EC事業などの成長に伴い軽貨物の取扱量が増加したことで、軽貨物ドライバーが増えてきています。
特に会社員としてではなく、個人事業主として独立後に軽貨物運送ドライバーを選択する人が増えました。
ですが、全く知識がないまま独立開業するのは難しく、不安もあるのではないでしょうか。
そこで今回は、軽貨物運送業とは何か、具体的な仕事内容や特徴、メリット・デメリットなどを詳しく紹介していきます。
軽貨物運送業で独立を考えていたり、転職を考えている人は是非参考にしてみて下さい。
軽貨物運送業とは
軽貨物運送業とは、軽貨物車両を使用して様々な荷物を運送する事業を言います。
大きなトラックではなく軽トラや軽バンを使用するため、必要な運転資格は自動車運転免許のみでよく、大きな荷物は取り扱いません。
最近では生活リズムの大きな変化や、EC事業など通販による軽貨物の増加で個人事業主として開業する人が増えています。
軽貨物運送業:軽貨物ドライバーの仕事内容
軽貨物ドライバーと言っても運送する貨物は様々で、その業務内容も契約内容によって異なります。
どのような作業や、仕事内容なのかを詳しく解説していきます。
チャーター便
チャーター便とは、荷主が軽貨物車両とドライバーを貸し切って発送依頼を行う契約形態となります。
会社によって貨物量や運送先、契約時間は異なっており契約期間中は荷主の指示で配達を行います。
貸し切りのため、配達ごとに料金が発生するわけではなく時間や日にちで料金が決まります。
大きな企業などの場合であれば、長期的な契約もあり安定した収入を得ることが可能です。
また、ある程度時間や配達内容が決まっているため生活リズムが整えやすいメリットもあります。
スポット便
スポット便とはチャーターとは違い、単発の運送契約となります。荷主が指定した貨物を指示された配達先へ時間通りに運送する業務です。
基本的に緊急であることがおおいため、スポット便だけで収入を安定させることは難しいのですが、空いた時間などに受けることで効率よく収入を得やすくなります。
比較的高単価であることもスポット便の特徴です。
ルート配送
ルート配送とは、配達先が決められており定期的にそのルートの運送を行います。
突発的な依頼ではなく、配達先も決まっているため軽貨物ドライバーとして経験がないような場合でも比較的簡単に行える業務となります。
基本的にルート配送は長期的な案件のため、契約することができれば安定した収入を得ることが可能ですが、スポット便やチャーター便に比べると単価は安めになります。
配達先が同じであるため、スケジュール管理がしやすく他の案件と組み合わせやすい仕事です。
宅配
軽貨物ドライバーのメイン業務と言っていいほど案件が多く、一般的な仕事です。
通販やその他で、貨物を発送する必要がある場合に依頼を受けて運送を行い、料金形態は走行距離や時間ではなく、貨物の大きさや個数によって決まります。
EC事業の成長と共に軽貨物が増加しており、うまく混載して業務をこなすことで収入を増やすことが可能です。
勤務時間も自分で決めれるため、空いた時間に仕事を行うことができることが特徴です。
引っ越し
引っ越しといえば専門の業者に依頼することが普通なのですが、梱包や設置の料金が含まれているため割高なことが多く、軽貨物のみの場合は軽貨物ドライバーへの依頼となることがあります。
料金形態は運送距離や作業時間などで決定されることが多く、引っ越しシーズンとなると依頼が集中するため一日に数件以上業務をこなすことで収入を上げることが可能です。
軽貨物運送で取り扱う荷物の種類
軽貨物運送業では、一般的に手で持てるような小さい貨物の取り扱いがメインとなり、部品や食器などの壊れ物もあれば、生鮮食品などの生ものの場合もあります。
市場からスーパーなどへの生鮮貨物搬送がメインの場合は保冷車などが用いられることがほとんどです。
また、人が持つのが難しいほどの重量貨物などの場合は、横のあおりが開けられる軽トラなどで運送を行うこともあります。
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軽貨物運送業:軽貨物ドライバーのメリットとデメリット
様々な雇用形態があり、運送距離や運送貨物の種類も様々な軽貨物ドライバーですが、一般貨物ドライバーや会社に雇われているドライバーとどのような違いがあり、メリットやデメリットにはどのようなものがあるのかを詳しく解説していきます。
軽貨物運送業のメリット
個人事業主として軽貨物ドライバーを行う場合のメリットは、自分のペースで働き仕事内容を決められるということです。
最初のうちは様々な案件をこなして、依頼を安定させる必要がありますが、それ以降は選ぶ案件によって自由な時間に働くことが可能となり、休日なども自分で決めることができます。
仕事をこなせばこなすほど収入を増やすことも可能で、会社のような人間関係はほとんどないため、上司や部下へ気を使いながら仕事をするといったことも必要ありません。
また、基本的に重い貨物が少ないため体力に自信がない方や、女性の方でも行うことができることもメリットの一つです。
軽貨物運送業のデメリット
個人事業主として軽貨物ドライバーをするデメリットは、保険料など自己負担額が多いことです。
会社員の場合、保険料や年金は会社が半分負担しており、その他の仕事で必要な経費なども考える必要がありません。
一方で個人事業主で軽貨物ドライバーを行う場合、その負担額が全額となるため今まで以上に高い収入が必要です。
確定申告などの手続きも全て自分で行う必要があり、経費の計算や管理など軽貨物運送業務以外のこともこなさなければなりません。
また、家の購入などでローンを組んだりする場合、銀行からの融資がうけにくくなったり、カードが通りにくいなど社会的信用度が低いこともデメリットの一つです。
関連記事:運送業を始めるには許可が必要です!取得方法や条件、流れを細かく紹介しています
軽貨物運送業:軽貨物ドライバーの収入
個人事業主として軽貨物ドライバーで働く場合、月収は約20~40万円ほどとなっています。
普段の業務の内容によっても異なりますが、大手企業のチャーター業務などであれば年収400万円前後と言われており、それに加えて他の仕事を増やせば収入もアップします。
中には50万円以上を稼ぐ軽貨物ドライバーも存在しており、宅配業務が最も多いドライバーにとってその配達件数や配達個数をどれほど多く増やせるかによって収入が大きく変わるようです。
普通の会社員と比べて高いようにも思えますが、上記で説明したように保険や年金を全額支払う必要があり、ガソリン代やその他経費も必要となるため注意が必要です。
関連記事:軽貨物ドライバーは稼げる?手取り年収やきついとの噂を検証!
軽貨物運送業:開業後のドライバー業務委託の流れ
軽貨物運送業を始めた場合、会社員ではないため自分で仕事を探す必要があります。
どのように案件を探していくのか、応募から業務開始までの流れなどを詳しく解説していきます。
求人や仕事依頼への応募
軽貨物ドライバーの仕事を探す場合、一般的なのがネットで検索する方法です。
企業側がホームページなどで軽貨物ドライバーを募集している場合もあれば、求人サイトなどで業務委託などで募集されていることもあります。
その他にも、近くの工場や企業、スーパーなどに直接営業をするという方法もあります。
企業との面接・話し合い
応募後には企業と面接や話し合いを行います。
求人サイトなどの場合は具体的な勤務時間や、配送する荷物の内容などを話し合います。
自ら営業をしたりして詳細が決まっていない場合は、業務内容や委託料金などについても詳しく話し合うのですが、事前に条件の提示がない場合はこちらから理想の価格などを提示しても問題ありません。
契約手続き
話し合いが終わり、お互いが納得いく形となった場合は書面での契約を行い、契約が成立となります。
企業からの業務依頼
契約後は、企業や荷主側から連絡が入るようになります。
軽貨物ドライバー専用の会社と業務委託で契約した場合は、業務開始の場合に研修などがあり、運送ルートや具体的な作業の流れについて説明があります。
業務開始
契約した内容で業務を開始していきます。
職場によって流れは異なるのですが、対企業である場合は複数の軽貨物ドライバーと契約しているため、他のドライバーと同じように作業をスタートします。
関連記事:軽貨物運送車両向けカーリースとは?特徴や選び方を解説
軽貨物運送業:軽貨物運送の業務委託を締結するときの注意点
軽貨物ドライバーとして契約する際は、契約書をしっかりと読むようにしましょう。
運送価格や契約期間などが詳しく記載してあり、理解したうえで契約しないと他の業務を行う上で不利益となってしまうこともあります。
業務以外でも、荷物の有無にかかわらず必ず出社することが義務付けられていたりすると効率よく他の業務を行うことが難しくなったり、どこまでがドライバーとしての業務となるのかを事前に確認しておくようにしましょう。
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軽貨物運送業とは何かに関するまとめ
今回は軽貨物運送業とは何かについて詳しく解説してきました。
軽貨物運送業では様々な貨物を取り扱い、最近増えてきている通販関連の貨物はもちろん、スーパーや企業からの依頼でも運送を行います。
それによってスポット便やチャーター便など契約内容が変わりますが、軽貨物運送ドライバーとしてのメリットは、好きな仕事を選ぶことができるということです。
社員としてではなく、企業と対等な立場として契約を結ぶため、働く量や時間帯などは全て自分で決定していきます。
その一方で、経費はもちろん保険や年金などを全て自分で支払い管理する必要があり、確定申告も行わなければなりません。
収入は仕事内容や運搬量によって変わるのですが、効率を改善することで大きく上げることも可能です。
仕事の依頼は自分から営業をかけたり、募集に対して応募することで受けることが可能で、お互いが条件に納得したうえで契約後に業務開始となります。
契約内容はその後のスケジュールや収入に大きく関わりますので、しっかりと確認するようにしましょう。
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