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バス運転手はやめとけと言われる理由7選|大変なこと・やりがいも紹介

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観光バスや路面バスが並んでいる様子

「バス運転手への転職はやめとけ」と言われる理由について、気になる人も多いのではないでしょうか。

実際に、バス運転手への転職は「やめとけ」や「恥ずかしい」などの声もあるようです。一方で、バス運転手は市民の生活を支える重要な仕事です。また、仕事を通してやりがいを感じやすいと言われています。

この記事では、バス運転手はやめとけと言われる7つの理由を紹介して、実際はどうなのか検証します。バス運転手への転職を検討しているのであれば、ぜひ参考にしてください。

バス運転手がやめとけ・恥ずかしいと言われる7つの理由

観光バスが並んでいる様子

バス運転手がやめとけ恥ずかしいと言われる理由は、主に7つです。

  1. 事故の心配がある
  2. 乗客からクレームがある
  3. 一般車からクレームがある
  4. 勤務時間の変更が多い
  5. 休日が少ない
  6. 運転に対してのプレッシャーがある
  7. 拘束時間が長い

それぞれについて解説します。

1.事故の心配がある

バスの運転手は、さまざまな事故リスクに注意が必要です。

バスは、一般車両よりも車体が大きく、死角も多いため、周囲の状況を把握して安全運転を心がけなければなりません。特に、都市部では、狭い道路や複雑な交差点が多く、常に周囲への注意が必要です。

また、バスは車体の大きさに加えて、乗客が多数乗っているので、事故の被害が大きくなる可能性もあります。

他にも、雨天や雪道など、悪天候下での運転は、視界が悪くなり、スリップなどのリスクが高まります。

一般のドライバーが運転を取りやめるほどの天候でも、バスの運転手は、細心の注意を払いながら、運転をしなければいけません。

2.乗客からクレームがある

バスの運転手は、乗客からクレームを受けることがあります。クレームの主な原因は、運転マナーや遅延・早発、業務態度などがあるようです。さらに、理不尽なクレームを受けることもあるでしょう。

一方で、クレームはサービス業の宿命でもあります。バスの運転手は、高圧的なお客さまから身を守る精神的な強さが必要と言われています。

昨今では、バスにドライブレコーダーなども標準搭載されており、理不尽なクレームも減りつつあるようです。

3.一般車からクレームがある

一般車から見て、バスの運転手はプロのドライバーです。そのため、バスの運転手は、一般車から求められる運転技術のハードルが高いと言われています。また、一般車と比較して、バスは圧倒的に大きな車両のため、クレームを言われやすいようです。

一般車からのクレームを減らすためにも、改めて安全運転を徹底し、交通ルールを遵守しましょう。また、周囲への配慮を忘れない精神も重要です。

4.勤務時間の変更が多い

バスの運転手の勤務時間は、利用者の需要に合わせて変動するため、他の職業に比べて変更が多いと言われています。

他にも、バス業界全体で人手不足が深刻化しており、多くのバス会社は人材確保に課題を抱えています。人数不足が原因のシフト調整なども、勤務時間の変更が多い理由です。

5.休日が少ない

バスは、多くの人々の生活を支える重要な社会インフラです。そのため、土日祝日や年末年始を含め、365日運行されているため、運転手の休日が少なくなります。

休日が少ない理由に、先ほども触れた通り、運転手の人手不足もあります。バスの運転は責任が重く、拘束時間が長い割に給料が低いイメージが強いため、人手不足が深刻化しているようです。

6.運転に対してのプレッシャーがある

バスの運転手には、多くの人の命を預かっている責任があります。バスは、一般車と比較して大型車両です。そのため、一旦事故を起こすと大きな被害につながる可能性があります。

乗客だけでなく、歩行者や他の車両への責任も重く、常に安全運転を意識しなければなりません。

また、さまざまな状況下でも定刻通りに乗客を届けなければならないプレッシャーを感じる職業です。

バスは路線バスや高速バスなど、多くの人が利用する公共交通機関です。遅延は乗客の迷惑になるだけでなく、会社の信用にも関わります。渋滞や天候などの影響を受けやすい状況でも、時間厳守をしなければならないのは強烈なプレッシャーです。

7.拘束時間が長い

バスの運転手は拘束時間が長いと言われています。バスは、通勤・通学時間帯や観光客の多い時間帯に運行するため、早朝や深夜の勤務が発生します。始発バスの運転手は、未明頃の出勤も珍しくありません。

また、運転時間以外にも、乗務前の点検や車庫への回送、休憩時間などが拘束時間に含まれます。休憩時間は法令で定められていますが、渋滞などの影響で確保できない場合は別途のスケジュール調整が必要です。

参考:笑顔を運ぶバス運転者の活躍|国土交通省

バス運転手が人手不足になっている3つの理由

仕事中のバス運転手

バス運転手が人手不足になっている理由は、主に3つです。

  • 業界全体が高齢化になっている
  • 給料が安い
  • バス運転手に魅力を感じている若者が少ない

それぞれについて解説します。

業界全体が高齢化になっている

バス運転手は、体力仕事のため、年齢とともに体力や視力が低下し、続けられる期間が限られているようです。近年は、団塊ジュニア世代が定年退職する時期を迎えるなど、業界全体の高齢化が課題です。

厚生労働省の『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、バス運転手の平均年齢は53.0歳です。ちなみに、全産業の平均年齢は43.4歳です。『平成27年賃金構造基本統計調査』では、バス運転手の平均年齢が49.2歳と、近年の間に約4歳も高齢化しています。

高齢化は、人手不足に拍車をかけるだけでなく、安全性の低下にもつながるリスクが懸念されています。

参考:統計からみるバス運転者の仕事|厚生労働省
参考:交通事業における就業及び 生産性の現状について|国土交通省

給料が安い

バス運転手の仕事は、早朝や深夜の勤務も多く、不規則な労働時間です。さらに、責任重大な仕事であり、常に安全運転を心掛けなければならないため、精神的な負担も大きくなります。

一方、給与は他の職種と比較して低く設定されており、長時間労働に見合った収入が得られにくい状況です。

厚生労働省の『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、バス運転手の平均年収は約404万円です。一方で、全産業平均年収は約489万円のため、85万円もの差があります。

長時間労働かつ低賃金の現状は、若い世代にとって魅力的な仕事とは映らず、人材確保の大きな障壁となっています。

参考:統計からみるバス運転者の仕事|厚生労働省

バス運転手に魅力を感じている若者が少ない

バス運転手は、免許取得のための費用や時間的な負担が大きいことや、長時間労働や低賃金のイメージが根強く、若者にとって魅力的な職業とは見なされていません。

また、近年は乗客によるバス運転手への暴言や暴力の問題も取り沙汰されており、安全面への不安も人材確保を難しくしている要因のひとつです。

課題を解決するために、業界全体で、高齢化対策として定年延長や再雇用制度を導入したり、労働時間の短縮や効率化によるワークライフバランスの改善をしたりしています。

さまざまな取り組みを通じて、バス運転手の職業の魅力を高め、人材確保の促進が、地域公共交通の維持・発展に不可欠でしょう。

参考:『運転者不足問題』に対する 今後の対応方策について|国土交通省

バス運転手に向いている人の特徴3選

ストレス耐性が強いバス運転手

バス運転手に向いている人の特徴は主に3つです。

  • 乗客の安全を第一に運行ができる
  • ストレス耐性が強い
  • 時間管理ができる

それぞれについて解説します。

乗客の安全を第一に運行ができる

バス運転手にとって最も重要な任務は、乗客を安全に目的地へ送り届けることです。そのためには、常に周囲の状況に気を配り、危険を察知する能力が必要です。

また、急な天候の変化や道路状況にも柔軟に対応できる判断力も必要です。さらに、万が一事故が発生した場合でも、冷静かつ迅速な対応で乗客を守れる胆力も求められます。

ストレス耐性が強い

バス運転手は、長時間の運転や渋滞、乗客とのトラブルなど、さまざまなストレスに直面する可能性があります。そのためには、ストレスに負けない強い精神力が必要です。

また、常に冷静さを保ち、感情的に反応しないことも重要です。ストレス解消法を身につけて、心身の健康維持が、長いバス運転手のキャリアには欠かせません。

時間管理ができる

バスは、時刻表通りの運行が求められます。時間管理能力はバス運転手に必須のスキルです。休憩時間や渋滞などを考慮しながら、効率的に運転する必要があります。

また、突発的なトラブルが発生した場合でも、冷静に判断し、時間内に目的地へ到着できるように対応しなければいけません。

バス運転手の向いていない人の特徴3選

バスから見える風景

バス運転手に向いていない人の特徴は、主に3つです。

  • イライラして運転が乱暴になる
  • 時間管理ができない
  • 人と接するのが苦痛になる

それぞれについて解説します。

イライラして運転が乱暴になる

バス運転手は、渋滞やマナーの悪いドライバーなど、ストレスを感じる場面に頻繁に遭遇します。しかし、いかなる状況でも冷静さを保ち、常に安全運転を心がけなければなりません。

イライラしやすい性格の人は、すぐ感情的になり、乱暴な運転をしてしまう可能性があります。たとえば、前の車が遅いことに腹を立ててクラクションを鳴らし続けたり、割り込んできた車に対して追い越そうとしたりすると、乗客も不安に感じるでしょう。

感情的になれば、事故につながるリスクも高まるため、注意が必要です。

時間管理ができない

バスは、時刻表通りの運行が求められます。遅延が発生すると、乗客の予定に影響を与えたり、バス会社からのペナルティを受けたりする可能性もあります。

時間にルーズな性格の人は、出発時間に間に合わなかったり、休憩時間をオーバーしてしまったりして、時間管理がうまくできないでしょう。

また、渋滞などの予期せぬ事態が発生した際にも、臨機応変な対応が難しく、結果的に遅延してしまう可能性があります。

人と接するのが苦痛になる

バス運転手は、乗客とのコミュニケーションが欠かせません。挨拶や案内、質問への対応など、常に丁寧な接客をする必要があります。

人と話すことが苦手な人は、乗客とのコミュニケーションを避けようとしたり、必要最低限の言葉しか話さなかったりする態度を取ってしまうかもしれません。

乗客から冷たい印象を与え、クレームに発展する可能性もあります。

バス運転手の働き方4選

バス運転手の手元

バス運転手の働き方は主に4つです。

  • 路線バス
  • 高速バス
  • 観光バス
  • 送迎バス

それぞれについて解説します。

路線バス

路線バス運転手は、決められたルートと時刻表に従って、地域住民の移動を支えています。その結果、早朝や深夜の勤務も多く、拘束時間が長くなる場合もあります。

一方、地域の人々と接する機会が多く、感謝の言葉を直接受け取れるため、やりがいを感じやすい仕事です。

高速バス

高速バス運転手は、長距離路線を運行し、都市間の移動を担当します。その結果、責任感と集中力が必要とされる一方、運転席からの景色を楽しんだり、各地の文化に触れたりできます。

また、路線バスに比べて利用者の乗り降りが少ないため、比較的落ち着いた環境で働けるメリットのある仕事です。

観光バス

観光バス運転手は、旅行客を目的地まで案内し、快適な旅を提供します。その結果、観光地に関する知識や案内スキルが求められますが、お客さまとのコミュニケーションを通して、旅の思い出作りに貢献できる魅力があります。

また、仕事を通して各地を巡ることで、普段とは違う景色を楽しめる仕事です。

送迎バス

送迎バス運転手は、学校や企業、施設などの送り迎えを担当します。定時運行が求められるため、責任感は必須です。一方、ルートが固定されているため、迷子になる心配がなく、比較的安心して働けるメリットがあります。

また、乗客と顔見知りになることも多いため、親密な関係を築けるでしょう。

バス運転手はやめとけに関するよくある質問

バス運転手が仕事している様子

「バス運転手はやめとけ」の意見に関して、よくある質問は次の5つです。

  • バス運転手のやりがいとメリットは?
  • バス運転手の年収は低いですか?
  • バス運転手をすると寿命は短くなりますか?
  • バス運転手はモテますか?
  • バス運転手の世間での評価はどのようになっていますか?

それぞれについて解説します。

バス運転手のやりがいとメリットは?

バス運転手の仕事は、多くの人々の生活を支える重要な役割を担っています。乗客を安全に目的地へ送り届けた時の達成感や、感謝の言葉を頂いた時の喜びは、大きなやりがいです。

また、街の景色を眺めながら運転する開放感や、さまざまな人と接するコミュニケーションも魅力のひとつと言えるでしょう。

バス運転手の年収は低いですか?

厚生労働省の『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、バス運転手の平均年収は約404万円です。一方で、全産業平均年収は約489万円のため、85万円もの差があり、バス運転手の年収の低さが顕著です。

ただし、近年は人手不足の影響もあり、待遇改善が進んでいるところもあります。バス運転手の給料に関する詳細は、関連記事も参考にしてください。

参考:統計からみるバス運転者の仕事|厚生労働省
関連記事:バス運転手の給料はどれくらいもらえるの?職種や地域、年代別の平均年収を紹介!

バス運転手をすると寿命は短くなりますか?

長時間労働や夜勤が多い仕事であるため、健康への影響が懸念されています。実際に、長時間労働や拘束時間の長さが指摘されていますので、寿命に影響する可能性はゼロではないでしょう。

また、エコノミークラス症候群による生活習慣病も懸念されています。

バス運転手はモテますか?

職業だけでモテるかどうかは判断できません。

バス運転手は、人々の生活を支える責任重大な仕事です。したがって、バス運転手に魅力を感じる人も少なくありません。

バス運転手の世間での評価はどのようになっていますか?

バス運転手は、人々の生活を支える重要な役割を担っているため、社会貢献度の高い職業として評価されています。責任重大な仕事であり、安全運転に対する意識や接客態度なども求められます。

近年はバス運転手の人手不足が深刻化しており、待遇改善が図られつつあるようです。

まとめ

海外のバス運転手

今回は、バス運転手はやめとけと言われる理由7選、他にも大変なこと・やりがいについて解説しました。

「バス運転手はやめとけ」と言われる理由は次の7つです。

  1. 事故の心配がある
  2. 乗客からクレームがある
  3. 一般車からクレームがある
  4. 勤務時間の変更が多い
  5. 休日が少ない
  6. 運転に対してのプレッシャーがある
  7. 拘束時間が長い

バス運転手の待遇に課題はありますが、人材不足が深刻化している背景などを踏まえて、改善の動きが見られています。また、バス運転手は責任感のある仕事で、やりがいも感じやすいと言われています。

今後、バス運転手への転職を検討しているのであれば、チャレンジしてはいかがでしょうか。

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