック運転手の需要は高い状態が続くと予想されており、将来性のある職種と言えるでしょう。近年は、人材確保を目的に未経験者を積極的に採用する運送会社も多く、トラック運転手の経験がない人でも、キャリアチェンジが可能です。
「トラック運転手へ転職したい」「初めての転職で失敗しないか不安」という方は、弊社が運営する「ドライバーキャリア」では、未経験者歓迎の求人も数多く掲載されていますので、ぜひご活用ください。
運送業界に特化しており、キャリアアップを目指す方向けの求人や、未経験者を歓迎する求人を多数扱っています。業界に精通したキャリアアドバイザーが在籍しており、転職に関する相談にも対応しています。
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