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路線バス運転手の平均給料は月収30万円程|給料アップ方法と必要なスキル

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路線バス運転手の平均給料は月収30万円程|給料アップ方法と必要なスキル

路線バス運転手は、毎日私たちの生活に不可欠なサービスを提供しており、その背後には運転手個々人の努力と献身があります。

しかし、路線バス運転手の給料は、この責任重大な仕事に見合ったものなのでしょうか。

本記事では、路線バス運転手の平均給料や路線バス運転手の給料に影響する条件、路線バス運転手の給料の上げ方などについて解説します。

路線バス運転手の平均給料は月収30万円程

路線バス運転手の平均給料は月収30万円程

厚生労働省の調査によると、路線バス運転手の平均年収は398.7万円となり、月収に換算すると30万円程度となります。

最も給与が高くなる年代の50~54歳でも約442万円となっています。

なお、日本人の給与所得者1人当たりの平均給与が461万円であることを考えると、バス運転手の収入は低めであると言えます。

出典:路線バス運転手|職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag
出典:1.平均給与|国税庁

【公営・民営】路線バスの給料事情

【公営・民営】路線バスの給料事情

路線バスは、大きく「公営」「民営」の2つに分けられます。ここでは、公営バスと民営バスの給料事情を、それぞれ解説します。

公営バスの場合

公営バスは、地方自治体や国が運営管理を行うバスサービスを指します。

公共の交通機関として、市民の移動手段を提供することを主な目的としており、利益追求よりも公共性とアクセスの提供に重点を置いて運営されています。

本記事のテーマでもある路線バスが、これに該当します。

公営バスの運転手は公務員となるため、給与は年功序列制で、定期昇給、賞与などが一定の水準で保証されています。

そのため、民間のバス会社よりも安定した給与を得られる傾向があります。

民営バスの場合

民営バスは、個人や企業が運営するバスサービスを指します。

公営バスと同様に市民の日常的な移動手段として重要な役割を担っていますが、利益追求を目的とする点において、公営バスとは異なります。

例としては、観光バスや夜行バスなどです。

民営バスの運転手は各企業の従業員となるため、企業の経営状況が従業員の給与に影響するため、企業の売上が立っていない場合にはドライバーの収入も不安定になる可能性があります。

路線バス運転手:給料アップさせる3つの方法

路線バス運転手:給料アップさせる3つの方法

続いては、路線バス運転手の給料の上げ方を解説します。路線バス運転手の給料の上げ方は以下の3つです。

  1. 給料が高いバス会社に転職する
  2. 勤続年数を上げる
  3. 業務委託として働く

では、一つずつ解説します。

給料が高いバス会社に転職する

路線バス運転手の給料の上げ方の1つ目は、給料が高いバス会社に転職することです。

給与体系や福利厚生は、バス会社によって大きく異なります。特に、大手企業や経済的に安定した地域の公共交通機関では、給料が高いケースがよく見られます。

そのため、転職を考える際には、自身の経験やスキルを評価し、これらを高く評価してくれる企業を見つけることが重要です。

転職活動では、業界内の情報を集め、各社の給料水準や待遇を比較することが有効です。

また、転職サイトや業界の採用イベント、同業者からの情報など、多角的に情報を収集することが求められます。

このように、給料が高いバス会社への転職は、路線バス運転手としての収入アップに繋がる有効な手段の一つなのです。

勤続年数を上げる

路線バス運転手の給料の上げ方の2つ目は、勤続年数を上げることです。

多くのバス会社では、勤続年数が長い運転手に対して、給料の基本給を段階的に上げる制度を設けています。

また、勤続年数を上げることで、給料だけでなく、賞与や退職金、そして福利厚生の面でもより良い待遇が期待できます。

特に、経験に基づく高度な運転技術や顧客対応能力は、新人運転手にはない貴重なスキルであり、これらを活かしたサービスの提供は顧客満足度の向上にも繋がります。

しかし、単に時間が経過するのを待つのではなく、その間に積極的にスキルアップを図り、責任ある仕事を任されるよう努力することも重要です。

例えば、安全運転に関する資格の取得や、サービス向上のための研修への参加など、自己成長のための取り組みは、勤続年数とともに自身の価値を高め、結果として給料の上昇に繋がります。

業務委託として働く

路線バス運転手の給料の上げ方の3つ目は、業務委託として働くことです。

業務委託としての働き方は、会社の従業員としてではなく、個人事業主としてバス会社と契約を結び、運転業務を請け負う形態を指します。

業務委託契約の場合、固定給ではなく成果に応じた報酬が支払われることが一般的で、自身の努力や工夫次第で収入を大きく伸ばすことが可能になります。

業務委託として働く最大の利点は、自由度の高さにあります。自分で勤務時間や休日を決定できるため、効率的に働き、高い収入を目指せます。

また、複数の業務を同時に受け持つことで収入源を増やすことも可能です。

しかし、業務委託の場合、社会保険や退職金制度などの福利厚生が企業側から提供されないことが多く、自らこれらを管理する必要があります。

また、収入が不安定になるリスクも考慮する必要があります。

業務委託として成功するためには、高い運転技術はもちろん、顧客サービス能力や時間管理能力など、独立して業務を遂行するためのスキルが求められます。

また、自己管理能力やリスク管理能力も非常に重要です。

業務委託として働くことで、柔軟な働き方を追求し、収入を増やす機会を得られるでしょう。

路線バス運転手の給料に影響する3つの条件

路線バス運転手の給料に影響する3つの条件

続いては、路線バス運転手の給料に影響する条件を紹介します。

路線バス運転手の給料に影響する条件は以下の3つです。

  1. 勤務先の規模
  2. 働く地域
  3. 経験年数

では、一つずつ解説します。

勤務先の規模

路線バス運転手の給料に影響する条件の1つ目は、勤務先の規模です。

一般的に、大手の交通企業や公共機関は給与体系や福利厚生がしっかりと整備されている事が多いため、小規模の私営バス会社に比べて高い給料を期待できる傾向にあります。

また、大企業は労働協約を結んでいる場合が多く、従業員の待遇向上に向けた交渉力が強いことも、給与水準に影響を与えます。

一方で、小規模な企業では、運営コストの制約などから給料が低めに設定されることがありますが、家族経営のような場合は、職場の雰囲気や個人への配慮が働く場合もあります。

このように、勤務先の規模は路線バス運転手の給料に大きな影響を与える要因なのです。

働く地域

路線バス運転手の給料に影響する条件の2つ目は、働く地域です。

生活費の高低は地域によって異なるため、給料もその地域の物価や生活水準に合わせて調整されることが一般的です。

例えば、都市部では家賃や日用品の価格が高いため、これを反映して給料も高めに設定されることが多くなっています。

これは、従業員がその地域で安定した生活を営むために必要な措置です。

一方、地方では生活費が比較的低いため、同じ職種であっても給料が都市部に比べて低く設定される場合があります。

しかし、地方では住宅費などの生活費が低いため、実質的な生活水準がそれほど変わらない場合もあります。

また、地域によっては、人手不足が深刻であることから給料を高く設定し、労働力を確保しようとする動きも見られます。

このように「働く地域」は路線バス運転手の給料に直接的に影響を及ぼす重要な要因であり、その地域の経済状況や生活水準、人口動態などさまざまな要素が絡み合うことで給料水準が決定されるのです。

経験年数

路線バス運転手の給料に影響する条件の3つ目は、経験年数です。

一般的に、業務における経験の積み重ねは、運転手の技術向上、危機管理能力の強化、そして顧客サービスの質の向上に直結します。

これらの要素は、バス会社にとって非常に価値が高いものです。

そのため、長年にわたって勤務してきた運転手は、昇給や昇格の機会が増えるという形で、経験の少ない運転手よりも高い給料を受け取れるようになります。

また、経験年数が多い運転手は、特定の路線や特殊な運転技術に関する知識も豊富になりがちです。

これにより、より複雑な業務や責任の大きな役割を任されることが多くなり、それに伴う手当や給料の増加につながります。

路線バス運転手の給料が安いと言われる3つの理由

路線バス運転手の給料が安いと言われる3つの理由

続いては、路線バス運転手の給料が安いと言われる理由を紹介します。

路線バス運転手の給料が安いと言われる理由は以下の3つです。

  1. 路線バスは運営コストが高い
  2. 路線バスは労働条件が悪いと感じやすい
  3. 路線バスは利益を出しにくい仕組み

では、一つずつ解説します。

路線バスは運営コストが高い

路線バス運転手の給料が安いと言われる理由の1つ目は、路線バスは運営コストが高いからです。

バス会社の運営には、車両の購入や維持費、燃料費、運転手やスタッフの人件費、さらには事務所や車庫の維持管理費など、多くのコストがかかります。

特に、バスは定期的な点検やメンテナンスが安全運行を保つために欠かせません。これらが、運営コストを押し上げる要因となっています。

また、路線バスは公共の交通手段として、利益追求よりも地域住民へのサービス提供が優先されるため、運賃は比較的低く設定されがちです。

低運賃は利用者にとってはメリットですが、運営側の収入を限定してしまうため、結果として運転手の給料が上がりにくくなってしまいます。

さらに、バス会社は人口が少ない地域や収益性の低い路線にもサービスを提供する必要がありますが、これらの路線はしばしば赤字運営となり、全体の運営コストをさらに押し上げることになります。

このように、路線バスの運営コストが高いことは、運転手の給料が安く抑えられがちである理由の一つなのです。

路線バスは労働条件が悪いと感じやすい

路線バス運転手の給料が安いと言われる理由の2つ目は、路線バスは労働条件が悪いと感じやすいからです。

路線バス運転手は、長時間の勤務、不規則なシフト、ストレスが伴う顧客対応、そして交通状況に左右される運行管理など、肉体的および精神的に要求されることが多い仕事です。

これらの条件は、運転手自身にとっては大きな負担となり、その割に給料が見合わないと感じる原因となり得ます。

特に、早朝や深夜のシフトが多いと、家族との時間が取りにくくなったり、日常生活が不規則になることで健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、乗客とのトラブルや、緊密なスケジュール管理が求められる中での運転は、精神的なストレスが大きいと言えます。

さらに、交通渋滞や悪天候などの不可抗力によってスケジュールが乱れた場合でも、対応を迫られるため、精神的負担は小さくありません。

これらの労働条件の厳しさに対して、給料がそれを十分に補償していないと感じると、給料の低さがより強く意識されることになります。

そのため、給料の額面だけでなく、労働条件の厳しさが給料が安いと感じる大きな理由の一つとなっているのです。

路線バスは利益を出しにくい仕組み

路線バス運転手の給料が安いと言われる理由の3つ目は、路線バスは利益を出しにくい仕組みだからです。

路線バスサービスは公共性が高く、利益追求よりも地域社会へのサービス提供を優先する性質を持っています

。そのため、根本的に利益を出しにくい仕組みとなっているのです。

また、路線バスの運行は、厳密な規制と許可のもとで行われることが多く、新しい路線の開設や運賃の変更には地方自治体や国の承認が必要になります。

これにより、市場の需要に迅速に対応したサービスの調整や価格設定が難しく、収益改善のための柔軟な経営戦略を取りにくい状況が生まれます。

さらに、公共交通の一環としての路線バスは、運行コストが収入を上回る場合でもサービスを継続しなければならない場合があり、これが全体としての収益性を低下させる要因となります。

これらの背景により、路線バスの運転手には十分な給料を払うことが困難になりやすく、結果として「路線バスの運転手は給料が安い」という認識に繋がっているのです。

路線バス運転手の給料に関するよくある質問

路線バス運転手の給料に関するよくある質問

ここからは、路線バス運転手の給料に関するよくある質問に回答します。

路線バス運転手の給料に関するよくある質問は以下の3つです。

  1. 路線バスの運転手は何歳からなれますか?
  2. 路線バス運転手はなぜ人手不足なのですか?
  3. 路線バス運転手はどんな人が向いていますか?

では、一つずつ回答します。

路線バスの運転手は何歳からなれますか?

路線バスの運転手になるためには、大型二種免許が必要で、大型二種免許は満21歳から取得可能です。

そのため、路線バスの運転手には21歳からなることができます。

ただし、大型二種免許の取得は3年以上の運転経験が必要であるため、21歳で取得を目指す場合は、18歳で普通運転免許を取得して日常的に運転をしておく必要があります。

路線バス運転手はなぜ人手不足なのですか?

路線バス運転手が人手不足に直面している理由は、複数の要因が絡み合っています。

まず、一般に運転手の仕事は長時間労働やシフト勤務が必須であり、休日や夜間の勤務が多く、ワークライフバランスを確保しにくいという側面が挙げられます。

また、給与水準が比較的低いことも、新たな労働力を引き寄せる上での障壁となっています。

路線バスの運営は利益を出しにくく、これが運転手の給与に直接影響しているのです。

加えて、路線バスの運転手は高い安全性が求められるため、継続的な研修や資格の更新が必要であり、これが心理的な負担となることもあります。

さらに、運転手の平均年齢が高く、若い世代の就職希望者にとって身近な職種とは捉えられにくい状況もあります。

若年層に路線バス運転手の魅力や将来性を伝えるための情報が不足していることも、人手不足の一因と言えるでしょう。

このように、路線バス運転手の人手不足は、職業の性質、給与体系、労働市場の変化など、多方面からの影響を受けている複雑な問題と言えるのです。

路線バス運転手はどんな人が向いていますか?

路線バス運転手業は、人々を安全に目的地まで運ぶ重要な役割を担っているため、高い責任感が必要です。

そのため、乗客の安全を常に最優先し、慎重かつ冷静な判断ができる人物が向いています。

また、長時間運転を要するため、良好な体力と集中力を維持できるスタミナも重要です。

予期せぬ道路状況や交通の流れに対応する柔軟性と忍耐力を持ち合わせている人が、この仕事に適していると言えます。

さらに、交通機関としての役割を担う上で、顧客サービスのスキルも不可欠です。

乗客とのコミュニケーションを円滑に行い、親切かつ丁寧な対応ができる人物は、乗客からの信頼を得やすく、仕事の満足度を高めることができます。

加えて、ルールを守る意識の高さも路線バス運転手には欠かせません。

交通法規を遵守し、企業や地域社会の規範に従うことが、運転手自身だけでなく、乗客の安全を守る上で必要となります。

このように、路線バス運転手として成功するためには、責任感、体力と集中力、顧客サービススキル、冷静さ、および規範意識が必要とされます。

これらの特性や能力を持ち、人々の生活に貢献したいという強い動機がある人にとって、この仕事は大変やりがいのある職業となるでしょう。

路線バス運転手の給料に関するまとめ

路線バス運転手の給料に関するまとめ

今回は、路線バス運転手の給料に関して解説しました。

これから路線バスの運転手を目指そうと考えている方は、本記事を参考にして、ぜひ路線バス運転手への就職に挑戦してみてください。

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